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お宝DATAハンター リーダー・ハットリ

2024/05/25 18:22

日本ダービー2024 最終結論【DATA予想】ジャスティンミラノの逆転候補は過去6頭のダービー連対馬と共通点アリ!【重賞深掘りPROJECT】

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【2024年ダービーをデータで的中!】ジャスティンミラノ、危うし!? 皐月賞上がり6位以下は【0.1.2.47】と過去10年勝利ナシ! イチオシは前走・仰天ラップを踏んだアノ馬!




こんばんは。そして、お初の方は、はじめまして。お宝DATAハンターのリーダー・ハットリです。

メイショウタバルの取り消しにより、ファンだけでなくジョッキーも展開や戦略の練り直しに追われているのでは。特に先行馬に乗る騎手は、メイショウタバルを行かせて自分はここらへんに付けよう…とか考えていたハズなので。

こういう状況では、大舞台慣れしているベテランに一日の長がある気がしますが、さて…。

それでは、競馬の祭典・日本ダービー(GI、東京芝2400m)の予想に参りましょう。

■ダービーは“強い馬”が勝つレース!

日本ダービーはデータの偏りが少ないレース。例えば馬体重データを見ても、大きい馬から小柄な馬まで走っていますし、脚質も先行差しどちらも同じくらい走ってきます。

有名な“1枠有利”も近年はそこまで過度に内枠有利にはなっていなくて、東京芝2400mなりの内有利程度にとどまっている印象です。血統も、よく言われる「父・サンデー系×母・米国型」は確かに走ってますが、それでも昨年はノーザンダンサー系サトノクラウン産駒のタスティエーラが戴冠しちゃいましたし。

ダービーにデータの偏りや傾向が少ない理由は単純明快。ダービーは「現時点で強い馬」が勝つレースだからです。

その証左にダービーは堅く決着しやすいレース。馬連配当が1999円以下に収まった回数は2014年以降の10年で8回、999円以下は5回。これは3歳GI7レースの中ではいずれももっとも多い。能力≒人気ですから、人気通りに決まるということは実力通りに決まりやすい、ということです。

東京芝2400mはマギレの少ないコースですし、ダービーに至る路線も確立しているので、各陣営もしっかり仕上げることができる。それが堅く決まる大きな要因でしょう。

というわけで、レースデータから狙い馬を絞るのは難しい。ですので、ここは各路線の好走傾向や各馬の記録をもとに、予想を進めていきます。

まずは過去10年で(本文中データの集計期間は断りがない限りは以下同)、8勝、2着9回、3着6回と、好走馬の大半を送り出している皐月賞組の分析から。

当日3番人気以内に推された皐月賞組は【6.8.3.6】勝率26.1%、複勝率73.9%、単勝回収率97%、複勝回収率115%。正直、もうこれだけでもお宝データと言えますね。笑

続いて、皐月賞組の前走着順別データを見てみましょう。

■日本ダービー 過去10年
 皐月賞組
 前走着順別成績

・1着/【2.4.1.3】
 勝率20.0% 複勝率70.0%

・2着/【2.2.1.5】
 勝率20.0% 複勝率50.0%
・3着/【1.2.1.5】
 勝率11.1% 複勝率44.4%
・4着/【1.0.0.7】
 勝率12.5% 複勝率12.5%
・5着/【2.4.1.3】
 勝率12.5% 複勝率25.0%
・6-9着/【1.1.2.20】
 勝率4.2% 複勝率16.7%
・10着以下/【0.0.0.24】
 勝率0.0% 複勝率0.0%


ご覧のように着順がいいほど好走率も高くなる、きれいなグラデーションを描いています。ダービーは「皐月賞で負けた馬が巻き返す!」というイメージが強く、今年のいろいろなダービー予想を見ても、このイメージに沿って着順上位よりも下位の馬を持ち上げるムードがあります。しかし実際はそんなことはなく、皐月賞の成績とダービーの結果はちゃんとリンクしているのです。

