●12月11日　阪神JF（GI、阪神、芝1600m）

■アロマデローサ　助手騎乗、栗東坂路単走。先週CWである程度負荷を掛けられており、今週は終い重点で反応を確認。バランスのいい走りで登坂し、ラストは楽々とギアを上げていた。前走時も仕上がりとしては上々で、引き続き好調を維持。【7】

■イティネラートル　長谷川師騎乗、栗東坂路単走。道中ゆったり進んだ際にやや集中できていいないような素振りもあったが、ラストはこの馬なりにジワッと脚を伸ばせていた。まだ良化の余地を残す感はあるものの、走れるデキ。【6】

■ウンブライル　横山武騎手騎乗、美浦ウッド併せ馬。実戦想定の3頭併せ。道中は濃霧で不明ながら、ラストは楽な手応えで左右2頭の真ん中から鋭く抜け出していた。阪神輸送を控えながらウッドである程度の時計を出せるあたり、体調はすこぶる良さそう。中7週とひと息入っているとは思えない好仕上がり。【7】

■エイムインライフ　酒井騎手騎乗、栗東CW併せ馬。2歳未勝利をアオり、楽に併入。あと少し切れが欲しかったが、中1週でもしっかり負荷を掛けたこと自体は評価できる。着実に前進。【6】

■キタウイング　和田竜騎手騎乗、栗東CW併せ馬。早い段階で栗東へ移動しており、このレースに備えて調整されている。最終追いも同地で行われ、準オープン馬の内へ取り付き併入した。手応えは完全に劣勢だったが、追走差を考えれば問題ないか。落ち着きがあるし、自分の競馬はできそうだ。【6】

■サンティーテソーロ　助手騎乗、美浦坂路単走。先週ウッドで3頭併せを消化したのが実質の最終追い。輸送を控えた今週は息を整える程度の内容だった。ラストであと1枚ギアを上げて欲しかったところだが、この馬なりに力強い踏み込みはできていた。悪くない状態。【6】

■シンリョクカ　木幡初騎手騎乗、美浦ウッド併せ馬。大きく先行させた相手に楽々取り付き、ラストの仕掛けにスッと回転数を上げて半馬身抜け出して先着した。反応の機敏さは特筆レベル。中8週入っているとは思えない好気配。【7】

■ドゥアイズ　吉田隼騎手騎乗、栗東CW併せ馬。2歳未勝利に取り付いて併走。相手の加速にやや反応が遅れ、ジワッと脚を伸ばしてなんとか併入としている。中13週としては本数はいかにも少ないし、攻めの動きも地味だが、札幌でもこんな感じだった。持てる力は出せそうだ。【6】

■ドゥーラ　斎藤騎手騎乗、栗東坂路単走。先週CW併せ馬でかなりの負荷を掛けられており、仕上げはほぼ完了。今週は鞍上との意思疎通を深めることに主眼を置いたような内容だった。混雑した時間帯で他馬を気にする場面もあったが、鞍上がしっかり修正してラストはスパッと弾けた。乗り込み量は申し分なく、札幌2歳S以来のぶっつけでも能力全開となりそうな雰囲気。【7】

■ハウピア　菱田騎手騎乗、栗東坂路併せ馬。折り合い重視で後方から来た年長馬を迎え入れ、そのまま併入としている。時計は平凡だが坂路でまったく動かない馬なので、そこまで気にする必要はないか。先週は遅れたとは言え坂路自己ベストを更新できているし、力を出せる状態。【6】

■ブトンドール　助手騎乗、栗東坂路単走。活気と落ち着きが同居したいい雰囲気で登坂し、ラストは軽く促しただけで一気に回転数を上げることができていた。まったくの馬なりでラスト2Fは12秒2-11秒5と圧巻の切れ。先週のウッドでも豪快に伸びていたし、上々のデキに思えた前走時からさらに数段アップか。絶好調。【8】

■ミシシッピテソーロ　原騎手騎乗、美浦ウッド併せ馬。先週強い負荷を掛けられており、今週は終い重点の3頭併せで実戦感覚の錬磨。直線では2頭の内へ進路を取り、満を持しての仕掛けにスパッと伸びて最先着を果たした。やや負荷が物足りなかった印象がある前走時と比較し、この中間は一気に攻め強化。上積みは大きそう。【7】

