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齋藤翔人

2022/09/24 19:00

【オールカマー】 超良血馬は、暑い時期がお好き!?

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先週のセントライト記念から、3レース続けて行なわれる芝2200mの重賞競走。いわゆる4で割り切れない非根幹距離のレースです。

ダービーや天皇賞・秋、ジャパンCなど、日本を代表する大レースは、東京の長い直線を使って行なわれますが、それらとは真逆といってもいい条件。求められる適性も異なります。

1着馬に、天皇賞・秋への優先出走権が与えられるオールカマーですが、上述したように、求められる適性が異なるため、本番にあまり直結していないというのが正直なところ。それどころか、グレード制が導入された1984年以降、天皇賞・秋に出走した前走オールカマー組は80頭近くいますが、3着内に好走したのは8頭のみ。そのうち勝利したのは2018年のレイデオロだけで、同馬はオールカマーと天皇賞・秋を連勝しました。

およそ40年間でたった1頭というのは、大偉業といえるレベル。ダービー馬にそういっては失礼かもしれませんが、あのサクラローレルやマヤノトップガン。はたまた、天皇賞・秋で故障したとはいえ、古馬になってからは無敵の快進撃を続けていたビワハヤヒデすらなし得なかった「偉業」であり、「快挙」ともいえます。

そう考えると、種牡馬としてのレイデオロも楽しみ。戦国時代に突入しそうなリーディングサイアー争いを数年後に制していても、なんら不思議ありません。

そのように推測する根拠は3つ。1つ目は産駒の多様性です。

上述したとおり、レイデオロ自身、中山の芝2200と東京の芝2000mという異なる条件で重賞を制しましたが、キングカメハメハ系の種牡馬は、母系の特徴を引き出す傾向にあります。

ディープインパクトのように、産駒が芝で圧倒的に勝ちまくるのであれば話は別ですが、そのような種牡馬は、数十年に一度しか現われないレベル。リーディングサイアーとなるためには、芝とダート、もしくは距離を問わず、様々なタイプを出すことが必須条件といえます。

また、成長力があるのも魅力的。過去10年のダービー馬で、古馬になってからもGIを制したのは、レイデオロ以外に、今年から種付けを開始したコントレイルのみです。

当時GIIだったホープフルSを2歳時に勝利し、3歳時にダービー、4歳時に天皇賞・秋を制したレイデオロ。クラシックを狙える逸材から、古馬になって本格化する晩成型まで、1つ目の根拠とやや重なりますが、産駒は様々な成長曲線を描くでしょう。

そして、3つ目の根拠が血統です。

レイデオロの血統的な特徴は2つ。サンデーサイレンスの血を持たないことと、3代母がディープインパクトの母ウインドインハーヘアである点は、大きな特徴といえるでしょう。

そのため、ディープインパクト産駒の優秀な繁殖牝馬はもちろんのこと、ディープインパクトを介さないサンデーサイレンス系の繁殖も多数集まります。そして、ディープインパクト系(キタサンブラックやブラックタイドも同様)の繁殖牝馬をつけると、ウインドインハーヘアのクロスが発生。まさに、夢とロマンを感じさせる配合ですね。

セントウルSのコラムにも書きましたが、ウインドインハーヘアの2代母ハイクレアは、先日崩御されたエリザベス女王の所有馬。女王は、ハイクレアから派生した一族、ディープインパクトやその産駒にも興味をお持ちだったそうです。レイデオロの初年度産駒は来年デビュー予定ですが、その勇姿を見ていただきたかったと切に思います。

また、少し気の早い話ですが、他に来年デビューする種牡馬といえば、米国の年度代表馬ブリックスモルタルや、2019年のダービー馬ロジャーバローズ。レイデオロと同期の皐月賞馬アルアイン。ダービーはレイデオロの2着に敗れたものの、大阪杯とジャパンCを制したスワーヴリチャード。同じくジャパンCを勝ち、名牝バラッドの一族でもあるシュヴァルグランの産駒がデビュー予定。

一方、ダートを主戦場にしそうな種牡馬では、ニューイヤーズデイ、カリフォルニアクローム、アニマルキングダム、サンダースノーと、よりどりみどりともいえる、豪華なラインナップ。

ディープインパクトとキングカメハメハが相次いで亡くなり、ハーツクライは引退。さらに、昨年はドゥラメンテまでも亡くなってしまいましたが、こうして見ると、日本のリーディングサイアー争いは、非常に高いレベルを維持したまま、戦国時代に突入しそうな気がします。

今でも十分活躍していますが、芝・ダート、短・長距離など、あらゆる分野のあらゆる距離で、世界的名馬が続々と誕生しそう。日本馬のさらなる世界進出、これまで以上に大レースを勝ちまくる時代がやってくるのではないでしょうか。