前走着順別でもっとも好走率が高いのは、当然、1着馬。そこで皐月賞1着馬のデータを掘り下げていきます。

皐月賞1着馬が当日1番人気に推されると、【2.3.1.1】複勝率85.7%。また皐月賞で3番人気以内に推されていれば、【2.3.0.1】複勝率83.3%。今年の皐月賞馬・ジャスティンミラノはどちらにも該当します。

もうこれだけで十分狙いが立つのですが、もうひとつ、決定的なデータを紹介します。

■日本ダービー 過去10年
 前走・皐月賞1着馬

◎東京芝重賞勝ちがあった馬の成績
【1.2.1.0】勝率25.0% 複勝率100.0%

2014年2着イスラボニータ (共同通信杯と東スポ杯2歳S)
2016年3着ディーマジェスティ (共同通信杯)
2020年1着コントレイル (東スポ杯2歳S)
2021年2着エフフォーリア (共同通信杯)


東京芝重賞で勝利経験がある皐月賞馬はすべてダービーで好走を果たしていたのです。まごうことなき“100%データ”。これこそまさに、お宝データと言えますね。

反対に、皐月賞1着ながら着外に敗れた3頭は、どれも東京芝重賞の勝利実績がなかったのです。

◎過去10年 着外に敗れた皐月賞1着馬
※カッコ内は皐月賞以外の重賞勝ち

2017年5着アルアイン (毎日杯)
2019年1着サートゥルナーリア (ホープフルS)
2022年7着ジオグリフ (札幌2歳S)


この中でもっとも印象的なのは2019年のサートゥルナーリアではないでしょうか。ダービーまで無傷の4連勝。ホープフルSも皐月賞も圧巻の強さで、当日は抜けた1番人気に推されていました。しかし結果は3着に半馬身差の4着…。

同馬はその後、天皇賞・秋でも大敗し、東京コースの適性がまったくないことがわかりました。このように東京適性がない馬は“危険な皐月賞馬”になりうる可能性が確かにあります。

しかし先に示したように、東京芝重賞に実績のある皐月賞馬は、ダービーでも好走がほぼ約束されているのです。

コースレコードで勝った皐月賞の走りぶりから、ジャスティンミラノは単勝オッズ1倍台くらいの圧倒的人気に推されると思っていたのですが、前日段階ではまだ2倍台。個人的には思ったほど売れていない印象がします。

圧倒的な人気にならないのは、ジャスティンミラノを危険視する以下のようなデータが流布しているのがひとつの理由ではないでしょうか。(もうひとつの理由はネットでも話題になっていますが、能力比較とは関係ないのでここでは差し控えます)

■2000年以降
 1分58秒9以下のタイムで勝った皐月賞馬のダービー成績

2002年ノーリーズン ⇒2番人気8着
2004年ダイワメジャー ⇒4番人気6着
2009年アンライバルド ⇒1番人気12着
2013年ロゴタイプ ⇒2番人気5着
2015年ドゥラメンテ ⇒1番人気1着
2016年ディーマジェスティ ⇒1番人気3着
2017年アルアイン ⇒4番人気5着
2019年サートゥルナーリア ⇒1番人気4着


曰く、「皐月賞を1分58秒9以下の速いタイムで勝った皐月賞馬は8頭中6頭も着外に敗れている。皐月賞を速いタイムで勝つ馬はマイラー寄りの馬であるので、距離が延びるダービーでは通用しない」という“言説”です。

しかし、先に提示したデータを理解された方なら、もうこのデータの“底”が透けて見えるのではないでしょうか。

8頭のうち好走した2頭、ディーマジェスティとドゥラメンテにはどちらも東京芝重賞で連対経験がありました。一方、ほかの6頭はすべて、東京芝重賞での実績がなかったのです。

