GIに昇格してちょうど30回目となる高松宮記念。そのうち父仔制覇を達成したのは、キングヘイローとローレルゲレイロ、ロードカナロアとダノンスマッシュ＆ファストフォースのみで、もし今年ビッグアーサー産駒が勝利すると、史上3組目の快挙となります。
この快挙は同時に、サクラユタカオーから続く父系4代JRA・GI制覇でもあり、過去にこの記録を打ち立てたのは、グラスワンダー→スクリーンヒーロー→モーリス→ピクシーナイト、ジャックドールのラインだけです。

また、今週ジャパンスタッドブックインターナショナルのXが、ローレルゲレイロ産駒のアイオライトが繁殖登録（種牡馬入り）されたことを発表しました。

ダートを主戦場としたアイオライトが高松宮記念に出走することはなかったものの、リステッドを3勝し、統一GIの全日本2歳優駿でも2着と好走。3代母は名牝イットーで、いわゆる「華麗なる一族」と呼ばれた名牝系の出身です。
この一族からは、ハギノトップレディやハギノカムイオー、マイルの女王ダイイチルビーなどの名馬が誕生し、2004年のJBCスプリントを制したマイネルセレクトもこの一族から誕生しました。

母の父としてブレイクしたキングヘイローも後継種牡馬は少なく、直仔で昨年の小倉記念をレコード勝ちしたリフレーミングが、将来種牡馬入りする可能性はあるものの、かつての世界最強馬ダンシングブレーヴから続くサイアーラインの存続を願わずにはいられません。

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それでは予想に。

今回は、高松宮記念の過去5年を深掘り調査。好走傾向から買い条件を探し出し、そこから本命馬を見つけます。

（1）前走上がり
（2）母父の系統
（3）前走距離
（4）性別
（5）前走クラス
（6）馬主
（7）外国産馬とマル地馬
（8）種牡馬

近年の好走傾向から買い条件となったのは、上記8項目。その中で（1）は前走上がりについて。
短距離戦とはいえ、前走速い上がりを使った馬が強い当レース。中でも、前走上がり2位以内か海外のレースに出走。なおかつ、その時の馬番が1から11だった馬は［4-4-2-10/20］。勝率20.0％、複勝率50.0％。単勝回収率378％、複勝回収率167％。該当馬の半数が好走していました。
◇該当馬＝トゥラヴェスーラ、ルガル、オフトレイル、サトノレーヴ、トウシンマカオ

次は（2）。母父の系統。
母父ロイヤルチャージャー系とネイティヴダンサー系が［1-0-2-39/42］と、不振の当レース。一方、母父がそれ以外の種牡馬で、前走1着か勝ち馬から0秒2差以内の惜敗。なおかつ、そのレースから中4週以上の間隔を開けてきた馬は［3-4-2-7/16］。勝率18.8％、複勝率56.3％。単勝回収率441％、複勝回収率238％。該当馬の半数以上が好走しています。
◇該当馬＝マッドクール、ビッグシーザー、カンチェンジュンガ、サトノレーヴ、ナムラクレア

（3）は前走距離で、ここは2パターンご紹介します。まずは、前走15頭立て以下の1200ｍ戦に出走した馬。
こちらは、前走人気＞前走着順（前走3番人気1着など）か、前走海外のレースに出走した馬が［4-1-2-5/12］。勝率33.3％、複勝率58.3％。単勝回収率630％、複勝回収率574％と、素晴らしい成績。
◇該当馬＝ウイングレイテスト、ルガル、キタノエクスプレス、サトノレーヴ、トウシンマカオなど6頭

一方、前走17頭立て以上の1400ｍ戦に出走した馬も好調で、こちらは今回の馬番が奇数だと［0-2-3-5/10］。複勝率50.0％、複勝回収率185％。勝ち切れていないものの、該当馬の半数が好走していました。
◇該当馬＝マッドクール、モズメイメイ、スズハローム

（4）は性別です。
過去5年の3着内馬15頭中8頭は、せん馬と牝馬。そのうち、前走2番人気以内か海外のレースに出走。かつ、非国内市場取引馬は［1-4-1-6/12］。勝率8.3％、複勝率50.0％。単勝回収率269％、複勝回収率158％。こちらも、該当馬の半数が好走していました。
◇該当馬＝ナムラクレア、ママコチャ

（5）は、前走クラスについて。
高松宮記念で好走数が多いのは前走GIII組。ただ、好走率が高いのは、前走GIIか海外のレースに出走した馬たちでした。そのうち、今回1から14番を引いた馬は［2-1-2-5/10］。勝率20.0％、複勝率50.0％。単勝回収率156％、複勝回収率183％。前項と同じく、該当馬の半数が好走しています。
◇該当馬＝マッドクール、ルガル、サトノレーヴ、トウシンマカオ、ナムラクレア

続いては（6）。馬主。
大手クラブ法人所有馬の健闘が目立つ当レース。中でも、サンデーレーシング、キャロットファーム、シルクレーシングの所有馬に栗東所属騎手が騎乗すると［1-2-2-5/10］。勝率10.0％、複勝率50.0％。単勝回収率96％、複勝回収率113％。またまた、該当馬の半数が好走していました。
◇該当馬＝マッドクール

（7）は外国産馬とマル地馬です。
外国産馬とマル地馬の成績が良い高松宮記念。そのうち、前走と同じ騎手が騎乗（継続騎乗）するか、JRA所属ではない外国人騎手から今回JRA所属騎手に乗り替わる馬は［3-1-1-4/9］。勝率33.3％、複勝率55.6％。単勝回収率824％、複勝回収率281％と、文句なしの成績でした。
◇該当馬＝マッドクール、オフトレイル

そして最後は（8）。種牡馬について。
高松宮記念で、出走数、好走数ともに多いのはロードカナロア産駒。そのうち前走時、馬体重がプラス2kgか、増減なしか、マイナスだった同産駒は［2-0-2-4/8］。勝率25.0％、複勝率50.0％。単勝回収率478％、複勝回収率707％。該当馬は少ないものの、やはり半数が好走していました。
◇該当馬＝サトノレーヴ

これら8つの条件を踏まえ、印と買い目を下記のとおりとします。

◎10サトノレーヴ
○1マッドクール
▲12トウシンマカオ
☆6ルガル
△14ナムラクレア
△5オフトレイル
△2ウイングレイテスト
△9キタノエクスプレス

【馬単/マルチ】10⇔1,12,6,14,5,2,9（14点）
【ワイド】10＝1,12,6,14,5,2,9（7点）
【3連複/軸2頭】10,1＝12,6,14,5,2,9（6点）

本命候補は、5項目に合致したマッドクールとサトノレーヴの2頭。かなり迷いますが、サトノレーヴを本命にしました。

1200ｍで7戦6勝2着1回とほぼ完璧な成績を残しながら、2走前のスプリンターズで初めて崩れ、7着に敗れたサトノレーヴ。雪辱を期した前走の香港スプリントも3着に敗れてしまいましたが、破竹の快進撃を続ける地元馬カーインライジングに0秒1差まで迫りました。
強調したいのは血統で、サトノレーヴと同じ父ロードカナロア×母父サクラバクシンオーの組み合わせからは、2022年の高松宮記念でキルロードが17番人気3着。翌23年も、ファストフォースが12番人気1着と激走しており、馬券的な妙味は2頭よりないものの、狙ってみたい馬です。

馬券は、サトノレーヴからの馬単マルチとワイド。さらに、対抗マッドクールとの3連複軸2頭ながしを買います。

それでは日曜日も競馬を楽しみましょう。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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