競馬サロン
2020/11/13 19:03
【武蔵野S】◎は「チャンピオンズCで厳しい」と思われる馬。逆転の発想で勝負。/デイリー杯2歳S/福島11R/阪神7R
「ダート路線はクリソベリルの1強である」
磐石のレース運びを披露したJBCクラシックはそれを強烈に印象付けるものだった。
同レース2着のオメガパフューム、3着のチュウワウィザードを含めた3頭は帝王賞1-3着馬。ダート路線は春から勢力図が何も変わっていない。今年のチャンピオンズCはJBCクラシック組が席巻するレースだろう。
では、武蔵野Sの立ち位置は?
私は先ほど「チャンピオンズCはJBCクラシック組が席巻するレース」と書いた。仮にこのレースで強い競馬をする馬がいたとしても信念は揺るがないだろう。
一体なぜか?
「東京ダート1600mでの強い競馬」がチャンピオンズCと結びつかないからだ。
【0-1-0-5】
武蔵野S連対→チャンピオンズCへと向かった馬の成績は散々たるもの。ゴールドドリームやサンライズノヴァといったのちのGI馬がことごとく馬券圏外に敗れており、その関連性のなさに思わず閉口してしまうほど。
「武蔵野SはチャンピオンズCと結びつかない」
ならば逆転の発想、すなわちチャンピオンズCで厳しいと思われる馬を本命に据える捉え方で臨むのがベターだ。
例えば昨年の覇者ワンダーリーデルは年内にダート1400mでの好走歴あり。ワイドバッハやタガノトネール、サンライズノヴァも同様で「ハイペースへの対応力」が活きた格好だ。武蔵野Sにおいて、チャンピオンズCで求められる+200mをこなせるスタミナは重要ではない。
血統に目を向けると、ダート路線で勢力図を拡大する父サンデーサイレンス系は過去10年の武蔵野Sで1勝。わずか6年の施行で3勝を挙げるチャンピオンズCとの差は歴然だ。血統背景もまた、両レースの本質的な違いを見抜くヒントと言えよう。
それを踏まえ、ここはモズアスコットから入る。
東京ダート1400mの根岸Sを制し、返す刀でフェブラリーSを制覇。圧倒的な適性を証明しつつ、砂を被る競馬にもまったく怯むことなく抜け出した価値は計り知れない。特にフェブラリーSの直線はまるで芝馬のような軽いフットワーク……あれでは他馬が太刀打ちすることなど到底不可能。
ケンシンコウ。
メイショウワザシ。
レピアーウィット。
オメガレインボー。
現状の立ち位置を確かめたい3歳馬に脚質の融通が利かない古馬。否が応でもハイペースの差し決着を連想させる。ここで重要なのは「ハイペースへの対応力」。芝時代、この馬が激流の1400m戦を何度も使われたことで得た特殊スキルだ。
斤量59キロでの参戦をどう捉えるかだが、酷量を背負うことは矢作師とて把握済み。「一銭でも多くぶんどる」をモットーにする厩舎、冒頭に記したメンバーが参戦予定のチャンピオンズCよりこちらのほうが与しやすいとの感触を得たのだろう。覇を競うライバルの多くはフェブラリーSで勝負付けが済んでいるのだから。
迷いはない。
モズアスコットが私の本命だ。
相手本線に抜擢するのはデュードヴァン。
東京ダート1600mでは【3-1-0-0】連対率100%。負かした相手もジャパンダートダービー勝ち馬ダノンファラオ、同2着馬ダイメイコリーダと特筆に値するものだ。鞍上のM.デムーロはGIII・東京ダート1600mで【1-3-0-1】。変わり身の可能性は十分だ。
サンライズノヴァも軽視禁物。
この馬で注目したいのは前走マイルCS南部杯。早め進出から押し切った昨年とは異なり、今年は後方から差し脚を伸ばす形で前を捉え切れなかった。それを踏まえて昨年の武蔵野Sを振り返ると、当時は1000m通過58秒6のハイペースを番手追走から失速……明らかに戦法ミスだ。今年は十中八九、後方待機策が濃厚。前に行く馬が多い今年のメンバーでその形なら軽くは扱えない。
タイムフライヤーはこの位置。
GIを使うにあたり、賞金加算が至上命題だった夏競馬。その期待に応えるパフォーマンスは見事だったが……目的の「賞金加算」を果たせた以上、ここがチャンピオンズCへの叩き台である可能性は否定できない。過去10年の武蔵野Sにおいて、前走ダート1700m組の成績は【0-0-0-12】。本来叩き良化型でもあり、中心視するには躊躇してしまう。