ドゥラメンテは共同通信杯2着に敗れていますが、先着を許したのはリアルスティール。同馬はのちに毎日王冠も制しているように同コースに高い適性を示していましたし、同じ1800mのGI・ドバイターフも優勝と、能力の高い千八のスペシャリストでした。

しかも当時のドゥラメンテの鞍上は石橋騎手で通過順位も凸凹しているように、道中は折り合いに苦慮していました。それでもリアルスティールに0秒1差の半馬身差まで迫ったのですから、内容は勝ちに等しいもの。東京コースの適性は十二分に示したと見て問題ないでしょう。

つまり、この“ジャスティンミラノ下げ”データは、実のところ、“ジャスティンミラノ推し”データだったのです。

ひとことで言ってしまえば、「皐月賞を好タイムで勝つほどの高い能力の持ち主で東京適性がある馬は、ダービーでも上位争いは確実」ということです。当然すぎるほど当然の理屈であり、まったくおかしなところがない論理といえるのではないでしょうか。

今年のダービーの本命は、ジャスティンミラノ(牡3、栗東・友道)。データ的に非の打ちどころがありません。

■共同通信杯のレース内容は驚異的だった!

同馬は皐月賞でも本命を打ちましたが、その理由は、共同通信杯のレース内容が驚異的だったから。ラスト5ハロンは「12秒7=12秒2=11秒4=10秒9=10秒8」と最後までラップが上がり続ける加速ラップ。しかも最後の2ハロンに10秒台のラップをふたつ並べているのです。

2000年以降、すべての重賞でラスト1ハロンのラップが10秒台になったのは、たった3レースしかありません。そのうちのひとつは2015年のダービー卿CTで、そこを勝ったのは、あのモーリス。同馬は次走の安田記念をGI初挑戦で優勝し、そこからGI4連勝。最終的にGIを6勝する歴史的名馬に上り詰めたのです。

そのダービー卿CTにしても10秒台のラップは最後の1ハロンだけ。しかしジャスティンミラノの共同通信杯は10秒台をふたつ並べているのです。ラスト5ハロン加速ラップだけでも見事なのに、10秒台を連発したのは前代未聞と言わざるを得ない。10秒台を最後にふたつ並べた重賞は、“もうひとつ”しかありません。

共同通信杯をこれほどの内容で勝ち上がった馬に東京コース適性がないはずがありません。1馬身半突き放した2着のジャンタルマンタルも東京のNHKマイルCを快勝しましたしね。

ただし、ここまで上げた皐月賞1着馬の買いデータは複勝率は高いものの、勝率はそこまでではなく、実際、取りこぼしは目立ちます。GIを勝った反動は少なからずあるでしょうし、何よりダービーは皐月賞以上に強敵が集まります。ディーマジェスティもエフフォーリアも力や適性が足りなくてダービーで負けたというよりは、相手がそれ以上に強かったと見ていますし。

ですので、“アタマ鉄板!”とまでは言いませんが、馬券内好走の確率はかなり高いと見て、ジャスティンミラノを本命といたします。

■ジャスティンミラノの逆転も可能!?

1番人気本命なので、相手選びがより重要になります。

対抗に指名するのは、シックスペンス(牡3、美浦・国枝)です。

スプリングS以来という異例のステップになりますが、まずこのローテーションに好感を持ちました。

当予想で再三再四申していますが、現在の芝の大レース、特に中長距離路線は、出走間隔をあけたローテーションのほうが好結果につながる確率が高くなります。なぜかというと、JRAの芝レースではスピードと瞬発力が高い次元で求められ、このスピードと瞬発力はフレッシュな状態のほうが高パフォーマンスを発揮しやすい。半面、ひとたび実戦で発揮すると消耗が大きく、連戦が続くとパフォーマンスは低減してしまいます。

私はこの出走間隔をひじょうに重視しており、皐月賞でジャスティンミラノを本命にしたのも、共同通信杯からのゆとりあるローテが理由のひとつでもありました。

これは日本ダービーにも当てはまり、同コースで行なわれる青葉賞から勝ち馬が出ていないのは、皐月賞より2週も短い中3週のローテが厳しいから…というのは、誰もが知るところです。