■ミスヨコハマ　助手騎乗、美浦ウッド単走。序盤やや掛かり気味で進んだ分、ラストはやや苦しくなった。活気があるのはいいが、レース間隔がタイトなせいか精神面でやや煮詰まっている感も。平行線までか。【5】

■ムーンプローブ　上村師騎乗、栗東坂路併せ馬。中1週となるため終い重点の内容。全体的に荒っぽい走りながら、気持ちの強さを出し最後は半馬身抜け出しての先着を果たした。反動は感じられず、順調。【6】

■モリアーナ　助手騎乗、美浦坂路単走。2週前、1週前と強い負荷を掛けられているので今週は流した程度。時計は地味だが、全体的な素軽さは上々の域。中16週とすれば悪くない状態だ。【6】

■ラヴェル　坂井騎手騎乗、栗東坂路単走。先週CWで年長オープン馬と併せられ、気合いを入れられたのが実質の最終追い。今週は終い重点の単走調整に留まる。道中は鞍上の意のままドシッと折り合って進み、ラストは滑らかに加速。仕上がりそのものはひと息に思えた前走時から、大きく上昇している。【7】

■リバティアイランド　助手騎乗、栗東CW併せ馬。古馬オープンを追走。直線半ばで早々と抜け出してしまいフワッとする場面はあったものの、相手の盛り返しにしっかり気持ちを入れ直し、半馬身の先着としている。中間は高いレベルの調整を順調にこなしており、前走惜敗の反動はそこまでではなさそう。安定。【7】

■リバーラ　助手騎乗、美浦ウッド併せ馬。濃霧で道中の雰囲気は不明ながら、ラストは楽な手応えを保ったままスッと抜け出し半馬身の先着を果たした。先週はウッド自己ベストタイムを更新できていたし、中4週で再度の阪神遠征を前に体調面で不安なしといったところ。高いレベルで好調維持。【7】


●12月11日　カペラS（GIII、中山、ダ1200m）

■アティード　助手騎乗、美浦坂路併せ馬。ラストは止まってしまったが序盤はまずまず活気ある雰囲気でスピードに乗れており、追走併入としている。乗り込みは順調で、前走で落馬となった影響はほとんどなさそう。まずまず順調と言える。【6】

■エアアルマス　川須騎手騎乗、栗東坂路単走。輸送を考慮して終い重点の内容。道中ピタッと集中できており、ラストは軽い促しだけで鋭く弾けた。前走快勝の反動なく、好調維持。【7】

■オメガレインボー　安田翔師騎乗、栗東CW併せ馬。終い重点で指揮官が反応を確認。外先導で相手を迎え撃ち、楽な手応えのままリードを保って先着している。先週金曜日の坂路で猛時計を出せているし、3カ月ぶりだった前走からの上積みは大きそう。【7】

■オーヴァーネクサス　助手騎乗、栗東坂路単走。先週速い全体時計を出しているので、今週は終い重点。やや反抗的な素振りはありつつ、力強く伸びた。ひと息入った分、前走ほどのデキになさそうだが順調だろう。【6】

■カルネアサーダ　国分恭騎手騎乗、栗東坂路単走。稽古駆けするタイプらしく、活気にあふれた雰囲気で登坂。手前の変換にぎこちなさはあったものの、まずまずの伸びを示した。3カ月ぶりの前走で快勝した反動は少なからずありそうだが、依然好調域と見ていい。【6】

■クロジシジョー　助手騎乗、栗東坂路単走。先週坂路自己ベストを更新する動きを見せており、今週は終い重点。併せ馬の予定ながら相手が脱落してしまい単走となったのは誤算も、それを感じさせない気合い乗りから素軽く伸びた。一連の好調を高いレベルで維持。【7】

■ケイアイドリー　連闘のため中間の速い時計はなし。過去に連闘経験はなく、前走が案外な走りだったので予定外の連闘という感は否めないが、間隔が詰まっても走れるタイプ。叩き良化型でもあり、この馬の力は出してきそう。【6】

■ジャスティン　坂井騎手騎乗、栗東坂路単走。活気良く駆け出し、ラストは要したもののこれはいつものこと。ガスが抜けたのか、一定の落ち着きがあったのはいい。まだ良かった頃の迫力は取り戻せていないが、着実に上昇。【6】

