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田原基成

2021/01/04 20:17

【中山金杯】これ以上ない条件が揃った。勢いのある人馬に本命を託す。/京都金杯/中山8R/中京10R

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【中山11R 中山金杯】

オーシャンブルーにウインブライト、そしてトリオンフ。

中山金杯は冬競馬で活躍していた馬の好走が目立つ。

この背景を紐解くと、雪のチラつくような厳冬期に組まれるレースであること。そして小回りコースゆえ春秋を中心に使われてきた広いコース向きの馬の能力発揮に支障がある番組事情も関係しているのだろう。「陣営の意図」を汲み取る作業が欠かせない。

例えばディープボンド。

昨年のGIクラシック戦線で2度の掲示板内。実績を考えればグリグリの本命に支持されてもおかしくない馬だ。有馬記念の出走が叶わずこちらへスライド。ここで賞金加算に失敗するとなると、最大目標といえる天皇賞(春)への出走資格すら満たせない可能性がある。

バイオスパークもそうだ。

前走福島記念では鞍上の池添謙一にJRA全場重賞勝利をプレゼント。小回り向きの安定感があり、福島記念→中山金杯のローテーションでの連勝はヤマカツエースが先駆者として君臨。この馬と抜群の相性を誇る鞍上を配置した陣営の準備にぬかりはなく、必勝態勢を窺わせる。

しかし、勝利への飢えに関してはこの馬を管理する陣営が特に強いと思っている。

5枠9番、ヒシイグアス。

3歳時にはスプリングSに参戦するなど、クラシック戦線への殴り込みを目論んでいた馬。ところがその夢は叶うことなく、秋への望みを託したラジオNIKKEI賞も馬場に泣かされ惨敗。年内休養を余儀なくされた。

復帰の舞台は、1月中山。その前年に勝利を収めた条件を選んだ意味……地に足をつけた、この馬に合わせた臨戦過程を歩むとのメッセージと私には捉えられる。やはりこの馬は冬の中山巧者なのだ、と。

1年後、同じ1月中山に帰ってきたヒシイグアス。

まさか「東京芝で上がり3F33秒台での勝利」という実績を引っ提げてくるとは想像もしなかった。シンプルに覚醒を遂げたのだろう。

セレクトセールで約1億円の値を付けた期待馬。2度にわたる長期休養明けを経て、秘めたるポテンシャルを存分に発揮できる精神状態にたどり着いたのだろうか。いずれにせよ、私が馬柱から読み取れることはひとつ。冬の中山芝では連対を外していない……この事実のみだ。

クロノジェネシス。
コントレイル。
デアリングタクト。

現実問題、これらの馬と互角に渡り合うにはさらなる研鑽が必要だと思う。それでも私は「覚醒のハーツクライ産駒」の怖さを知っている。ジャスタウェイ、シュヴァルグラン、アドマイヤラクティ。国内外のGIを制したこれらの馬と肩を並べる可能性までは否定できないだろう。

12-1月における中山成績【2-1-0-0】。
芝2000mでの成績【2-0-0-0】。
鞍上には昨年の三冠ジョッキー。

あらゆる好条件を受けたヒシイグアスの本命に迷いはない。

相手本線に抜擢するのはシークレットラン。

全4勝中3勝が中山芝コース。昨年馬券圏外に敗れたレースは左回りの東京に限定されており、舞台替わりは歓迎のクチだ。母父のキングカメハメハは1月の中山芝2000m重賞で6連対。血筋もまた、この時季の中山向きと言える。

【中山11R 中山金杯予想の印】
◎9 ヒシイグアス
〇13 シークレットラン
▲14 ヴァンケドミンゴ
☆3 ココロノトウダイ
△8 リュヌルージュ
△5 ショウナンバルディ
△11 ディープボンド
△12 ロザムール

【3連複/フォーメ】9-13,14,3-13,14,3,8,5,11,12(15点)


【中京11R 京都金杯】

本命はシュリにすんなり決まった。

騎手にはそれぞれ「勝ちパターン」があると私は思っている。サンデーサイレンス産駒全盛期の武豊と言えば鮮やかな大外一気。その時代が終焉を迎えると岩田康誠、松岡正海に代表される最短距離にこだわった「インペタ」が主流に。現在は競馬場リニューアルや馬場改修を経て勝ちパターンは平らにならされた印象だ。

