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競馬サロン

調教ライター 西村武輝

2024/06/29 18:30

北九州記念2024 最終結論【調教】小倉に狙い定めて攻め絶好!ヨシノイースターに本命を託す【重賞深掘りPROJECT】

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2024年4月「競馬をより深く楽しんでいただく」ための新たなPROJECTがスタート!
その名も「重賞深掘りPROJECT」。重賞のことなら「ここを見れば完璧!」と言っていただける『重賞コーナー』に育てていくことを目指します!

=新PROJECT発足のご挨拶=
当PROJECTプロモーター「ブッシー」からのご挨拶です。
【重賞深掘りプロジェクト】始動のご挨拶
https://uma-jin.net/new/salon/salon_detail/17517/0/109

「ラジオNIKKEI賞」全頭追い切り診断動画はこちら!

【ラジオNIKKEI賞 2024|調教診断】開幕週向きの脚質!「前走大敗馬」にS評価!新馬戦追い切り推奨馬も必見

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例年、宝塚記念が終わって翌週の夏ローカル開催は福島・中京からスタートとなりますが、今年2024年はご存じの通り長期間にわたる阪神競馬場改修の余波で西のローカルは小倉からスタート。いつもなら夏の中京開幕週一発目の重賞はCBC賞ですが、8月に中京開催が後回しとなった事情を踏まえ同じスプリントの重賞「北九州記念」を“テレコ”とし、今年に限ってこの時期に開催となります。

これは非常に納得感のある交換なんですが、それならば7月21日「中京記念」(小倉芝1800m)と8月11日「小倉記念」(中京芝2000m)もレース名の交換がなぜできなかったのかと思ってしまいますね。なにかしら事情があってのことでしょうけど……

今回、過去上位進出組の調教傾向を見るにあたっては、今年のように“テレコ”にならず宝塚記念翌週に小倉芝1200mで行われた2022年と2021年のCBC賞からサンプルを取ることとします。

やはり坂路最終追い組が優勢で6例中5例。

例外は2022年同2着タイセイビジョンで、CW単走一杯でした。同馬は古馬となってCWオンリー追いに切り替えて成績がまとまってきており、その調整を貫いたものでしたね。

やはり原則は坂路仕上げ。また6例中5例が中間に「強め」以上の負荷が掛かっており、例外の2022年勝ち馬テイエムスパーダは坂路馬なりも、中1週での参戦でその前のレース自体が負荷だったと考えていい。夏場の高速決着に対応できるだけの体調面の裏付けが必要なんでしょう。

以上を踏まえ、まずは「北九州記念」追い切り診断で【8点】【7点】と上位評価された馬を見ていきましょう。
  
■カンチェンジュンガ【7】
助手騎乗 栗東坂路単走 1週前に自己ベストを更新しており、今週は確認程度。いい折り合いから手前をスムーズに変換し、渋った馬場を苦にせず力強い伸びを示した。好仕上がりだ。
 
■サーマルウインド【7】
助手騎乗 栗東坂路単走 先週川田騎手騎乗のCW追いで負荷を掛けられており、今週は坂路単走で息を整える程度。それでも敢えて混雑した時間帯に追い、ラストは鞍上が終始気合いをつける、精神面強化を意識した意欲的な内容だった。しっかり加速ラップで締めくくれていたのは好感。いい状態で走れそう。
  
■ジャスパークローネ【7】
団野騎乗 栗東坂路単走 中間に好時計を連発しており調整は順調そのもの。最終追いは輸送を考慮し、終いだけ重点で鞍上が折り合いを確認する程度の内容だった。まとまったフォームで登坂し、ラストはいい手応えを保ったままスムーズに加速。海外遠征帰りを感じさせない、上々の攻め気配だ。
  
■ディヴィナシオン【7】
助手騎乗 栗東坂路単走 中間に坂路4F49秒6(一杯)の自己ベストタイムを出しており、今週は馬任せの調整。いい前進気勢で進んでいくが、しっかり脚は残っており、ラスト2Fラップ12秒2-12秒4と馬なりのまま長くいい脚を使った。休み明けを2回使われ、いかにも本調子といった感がある。
  
■テイエムスパーダ【7】
酒井騎手騎乗 栗東坂路単走 輸送を考慮し、今週はリズム重視の内容。坂に入っての手前変換で一瞬モタつくも、スピードに乗ってからの動きは素軽さ満点でラストは鋭く加速できていた。このひと追いで万全の状態に仕上がったか。
  
■ナナオ【7】
助手騎乗 栗東ポリ併せ馬 3歳未勝利を1秒ほど追走し、外からマクっていく併せ馬。脚力の違いであっさり取り付き、直線では手応えで圧倒。ラストはまったくの自然体でスルッと抜け出し1馬身半差の先着を果たした。これまでの坂路最終追いからポリに切り替えたのがどう出る状態はかなり良さそう。
  
