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田原基成

2020/12/19 19:58

【朝日杯FS】ここが勝負駆け。レッドベルオーブ逆転はこの馬に託す。/中山11R/阪神10R

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【阪神11R 朝日杯FS】

昨年の今ごろ、私のなかである記事が心をとらえて離さなかった。

テーマは「同窓会」。

「若い時期から同窓会に頻繁に参加する人は、学生時代の楽しさのピークを更新できていない人たちなんだと思います。今が本当に楽しい人は同窓会に頻繁に顔を出し、何度も何度も同じ思い出話なんてする必要もないし暇もないでしょう」

ふと自分に置き換えてみると、確かに同窓会は10年近くやっていない。ごくわずか、今もつながりのある友達と年に一度会う程度だ。家庭を持つものもいれば、海外に拠点を置くものもいる。学生時代を経て、新たなステージへと歩みを進める……それは極めて自然なこと。

18年前。誰が競馬ストーリーテラーとして記事を書き、Twitterを更新し、YouTubeを配信すると想像しただろう? 想像のつかない未来ほど楽しいものはない。そして、その最たるものが競馬だ。

さて、日曜メインは朝日杯FS。

私は朝日杯FSを「最初で最後の同窓会」と捉えている。

各路線が整備され、スペシャリストの細分化が進む競馬界。たとえば昔はひと括りにされていた「短距離」の定義は年々意味が変わってきている印象だ。

直線競馬専門の馬。
1200m専門の馬。
1400m専門の馬。
1600m専門の馬。

短距離という名の本店から「のれん分け」を果たした上記カテゴリは、予想する側にも重要なヒントを与える。大枠で括られた要素を細かく分類し、そのひとつひとつ分析する重要性は仕事にも通じるのかもしれない。

では、なぜ私は朝日杯FSを「最初で最後の同窓会」と表現したのだろうか?

このメンバーを結びつける要素。それは「2歳戦」の一点に集約される。育ってきた環境も違ければ、血統も違う。将来進むべき道もバラバラ。同じメンバーでレースが行われることも2度とないだろう。若さ溢れる2歳馬が現時点での個性を隠すことなくぶつけ合う……その前提から導き出されるのは「ハイペース」だ。

ハナを切るのは1400mを逃げ切ったブルースピリットが濃厚。モントライゼは1200mでも逃げることができるスピードの持ち主。バスラットレオン、ステラヴェローチェ、レッドベルオーブはそれぞれ4角先頭での勝利実績を持つ馬……1200-1800mまでの距離を逃げた馬が揃うからこそ、ハイペース経験が活きてくると私は考えた。

ここはホウオウアマゾンから入る。

衝撃的だったのは前走デイリー杯2歳S。1000m通過58秒1……いくら時計の速い馬場とはいえ、スタート後2Fめを起点に10秒9-11秒2-11秒6-11秒5と明確にペースが緩んだ箇所はなし。先行勢が軒並み潰れるなか、1頭だけ涼しい顔で2番手追走から早め先頭の競馬。

「差されるのでは……」

その心配をよそに、ゴール寸前までレッドベルオーブと競り合いタイム差なしの2着。プラス12キロと余裕残しだった点を踏まえると十分に逆転可能。私はそう確信した。

中京芝1600m勝利実績もプラス材料。

施行条件変更後の勝ち馬6頭中4頭に共通する項目。それは「良馬場・左回り芝1600mで上がり3F2位以内での勝利実績」だ。サリオス、アドマイヤマーズ、サトノアレス、ダノンプラチナ……左回りの野路菊Sを上がり3F最速で制した価値は計り知れない。

念には念を、とばかりにホウオウアマゾンを管理する矢作厩舎は計3頭をエントリー。実はこの厩舎がGI複数頭出しをした際の好走率はすさまじく、管理馬いずれかが馬券内を確保する確率は60%。

「どの管理馬が本線なのか?」

カイザーノヴァは距離の壁を感じさせる前走内容。バスラットレオンは2000→1600mの距離短縮。本来であればホープフルSを狙うべき馬だろう。消去法を採るまでもなく、厩舎の本線はホウオウアマゾンだ。

コース経験。
厩舎の戦略。
揉まれない枠。

好条件目白押しのホウオウアマゾンに本命の印を託す。

相手本線にはレッドベルオーブを。

こちらは使いつつ馬体重が減っている事実と外から被された際の不安から対抗評価に落とした形。それでも2戦連続レコード勝ちの潜在能力を疑う余地はない。ホウオウアマゾン同様、中京芝1600mと阪神芝1600mでの勝利実績を評価。

グレナディアガーズも侮れない。

好スタートから道中の折り合いは良好。逃げ切りを図る2着馬の仕掛けにも楽に反応し、直線は軽く追われただけでノーステッキの勝利……この馬、想像以上に奥が深い。右回りが合ったのか、涼しい時季への季節替わりがマッチしたのか。いずれにせよ、あの競馬を見せられてはノーマークという選択肢は私のなかであり得ない。穴妙味を秘める1頭。

【阪神11R 朝日杯FS予想の印】
◎13 ホウオウアマゾン
〇8 レッドベルオーブ
▲2 グレナディアガーズ
☆7 ステラヴェローチェ
△9 テーオーダヴィンチ
△14 モントライゼ
△5 ドゥラモンド
△4 ショックアクション

【3連複/フォーメ】13-8,2,7-8,2,7,9,14,5,4(15点)


次に、自信の一鞍。

【中山11R ディセンバーS】

スプリングS勝利、皐月賞3着、セントライト記念3着……ガロアクリークは実績が示すとおりの中山巧者だ。

その内訳もスローの上がり勝負、時計のかかる稍重でのスタミナ勝負、4角2番手からの粘り込みと好走パターンは多彩。言い換えれば「どんな状況でも対応可能」な柔軟性を持つ馬ということ。先行激化が予想されるここは差す競馬が濃厚。スプリングSと同じ競馬ができれば突き抜けられるはずだ。

【中山11R ディセンバーS予想の印】
◎10 ガロアクリーク
〇1 サトノダムゼル
▲2 ウインイクシード
☆3 レッドサイオン
△5 コスモカレンドゥラ
△13 トーラスジェミニ
△14 パッシングスルー
△11 ロシュフォール
△4 ホウオウピースフル

【3連複/フォーメ】10-1,2,3-1,2,3,5,13,14,11,4(18点)


最後に太鼓判レース。

【阪神10R ベテルギウスS】

もはや致命的なレベルにテンのダッシュ力がなくなってきたロードレガリス。しかし、今回はそれが功を奏する可能性を考えるべきだ。

メイショウワザシ、ベストタッチダウンと今回は「逃げてナンボ」の2頭が出走。これにヒロイックテイル、オーヴェルニュの外国人騎手ふたりが乗る馬が続くとなれば先行激化は必至。中央場所復帰後の4連勝を上がり3F最速で制したこの馬の末脚炸裂が叶うシチュエーションと判断する。

【阪神10R ベテルギウスS予想の印】
◎10 ロードレガリス
〇5 テーオーケインズ
▲13 ベストタッチダウン
☆15 ミヤジコクオウ
△1 ヒロイックテイル
△11 サトノギャロス
△12 オーヴェルニュ
△8 メイショウエイコウ

【3連複/フォーメ】10-5,13,15-5,13,15,1,11,12,8(15点)

田原基成のプロフィールはこちら
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