UMAJIN.net

競馬サロン

田原基成

2020/12/04 19:33

【ステイヤーズS】陣営コメントの「温度差」は明らか。メイチ仕上げ想定のアノ馬に◎。/チャレンジC/阪神10R/中京9R

885
【中山11R ステイヤーズS】

「史上最強のデータ・クラッシャー」

この秋競馬、アーモンドアイの走りを見るたびに思い浮かべた言葉だ。

例えば天皇賞(秋)。

・4歳で天皇賞・秋を制した馬の翌年成績【0-2-1-1】

テイエムオペラオー、ゼンノロブロイ、ウオッカ、ブエナビスタといった名馬が超えられなかった壁。その壁をいとも簡単に乗り越え、未知の領域へと足を踏み入れた。

そしてジャパンC。

・前走天皇賞(秋)勝利から臨む5歳馬【0-1-3-4】

無敗の三冠馬2頭の胸を借り、横綱相撲で完勝。

「コントレイルとデアリングタクトが負けた……」

不思議な感覚なのだが、レース後にそういった感情はまったく沸き起こらなかった。ディープインパクトの初黒星やオルフェーヴルの凱旋門賞……あのとき味わった全身から力が抜けていくような感覚。負けた相手がアーモンドアイなら仕方ないかな、と片付けられてしまうような納得感だ。

最強のまま、現役を終えた5歳牝馬アーモンドアイ。改めてその偉業に拍手を送りたい。

話をステイヤーズSに移す。

今週も主役はC.ルメール騎乗の5歳牝馬だ。

2枠3番、ポンデザール。

この馬で驚かされたのは前走。休み明けレコード勝ち後に間隔を詰めて臨んだ札幌記念、ローテーションも距離も強調材料ゼロの条件で4着に食い込んだ。自力強化の証以外の何物でもないだろう。

「休み明けレコード勝ち」の2走前も秀逸。

札幌日経オープンの1000m通過62秒1はスローの部類。そこからゴールまでラップタイムを徐々に上げると、進出を開始した3-4コーナー付近に向かう地点では11秒4-11秒7と一気に加速。異常なギアチェンジの速さ……相当に価値の高いラップタイプだ。

エアジパング。
モンドインテロ。
リッジマン。

過去にステイヤーズSを制した馬の多くに共通する、札幌芝2600mでの勝利実績。道中スロー→勝負どころで一気にペースが上がるレース性質がリンクするのだろう。

「このメンバーでラッキーライラックに1馬身1/4差ですから、よく頑張ったと思います」

4着に敗れた札幌記念後、手綱を握ったC.ルメールが発したコメントだ。当時からラッキーライラックを評価し、そのラッキーライラックをエリザベス女王杯で勝利に導いた。本当にこの騎手は戦力分析に長けている。

ポンデザールについて補足すると、クラブの規定で6歳春での引退がほぼ確実。もう少し融通を……と思ってしまう気もするが、陣営はそのことを理解したうえで仕上げを敢行。

「馬体は前走よりも絞れています。前走よりも一段階上の仕上げとみています」

参考として、以下に前走時のコメントを掲載する。

「前走後は馬体回復を中心に、状態を維持することに重点を置いて調整してきました」

明らかな温度差が窺えるのは私だけだろうか?

急坂適性、冬適性に対する不安がないとは言い切れないが、ダートでの初陣を選択したように脚元への不安があった馬。その時季と陣営が適性ゼロの中距離路線に色気を覗かせた昨秋-今年の初めはノーカウントとみなせる。鞍上にC.ルメールを配し、万全の態勢で臨む今回は言い訳できない条件だ。

迷いはない。

ポンデザールが私の本命だ。

相手本線に抜擢するのはオセアグレイト。

これまで何度も本命を託してきた馬だが、現級ではひと息足りない現状。それでも陣営は最後の切り札とばかりに過去のステイヤーズS成績【5-3-3-7】馬券内率61.1%の鞍上・横山典弘を配してきた。冬の中山は今年1月に迎春S勝利実績あり。私はまだこの馬を見限りたくはない。

ボスジラも要注意。

2400m以上の距離を主戦場とするステイヤー。このレースは同馬のような「長距離型ディープインパクト産駒」と相性が良く、芝2600m以上で勝利実績がある同産駒の成績は【1-3-2-1】。昨年12月の中山で勝利実績がある点も含め、この舞台では侮れない。

さらにはシルヴァンシャー。

好走が少頭数に集中する点は気がかりも、冬の急坂内回りは2年前にメールドグラース(のちに豪GIコーフィールドC勝利)を下した条件。開幕週で内枠を引き当てた点を含め、ノーマークは禁物だ。

【中山11R ステイヤーズS予想の印】
◎3 ポンデザール
〇11 オセアグレイト
▲4 ボスジラ
☆2 シルヴァンシャー
△9 ヒュミドール
△7 メイショウテンゲン
△13 タガノディアマンテ
△10 タイセイトレイル
△5 アルバート

【3連複/フォーメ】3-11,4,2-11,4,2,9,7,13,10,5(18点)
【3連単/フォーメ】3-11,4,2-11,4,2,9,7,13,10,5(21点)


【阪神11R チャレンジC】

チャレンジCには、特別登録馬が出た段階で本命を決めた馬がいる。

その馬には高いポテンシャルがある。ただし、特定条件が揃わないと不発に終わることも少なくない。ワンパンチ足りないレースが続く近走だが、展開と馬場、コース適性の差が影響したものと私は捉えている。

末脚が弾けなかった理由は何か?
末脚が弾ける条件はどこなのか?

