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田原基成

2020/10/31 19:50

【天皇賞・秋】アーモンドアイは疑う。連覇を阻む刺客はアノ馬に託す。/福島11R/京都11R

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【東京11R 天皇賞・秋】

見解に入る前に、こちらをご覧いただきたい。

「疑うべき人気馬がいれば迷いなく疑う。たとえば私が今回、リアアメリアを疑うように。しかし、デアリングタクトは別だ」

「疑うべき人気馬がいれば迷いなく疑う。たとえば私が今回、バビットを疑うように。しかし、コントレイルは別だ」

三冠馬の誕生に沸いた先週、先々週。単勝1倍台の2頭は期待に応えるパフォーマンスを見せた。能力発揮を確信し、下した迷いなき本命……グリグリの人気馬だから◎評価にしたわけじゃない。「疑う理由がない」と思ったから最大級の評価を与えただけだ。

そこで、アーモンドアイだ。

私はヴィクトリアマイル当時、以下のような見解を示している。

「アーモンドアイとC.ルメールのコンビに特別な演出はいらない。ありのままの姿でいればおのずと結果はついてくるだろう。私がこの馬を疑うタイミングは秋。日曜日は今までのうっぷんを晴らす圧巻のパフォーマンスを味わいたい」

ブエナビスタ。
ウオッカ。
ジェンティルドンナ。

過去、GI5勝以上を挙げた名牝はいずれも5歳秋初戦で敗戦を喫した。夏を牧場で過ごし、競走馬としてのスイッチをいったんOFFへと切り替え……この期間が「母親」としての目覚めを促すのだろうか。

夏を経て迎えた疑いの秋。春当時から今日まで、私の考えに一切のブレはない。アーモンドアイは〇評価とする。

では、一体どの馬がアーモンドアイに先着する可能性を秘めているのか?

個別にファクターを分類したうえで結論へと導きたい。

【馬場適性】
芝1600mで1分32秒8を計時した土曜東京。Bコース替わり、1週間を通じて好天に恵まれたことが高速馬場化を促した。1600-2000mでの持ち時計は気に留めておきたい。

【気候適性】
冬の足音がだんだんと近づくこの時季、サラブレッドに求められるのは寒さに対する適性。秋競馬はもちろんのこと、冬競馬での好走歴も重要な評価基準となる。

【ローテーション】
毎日王冠、京都大賞典の勝ち馬はいずれも回避。休み明けでこのレースを制した馬も多く、すでに「休み明けでGI制覇」のノウハウは共有されている印象。狙いすました臨戦過程で使われる馬に妙味あり。

【血統】
切れ味勝負に秀でるディープインパクト産駒は評価を上げたいところ。馬場適性の項で取り上げた1分32秒8を記録した馬も同産駒だった。

【枠順】
アーモンドアイより外を引いた馬が同馬をねじ伏せるシーンは想像しにくい。距離ロスを抑えつつ、道中力を溜めることができる内めの枠が絶対条件。

さすがアーモンドアイ、馬場適性において他の追随を許さない。安田記念から臨むローテーションはすでに経験済み……気候面も含め、ケチをつけられる要素は決して多くない。

……が、冷静な分析を胸に誓おうとしても、ある部分が私の心を揺さぶってくる。

「ノーザン系クラブ馬の使い分け」だ。

JRA新記録となる芝GI・8勝。そのお膳立てをすべく、同じシルクレーシングの3歳馬サリオスは回避。京都大賞典勝ち馬グローリーヴェイズも登録せず、重賞未勝利馬・ジナンボーが半ばペースメーカーのような形で差し込まれる始末。

普段であれば、それも競馬の戦略のうちであると私は捉える。しかし、非社台ノーザングループによる史上初・無敗の牝馬三冠馬誕生の瞬間を目の当たりにしてしまったのだ。アーモンドアイは強い。それを承知のうえで「5歳秋のアーモンドアイ」敗北の可能性を見出したのだから私はそれを貫く。

腹は決まった。

ここはダノンキングリーから入る。

自身初の掲示板外に敗れた安田記念。敗因はさまざまだが、もっとも影響したのは稍重の馬場コンディションだと思う。カレンブーケドールを下した新馬戦、アエロリット、インディチャンプのGI馬2頭を撃破した毎日王冠はいずれも秋の良馬場東京芝……逆転の望みを託すのは決して無理筋ではない。

「今年は俺だったのになぁ……」

クビ差2着に敗れた2019日本ダービー。ダノンキングリーでの戴冠を逃した戸崎圭太の心情は今も脳裏に焼き付いている。その後毎日王冠を制したものの、マイルCS以降は自身の落馬負傷により無念の乗り替わり。それでも陣営は彼を信じ、安田記念で迷うことなくダノンキングリーの馬上に乗る権利を用意した。人馬の絆は誰よりも深い。

冬の中山芝1600mで1分33秒7。
秋の東京芝成績【2-0-0-0】。
3カ月以上の休み明け成績【2-0-0-0】。

数字の裏付けも申し分なし。アーモンドアイの連覇を阻むのはダノンキングリーだと私は信じている。

2列目にはGIを制した牝馬2頭+昨年の2着馬ダノンプレミアムを。3列目で妙味はスカーレットカラー。昨秋の府中牝馬Sで披露した切れ味は不気味だ。

【東京11R 天皇賞・秋予想の印】
◎4 ダノンキングリー
〇9 アーモンドアイ
▲11 ダノンプレミアム
☆7 クロノジェネシス
△10 スカーレットカラー
△8 キセキ

【馬単/ながし】4-9,11,7(3点)
【3連複/フォーメ】4-9,11,7-9,11,7,10,8(9点)
【3連単/フォーメ】4-9,11,7-9,11,7,10,8(12点)


次に、自信の一鞍。

【福島11R 福島民友カップ】

ブランクエンドが制した前走柳都Sはハイレベルレース。当時負かした2-4着馬の次走成績は【0-2-1-0】。全頭が馬券圏内に入っているのだ。ひと息入れられた今回、舞台は2走前に2着好走歴がある福島ダート1700m。経験ある条件に狙いを定めた陣営の采配にも注目したい。

【福島11R 福島民友カップ予想の印】
◎12 ブランクエンド
〇2 オーヴェルニュ
▲1 ハイランドピーク
☆10 ソリストサンダー
△5 デザートスネーク
△6 サンデーウィザード
△3 エムオーグリッタ
△11 プレスティージオ

【3連複/フォーメ】12-2,1,10-2,1,10,5,6,3,11(15点)


最後に太鼓判レース。

【京都11R カシオペアS】

右回りの芝1800mでは【4-0-0-1】のレッドガラン。好走レンジが狭く、芝2000mの重賞を使われた近2走は参考外で良いだろう。距離短縮時の成績【1-1-0-0】も含め、ここは巻き返すだけの条件が揃った。

秋の京都芝重賞勝利実績があるクラージュゲリエ、この舞台での良績目立つボッケリーニ、ランブリングアレーが3連複フォーメーションの2列目。ここは3列目の穴馬に注意を払いたい。

【京都11R カシオペアS予想の印】
◎14 レッドガラン
〇10 クラージュゲリエ
▲8 ボッケリーニ
☆3 ランブリングアレー
△12 ヴァンケドミンゴ
△9 ワイプティアーズ
△7 カリビアンゴールド
△6 サトノフェイバー
△2 コスモカレンドゥラ

【3連複/フォーメ】14-10,8,3-10,8,3,12,9,7,6,2(18点)


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アカウント⇒田原基成@競馬ストーリーテラー

田原基成のプロフィールはこちら
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