スプリングSからは中9週で、出走馬の中ではもっとも間隔が空いています。皐月賞はコースレコードが飛び出た激戦でしたし、各馬反動も少なからずあったはず。実際、ジャスティンミラノもレース後は疲れが出たと、友道調教師は明かしています。そういった相対的な比較でも有利なのではないでしょうか。

また、スプリングSと似たような間隔といえば、中8週の毎日杯からのローテがあります。同ローテでは3年前にシャフリヤールが優勝。また同年は毎日杯2着のグレートマジシャンが4着に健闘しましたし、昨年は毎日杯1着のシーズンリッチが14番人気7着、同2着のノッキングポイントが15番人気5着と大健闘しました。

昨年の2頭のその後の戦績を見ても、決して傑出した能力の持ち主ではなく、ダービーは余裕のある臨戦過程が吉と出たと見るのが妥当。前例のないスプリングSからのローテは、高く評価したい。

■今年のスプリングSは次走GI確勝級の内容!?

さらに肝心のスプリングSが超抜の内容だったんですよね。

というのも、このスプリングSもジャスティンミラノの共同通信杯と同じく、ラスト5ハロンが加速ラップ。そしてラスト2ハロンで10秒台のラップを並べていたのです。

2024年スプリングS ラスト5ハロンラップ
12秒9=12秒6=12秒0=10秒9=10秒8


そう、先ほど2000年以降の全重賞でラストに10秒台のラップをふたつ並べたのは共同通信杯のほかに“もうひとつ”あると“匂わせ”ましたが、そのもうひとつとは、このスプリングSだったのです。

ラスト1ハロンが10秒台だった重賞を勝ったモーリスとジャスティンミラノはいずれも次走でGIを制しました。このデンでいけば、シックスペンスも次走のGIで勝つのでは? ということもできなくない。まあこれはさすがに、強引な論理展開ですけどね。笑

しかもこちらは東京と違って、最後に急坂のある中山コースで記録したもの。そこを10秒台連発でまとめてしまったのですから、これは共同通信杯以上に価値があるかもしれません。

…と、ここまで書くと、「いやいや、あの日の中山は直線強い追い風が吹いてたでしょ。ラスト加速ラップになったのは、追い風のおかげ。実際あの日はほかのレースでも加速ラップが連発してましたよ」という鋭いツッコミが飛んでくることでしょう。

はい、そのことも重々承知しており、スプリングSがラスト加速ラップになったのは、追い風の影響が強かったことは認めています。ですので、“加速ラップ”については、共同通信杯ほどの価値はないとも見ています。

しかし、このラスト2ハロンのラップが10秒台になったことについては高く評価することができます。

■中山芝でのラスト1F10秒台は希少!

その根拠として、2000年以降、すべての中山の芝レースにおいて、ラスト1ハロンが10秒台になったレースを調べました。するとその数はスプリングSを含めてわずか7レース。そのうち4レースは超スローに流れやすい新馬戦で、重賞は先の2015年ダービー卿CTと今年のスプリングSの2レースしかありませんでした。さらに、ラスト2ハロンがともに10秒台になったのは2012年の山吹賞だけです。

繰り返しますが、2000年以降、中山芝の全レースの中で、ラスト1ハロンが10秒台になったのはたった7レース、ふたつ並べたのは2レースしかなかったのです。

この24年の間に、中山の直線で強い追い風が吹いたことは数え切れないほどあるはずです。「ラスト2ハロンが10秒台になったのは強い追い風のせい」というのなら、いくらでも似たようなラップが記録されるはず。しかし現実に、この24年の間に、ラスト2ハロンが10秒台になったのは、わずか2レースしかないのです。この事実から目を背けることはできません。