そんな状況で登場したC.ルメールとM.デムーロ……同じ外国人騎手とはいえ勝ちパターンはまったく異なる。前者は好位のインからサッと抜けるスタイルで、後者は外から豪快に追い込むスタイル。補足すると、後者はペースが読みにくい渋った馬場で勝ちを量産する傾向にある点は見逃せない。

少し話が逸れてしまったが、シュリに跨る武豊は時代に合わせたスタイルチェンジに成功。

以前は能力のある馬で外々を「安全運転」してしまう競馬が目立っていたが、昨年挙げた重賞5勝のうち4勝が4角4番手以内。終いの脚を活かすタイプのダイアトニックを番手追走から勝利に導いた函館スプリントSは「ニュー武豊」を印象付けるものだった。

グランドボヌール。
セラピア。
ミラアイトーン。

展開の鍵を握る逃げ・先行馬はすべて除外。ボンセルヴィーソの単騎逃げが濃厚である以上、先行勢に分があるシチュエーションは容易に想像がつく。むろん、それを武豊が理解していないわけがないだろう。

シュリの勝ちパターンを分析すると、4角4番手以内からの先行抜け出しがほとんど。良くも悪くもハーツクライ産駒らしからぬ戦法だが、今回においてはこの馬の特性が大いに発揮されると判断する。鞍上の得意パターンに持ち込み勝利を収めてくれよう。

相手本線に抜擢するのはロードマイウェイ。

叩き2戦目で一変をみせた前走。もともと重賞勝ちのある馬で、ようやく真価を発揮できるコンディションが整ったということだろう。芝1600mでは1分32秒台での勝利実績あり。年末のホープフルSでGI馬を輩出したジャスタウェイ産駒、その勢いも含めて注目の1頭と言える。

ピースワンパラディも注目の1頭。

芝1600mでは【4-2-0-0】連対率100%。鞍上に中京芝1600m重賞【1-1-2-2】馬券内率66.7%の福永祐一を迎える点も魅力で、大きく評価を下げることはできない。

さらにはトリプルエース。

ハイペースだったことを差し引いても、前走勝ちタイムは立派。プラス20キロの馬体重が示すとおり、成長著しい1頭だ。中京芝は2走前に制した舞台。久々の重賞挑戦でも軽視は禁物だ。

【中京11R 京都金杯予想の印】
◎10 シュリ
〇3 ロードマイウェイ
▲4 ピースワンパラディ
☆16 トリプルエース
△8 レッドガラン
△11 ボンセルヴィーソ
△12 ラセット
△1 ケイアイノーテック

【3連複/フォーメ】10-3,4,16-3,4,16,8,11,12,1(15点)


次に、自信の一鞍。

【中山8R 4歳上2勝クラス】

今回が初のダート1200mとなるモズレジーナ。距離の不安はあれど、それ以上に外枠替わりのアドバンテージが大きい1頭だ。

ダートを使われるようになった昨年春以降、馬番フタ桁番時の成績は【0-1-2-1】。右回りに限定すれば【0-1-2-0】馬券内率100%と素晴らしいパフォーマンスを残している。2走前と同じ距離短縮ローテ、変わり身の可能性は高い。

【中山8R 4歳上2勝クラス予想の印】
◎15 モズレジーナ
〇16 オルクリスト
▲1 グローサーベア
☆5 コパシーナ
△2 ミフトゥーロ
△6 スイ
△11 カバジェーロ
△3 ケイアイピハ
△14 グラスボイジャー
△7 ハナブショウ

【3連複/フォーメ】15-16,1,5-16,1,5,2,6,11,3,14,7(21点)


最後に太鼓判レース。

【中京10R 万葉S】

2400→2600mと距離延長で連勝を飾ったアンティシペイト。

再び2400mへと距離を縮めた前走は2着も、勝ち馬とはタイム差なし。とはいえ2走前の勝ちっぷりを見るよりステイヤー適性は明らか。洋芝の2600mで今回人気の一角が予想されるゴーストを完封したのだから大したもの。ここは軸不動と判断する。

【中京10R 万葉S予想の印】
◎11 アンティシペイト
〇7 ゴースト
▲6 タイセイトレイル
☆12 ブラックホール
△10 アイファーキングズ
△4 レイホーロマンス
△3 サンデームーティエ
△2 ヴィッセン

【3連複/フォーメ】11-7,6,12-7,6,12,10,4,3,2(15点)

田原基成のプロフィールはこちら
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