■バースクライ【7】
助手騎乗 栗東坂路単走 ブレの少ない、まとまったフォームで登坂。鞍上のゴーサインには機敏に反応し、渋った馬場をまったく苦にせず軽快に加速できていた。こちらはこれまでのCW最終追いから坂路に切り替えたのがどう出るかだが、気配そのものは上々。
  
■ピューロマジック【7】
安田翔騎乗 栗東CW単走 中4週と小倉への輸送を考慮し、脚慣らし程度の内容。まったくの馬なりを保ち、ラストのゴーサインにスムーズに反応できていた。時計は平凡だが、意図したものなのでまったく問題ない。前走の反動を感じさせず、高いレベルで好調を維持。
  
■ペアポルックス【7】
松若騎手騎乗 栗東坂路単走 先週ある程度負荷を掛けており、今週は確認程度。それでも渋った馬場のなか力強く踏み込み、シャープなフォームを保ってラストは一気に回転数を上げることができていた。鞍上との意思疎通ぶりも申し分なく、好気配にある。
  
■ヨシノイースター【8】
助手騎乗 栗東坂路単走 この馬としてはある程度セーブしたラップで進んでいくが、気持ちはしっかり乗っておりブレの少ないフォームで登坂。いい手応えを保ったままラストはグンとギアを上げ、駆け抜けた。単走とは思えない気迫に好感。中10週を感じさせない絶好の攻め気配だ。

▼「北九州記念」全頭追い切り評価はコチラ
https://uma-jin.net/new/salon/salon_detail/18443/0/112

さすがスプリント重賞とあっていい動きを見せる馬が多く、7点馬も多くなりました。ここからのスクリーニングとなりますが、1週前にステッキが入る負荷を掛けられ坂路ラスト2Fを11秒6-11秒7で駆け抜けたヨシノイースターの攻め気配は際立っていますね。最終追いもまったく楽走ながら2F24秒台前半。

北九州短距離S快勝などコース相性は申し分なし。前走の春雷Sで持ち時計を大幅に短縮しており、ここへ来ての充実ぶりもうかがい知れます。例年この時期は福島を選ぶことが多い丸山騎手が、この馬のために小倉遠征を選んだことは想像に難くなく勝負気配は相当高いと見るべきでしょう。

枠がどうかですが、北九州短距離S勝ちが7枠13番からでした。まず首位争い。本命に据えます。

葵Sのワンツースリーという布陣の3歳勢から、対抗には小倉2勝の実績が魅力のペアポルックスを抜擢。葵S時の攻めはあと少し切れが物足りなかった印章がありましたが、それで2着確保は力があるからこそ。この中間は2週前に終い負荷を掛け、1週前に坂路2F12秒5-11秒8(馬なり)と惚れ惚れするようなラップを刻んでいました。この馬も勝負気配は相当なものがありそう。逆転の可能性十分。

▲には春雷Sでヨシノイースターにクビ+クビの5着だったカンチェンジュンガ。1週前の攻めはラストに苦しくなったが、負荷を目一杯掛けられたこと自体は評価できる内容でした。4F全体50秒9(一杯)は自己ベスト更新。そして今週は一気に素軽くなり、渋った馬場でもスルッと加速しました。過去の成績から道悪OKなのも好材料。

斤量魅力、道悪もドンと来いの3歳牝馬ナナオは動き自体上々も、近4走すべて坂路最終追いだったのが今回ポリに替えてきたのがやや引っ掛かる。函館京都の実績豊富で、小倉も悪くなさそうですが、実際に走って小倉で成績を残した組と見比べると……というところ。押さえの△まで。

3歳のもう1頭、葵S勝ち馬ピューロマジックはここもひたすら逃げるのみ。躓いてもハナを奪えた前走のようにいくかどうか、歴戦の古馬が相手の今回はちょっと厳しくなりますね。中間馬なりオンリーも気になります。それでも☆以下には落とせませんでした。

昨年のサマースプリント王ジャスパークローネの攻めは海外帰りを感じさせず順調。それでもやはり見えない疲れ、そしてトップハンデでもあり、逃げられなかった際の脆さも考えここは見送りとしました。

サーマルウインドは栗東入りして調整している意欲は買いたいですし動きも良かったんですが、他の小倉実績組に印を回した分、印が回りませんでした。

以下、最終結論です。どうぞご参考に!

<調教ライター・西村武輝「北九州記念」最終結論>

◎16 ヨシノイースター
○9 ペアポルックス
▲13 カンチェンジュンガ
☆12 ピューロマジック
△14 ナナオ
△18 バースクライ
△1 ディヴィナシオン
△2 テイエムスパーダ

【単勝】16(1点)
【馬連】16=9,13,12,14,18,1,2(7点)
【3連複/フォーメ】16,9=9,13,12=9,13,12,14,18,1,2(24点)
【3連単/フォーメ】16,9→9,13,12→9,13,12,14,18,1,2(28点)


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<【重賞深掘りプロジェクト】 調教ライター 西村武輝>
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。UMAJINでは「競馬サロン」開設以前から毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。

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=重賞深掘りPROJECT関連動画=

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