9月7日。フランスのロンシャン競馬場で注目のレースが4つおこなわれました。

日本でも馬券が発売されたムーランドロンシャン賞に出走したゴートゥファーストは、残念ながら11着と敗れたものの、同じく日本調教馬のビザンチンドリームが凱旋門賞の前哨戦フォワ賞を快勝。2月、サウジアラビアでおこなわれたレッドシーターフHC以来、2つ目の重賞タイトル獲得となりました。
日本調教馬のフォワ賞制覇は5度目で、もはや珍しいことではありません。ただ、今年は昨年の凱旋門賞3着馬でGI3勝のロスアンゼルスや、同4着でGI3勝のソジーなどメンバーレベルが高く、そのソジーを叩き合いの末に破った内容は非常に価値あるものでした。
また、ビザンチンドリームはこのレースで上がり3ハロン33秒09の末脚を繰り出しており、今回のように本番も良馬場でおこなわれれば十分チャンスはありそう。血統面でも、母の父の父トニービンが1988年の凱旋門賞馬で、血統的な後押しも見込めるかもしれません。

一方、もうひとつ触れたいのが同じ日におこなわれた牝馬限定のGIヴェルメイユ賞で、こちらは地元フランスのアヴァンチュールが快勝。半姉レフトハンドとの姉妹制覇を成し遂げました。
同馬は、昨年のヴェルメイユ賞と凱旋門賞でともにブルーストッキングの2着に惜敗しており、これが待望のGI初制覇。もちろん、今年も凱旋門賞を目指すとのことで、日本調教馬にとっては強力なライバルとなりそうです。

それでは予想に。

今回は、阪神芝2000ｍでおこなわれたチャレンジCの過去5回（2019年から24年）を深掘り調査。好走傾向から買い条件を探し出し、本命馬を見つけます。

（1）前走場所
（2）前走頭数
（3）前走着順（着差）
（4）前走の斤量
（5）前走人気
（6）母父の系統
（7）キャリア
（8）前走距離
（9）父の系統
（10）前走上がり
（11）今回の斤量
（12）前走人気と着順
（13）性別

近年の好走傾向から買い条件となったのは、上記13項目。その中で（1）は前走場所について。
阪神でおこなわれたチャレンジCは、前走が東京、福島、阪神以外かつJRAのレースに出走した馬が［3-3-4-8/18］。勝率16.7％、複勝率55.6％。単勝回収率28％、複勝回収率132％と、文句なしの成績でした。
◇該当馬＝アスクカムオンモア、イングランドアイズ、エアファンディタ、カネフラ、タガノデュードなど9頭

（2）は前走頭数。
阪神でおこなわれたチャレンジCは、前走12頭立てから14頭立て、もしくは18頭立てのレースに出走した5歳以下の馬が［4-4-2-5/15］。勝率26.7％、複勝率66.7％。単勝回収率71％、複勝回収率141％。複勝率は7割に迫ろうかとい素晴らしい成績でした。
◇該当馬＝ヴェルテンベルク、ドクタードリトル

次は（3）。前走着順（着差）です。
阪神でおこなわれたチャレンジCは、前走1着か、勝ち馬から0秒1差以内の惜敗を喫した馬が［4-3-1-7/15］。勝率26.7％、複勝率53.3％。単勝回収率90％、複勝回収率114％。こちらも文句なしの成績でした。
◇該当馬＝イングランドアイズ、ヴェルテンベルク、グランヴィノス

（4）は前走の斤量について。
前走、芝のレースで53キロ以下か55.5キロから57キロの斤量を背負った馬が結果を残している阪神のチャレンジC。とりわけ、そのときの枠が4から8。なおかつ、3コーナーで2から11番手に位置していた馬は［2-4-2-7/15］。勝率13.3％、複勝率53.3％。単勝回収率24％、複勝回収率112％。複勝率は（3）と同じです。
◇該当馬＝アスクカムオンモア、エアファンディタ、ショウナンマグマ、オールナット

（5）は前走人気。
阪神でおこなわれたチャレンジCは、前走3番人気以内の馬が［4-4-2-4/14］。勝率28.6％、複勝率71.4％。単勝回収率70％、複勝回収率135％と、複勝率は7割を超えています。
◇該当馬＝サブマリーナ、タガノデュード

（6）は、母父の系統です。
阪神でおこなわれたチャレンジCは、ロイヤルチャージャー系やナスルーラ系種牡馬を母の父に持つ馬が結果を残していました。その中でもとりわけ、前走から騎手が乗り替わり。なおかつ、前走と斤量が同じか軽くなる馬は［3-4-1-6/14］。勝率21.4％、複勝率57.1％。単勝回収率59％、複勝回収率127％と、素晴らしい成績でした。
◇該当馬＝マイネルクリソーラ、ショウナンマグマ、タガノデュード

