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血統サイエンティスト ドクトル井上

2025/01/04 18:00

京都金杯2025 最終結論【血統】同舞台の実績を侮るなかれ 冬のオリオンに大穴の願いを込めて

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皆さま、あけましておめでとうございます。血統サイエンティストのドクトル井上です。

この記事では日曜日の中京メイン・京都金杯の最終結論をば。

考察
今年の京都金杯は中京競馬場が舞台。京都開催ならハビタット、サーゲイロードとプリンスリーギフトをしこたま抱えるセオから買って、「下り坂を上手に下ってください」馬券を買うつもりでいたのだが、イレギュラー開催でそれができないのが残念無念。

ついでに「コース相性の良いロードカナロア産駒を買えばええんや!」と思っていたら、有力候補だったキープカルムが除外。新年早々シンプルに泣きそうになった。

買いたかった馬がことごとく消えていく状況に陥ったので、今年の京都金杯は振り回す方針に着地。以下にツラツラと見解を述べる。

セルバーグは同コース中京記念の勝ち馬。逃げなきゃ二束三文なのはこれまでのレースを見ても明らか。牝系にアクアクが入るのでメリハリをつけて乗った方が良いのだろう。サイレンススズカにしろ、ブロードアピールにしろ、アクアクが入る馬は融通が利かないイメージがあるのよね。

1400mではテンのスピードが足りないので距離延長は歓迎材料。ハイペースメーカーの気がある田口貫太が鞍上なので、引かずに先行することが予想されるが、ワンターンで行き切れれば多少ペースが速くても一発あるのがセルバーグ。ある程度の印は回しておきたい。

アスクコンナモンダは中京の芝マイルで【4-0-0-1】と抜群の成績。数字だけ見ると重賞をここで獲れなきゃ何処で獲るという感。

ただ牝系はかなり重々しく、良馬場よりは渋馬場ベター。ポートアイランドSも稍重馬場でタフさが要求される条件だった。コース相性は評価しつつ、重賞のメンバー相手に良馬場でどこまでやれるかがカギを握る。

ロジリオンは1400mベストというのが極私的な持論ではあるものの、芝ダート兼用のパワー型だった母ビービーバーレルのキャラクターを思うと、同じ左回りなら東京よりは直線に急坂のある中京の方がベターだろう。

5着だったファルコンSは直線の進路が月曜朝の東西線くらい混み合っていたのでノーカウントで良かろう。最内枠で距離を誤魔化しつつ、直線でうまく捌ければ地力はここでも通用する。

ウォーターリヒトは左回りの芝マイルで連勝中。直線の長い東京コースが末脚を武器とするヴァインゴールド牝系のキャラクターとマッチしたのだろう。だいたいマスクトディーヴァやコイウタのイメージ。

ただこの牝系は重賞だと平坦>急坂の傾向にある点をどう捉えるか。「東京のダラダラ坂は急坂ではない」という視点に立つと、東京から中京替わりはヴァインゴールド的にあまり歓迎できない気がするのだが。実際この牝系の馬って、リニューアル後の中京芝重賞で5頭が走って1回も馬券になっていないわけだし。

左回りマイルはベストだと思うものの、中京よりは東京で狙いたいタイプ。ここはほどほどの評価にしておいて、東京新聞杯に出てくればガツンと買いたいと思っているのだがどうよ。

マテンロウオリオンは22年のNHKマイルC2着馬。ここのところはサッパリ結果が出ていないが、1200mや1400mなど短いところに使われていたのが敗因にありそう。

祖母がオークス馬レディパステルという血統なので、さすがに1200mは短いでしょうよと。マイルへの再延長は好材料と見る。

ダイワメジャーとトニービンの組み合わせは高松宮記念を制したコパノリチャードやNHKマイルC3着のボンセルヴィーソなどが出た好相性の組み合わせ。スピードとパワーが売りのダイワメジャーにトニービンのオンリーフォアライフからプリティポリー的な底力を補強できるのが良いのだろう。

