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田原基成

2020/10/29 18:00

アーモンドアイほか、2020天皇賞(秋)出走予定馬12頭分析

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・1枠1番 ブラストワンピース
稍重の有馬記念、洋芝の札幌記念、そして稍重のAJCC……キャリアを重ねるにつれ、得意馬場とそれ以外との差が顕著になってきた。パンパンの良馬場想定のここでは厳しい。

・2枠2番 カデナ
GIでは【0-0-0-6】と苦戦続き。厳しい。

・3枠3番 ダイワキャグニー
6歳にして最盛期を迎えたような近走だが、後方待機馬が切れ味を削がれる馬場だった点が追い風となった。斤量57.5キロ以上での連対歴もなく、苦戦は免れられないだろう。

・4枠4番 ダノンキングリー
自身初の掲示板外に敗れた安田記念。敗因はさまざまだが、もっとも影響したのは稍重の馬場コンディションだと思う。カレンブーケドールを下した新馬戦、アエロリット、インディチャンプのGI馬2頭を撃破した毎日王冠はいずれも秋の良馬場東京芝。ノーマークは禁物だ。

・5枠5番 ウインブライト
東京芝重賞では【0-0-0-4】掲示板内なし。次走への叩き台だろう。

・5枠6番 フィエールマン
予定していたオールカマーを回避し臨む一戦。プランに狂いが生じた点は考慮すべきだが、最低2カ月以上の間隔をあけないと走らないタイプゆえ結果オーライと言えるのかもしれない。3着候補で一考。

・6枠7番 クロノジェネシス
秋華賞、京都記念、そして宝塚記念……この3戦に共通するのは「時計のかかる渋った馬場」だったことだ。良馬場の大阪杯2着、上がり3F32秒5のアイビーSなど時計の速い馬場がダメというわけではないが、小回りコースに2歳戦というシチュエーションに対し「適性不問」と言い切るには不十分。「連勝」にこの馬が超えるべきハードルを設定した場合、決して楽な戦いではなさそうだ。

・6枠8番 キセキ
不振の期間を経て再度復活を遂げた6歳馬。連続好走の実績は尊重すべきだが、問題はもはや歯止めの利かない出遅れ癖。先行馬総崩れの宝塚記念、外差し馬場だった京都大賞典と展開・馬場のアドバンテージがあった点は否定できず、近走以上のパフォーマンスを臨むのは酷だろう。

・7枠9番 アーモンドアイ
ドバイ遠征後に挑んだ2019安田記念、一頓挫あったうえで臨んだ有馬記念、自身初となる前走から1カ月内での出走となった2020安田記念。アーモンドアイにとって「最悪のパフォーマンス」を選ぶならこの3戦だろう。浮かび上がるキーワードは「海外帰り」「叩き2戦目」「道悪」。いずれも心身ともにタフな条件だ。約5カ月の充電期間、パンパンの良馬場かつBコース替わりで高速馬場が見込める今回の状況は願ってもないもの。「トップコンディションだと思います」と語る鞍上C.ルメールの言葉も含め、死角らしい死角は見当たらない。

・7枠10番 スカーレットカラー
GIでは【0-0-0-4】と厚い壁に阻まれている現状。ここも厳しい戦いが予想される。

・8枠11番 ダノンプレミアム
2歳GI馬が5歳春の前走13着。「終わった」と見る向きもあるが……同じダノン冠のダノンスマッシュが激流を刻んだ点は考慮すべきだ。1000m通過59秒9以下での成績【2-2-0-2】に対し、1000m通過60秒以上では【4-0-0-1】。スローの上がり勝負への適性は抜群、その展開が見込まれるここは侮れない。

・8枠12番 ジナンボー
1000m通過61秒9の超スロー逃げが叶った前走新潟記念。斤量56キロだった点も踏まえると、勝ち切れなかったことは大いに不満が残る。メンバー強化となるここは厳しいだろう。

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