◆【7/28(日)的中速報】土曜好調は新潟メイン◎☆○でズバリの田原＆オール券種的中×2発の1号！【アイビスSD/クイーンS2024予想】


≪今週の動画・クイーンS≫
▼札幌芝1800mで狙うべき種牡馬はコレだ！

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皆さま、お元気ですか。血統サイエンティストのドクトル井上です。

暑熱対策ということで今週と来週の新潟は昼間の休憩が長くなり、メインレースは7レースに。パリオリンピックもそうですが、酷暑対策というのはどこの国でも今後ますます必要になるのでしょう。

競馬場で観戦される方はなにとぞ万全の暑さ対策を講じてご参戦いただきますよう。ぶっ倒れたら元も子もありませんゆえ……。

さてさてこの記事では日曜の新潟メイン（7R）・アイビスサマーダッシュの最終結論をば。

■考察
基本的に枠ゲーであるという点は言わずもがな。そのうえで血統面を見てみると、父ミスプロ系を上げて、父サンデーサイレンス系を下げる評価というのが呼吸だろう。父ミスプロ系はオールアットワンス（父マクフィ）やライオンボス（父バトルプラン）が好走する一方で、父サンデー系はこの10年で1頭も勝ち馬を出せていない。

ちなみに父サンデー系は人気薄を買うのがベター。この10年で馬券になった父サンデー系はのべ5頭いるが、このうち4頭は9人気以下だった。また初の千直で好走したのは19年2着オールポッシブルのみで、他の4頭は千直での連対歴があった。血統面からの千直適性、ダート短距離的なハイペースを我慢する性能に劣る父サンデー系なので、せめて直線競馬の経験をキャリアのどこかで積んでおきたい。

ここ2年は上がりの脚が求められる決着が続いている点にも注意を払いたい。以前は快速先行馬が外ラチを早々に確保してそのままということが多かったものの、ここ2年はゴール前でガラッと態勢が入れ替わった。

これは千直重賞のペースを前々で踏ん張れるような実力派スプリンターがアイビスSDを目標にしなくなりつつあることの証左だろう。こんなクソ暑い時季のレースかつ、内枠を引いたらレース前からお通夜になる枠ゲーなんて使いたくないものね、分かる分かる。

カルストンライトオやハクサンムーン、ベルカントらがさすがの先行力・スプリント力を披露していた頃とはもう時代が違うわけですなぁ……（遠い目）。

重賞には足りないけれどテンは速いという馬が無理くり外ラチを取って先行して潰れるパターンが頻発しているので、馬群を捌ける差し馬は評価を上げたい。

チェイスザドリームは千直得意のカナロア産駒で、母父はアドマイヤムーン。マクフィやマイネルラヴ、モンテロッソを介して好走馬を量産するシーキングザゴールドが母母父に鎮座し、牝系はミクストマリッジに遡る名門出身。初芝の一戦となった前走・韋駄天Sを楽勝したのも納得の血統背景だ。そりゃあいきなり走るさね。

無理やりケチをつけるとすれば上がり性能くらいだろうが、スピードで押し切る競馬ができれば関係ないという説も。好枠を引いたし条件は揃っている感じもあって。

マウンテンムスメは好走例の多いアドマイヤムーン産駒。千直実績も豊富で、ここでもある程度人気しそう。血統面では特段気になる点はないが、今回は前走以上にテンの速い馬が多い。特にテイエムスパーダとアビッグチアが自分より外に入ったのが痛恨で、これをパスして外ラチを取りに行くのはなかなか骨が折れる。

かといって内ラチを取りにいこうにも、すぐ内にもっとテンの速いジャスパークローネが鎮座まします枠の並び。番手で良さが出るタイプではないので、この並びをどう考えるか。

マイヨアポアは昨年夏の同舞台・稲妻Sを差し切り勝ち。上がり3F32秒1は水準以上で、コース適性の高さをうかがわせる。

同馬の母エバーローズはウインクリューガーの代表産駒で、直線競馬で3連勝した後、故障で現役引退を余儀なくされた悲運の馬。

エバーローズは「極私的千直ランキング」を作るのなら、間違いなくトップ5に入ってくる存在。稲妻特別で見せた上がり600m31秒8のスピード持続力にはぶったまげたのだよ……。新潟の千直を上がり600m31秒台で勝った馬はだいたい重賞馬なので。

その仔・マイヨアポアに関して正直に言えば、母ほどのスケールは感じないものの、それでも上がり脚の使える千直巧者というのはこの舞台において相当に魅力。前がガンガンやりあうようなら一発あっても。