敗因分析をさまざまな角度から進めるなかで、その馬に対してある願いを抱くようになった。

「阪神芝2000mに出走してくれないかな……」

いち競馬評論家の勝手な妄想が実現した今回、本命を打つ以外の選択肢はない。

1枠1番、ヒンドゥタイムズ。

実は昨年12月、フォーチュンCでこの馬を本命にしたことがある。当時の見解がこちら。

(見解ここから)
1000m通過64秒4、逃げた勝ち馬の上がり3F33秒2……まれに起きる東京×田辺裕信の「後続金縛り戦法」。その術中にハマッたのがヒンドゥタイムズと川田将雅だった。

連対時の上がり3Fが34秒台後半-35秒台のこの馬にとって前走は最悪の展開。近3走内に逃げた馬が5頭を数える今回、上がりのかかる展開を利して突き抜けるだろう(見解ここまで)。

はたして、結果は1番人気に応える見事な勝利。間違いなく阪神芝2000mはこの馬の庭だ。

冬の阪神芝2000m替わり。
連続開催の阪神芝。
鞍上・武豊。

ヒンドゥタイムズを狙うタイミングはここしかない。迷うことなくこの馬に本命の印を託す。

条件戦ですら掲示板外に敗れているメンバーが多い今回、相手は3頭に絞る。

【阪神11R チャレンジC予想の印】
◎1 ヒンドゥタイムズ
〇7 レイパパレ
▲11 ブラヴァス
☆6 ジェネラーレウーノ

【3連複/ながし】1-7,11,6(3点)
【3連単/フォーメ】1-7,11-7,11,6(4点)


次に、自信の一鞍。

【阪神10R 御影S】

ファシネートゼットの前走内容は極めてハイレベル。良馬場阪神ダート1400mで1分23秒7……直近5年の1-2勝クラスにおいて、この時計をクリアした馬は決して多くない。

・ラプタス(交流重賞2勝)
・ファッショニスタ(交流GI勝利)
・キングズガード(中央重賞勝利)
・モーニン(フェブラリーS勝利)

上記の馬をはじめ、その多くがのちに重賞ウィナーへと上り詰めているのだ。

前走はプラス18キロの馬体重増をそのまま力に変えたようなパフォーマンス。この中間は坂路4Fで自己ベストとなる51秒6をマークしており、成長の跡が窺える。砂を被らず先行できる外枠も含め、昇級即通用の下地は十分だ。

【阪神10R 御影S予想の印】
◎12 ファシネートゼット
〇10 イッツクール
▲2 サダムスキャット
☆6 ニューモニュメント
△16 タガノプレトリア
△14 グレートウォリアー
△9 メイショウウズマサ
△5 アールロッソ

【3連複/フォーメ】12-10,2,6-10,2,6,16,14,9,5(15点)


最後に太鼓判レース。

【中京9R 3歳上1勝クラス】

春は熱発でフィリーズRを回避したヒメノカリス。今だから言えることだが、私はそのレースで同馬に本命を打つ予定だった。「めっちゃいい馬」と騎乗予定だった武豊が評したほどの逸材。稍重での敗戦から立て直され、パンパンの中京芝開幕週で迎えるここは今後に向けて落とせない一戦だ。

【中京9R 3歳上1勝クラス予想の印】
◎7 ヒメノカリス
〇5 ロードシャムロック
▲10 エターナルハート
☆6 チャロアイト
△8 ナリタブレード
△3 ワールドスケール
△9 ビッグブルー
△4 サトノヴィーナス

【3連複/フォーメ】7-5,10,6-5,10,6,8,3,9,4(15点)

田原基成のプロフィールはこちら
関連コラム「クリソベリルほか、2020チャンピオンズカップ出走予定馬16頭分析」
関連コラム「アルバートほか、2020ステイヤーズS出走予定馬16頭分析」
関連コラム「レイパパレほか、2020チャレンジカップ出走予定馬11頭分析」

【YouTubeチャンネル開設!サロンでは伝えきれなかったことを語ります】

【チャンピオンズカップ】クリソベリルに対抗できる穴馬3頭とは?全16頭に細かすぎる分析を敢行!


この記事が参考になった方は
主宰者に「エール」を送ろう!(最大10回)

エール0

この主宰者をお気に入りに登録しよう!
マイページから確認できます

お気に入り登録
競馬サロン TOP

人気主宰者の「重賞」「自信の一鞍」など複数の予想を30日間定額で!

先着1,000名様限定!
30日間無料キャンペーン実施中

月額コースはコチラ

ただいま30日間
無料お試しキャンペーン実施中!

全コラムが見放題
月額コースはコチラ

月額コース購入に進む

この記事のみをご覧になりたい方はコチラ

単品購入(500pt)に進む

本記事は単品購入限定となります

PAGE TOP