（7）はキャリアについて。
消耗の少ない馬が有利な当レース。具体的には、キャリア15戦以下で毛色が鹿毛。なおかつ、生月が1から4の馬は［5-2-2-4/13］。勝率38.5％、複勝率69.2％。単勝回収率118％、複勝回収率106％。期間内の勝ち馬すべてがこの条件に当てはまっていました。
◇該当馬＝オールナット

続いては（8）。前走距離。
阪神でおこなわれたチャレンジCは、前走2200ｍか2400ｍのレースに出走した馬が［3-3-1-6/13］。勝率23.1％、複勝率53.8％。単勝回収率70％、複勝回収率126％。複勝率は（3）（4）とほぼ同じでした。
◇該当馬＝ヴェルテンベルク、ジューンテイク

（9）は父の系統です。
ネイティヴダンサー系とニアークティック系種牡馬の産駒が好調な当レース。そのうち、今回1から7番を引いた馬は［1-4-3-2/10］。勝率10.0％、複勝率80.0％。単勝回収率55％、複勝回収率192％と、驚異的な成績でした。
◇該当馬＝アスクカムオンモア、イングランドアイズ、ショウナンマグマ

（10）は前走上がりについて。
阪神でおこなわれたチャレンジCは、前走リステッドと2勝クラス以外のレースに出走し、上がり2から4位だった馬が［2-3-1-3/9］。勝率22.2％、複勝率66.7％。単勝回収率36％、複勝回収率140％。（2）と同じ複勝率でした。
◇該当馬＝ヴェルテンベルク、カネフラ、グランヴィノス、オニャンコポン

（11）は今回の斤量。
今年からハンデ戦に戻ったため参考になるかは微妙ですが、チャレンジCは今回55キロ以下の斤量を背負う馬が［3-1-1-3/8］。勝率37.5％、複勝率62.5％。単勝回収率100％、複勝回収率163％。こちらも、複勝率は6割を超えていました。
◇該当馬＝イングランドアイズ、ヴェルテンベルク、ショウナンマグマ、カネフラ、タガノデュードなど7頭

（12）は、前走人気と着順です。
（3）（5）とやや重なりますが、阪神でおこなわれたチャレンジCは前走人気＝前走着順だった馬が［3-1-1-3/8］。勝率37.5％、複勝率62.5％。単勝回収率100％、複勝回収率153％。勝率、複勝率ともに（11）と同じでした。
◇該当馬＝エアファンディタ、ジューンテイク、タガノデュード

そして最後は（13）。性別について。
チャレンジCは、せん馬と牝馬が好調で［1-2-1-4/8］。勝率12.5％、複勝率50.0％。単勝回収率20％、複勝回収率196％。該当馬の半数が好走していました。
◇該当馬＝イングランドアイズ、エアファンディタ、ショウナンマグマ、オニャンコポン

これら13の条件を踏まえ、印と買い目を下記のとおりとします。

◎5ヴェルテンベルク
○3イングランドアイズ
▲14タガノデュード
☆7ショウナンマグマ
△6エアファンディタ
△1アスクカムオンモア
△10カネフラ
△15オニャンコポン

【単勝】5（1点）
【馬単/マルチ】5⇔3,14,7,6,1,10,15（14点）
【馬単/ボックス】3,14,7（6点）
【ワイド】5＝3,14,7,6,1,10,15（7点）
【ワイド/ボックス】3,14,7（3点）
【3連複/ボックス】5,3,14,7（4点）

本命候補は、5項目に合致したイングランドアイズ、ヴェルテンベルク、ショウナンマグマ、タガノデュードの4頭。その中でヴェルテンベルクを本命としました。

デビュー2戦目で勝ち上がり、続く重賞の京都2歳Sでも3着と好走しながら、実に2年以上も勝利から見放されてしまったヴェルテンベルク。しかし、父と同じように晩成だったのか、5歳となった今季は5戦3勝で、ついにオープンへと昇級しました。
最も好走率が高いのは［0-1-2-0/3］の中京ですが、阪神内回り［2-0-1-1/4］、小倉［2-1-0-2/5］と、勝ち切っているのは小回りコース。前走から距離短縮になるとはいえ、今回も得意の阪神内回りコースが舞台で、割引材料にはならないはずです。

悩むのは買い方で、まずはヴェルテンベルクの単勝と、同馬からの馬単マルチ、ワイドを購入。ただ、本命候補となった他の3頭にも妙味を感じるので、これら3頭の馬単、ワイドのボックスと、4頭の3連複ボックスも買います。

それでは土曜日も競馬を楽しみましょう。最後までお読みいただき、ありがとうございました。