■ジャスパープリンス　助手騎乗、栗東坂路単走。1週前追い、日曜追いと猛時計を出しており今週は調整程度。時計は平凡だが四肢を大きく使えていたのはいい。まだ万全ではないものの、一定程度の上積みはありそう。【6】

■シンシティ　富田騎手騎乗、栗東坂路単走。輸送を考慮し、終いだけ伸ばす内容。落ち着き十分でバランスのいい走りで登坂し、ラストは機敏な反応を見せた。久々のダートがどうかも、状態はグンと良化している。【7】

■ハコダテブショウ　石川騎手騎乗、美浦ポリ単走。追われて頭が高くなるが、これはいつものこと。重苦しさは一切なく、軽快に走れているのはなにより。叩いたほうがもっと良くなりそうだが、走れる態勢。【6】

■ヒロシゲゴールド　助手騎乗、栗東坂路単走。序盤からスピードに乗っていき、ラストも目一杯負荷を掛けられ力強い伸びを見せた。先週もしっかり追われているし、中間は意欲的な調整。体調面は安定していそうだ。前走時も状態そのものは悪くなかったようで、引き続き順調。【6】

■ピンシャン　助手騎乗、栗東坂路単走。余力を残してはいたが、気乗りしないのかギアは上がり切らないままだった。体調は悪くなさそうだが、良化気配は強調しづらい。【5】

■ヤマトコウセイ　助手騎乗、美浦ウッド単走。先週ラストでパタッと止まったことを踏まえてか、意識的にゆったり入って脚を溜める内容。あと少し素軽さが欲しかった感はあるものの、ラストはまずまずの加速を示した。気持ちの面でブレはありそうだが、ひとまず順調だろう。【6】

■リメイク　助手騎乗、栗東坂路単走。序盤は無理をさせていなかったが、モチベーションの高さを感じさせるように馬自ら気持ちを乗せて加速。ラストは鞍上がギアを引き出すようにステッキ2発を入れると、それにしっかり応えて豪快な伸びを示した。先週のCW単走でしっかり負荷を掛けられた効果か、一気に良くなってきたようだ。文句なしの仕上がり。【8】

■リュウノユキナ　柴田善騎手騎乗、美浦ウッド併せ馬。濃霧で道中の雰囲気は不明ながら、ラストは併せた相手を突き放しても最後まで集中して走れていた。交流GIでの好走後だがデキ落ちはなく、好調持続。【7】

■レディオマジック 助手騎乗、栗東CW単走。中2週での中山遠征となるので、全体的にセーブ気味の内容。終いにピリッとした脚が使えなかったが、いつもコース追いではこんな感じなので問題はないだろう。使い詰めとあって大幅上昇こそなさそうだが、安定している。【6】

●12月10日　中日新聞杯（GIII、中京、芝2000m）

■アイコンテーラー　菱田騎手騎乗、栗東坂路単走。先週のCWで速い時計を出したのが実質の最終追い。今週は鞍上が反応を見る程度の内容だった。ブレのない走りからスムーズな加速を見せ、精神面はかなりいい状況のよう。叩き2戦目で大きく上昇か。【7】

■アスクワイルドモア　岩田望騎手騎乗、栗東CW単走。先週ハードな併せ馬をこなしており、今週は大きく前方に行く馬を一応の目標とし気分良く走らせた。ラストは単走とすれば上々の気合い乗りを見せ、豪快な伸び。菊花賞で走ったダメージは感じられず、好態勢だ。【7】

■アルジャンナ　角田和騎手騎乗、栗東CW単走。東京遠征からの中1週。馬体維持も考慮にあるようで、サラッと流した程度。若干重苦しさがあり、溜めたほどの伸びはなかった。上積みは強調しづらい。【5】

■イクスプロージョン　和田竜騎手騎乗、栗東CW併せ馬。3頭併せで2歳未勝利にはなんとか先着したが手応えでは劣勢。外後方から来たオープン馬ミスニューヨークにはまったく抵抗できず遅れ入線だった。稽古がアテにならないタイプではあるが、反応の鈍さはどうにも気になる。よくて及第点といったところか。【5】

