■中京11R・高松宮記念

荒れることで有名なレースだが、「これは買えない」と諦めざるを得ないようなタイプの馬が上位3着を占めることはない。毎年、5番人気以内の馬が馬券に絡んでいる。さらに近年の荒れ傾向は、道悪が続いたことにも起因するだろう。今年は良馬場で行われる可能性が高いので、思いのほかすんなり決まるシーンが見られるかもしれない。とはいえ、良馬場だろうとヒモ荒れが多いのがこのレースの特徴。軸はある程度人気サイドから選ぶも、流す相手はひと捻り加えたラインナップにしていきたい。

中心に推すのはトウシンマカオだ。このレースの過去2回はいずれも凡走しているが、道悪になるとパフォーマンスを落とすタイプなのでノーカウントでOK。加えて、馬群に包まれるのが苦手なことから、内枠よりも外枠のほうがベターといえる。良馬場＋外枠という条件であれば、連覇した京阪杯、昨年のセントウルＳのように強いレースができる馬。稍重まで条件を緩和しても、オパールＳやオーシャンＳを制した実績がある。昨年のスプリンターズＳで2番枠から2着に好走できたのは、まるで見えないバリアでもあったかのように、トウシンマカオの前の進路を別の馬が塞ぐことはなく、道中は包まれることがいっさいなかったからだろう。そうなれば、この馬はGIでも勝ち負けの競馬ができるのだ。指数的にも、GI馬たちにまったくひけをとっていない。

今回引いたのは12番枠。ザ・外枠ではないが、13-18番枠に入ったライバルたちが揃いも揃って前に行きたいタイプ、というわけではないので、道中で包まれる可能性はきわめて低い。好位から少し後ろの外目につけ、直線で差し脚を活かしやすい展開に持ち込めるはずである。オーシャンＳを勝利に導いた横山武史騎手との二度目のコンビも悪くない材料。開催最終週で少しでも差しが決まりやすくなっていれば、トウシンマカオのGI制覇のシーンもおおいにあるとみる。

相手筆頭は、初の千二となった前走で遅れて差してきた内容から、距離慣れが見込める2回目で前進があってもおかしくないオフトレイル。3番手は、実績も臨戦過程も申し分ないのに下馬評的になぜか支持率の低いママコチャ。以下、良馬場の中京千二に向くと判断した馬を、人気にかかわらずチョイスした。

■印・買い目と資金配分
◎12トウシンマカオ
○5オフトレイル
▲15ママコチャ
△2ウイングレイテスト
△6ルガル
△14ナムラクレア
△8カンチェンジュンガ
△10サトノレーヴ

【3連複/フォーメ】12＝5,15,2,6＝5,15,2,6,14,8,10（18点）＝各100円
【3連単/フォーメ】12→5,15,2,6→5,15,2,6,14,8,10（24点）＝各100円
【馬連】12＝5（1点）＝200円
【馬連】12＝15,2,6,14,8,10（6点）＝各100円

■中山9R・ミモザ賞

少頭数ながら、穴党のスケベ心をくすぐるレースである。理由は、上位人気想定馬に不安要素があるからにほかならない。好メンバーが揃った新馬戦3着後、単勝1.1倍に支持された未勝利戦を圧勝したクライスレリアーナ。レベルの高い牡馬と戦って経験を積み、今回が初の牝馬限定戦となるショウナンサムデイ。おそらく、この2頭が1、2番人気に支持されるだろうが、順当決着の可能性はそれほど高くないとみている。

クライスレリアーナの新馬戦は、勝ったミリオンローズが次走のクローバーSで2着、2着だったエンブロイダリーがのちにクイーンCを制覇、4着だったエストゥペンダがフェアリーSとクイーンCで連続に3着に好走するなど、上位入着馬のレベルが高かったことで知られる。クライスレリアーナ自身は3着。デビュー前から評判を集めていたこともあり、続く未勝利戦を当然のように断然人気で圧勝した。事実、私も「強い」と思ったし、底知れぬ将来性も感じさせた。

しかし、その後は予定していたアルテミスSを、両膝の怪我により回避。仕切り直して再調整後、復帰戦に予定していた3月1週目の1勝クラスの一戦を熱発で回避と、連続してトラブルに見舞われた。能力が高い馬であることは間違いないが、中間に二度頓挫があったことも忘れてはならない。長期休養明け初戦で、いきなり全能力を発揮できるか？　穴党ならできないほうにベットするのが唯一の答えだ。募集価格5000万円のサンデーレーシングの馬で、POG界隈でも高い人気を集めていることから、多くの「期待票」も入るだろう。スーパー過剰人気のオッズが示されることは、想像に難くない。

もう1頭のショウナンサムデイは、もともと先週のフラワーCに出走を予定していたが、14分の13の抽選に漏れるという、よもやの展開でゲートに入ることが叶わなかった。陣営もさすがに14分の1を引いてしまうとは思っていなかっただろう。その証拠に、先週の追い切りはゴール前でしっかり追ってフィニッシュしている。1週後へのスライド出走は想定外で、もちろん今週の調教は軽め。この馬も状態面に不安が残るのだ。消すまではいかずとも軽視。これが正解であることは論をまたない。

2頭とも能力は高いうえに、少頭数であることから無印にはできないが、どちらか1頭、あわよくば2頭とも、4着以下に敗れることを想定した組み合わせの馬券を買うと面白い。この2頭は押さえ△に回し、それ以外の高指数馬に重いシルシを打って勝負する。

■印・買い目と資金配分
◎6カリーン
○1カポレイラ
▲3ニシノエピカリ
△5カネラフィーナ
△2ショウナンサムデイ
△7クライスレリアーナ

【馬連/フォーメ】6,1,3＝6,1,3,5,2,7（12点）＝各200円
【3連複/フォーメ】6,1,3＝6,1,3,5＝6,1,3,5,2,7（16点）＝各100円
【3連単/フォーメ】6→1,3→全（10点）＝各100円

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