これから予想するマーチSはダートの重賞ですが、瞬発力以上にパワーが要求されるダート戦は大型馬が優勢になりがち。2019年にサトノティターンがマーチSを制した際の572kgは史上最高馬体重のJRA重賞制覇で、ドンフランキーがこの記録を更新したプロキオンS（594kg）もダート戦でした。

一方、3月2日の中山ダート1200ｍの未勝利戦を制したシュレンは馬体重が372kgで、2000年以降にJRAでおこなわれたダート戦の勝ち馬としては最小。データが残っている1986年以降でも3番目の記録（最軽量は1987年6月20日の恵庭岳特別を勝利したアスコットハマナスの366kg）です。

シュレンの父は皐月賞馬ディーマジェスティですが、現役時ダート戦に出走したことはありません。そのため、シュレンもデビューから2戦は芝のレースに出走したものの、8、10着と敗れてしまいました。
それでも、初ダートの3戦目で5着と変わり身を見せると、そこから5戦して2着が4度と好走を続け、9戦目で念願の初勝利を手にしました。ダート適性に関しては、おそらく母父エンパイアメーカーの影響を受けていると思われます。
また、母系を遡ると、3代母トウカイティアラは1993年の有馬記念で奇跡の復活を果たしたトウカイテイオーの半妹という良血。引退したメロディーレーンにかわり、今度はダート界にも小さなヒロイン誕生となるか。そして、数々の奇跡を起こすのか。注目を集める存在になりそうです。

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それでは予想に。

今回は、マーチSの過去5年を深掘り調査。好走傾向から買い条件を探し出し、そこから本命馬を見つけます。

（1）キャリア
（2）生月
（3）今回の馬番
（4）前走人気
（5）前走の馬番
（6）毛色
（7）前走からの間隔
（8）枠順
（9）前走場所

近年の好走傾向から買い条件となったのは、上記9項目。その中で（1）はキャリアについて。
歴戦の古豪が頑張る場面をイメージしがちなダート重賞。ところが、近年のマーチSはキャリア21戦以上の馬が［0-1-3-35/39］と、不振でした。
一方、キャリア11戦から20戦。かつ、今回55キロか57キロ以上の斤量を背負う馬は［4-3-3-9/19］。勝率21.1％、複勝率52.6％。単勝回収率151％、複勝回収率174％と、文句なしの成績です。
◇該当馬＝ブレイクフォース、ハビレ、ブライアンセンス、ピュアキアン

次は（2）。生月。
生月に注目したとき、当レースで好走率が高かったのは3月と4月生まれ。そのうち、前走ダート良馬場のレースに出走し、3コーナーで2から9番手に位置していた馬は［4-1-5-9/19］。勝率21.1％、複勝率52.6％。単勝回収率233％、複勝回収率186％。複勝率は（1）と同じでした。
◇該当馬＝ブライアンセンス、ペイシャエス

（3）は今回の馬番です。
馬番を偶数と奇数に分けたとき、良績を収めていたのは偶数番を引いた馬。そのうち、今回ブリンカー非装着。なおかつ前走ダート戦で1着か、勝ち馬から0秒9差以内の負けを喫した馬は［2-4-4-7/17］。勝率11.8％、複勝率58.8％。単勝回収率67％、複勝回収率182％と、素晴らしい成績でした。
◇該当馬＝キタノリューオー、ブレイクフォース、ハビレ、ストライク、ブライアンセンスなど6頭

（4）は前走人気について。
マーチSは、前走2番人気以内の馬が［1-1-0-12/14］と、今ひとつ振るいません。一方、前走3から5番人気。なおかつ前走時、馬体重がプラスマイナス4から9kgだった馬は［2-1-4-6/13］。勝率15.4％、複勝率53.8％。単勝回収率155％、複勝回収率156％。文句なしの成績です。
◇該当馬＝ブライアンセンス、マテンロウスカイ