話が大きく逸れました。

今回は、過去5年のオールカマーを深掘り調査。そこから重視できそうな指標を探し出し、予想を組み立てたいと思います。

(1)キャリア
(2)前走人気と馬体重
(3)馬齢
(4)性別
(5)前走の馬場状態
(6)東西別

近年の傾向から重視できそうな指標は、上記の6項目。まずは(1)。キャリアです。
キャリア15戦以下の馬が強いオールカマー。その成績は[4-3-4-10/21]で、勝率19.0%、複勝率52.4%。単勝回収率112%、複勝回収率102%と、複勝回収率は低いものの、2頭に1頭以上が好走。

この中でも、今回1枠から4枠に入った馬は[3-2-2-4/11]で、勝率27.3%、複勝率63.6%。単勝回収率196%、複勝回収率135%と、素晴らしい成績を収めています。

(2)は、前走人気と馬体重について。
前走、重賞に出走していた馬が強いオールカマー。前走重賞で9番人気以内、なおかつ前走490kg以下で出走した馬は[4-4-3-9/20]。勝率20.0%、複勝率55.0%。単勝回収率164%、複勝回収率115%と、こちらも超のつく好成績でした。

(3)は馬齢。
オールカマーで強いのは4歳馬で[2-3-2-5/12]。勝率16.7%、複勝率58.3%。単勝回収率55%、複勝回収率116%と、文句なしの好成績です。

(4)は性別について。
出走数は少ないものの、特に、直近2年はワンツーを決めている牝馬。その成績は[3-2-0-4/9]で、勝率33.3%、複勝率55.6%。単勝回収率240%、複勝率120%と、2頭に1頭以上が好走しています。

(5)は、前走の馬場状態です。
前走芝の稍重か重馬場のレースに出走した馬が強いオールカマー。中でも、そのレースで上がり3ハロンが3位以内だった馬は[2-2-1-3/8]で、勝率25.0%、複勝率62.5%。単勝回収率211%、複勝回収率148%。サンプルは少ないものの、超のつく好成績。

今年の出走馬では、ロバートソンキーのみ該当します。

最後は(6)。東西別の成績。
過去5年のオールカマーでは、関西馬が関東馬を大きくリードしています。中でも、今回1枠から4枠に入った関西馬は[1-2-2-3/8]。勝率12.5%、複勝率62.5%。単勝回収率113%、複勝回収率125%と、好成績。

また、ノーザンファーム生産の関西馬も[1-2-2-4/9]。勝率11.1%、複勝率55.6%。単勝回収率101%、複勝回収率111%と、数は少ないながらも好成績です。

以上の6項目を踏まえ、印と買い目を下記のとおりとしました。

◎2  ジェラルディーナ
○8  デアリングタクト
▲10 テーオーロイヤル
☆4  ソーヴァリアント
△5  ヴェルトライゼンデ
△1  ロバートソンキー
△3  ウインキートス
△13 バビット
△6  クリスタルブラック
△12 フライライクバード


【買い目】

・単勝 2
・馬単マルチ 2=8、10、4、5、1、3、13、6、12 計18点
・ワイド 2→8、10、4、5、1、3、13、6、12 計9点
・3連複軸1頭ながし 2→8、10、4、5、1、3 計15点


単独5項目に該当したジェラルディーナが、文句なしの本命。以下、3項目該当のデアリングタクトとテーオーロイヤルを対抗、単穴としました。

オープンに上がってからはやや苦戦していたものの、近走は2、3着と安定している超良血馬のジェラルディーナ。ただ、初勝利と4勝目を阪神の外回りで挙げた一方、2、3勝目は小回りの小倉で挙げており、この馬の得意条件、得意コースがいまだによく分かりません。

そこで、改めてこの馬の成績を見直してみると、コース云々ではなく、寒い時期が苦手なのではないかという結論に至りました。

というのも、ジェラルディーナのここまでの成績は[4-2-2-6/14]。4着以下に、計6回敗れていますが、そのうち5回は12月から4月のレース。一方、勝ち馬から3秒5差の8着に大敗した城崎特別だけは6月に行なわれましたが、これはレース中に右手綱の尾錠が外れたのが原因。ノーカウントにできる内容です。

母のジェンティルドンナは3歳から5歳まで一線級で活躍した持続型ですが、父モーリスが本格化したのは4歳になってから。これまでで最も強いメンバーと激突することになりますが、現役屈指の良血馬が、いよいよ覚醒の時を迎えたとみます。

馬券は、単勝と馬単マルチ、そしてワイドを購入。さらに、ウインキートスまでの相手6頭へ、3連複軸1頭ながしも買います。

今週が終わると、来週からはいよいよ秋のGIが開幕。さらに、日曜日の夕方には盛岡でダービーグランプリが、そして夜には凱旋門賞が行なわれます。

その凱旋門賞には、日本調教馬が4頭スタンバイ。もちろん馬券の発売も行なわれるので、年間で最も好きな週かもしれません(笑)。

それでは、日曜日も競馬を楽しみましょう。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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