■カントル　鷲頭騎手騎乗、栗東坂路併せ馬。オープン馬グレートウォリアーに取り付き、ブレのない動きで併走。楽な手応えを保ったまま軽快に伸びて併入としている。馬場が混雑した時間帯でも自分の走りに集中できていたのはいい。好仕上がりに思えた前走からさらに上昇し、絶好の状態。【8】

■ギベオン　西村淳騎手騎乗、栗東CW単走。ややワンペースだったが、素軽く走れていた。ここまで本数は十分と言えるし、体も太く見せていない。5カ月ぶりでも自分の力は出せそう。【6】

■キラーアビリティ　団野騎手騎乗、栗東CW単走。先週しっかり負荷を掛けられており、今週は鞍上とのコンタクトをより深めるような馬なり調整。集中できていないような雰囲気もありつつ、踏み込み自体は力強かった。5カ月ぶりの前走を使われ着実に前進。【6】

■コトブキテティス　戸崎騎手騎乗、美浦ウッド併せ馬。2歳未勝利を相手に終い重点の併せ馬を行い、ゴール手前でいい反応から抜け出していた。先週3頭併せである程度速い時計を出せており、体調に問題はなさそう。順調だ。【6】

■ソフトフルート　酒井騎手騎乗、栗東CW単走。直線の仕掛けにいい反応を見せ、伸びも鋭かった。4カ月の休み明けから2回使われ、ようやく本調子といったところ。【7】

■ダンディズム　富田騎手騎乗、栗東CW単走。長めから意欲的に時計を出し、ラストも息切れせず鞍上の叱咤にしっかり応えて伸びていた。休み明けの前走の仕上がり自体は上々で、引き続き好調と言える。【7】

■トゥーフェイス　上野騎手騎乗、美浦ウッド単走。濃霧で手応えは不明ながら、ゴール直前の加速はなかなかのものがあった。ここまでの調整は全体時計に物足りなさがあり、まだ良くなる余地は残すが、ひとまず動ける状態と言える。【6】

■バジオウ　助手騎乗、美浦坂路併せ馬。先週ウッドである程度負荷を掛けられたのが実質の最終追い。今週は終いだけ伸ばす併せ馬。追われて頭が高く、デビュー前の新馬にやっと併入だが動き全体に力強さはあった。この馬の力は出せそう。【6】

■ハヤヤッコ　助手騎乗、美浦ウッド併せ馬。準オープン馬を外先導で迎え入れる、折り合い重視の内容。最後まで素軽さを保って併入としている。四肢の柔軟さが感じられたのは好感。中15週とすれば悪くない仕上がり。【6】

■フォワードアゲン　江田照騎手騎乗、美浦ウッド単走。前走時に体と心肺機能はある程度出来上がっており、中3週の今週は鞍上が微調整を施すような内容。直線では手前をスムーズに換え、最後まで楽な手応えを保って伸びた。状態は大幅良化か。【7】

■プリマヴィスタ　助手騎乗、栗東CW併せ馬。意欲的に長めから追われ、格下相手とは言え追走先着を果たしている。やや急仕上げな感は否めないが、このひと追いで走れる状態となってきそうだ。【6】

■プログノーシス　藤岡佑騎手騎乗、栗東CW併せ馬。準オープン馬に直線で取り付き、相手が仕掛けられて加速してくると即応してギアを上げる。最後はスッとさらに加速し、楽な手応えのまま半馬身抜け出した。7カ月ぶりだった前走を使われ、大幅に上昇。【7】

■マテンロウレオ　助手騎乗、栗東CW単走。中2週となるので14-14ペースで入り、終いの反応だけ見る内容だった。力みはなく落ち着いて進み、ラストは溜めた脚をしっかり弾けさせていた。骨折明けで半年ぶりだった前走を快勝した反動は感じられず、依然好調。【7】

■ワンダフルタウン　助手騎乗、栗東坂路併せ馬。2歳未勝利馬に先着したはいいが、手応えは完全に劣勢だった。調教本数こそしっかりこなせているものの、長期休養からの復帰後、まだ良化に手間取っている印象。【4】

＜追い切り評価＞は最終追いを含めた中間の調整全体の総合評価となり、10段階評価（10が最高、1が最低）です。

（Text:Nishimura）