（5）は前走の馬番で、ここは2パターンご紹介します。まずは、奇妙な区切り方ですが、前走馬番が4か5だった馬。
こちらは、前走から斤量が重くなるか、同じか、1から1.5キロ軽くなる馬が［1-3-3-6/13］。勝率7.7％、複勝率53.8％。単勝回収率20％、複勝回収率175％と、文句なし。
◇該当馬＝ホウオウルーレット

一方、前走馬番が13から18だった馬も好調で、こちらはその時の上がりが3位以下だと［4-0-2-4/10］。勝率40.0％、複勝率60.0％。単勝回収率474％、複勝回収率238％と、素晴らしい成績でした。
◇該当馬＝スレイマン、ミッキーヌチバナ、ヴァンヤール、ダノンスコーピオン、ピュアキアン

続いては（6）の毛色で、ここも2パターンご紹介します。まずは出走数が最も多い鹿毛。
こちらは、前走JRAのGIIかリステッド含むオープン特別に出走。かつ、ネイティヴダンサー系とニアークティック系以外の種牡馬の産駒が［1-3-2-5/11］。勝率9.1％、複勝率54.5％。単勝回収率24％、複勝回収率161％と、文句なし。
◇該当馬＝キタノリューオー、ホウオウルーレット、ミッキーヌチバナ

一方、栗毛と芦毛の馬も良く、こちらは前走1600ｍか1800ｍのレースに出走した馬が［3-0-3-4/10］。勝率30.0％、複勝率60.0％。単勝回収率360％、複勝回収率251％と、素晴らしい成績でした。
◇該当馬＝ハビレ、ストライク、ヴァンヤール、マテンロウスカイ

（7）は、前走からの間隔です。
適度な間隔を開けてきた馬が健闘しているマーチS。具体的には、前走から中4週以上の間隔を開けてきた5歳馬が［3-2-2-3/10］。勝率30.0％、複勝率70.0％。単勝回収率199％、複勝回収率221％と、凄まじい成績を残していました。
◇該当馬＝ブライアンセンス

（8）は枠順について。
近年のマーチSは、どういうわけか6枠の成績が良く［3-1-1-5/10］。勝率30.0％、複勝率50.0％。単勝回収率173％、複勝回収率116％。こちらも該当馬の半数が好走しています。
◇該当馬＝コパノニコルソン、ダノンスコーピオン

そして、最後は（9）の前走場所。
マーチSは、前走中京のレースに出走した馬が［2-1-1-4/8］。勝率25.0％、複勝率50.0％。単勝回収率182％、複勝回収率137％と、こちらもまた半数が好走していました。
◇該当馬＝ホウオウルーレット、ミッキーヌチバナ

これら9つの条件を踏まえ、印と買い目を下記のとおりとします。

◎12ブライアンセンス
○7ミッキーヌチバナ
▲6ハビレ
☆5ホウオウルーレット
△9ヴァンヤール
△8ストライク
△14マテンロウスカイ
△2キタノリューオー

【馬単/マルチ】12⇔7,6,5,9,8,14,2（14点）
【ワイド】12＝7,6,5,9,8,14,2（7点）
【3連複/フォーメ】12＝7,6,5＝7,6,5,9,8,14,2（15点）

5項目に合致したブライアンセンスが本命。以下、3項目に合致した馬が3頭いました。

昨年のマーチSでも本命にしたブライアンセンスですが、残念ながら6着に敗れてしまいました。このとき騎乗した横山武史騎手は、逃げるミトノオーを一番のライバルと思って先行したようですが、結果的には自身が失速。続く名鉄杯も7着に敗れたものの、2走前はゴール前で落鉄したにもかかわらず4着で、前走は見事に勝利しました。
また、管理する斎藤誠調教師によると、昨年より一回り成長しているそう。今度こそ本格化なったとみて、雪辱に期待します。

馬券はまず、ブライアンセンスからの馬単マルチとワイドを購入。そして、1列目にブライアンセンスを。2列目に○▲☆の3頭を。3列目にブライアンセンス以外の印7頭を塗った3連複フォーメーションも買います。

それでは日曜日も競馬を楽しみましょう。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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