また、先の2012年山吹賞の勝ち馬・エタンダールは、次走・青葉賞で10番人気ながら2着に好走しました。

と書けば、「確かにGIIで2着は頑張ったと思うけど、でもレースでは負けているし、GI級とは言えないのでは?」というツッコミも入りそうです。

そこでもうひとつ指摘したいのは、スプリングSの「着差」です。着差は字面の時計以上に馬の強さをはかる指標であり、着差をつけての勝利は高く評価することができます。山吹賞のエタンダールは2着とクビ差で、着差をつけることができなかった。着差からは評価できない勝利だったのです。

一方、スプリングSのシックスペンスは2着に0秒6もの着差をつけました。

2000年以降、ダービーまでの3歳芝GIIかGIIIで2着に0秒5以上の差をつけて勝った馬は22頭。このうち実に17頭の戦績にGIでの連対があったのです。

さらにこの17頭の中には、アグネスフライト(京都新聞杯0秒5差)、タニノギムレット(アーリントンC0秒6差)、アドマイヤメイン(青葉賞0秒7差)、リーチザクラウン(きさらぎ賞0秒6差)、キズナ(毎日杯0秒5差)、サトノダイヤモンド(きさらぎ賞0秒6差)と、ダービー馬3頭、ダービー2着が3頭も含まれているのです。

つまり、GIIかGIIIでの着差“0秒5差以上”は、ダービーで好走できるだけの裏付けと見ることができるわけです。

ここまで言っても、「いや! 着差がついたのは強い追い風のせいだ!」という人も出てきそうですが(汗)、残念ながら追い風の恩恵は勝ち馬から最下位の馬まで平等に受けることができます。また、「いや! 相手が弱かったからだ!」というツッコミもありそうですが(大汗)、それは先の17頭もそうだったケースがあるのでは。例えば毎日杯でキズナの2着・ガイヤースヴェルトはその後オープンにも上がれず競走生活を終えています。

それに今年のスプリングSはそこまで低レベルだったとも思っていません。0秒7差3着のルカランフィーストは次走・ハイレベルな皐月賞でも0秒8差(8着)に健闘していますし、4着のチャンネルトンネルは次走・アーリントンCで3着に好走しました。ルカランフィーストをモノサシにすれば、シックスペンスは皐月賞でジャンタルマンタルと同じ0秒1差の3着に走っていた計算にもなりますし。

ラスト2ハロンに10秒台を並べたことに加えて、2着を0秒6差千切ったこと。このふたつをもって今年のスプリングSは最大限に評価したい。

■クラスが上がっても着差を広げている!

さらにこれだけでなく、シックスペンスの3連勝はデビューから着差を広げ続けているんですよね。新馬0秒0差⇒ひいらぎ賞0秒2差⇒スプリングS0秒6差、と。

連勝していてもクラスが上がれば着差は詰まっていくのが常。典型例はデビュー戦で衝撃のレコード勝ちをしたヤマニンウルス。新馬の4秒3差から、1秒0差⇒0秒6差⇒0秒2差と、クラスが上がるごとに着差はどんどん縮まっていますが、これが普通の連勝のあり方なのです。

クラスが上がりながらも着差を広げられるのは、強い馬に育つ可能性がひじょうに高い。それだけ短期間に急成長をしているということですから。

管理する国枝厩舎はこのようにレースを使いながら馬を急成長させるのが持ち味の厩舎。アーモンドアイもアパパネもアカイトリノムスメも、みなデビュー戦で決して強くはない馬に負けながら、その後どんどん力をつけていって出世の階段を駆け上がっていきました。昨年の阪神JFを勝ったステレンボッシュも同じですね。

今回は他馬より長い中9週という出走間隔。これまでの成長のベクトルを考えれば、この期間にもグングン成長している可能性があります。いや、間違いなく成長しているでしょう。この時期の3歳馬で成長しない馬はそうそういませんから。

