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田原基成

2021/01/09 19:16

【シンザン記念】「中京のシンザン記念」この前提を忘れてはいないか?/中山12R/中山11R

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【中京11R シンザン記念】

「中京のシンザン記念」

今年、鍵を握るのはこの一点だと私は思う。

これまでは京都芝外回りで施行されたレース。正月京都開催は特殊な馬場になりやすく、ひと昔前は内回りとの合流地点でインに潜り込むスタイルが主流に。時計がかかるようになった昨今はいかに馬場の良い外に持ち出すかが勝負の分かれ目となった。

競馬の勝ちパターンは、いわばボクシングのよう。ヒットマン・スタイル、ピーカブー・スタイル……それぞれの騎手、それぞれの馬が必殺技を身に纏うことで勝利を掴み取る。確かな経験と自信が裏付けるものだ。

では、今回はどうだろう。

舞台は中京芝1600m。この条件はインで息を潜めた先行馬がスルリと抜けることもあれば大外からズバッと突き抜けることもある。中山芝1600mのそれとも異なる難儀な条件……攻略は一筋縄ではいかない。

メンバーを見渡すと、インから先行抜け出しならルークズネスト、カスティーリャ、ダディーズビビッド。大外一気ならククナがその役割を担うだろう。ひとつひとつ紐解く必要がありそうだ。

まずは展開。

……と、ここまで綴ったところで手がピタリと止まった。

「中京のシンザン記念」

この前提を忘れてはいないか?

ホースマンにとって、左回りの芝1600m戦は重要な意味を持つ。たとえば近年新設されたサウジアラビアRC。2歳秋、左回りの東京芝1600mで行われるレースは幾多の名馬を輩出してきた。

ダノンプレミアム。
グランアレグリア。
サリオス。

東西名門厩舎にクラブ馬。翌年のクラシック戦線を見据える精鋭がこぞってその舞台を選んだ意味は大きい。左回りの芝1600m=クラシック戦線への登竜門。それを意識する陣営を見抜くことが「勝ちパターン」だ。

はたしてどの陣営か?

私が真っ先に目に留まったのはククナだ。

出走馬中、3頭しかいない牝馬の1頭。ルースがそうだったように、月曜日に行われるフェアリーSを視野に入れた出走ではない点に陣営の意図が見え隠れする。なぜ中京のシンザン記念に目標を定めたのだろうか?

「早めに春に向けてのローテーションが組めたことと輸送を経験させたいということが理由です」

そのように参戦意図を語るのは栗田師。決断の引き金となったのは賞金加算に成功したアルテミスS。道中スムーズさを欠く場面がありつつ連対を確保した一戦が大きなアドバンテージとなったわけだ。先を見据える陣営の意図を汲み取る結果を残すC.ルメールもまた超一流。

ジェンティルドンナ。
アーモンドアイ。

過去、シンザン記念を制した上記2頭の牝馬はいずれも三冠馬に輝いた。ハッキリ言って今のこの馬が三冠馬の器とは思わない。しかし、私は前述2頭についてもシンザン記念発走前の時点で三冠馬になるとは微塵も思わなかった。ただひとつ言えることは牡馬混合戦に挑む陣営の覚悟だ。

3歳1月の牡馬混合重賞×牝馬×C.ルメール騎乗時の成績【2-1-0-0】。
C.ルメール×栗田師×ノーザンファームのクラブ馬成績【3-3-1-1】。

数字の裏付け以上も申し分なし。「中京芝1600mのシンザン記念」を獲りに来た陣営の期待に必ずや応えてくれるだろう。ククナの本命に迷いはない。

相手本線に抜擢するのはカスティーリャ。

単勝1台倍の人気に応えて勝利を収めた前走。2走前は中京芝1600mでレッドベルオーブの2着、同じレースに出走したグレナディアガーズ(のちの朝日杯FS勝ち馬)を下しているように確かな能力を示している。未勝利を勝ち上がったばかりだが、戦ってきた相手は強力。重賞でも侮れない。

レゾンドゥスリールも要注意。

スローの上がり勝負を制した前走。ここは舞台替わりで多頭数と課題が多いものの、明け3歳世代の須貝厩舎はソダシ、ステラヴェローチェをはじめ粒揃い。2歳GIを制した母ローブティサージュの血筋も含め、ノーマークにはできない。

さらにはルークズネスト。

前走は道中、外から被されたことで折り合いを欠くシーンが。それでも早め先頭で押し切った内容は評価すべきものだろう。京都金杯を見るより、今の中京芝は前残り傾向が窺える。今開催の馬場がマッチする可能性は考えたいところだ。

【中京11R シンザン記念予想の印】
◎15 ククナ
〇4 カスティーリャ
▲11 レゾンドゥスリール
☆3 ルークズネスト
△1 マリアエレーナ
△5 ダディーズビビッド
△12 ピクシーナイト
△2 ブルーシンフォニー
△6 セラフィナイト
△10 バスラットレオン
△13 ロードマックス

【3連複/フォーメ】15-4,11,3-4,11,3,1,5,12,2,6,10,13(24点)


次に、自信の一鞍。

【中山12R 4歳上2勝クラス】

フォースオブウィルの前走は直線でスムーズさを欠く競馬。不完全燃焼に終わったが、それでも5着と大崩れしなかった点は評価できる。中山芝1600mは全2勝を挙げる得意舞台。「リベンジ騎乗」の機会を得た鞍上、今度は華麗に馬群を捌いてくれることだろう。

【中山12R 4歳上2勝クラス予想の印】
◎1 フォースオブウィル
〇12 インテンスライト
▲6 ヘイワノツカイ
☆2 テンワールドレイナ
△3 レッドライデン
△11 フジマサリアル
△15 シュバルツボンバー
△5 ジョーヒデキラ
△7 イルヴェントデーア

【3連複/フォーメ】1-12,6,2-12,6,2,3,11,15,5,7(18点)


最後に太鼓判レース。

【中山11R ポルックスS】

中10週以上の休み明け成績【0-1-0-3】のハギノアトラスにとって、休み明けの前走4着は自力強化を確認するレースだった。今回は【2-0-1-0】馬券内率100%の叩き2戦目。得意ローテで臨むここはさらなる前進が期待できる。

【中山11R ポルックスS予想の印】
◎12 ハギノアトラス
〇6 ダノンスプレンダー
▲11 エイコーン
△1 フィードバック
△3 アシャカトブ
△5 ミヤジコクオウ

【3連複/フォーメ】12-6,11-6,11,1,3,5(7点)

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