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田原基成

2021/02/12 19:20

【クイーンC】11年の時を経て。「私が心を動かされた馬」の娘に本命を託す。/阪神11R/東京12R

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【東京11R クイーンC】

2010年の競馬界。この年ほどエピソードに事欠かない時代はないだろう。

近年最強クラスとの呼び声高い3歳牡馬クラシック戦線。
世界を掴みかけたナカヤマフェスタ。
スノーフェアリーの衝撃。
ジャパンCでのブエナビスタ降着。

11年前とは思えないほど鮮明に覚えている。とりわけ私が現地観戦したブエナビスタの降着には心底驚いた。現行ルールでは降着にならないと思われるが、国際GIでああいった出来事が起きたからこそ今の競馬は変わった。個人的には今の「やったもん勝ち」のルールは100%受け入れがたいが……。

そんななか、私が心を動かされたのがアパパネ。

キングカメハメハ×ソルティビットという「金子馬」の結晶と言える血筋。トライアルをきっちり使い、そこで負けつつも本番では勝ち切る。サクラローレル、グラスワンダー、テイエムオペラオーといった名馬を下してきた「レジェンドキラー」蛯名正義の手綱捌きに酔いしれたものだ。

翻って、今年のクイーンC。

もはや「実質1勝クラス」といって差し支えないメンバー構成。登録時点で出走確定の馬は決して多くなく、臨戦過程もバラバラだ。先に言ってしまうとこのレースで点数を絞って攻略するのは「無理ゲー」。

血統。
馬場適性。
持ち時計。
追い切り。
調教師。
ローテーション。

使えるファクターは全部使う。そのなかでもっとも輝く可能性の高い馬を見つけるべきレースと言えるだろう。

ここはアカイトリノムスメから入る。

正直なところ、新馬戦を観たあとは「目覚めるまで相当時間がかかりそうだな……」と思った。ところが2カ月ほどのメンテナンス期間を経てトントン拍子に連勝。いったい新馬戦は何だったんだろうか……。

さて、同馬を紐解くと興味深い点が見つかる。

母の名に記されたアパパネ。

冒頭で挙げた「私が心を動かされた馬」だ。

新馬戦がウソのような変わり身は名馬の血を引くバックボーンが成せる業。それを後押しするのはアパパネの経験を経てアーモンドアイ、今年の牝馬クラシック戦線の主役を担うであろうサトノレイナスを育て上げた国枝師の育成力だ。結局のところ、一流が一流を生むのが真理なのかもしれない。

1分35秒9の未勝利戦。
1分34秒5の赤松賞。

奇しくもこの2戦の勝ち時計は母アパパネとまったく同じ。アカイトリノムスメが引いた「赤い枠」も不思議な運命を感じずにはいられない。

そして、蛯名正義。

先日引退を発表した稀代のジョッキー。そんな週にアパパネの血を引くこの馬が出走するのは何かの縁か。ストーリーテラーの肩書きに引っ張られるわけではないが、今回この馬以外に本命の印を打つのは非常に後ろめたい。

「こちらの要求するところが大きく、もう少しフィジカルの面でしっかりして欲しいとは思いますが……」

高すぎるハードルの要因は前述した名牝の系譜にある。だからといって今回の「実質1勝クラス」で通用しない理屈にはならない。この馬の前走と同じ日に勝ち時計を上回った2歳未勝利戦勝ち馬ソングラインは次走紅梅Sを楽勝。その比較から、重賞でも通用するはずだ。

運命を手繰り寄せろ。

アカイトリノムスメの本命に迷いはない。

相手本線に抜擢するのはステラリア。

この馬で評価したいのは2走前。直線を向いてあっという間に突き抜け、2着に5馬身差をつけたレースだ。輸送減りしてしまった前走を踏まえ、今回は2カ月以上の間隔をあけての参戦。東京芝1600mの経験値も魅力に映る。

サルビアも軽視禁物。

重賞の壁にぶち当たる近走だが、阪神JFでは先行してそれなりに粘っていた。朝日杯FS勝ち馬グレナディアガーズを下した左回り替わりは好材料で、ダイワメジャー産駒はこのレースで【1-0-3-3】馬券内率50%超え。侮れない。

【東京11R クイーンC予想の印】
◎6 アカイトリノムスメ
〇7 ステラリア
▲10 サルビア
△16 ハッピーオーサム
△4 リフレイム
△2 ククナ
△8 カイトゲニー
△11 エイシンヒテン
△14 インフィナイト
△15 レッジャードロ
△9 アールドヴィーヴル

【3連複/フォーメ】6-7,10-7,10,16,4,2,8,11,14,15,9(17点)


次に、自信の一鞍。

【阪神11R 洛陽S】

ダービー以来の実戦復帰となるアルジャンナ。

今回を機にマイル戦線へと舵を切るわけだが、良血馬を多く抱える池江厩舎にとってクラシック戦線、欲を言えばダービー参戦はマスト条件。たとえそれが不適条件だったとしても、だ。

トーセンレーヴ。
サトノアラジン。
サトノアーサー。

4歳時にマイル路線に向かった池江厩舎所属馬は軒並み「一発目」で大幅な変わり身を示している。中間の坂路4Fでは自己ベストをマーク……出たとこ勝負で狙い撃つ。

【阪神11R 洛陽S予想の印】
◎4 アルジャンナ
〇10 サトノフェイバー
▲7 レッドガラン
△5 ガゼボ

【3連複/ながし】4-10,7,5(3点)


最後に太鼓判レース。

【東京12R 4歳上2勝クラス】

全2勝を東京ダート1600mで挙げるフルデプスリーダー。その2勝はいずれも馬番フタ桁番からスムーズに運べたことが要因だった。この枠ならギリギリ大丈夫。1勝クラスを制したときと同じ距離短縮ローテも魅力だ。

【東京12R 4歳上2勝クラス予想の印】
◎10 フルデプスリーダー
〇9 シークレットアイズ
▲6 コラルノクターン
☆14 スズカゴウケツ
△15 ロードリッチ
△1 アイスシェルフ
△12 カフェスペランツァ
△13 ゴールドフレーム

【3連複/フォーメ】10-9,6,14-9,6,14,15,1,12,13(15点)

田原基成のプロフィールはこちら
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