ジャスパークローネの前走北九州記念は出遅れて試合終了。開始2秒でレースが終わってしまった。

デピュティミニスター3×5、エーピーインディ4×4、ロベルト5×5、ムーングリッター＝リローンチ5×5など密な父母相似配合になっていて、同牝系からはジャンプスタートやマスタリーといったアメリカダートで活躍した馬の名前が。

芝を主戦場にしてきたがダート的な馬力にも優れた配合。テンのダッシュ力は言わずもがなだし、直線競馬は合う血統構成だ。実際に駿風Sを勝っているわけだし。ただ枠がなぁ……。

ファイアダンサーはパイロというより豪州の短距離血統コマンズのイメージ。時計のかかる短距離で浮上する感触だ。ちなみに曾祖母ダンスールファビュルーは2歳にして欧州年度代表馬に輝いたアラジの母。ツボが狭いのはこのあたりにも理由がありそう。

後ろに下げて馬群の切れたところで外ラチに飛び込むスタイルなので枠はそれほど関係ない。実際にこのコースの内枠から何回も馬券に絡んでいるわけで。成績から能力の減衰がなさそうな昨年の1人気馬が5人気で買えるのならば、これはお得な買い物という可能性も。

■アイビスサマーダッシュの最終結論
◎8 マイヨアポア
○13チェイスザドリーム
▲10ファイアダンサー
△18メディーヴァル
△17テイエムスパーダ
△16ディヴィナシオン
△5 マウンテンムスメ
△4 ジャスパークローネ

【単勝】8（1点）
【3連複/フォーメ】8＝13,10＝13,10,18,17,16,5,4（11点）
【馬連】8＝13,10,18,17,16,5,4（7点）

マイヨアポアの差し切りに期待した。枠は内寄りになったが、差す競馬ができるこの馬にとってはリカバー可能な範囲。鞍上が千直の名手・津村騎手でないのは辛いところではあるが石川騎手ならば良し。

なぜって去年のこのレースで2枠3番のオールアットワンスに跨って差し切り勝ちを演じていたから。今年も乗り方のイメージは正しくアレで良い。

外ラチ沿いに馬群が密集する千直において、馬群を捌いて差す競馬は「できる騎手」と「できない騎手」に明確に分かれると思っている。「できる騎手」サイドにいる石川騎手が乗ってくれるのは不幸中の幸いだ。

幻の千直女王・エバーローズの愛娘がアイビスSDに出てきてくれた以上、本命を打たざるを得ないという個人的な思い入れもあり。偏屈な血統パラノイアはついに母に打つことが叶わなかったアイビスSDの◎を娘に託すのだ。

○チェイスザドリームは直線競馬の適性がすこぶる高い血統構成。枠も良いところを引いた。重賞に替わって揉まれ込まないとも限らないが、この条件との相性はメンバー屈指だろう。

▲ファイアダンサーは◎とセットで差し競馬になったときに浮上するイメージ。去年のこのレースでは大敗したが熱中症でレースにならなかったとのこと。時計のかかる千直は大好物だし、ラスト100mで前が歩くレースになれば浮上する。

父サンデー系からは韋駄天Sでこの世の終わりみたいなどん詰まりをかましたディヴィナシオンだけ買って（←思ったより人気している……）、このレースで連続好走しているロードベイリーフや北九州記念3着モズメイメイはスパッと切った。

これは父がサンデー系であること以上に、鞍上の千直競馬への対応力を疑問視したため。マイヨアポアのところでも述べたように、千直の馬群捌き＆差しは、跨る騎手にとっても慣れが必要。仕掛けのタイミングがシビアなのと、スペースに瞬時に飛び込むか否かの判断が必要になるので、コース慣れしていないと「馬なり公開調教」でレースが終わることもしばしば。これを無視できるほどの推し要素を見つけることができなかったのでこの2頭は無印とする。

馬券は◎マイヨアポアの単勝と同馬からの馬連、○▲を2列目に置いた3連複で。詰まったらしょうがないので、そのリスクはオッズにカバーしてもらおう。内枠から拾った2頭は内外どっちでも良いのでラチを頼って走れればというイメージで。

＜プロフィール＞
“血統サイエンティスト”ドクトル井上
在野の血統研究家。旧知のオーナーを中心として、セリや配合のコンサルティング業務を請負中。
好きな種牡馬はダノンレジェンドとハービンジャー。苦手な種牡馬はMore Than Ready。
凱旋門賞馬Ace Impactの血統表は芸術品なので、ルーヴル美術館に収蔵されるべきとわりと本気で考える三十路の牡馬。

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