このパターンは急坂コースに強く、前述したとおりコパノリチャードは高松宮記念を制したし、ボンセルヴィーソは中山のマイルで穴配当を提供し続け、ソルヴェイグもフィリーズレビューを制した。

そもそも振り返ってみればマテンロウオリオンも中京1600mでシンザン記念を制しており、やはり舞台はここがベストの印象を受ける。ちなみに一昨年の当レースで人気を裏切る大敗に終わっているのだが、これは隣の馬がゲートで暴れたのにつられて、枠内で顔面を強打し脳震盪風味になったのが敗因。舞台適性で負けたわけではない。

そもそもこの血統で後ろから差そうとしていた時点でここ2年くらいの戦歴は丸ごと無視できる。手綱を取り続けていた横山親子としては、追い込んで2着だったNHKマイルCのイメージがあったのかもしれないが、この血統はシンザン記念の時のように先行してこそ。古馬になったダイワメジャーで切れ味勝負を挑んで良いことなんて何もない。あのセリフォスだってそうだったじゃないか。

だとすれば先入観なく乗れるフルキチへの手替わりはプラスだと思うわけで。フルキチにはこの馬が勝ったシンザン記念をテープが擦り切れるまで見ておいてほしい。味のある競馬をしていたことがわかるはず。

ハンデも手頃で開幕週の3枠といいところを引いた。お年玉狙いで振り回す手はあるはずだ。

京都金杯の最終結論
◎6 マテンロウオリオン
○5 アスクコンナモンダ
▲10セルバーグ
☆1 ロジリオン
△7 サクラトゥジュール
△9 シャドウフューリー
△15ドゥアイズ
△16ウォーターリヒト
△14メイショウチタン

【単勝】6(1点)
【馬連】6=5,10,1,7,9,15,16,14(8点)
【ワイド】6=5,10,1,7,9,15,16,14(8点)
【3連複/フォーメ】6=5,10,1=5,10,1,7,9,15,16,14(18点)


マテンロウオリオンで大ホームラン狙い。

2頭しかいない中京芝重賞勝ち馬を狙うという点ではオーソドックス(だと思っている)のだが、オッズはすこぶる貰えそう。だったらば素直にホイホイされてやろう。

アスクコンナモンダは中京巧者&ダイワメジャー丼狙い、▲セルバーグはもう1頭の中京芝重賞勝ち馬、☆ロジリオンは内枠で距離を誤魔化せればという考え方で。

馬券は◎からの馬連&ワイドと2列目に○▲☆を置いた3連複が本線。マテンロウオリオンの単勝も運試し感覚で買っておく。

手広いかもだが、ヘタすりゃ最低人気の馬なので無問題だろう。新年一発目は景気良く大穴を狙おうじゃないか。

後書きとご挨拶
これまでUMAJINさんの軒をお借りして「重賞深掘りプロジェクト」としてコラムをお送りしておりましたが、両金杯をもっていったん終了となります。

今後は新サイト「競馬アカデミー・UMADEMIA」のリリースに向け、私も血統面から様々な発信の準備に移る予定です。

新サイトを皆さまにお届けするまで少々お時間をいただく形になりますが、その間はXアカウントにてこれまでと同様に重賞の最終見解や馬券に役立つワンポイント情報をお届けしていく予定ですので、何卒フォローいただけますと幸いです。もちろん動画もこれまでと変わらずにお届けします。

コラム記事という形は一旦お休みとなりますが、XやYouTubeを通じて今後ともご愛顧いただき、来たる「UMADEMIA」のリリースを楽しみにお待ちいただけますと幸いです。

<プロフィール>
“血統サイエンティスト”ドクトル井上

在野の血統研究家。旧知のオーナーを中心として、セリや配合のコンサルティング業務を請負中。
好きな種牡馬はダノンレジェンドとハービンジャー。苦手な種牡馬はMore Than Ready。
凱旋門賞馬Ace Impactの血統表は芸術品なので、ルーヴル美術館に収蔵されるべきとわりと本気で考える三十路の牡馬。

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