これまで中山しか走っていませんし、左回りや東京が合うかどうかは未知数。距離2400mが持つかどうかもわかりません。そこらへんは正直、走ってみなければわからないというのが本音です。

ただし距離については、スプリングSのラストの加速を見れば、距離が延びても問題ないのではないか、と。実際騎乗したルメール騎手もレース後に、距離は延びても大丈夫とコメントしていました。

一方、最大の懸念材料が、そのルメール騎手が今回は乗ってくれないこと。スプリングSのあの記録的な末脚は、ルメール騎手の手腕が導き出したものだと思いますので…。

もしルメール騎手が継続騎乗なら、シックスペンスを本命にする考えもありました。しかしやはり同騎手は盟友・木村調教師のレガレイラを選択。というわけで、シルシは対抗にとどまった次第です。それに多頭数の厳しい流れを経験していない点も、やはり不安といえば不安ですし。

それでも、ジャスティンミラノに逆転できる筆頭候補はこのシックスペンスだと思っています。ジャスティンミラノとシックスペンスの組み合わせが今年のダービーの勝負です。

シルシと買い目は以下のようになりました。

〈2024年 日本ダービー 予想〉
◎15 ジャスティンミラノ
〇12 シックスペンス
▲6 コスモキュランダ
☆2 レガレイラ
注11 シュガークン
注9 ダノンエアズロック
△5 ダノンデサイル
△8 アーバンシック
△4 ビザンチンドリーム

買い目
【馬単/マルチ】15⇔12,6,2,9(8点)
【馬単/マルチ】12⇔6,2,9(6点)
【馬連/フォーメ】15,12=11,5,8,4(8点)
【3連複/フォーメ】15=12,6,2,11,9=12,6,2,11,9,5,8,4(25点)
【3連単/2頭軸マルチ】15,12⇔6,2,11,9,5,8,4(42点)
【3連単/フォーメ】15⇒12,6,2,11,9⇒12,6,2,11,9,5,8,4(35点)


▲コスモキュランダは素直に皐月賞2着を評価。ジャスティンミラノを高く買っているのですから、当然の3番手評価です。

多くの方が中山向きで東京は走らないのでは? と見ていますが、私はそこまで心配はしていません。まず東京新馬の大敗は適性ではなく、単に仕上がってなかっただけでしょう。のちにGIIを勝つ馬が適性だけで4秒6差も負けるわけがありませんから。

それにこの馬、左回りの新潟を楽勝してますよね。だから少なくとも回りは問題ないはず。新潟の内回りはコーナーはけっこう急なので、それを難なくクリアしたのですから。

あとは府中の長い直線が向くかどうかですが、皐月賞では中団から長くいい脚を使っていました。逃げ粘りや先行押し切りとかだと少々不安にもなりますが、これなら府中の直線で極端にパフォーマンスを落とすことはないと思います。

それより最大の心配事はゲートでしょう。6番枠は絶好枠ながら出遅れたら逆に最悪の事態に。デムーロ騎手は出遅れるのがデフォルトですからねえ…。うまくスタートを切れれば、上位争いに加わってくるのでは。

☆レガレイラは能力がブラインドに包まれているので、この位置に。ホープフルSは間違いなく強かっただけに、皐月賞の結果には物足りないものを感じました。あの凡走は、やはり鞍上がルメール騎手ではなかったからなのか?

この馬については、つねに「早熟なのでは?」という疑念がつきまといます。というのも、母のロカは“今世紀最大の早熟馬”だったと思っているので。

ロカは京都の新馬戦で衝撃的な勝ち方をしました。逃げ先行馬が残る超スローの前残りを33秒2の鋭い末脚で3馬身差の差し切り勝ち。残したラップはそれこそ加速ラップで、後半6ハロンは13秒2=13秒0=12秒5=11秒8=11秒0=11秒0という見事なものだったのです。