【東京11R 武蔵野S予想の印】
◎2 モズアスコット
〇13 デュードヴァン
▲6 サンライズノヴァ
☆11 タイムフライヤー
△8 ワンダーリーデル
△7 エアスピネル
△15 レピアーウィット
△4 ケンシンコウ
【馬単/ながし】2-13,6,11(3点)
【3連複/フォーメ】2-13,6,11-13,6,11,8,7,15,4(15点)
【3連単/フォーメ】2-13,6,11-13,6,11,8,7,15,4(18点)
【阪神11R デイリー杯2歳S】
「あ、ダノンプラチナだ」
レッドベルオーブの未勝利戦を見たときの衝撃は忘れられない。
1分33秒1の2歳コースレコードで勝ち上がった前走。名門・藤原英厩舎が三冠ジョッキーを起用し、世代屈指のスピードを発揮。4角先頭の横綱相撲で悠々と駆け抜けた。
レース後、過去のGI馬と比較するなかで発見したダノンプラチナとの共通点。ディープインパクト×アンブライドルズソングの配合、左回り・芝1600m戦での圧勝……私は前提として「GI馬」が比較対象にふさわしいと判断したが、正解不正解かは問題ではない。10年以上の競馬歴でフッと降りてきた感覚に従うことが大切なのだ。
レース後、福永祐一はこう語った。
「次は重賞にチャレンジしても良いと思います」
藤原英調教師はどうだろう。
「能力は思っていた通りです。こういう馬は本物です」
これまでダービー馬に跨り、ダービー馬を育てた両者が語る言葉は重い。
文句のない勝ち方をすること、が条件だが私はレッドベルオーブが今年の朝日杯FSを勝つと思っている。前述のダノンプラチナが制した暮れの2歳GI、若駒のコントロールに長けた鞍上の存在は心強い。
「あ、〇〇〇〇〇〇〇〇だ」
実はこの常套句、昨年の東スポ杯2歳S時のコントレイルに対しても用いている。1年後、無敗の三冠馬となる未来まではさすがに予測していなかったが……。
いずれにせよ、私の想いは藤原英調教師と同じ。「本物」のレッドベルオーブ、本命に迷いはない。
【阪神11R デイリー杯2歳S予想の印】
◎2 レッドベルオーブ
〇1 ホウオウアマゾン
▲3 スーパーホープ
△6 カイザーノヴァ
△4 シティレインボー
【3連単/フォーメ】2-1,3-1,3,6,4(6点)
次に、自信の一鞍。
【福島11R みちのくS】
芝1200mでは【3-3-0-0】連対率100%を誇るメイショウミモザ。
距離適性はもちろんだが、夏に1500mへ「浮気」したのち、現級2着を経て再び1200mを使われるローテーションが絶妙。変に色気を出さず、適距離でキッチリ結果を残そうとする意図が窺える。ここは軸不動。
穴馬候補の1番手はアテンフラワー。福島芝1200mで挙げた2勝はいずれも1カ月半以上の間隔をあけた臨戦過程。今回は好走パターンにマッチする。
【福島11R みちのくS予想の印】
◎14 メイショウミモザ
〇9 アテンフラワー
▲4 ペイシャドリーム
☆3 シセイヒテン
△15 グッドマックス
△5 ムスコローソ
△11 ナンヨーアミーコ
△13 センショウユウト
△6 ウィズ
【3連複/フォーメ】14-9,4,3-9,4,3,15,5,11,13,6(18点)
最後に太鼓判レース。
【阪神7R 3歳上1勝クラス】
脚抜きの良いダートで粘りを欠き、乾いたダートで悠々押し切り勝ち……ワイドカントは典型的なパワー型だ。得意馬場が見込めるうえ、新馬戦を含めた中2カ月以上の休み明け成績は【1-1-0-0】。中間の坂路でも52秒3-36秒9-24秒5-12秒5と上々の動き。出たとこ勝負で狙い撃つ。
【阪神7R 3歳上1勝クラス予想の印】
◎7 ワイドカント
〇9 トライハード
▲5 ベストチャーム
☆11 タケルラスティ
△12 セカンドエフォート
△3 ティートラップ
△4 ルドンカズマ
△10 フィナールショコラ
△14 ブロッコリー
△8 フラベリフォーム
【3連複/フォーメ】7-9,5,11-9,5,11,12,3,4,10,14,8(21点)
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