競馬サロン

2024/12/13 18:00
ターコイズステークス2024 最終結論【血統】ここで買わずにどこで買う! ●●は気にせず適性重視で穴狙い

▼見た目の距離に騙されるな!!

皆さま、お元気ですか。血統サイエンティストのドクトル井上です。
この記事では土曜日の中山メイン・ターコイズSの最終結論をば。
■考察
「重賞に昇格してから【4-3-0-2】で勝率44.4%、複勝率77.8%の『父サンデーサイレンス系×母父ロベルト系』の配合に思考停止で◎を打っときゃええんや!」と安易に考えていた当方を待ち構えていたのは該当馬なしの特別登録。がーんだな、出鼻をくじかれた。母父ロベルト大作戦は来年に取っておこう。
イフェイオンはエピファネイア×ゼンノロブロイの配合形。この組み合わせからはNZT2着のシーズンズギフトや京成杯3着のヴェローナシチーなど小回りをこなせる馬が少なくない。イフェイオンもフェアリーSを制した実績があるように小回りの方が良さそうなタイプに見える。
マイラー牝系レディイン一族の出身なので、距離が短くなるのはプラス。ただ勝った2戦はいずれも外枠だっただけに、今回は内枠をいかに捌くかがポイントに。エピファネイアには揉まれ弱いスペシャルウィークの血が入るのでその点が課題になりそうだ。
フィールシンパシーは昨年の2着馬。パリ大賞勝ち馬ベーカバド×菊花賞馬ダンスインザダークというのは、いかにも乱戦になって浮上しそうな配合。上がりのかかるレースを好むベーカバド的には東京→中山替わりもプラスだろう。
さすがに昨年のようなノーマークで気楽に走れる気はしないが、それでもこの舞台ならある程度評価する必要がありそうだ。
アルジーヌはクイーンSの3着馬。ロードカナロア産駒ながら距離適性はクイーンS勝ちの母キャトルフィーユに近いようで、1600mだとこれまで結果が出ていない。今回は1Fの短縮とトップハンデが鍵を握る。
アドマイヤベルはフローラSの勝ち馬。母父のニューメラスはジェイドロバリーの全弟。「GIでのパンチに欠ける」でお馴染みのジェイドロバリーなので、その全弟もだいたい似たようなキャラクター。GI2連戦からの格下げGIIIはプラスに働きそう。
半姉アドマイヤリードもベルクレスタも1600-1800mがベストの成績だったので、案外この距離短縮がハマる可能性も。スワーヴリチャード産駒も短縮ローテは悪くないので新味に期待する手もある。
ミアネーロはフラワーC1着、紫苑S2着と中山の重賞で好成績を残しているが、いずれもコーナーの機動力で勝ったというより、直線に向いてからの末脚で面倒を見たという内容。べよーんべよーんと大きなフットワークで、東京向きにも見える走り方をする。
ミスエルテのようなマイラーが多いミスエーニョの仔なので2000m→1600mの短縮はプラスだが、フルゲートの中山マイルの中枠で他馬を捌き切れるかがポイントになる。
ドゥラメンテ産駒のシングザットソングは昨年のフィリーズレビュー勝ち馬。前半600mが33秒2という激流を3角6番手→4角4番手と自ら動いて番手を押し上げたうえで差し馬勢の猛追を凌いだ内容はかなり強い競馬だった。今回はその時以来の小回り&直線急坂コースでのレースとなる。これは楽しみ。
3代母アリスベルはAJCCなど重賞2勝のマチカネキンノホシの母で、ダートで活躍したマチカネニホンバレ&サトノティターン兄弟の祖母にあたる。そのアリスベルは「アリダー×ルーテナントスティーヴンス」の配合形。北米的な機動力が強い血のうえ、ルーテナントスティーヴンスはドゥラメンテが持つキングマンボの母父母母ソングの全弟にあたる。
この全きょうだいクロスがいい味を出していて、同じくキングマンボ&アリダー×ルーテナントスティーヴンスの組み合わせからフィリーズレビュー2着のアットザシーサイドが出たのとやっていることは似ている感。「アリダーのブルリーとソング=ルーテナントスティーヴンスで小回りを捲ろう」が配合のコンセプトだ。今回のコース替わりは血統面から見てもやはりプラスに働くと見る。
そんなわけで特別登録を見た時点では「余程のことがないかぎり◎はこの馬やな」と思っていたのだが、余程のことが起こったのが金曜日の10時10分。よりによって8枠かよ……。すぐ内の2頭が差し馬なのは不幸中の幸いなので、それを活かしてうまいこと道中で内に潜り込めるか。
■ターコイズSの最終結論
◎15シングザットソング
○5 フィールシンパシー
▲4 イフェイオン
☆2 アドマイヤベル
△7 ミアネーロ
△6 アルジーヌ
△14ドゥアイズ
△8 ペイシャフラワー
【3連複/軸1頭流し】15=5,4,2,7,6,14,8(21点)
紆余曲折からの初志貫徹。◎はシングザットソングとする。とにかく待望の急坂小回り替わりというのが大きい。本命にした理由はそこに尽きる。
確かに中山マイルの8枠はイヤなのだが、重賞昇格後のターコイズSの8枠成績は【1-1-2-14】で複勝率22.2%。ついでに7枠が【2-1-2-13】で複勝率27.8%。対して1枠は【1-1-1-15】で複勝率16.7%、2枠が【1-0-1-16】で複勝率11.1%と数字は変わらないどころか外枠優勢なくらい。
ただでさえゴチャつきやすい中山マイルでフルゲートなので、内枠だと揉まれて嫌気が差すパターンも相当に多いのでは? と推察する。それだったら多少距離ロスがあろうともノビノビ走った方が結果につながるイメージというか。
「芝1400-1600m」&「小回り・内回り」&「直線急坂つき」の牝馬限定重賞って思ったより少なくて、古馬になってからはこのターコイズSのみ。去年まではコース改修の影響で京都牝馬Sが阪神芝1400m開催だったのだが、改修が終わった今年からはそれもなく。クィーンズバーンとシンメイミネルバあたりが「阪神牝馬Sを内回り1400mに戻せの会」を結成しても驚けないのだが、今のところそんな機運もない。
ならばJRA唯一の小回り1600m急坂つき牝馬重賞たるターコイズSでシングザットソングを買わずにどこで買うのか。8枠が完全に死に目ならまだしもそこそこ馬券には絡んでいるわけだし、外枠に入ってオッズがもらえてラッキーくらいに考えよう。
馬券は◎シングザットソングから相手7頭に3連複でズラッと流す。
<プロフィール>
“血統サイエンティスト”ドクトル井上
在野の血統研究家。旧知のオーナーを中心として、セリや配合のコンサルティング業務を請負中。
好きな種牡馬はダノンレジェンドとハービンジャー。苦手な種牡馬はMore Than Ready。
凱旋門賞馬Ace Impactの血統表は芸術品なので、ルーヴル美術館に収蔵されるべきとわりと本気で考える三十路の牡馬。
=重賞深掘りPROJECT関連動画=
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