この勝ちっぷりは当時大いに話題になったもので、馬券ファンの間では「バケモノ登場か!?」の声も聞かれたくらい。そして阪神JFでは堂々1番人気に推されたのですが、結果は8着に敗退…。その後も重賞に勝つことはなく、キャリア6戦でひっそりと繁殖に上がったのです。

新馬戦のパフォーマンスは間違いなく高いものだったので、結果的にデビュー時から仕上がり切っていたのでしょう。早熟牝馬の典型ですね。ちなみに1990年以降の2歳GIを調べたところ、キャリア1戦で1番人気に推された馬は、このロカ以外にいませんでした。当時の人気ぶりと敗北の衝撃の大きさがご理解いただけるのではないでしょうか。

皐月賞の凡走が、ルメール不在のせいなのか、早熟であるからなのか、判断はつきませんでした。そこでホープフルSの走りを評価して、この位置とした次第。ルメール不在のせいなら、アッサリ勝つ可能性もあるかもしれませんね。

注シュガークンはメイショウタバルの出走取り消しを受けて評価を上げました。メイショウタバル不在でスローに流れる公算が大。となれば、先行馬にチャンスが生まれます。

シュガークンの長所は折り合いに不安がない点。こういった引っかからない馬に長距離戦で乗ってきたときの武豊騎手はひじょうに怖いです。道中の駆け引きやコース取りについては、いまだなお一級品だからです。ロケットスタートを決めてマイペースの逃げに持ち込んだりしたら3着以上もあるかもしれない。

それにこの馬、キタサンブラックの下ですよね。晩成タイプなので、青葉賞からの短期間でも急成長している可能性がなきにしもあらず。人気もそこまでしていませんし、穴目ではもっとも注目しています。

シュガークンとダノンエアズロックは序列はシュガークンのほうが上。3着内に入る確率はシュガークンのほうが高いと見ていますので。一方、ダノンエアズロックはピンパー傾向ではないかと。

というわけで、馬単・馬連は本命ジャスティンミラノと対抗シックスペンスからそれぞれ買っているのですが、2着までと見ているシュガークンは馬連の相手に、1着もありうるダノンエアズロックは馬単の相手にしています。あと、点数が多くなりすぎるので買い目に挙げるのは控えましたが、個人的にジャスティンミラノを2着に置いた折り返しの3連単フォーメーションも手元では買う予定です。

馬券の軸はジャスティンミラノながら、勝ってほしいのはシックスペンス。国枝先生にダービートレーナーの称号を手にしてほしいですからね。あ、でも戸崎騎手もダービージョッキーになってほしいな。

ふたりとも大好きなホースマンなので、ここは同着に期待!(笑・でもアパパネのオークスは同着でしたゾ)

■プロフィール
かつて「重賞攻略データ」班のチームリーダーを担当していたことから“リーダー・ハットリ”と名乗る。数あるデータの中から馬券に有効なデータを看破し、期待値の高い馬をピックアップ。高配当GETに全精力を傾ける! 無類の穴馬券好きで、これまで数々の高配当をプライベートで獲得。100万馬券は3回的中経験アリ!

■最近のスマッシュヒット
【2024年平安ステークス】
◎ハピで馬単6840円的中!
https://uma-jin.net/new/salon/salon_detail/17750/0/113

【2024年天皇賞・春】
◎テーオーロイヤル、☆ディープボンドで3連複7750円的中!
https://uma-jin.net/new/salon/salon_detail/17750/0/113

【2024年皐月賞】
ジャスティンミラノ本命で馬単5570円的中!
https://uma-jin.net/new/salon/salon_detail/17571/0/113

【2024年アンタレスS】
5人気ミッキーヌチバナ本命で馬単5530円&3連複2390円的中!
https://uma-jin.net/new/salon/salon_detail/17562/0/113

=重賞深掘りPROJECT関連動画=

【血統診断・日本ダービー】血統サイエンティスト・ドクトル井上


【馬体診断・日本ダービー】馬体アナリスト・伊藤


【調教診断・日本ダービー】調教ライター・西村武輝

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