2022年の皐月賞など、重賞を2勝したジオグリフの引退が発表されました。今後は、北海道新冠町の優駿スタリオンステーションで種牡馬になる予定です。

ドレフォンの初年度産駒の一頭で、札幌2歳Sを完勝しクラシック候補となったジオグリフは、そのとおり皐月賞を快勝。この皐月賞は、良馬場発表とはいえ渋った馬場で時計を要し、外枠有利のレースではありました。ただ、現役時に出走した全9戦が、いずれも1400ｍ以下のダート戦だったドレフォンの産駒から、まさか皐月賞馬が誕生するとは夢にも思わず。そういった意味で、ノーザンファームの育成技術の高さを改めて証明した馬ともいえるのではないでしょうか。

また、このとき2着に下した同厩のイクイノックスは、後にワールドベストレースホースランキングで日本調教馬として歴代最高の評価を与えられた馬。同馬が現役時に先着を許したのはジオグリフとドウデュースだけで、この勝利はなおさら価値あるものとなり、テン乗りながら見事にエスコートした福永祐一騎手（現・調教師）にとっては、現役最後のJRA・GI制覇にもなりました。

父が米国ダートのチャンピオンスプリンターで、母父もキングカメハメハでありながら、自身はダートで結果を出せなかったのが不思議ですが、種牡馬として、芝はもちろん、配合次第ではダートの大物も出しそう。順調にいけば、初年度産駒のデビューは2029年。父を超える大物が誕生するか、見守りたいと思います。

それでは予想に。

今回は、別定戦に生まれ変わったせいか、豪華メンバーが顔を揃えた新潟記念の過去5年を深掘り調査。好走傾向から買い条件を探し出し、本命馬を見つけます。

（1）前走馬体重
（2）キャリアと斤量
（3）生月
（4）前走からの斤量の増減
（5）今回の枠順
（6）父の系統と馬齢
（7）前走からの間隔
（8）乗り替わりの有無
（9）前走クラスと人気
（10）前走の馬番（枠順）
（11）馬主

近年の好走傾向から買い条件となったのは、上記11項目。その中で、（1）は前走馬体重について。
前走馬体重が480kg以上500kg未満か、510kg以上の馬が好走している新潟記念。とりわけ、その前走が2000ｍか2400ｍか3200ｍだった馬は［3-3-3-9/18］。勝率16.7％、複勝率50.0％。単勝回収率293％、複勝回収率213％。該当馬の半数が好走していました。
◇該当馬＝ナムラエイハブ、アスクカムオンモア

（2）はキャリアと斤量で、ここは2パターンご紹介します。まずは、キャリア6戦から15戦の馬。
こちらは、今回の斤量が54キロ以下か56キロだと［3-2-4-7/16］。勝率18.8％、複勝率56.3％。単勝回収率225％、複勝回収率200％で、文句なし。
◇該当馬＝ブレイディヴェーグ、シンリョクカ

一方、キャリア26戦以上のベテラン勢も負けておらず、今回の斤量が55キロ以上だと［2-3-0-4/9］。勝率22.2％、複勝率55.6％。単勝回収率720％、複勝回収率328％。複勝率はほぼ同じでした。
◇該当馬＝バレエマスター、リフレーミング

次は（3）。生月。
1月生まれと5月生まれの好走率が抜けて高い当レース。そのうち前走、福島か東京か阪神のレースに出走した馬は［4-2-2-8/16］。勝率25.0％、複勝率50.0％。単勝回収率362％、複勝回収率213％。（1）と同じく、該当馬の半数が好走していました。
◇該当馬＝シンリョクカ

（4）は、前走からの斤量の増減です。
別定戦になったため傾向が変わるかもしれませんが、前走より斤量が1から1.5キロ重くなるか、0.5から1.5キロ軽くなる馬が強い新潟記念。そのうち、前走15頭立て以上のレースに出走した馬は［3-3-2-6/14］。勝率21.4％、複勝率57.1％。単勝回収率378％、複勝回収率267％と、文句なしの成績でした。
◇該当馬＝クイーンズウォーク、ダノンベルーガ、ディープモンスター、シランケド、リフレーミング

（5）は今回の枠順について。
最終週におこなわれるせいか、新潟記念は外枠有利の傾向。中でも、8枠に入った馬は［2-2-2-7/13］。勝率15.4％、複勝率46.2％。単勝回収率367％、複勝回収率196％で、複勝率は50％を下回っているものの、十分に買い条件といえます。
◇該当馬＝エネルジコ、ヴェローチェエラ、リフレーミング

（6）は、父の系統と馬齢。
サンデーサイレンス系種牡馬の産駒や5歳馬の好走率が低い当レース。逆に、父がサンデーサイレンス系以外の種牡馬。なおかつ、馬齢が5歳以外の馬は［3-3-1-5/12］。勝率25.0％、複勝率58.3％。単勝回収率266％、複勝回収率229％。複勝率は6割に迫ります。
◇該当馬＝アスクカムオンモア、エネルジコ、リフレーミング

（7）は、前走からの間隔です。
前走との間隔が中5週から8週の馬が健闘している新潟記念。ところが、そのうちニアークティック系とナスルーラ系種牡馬を母の父に持つ馬は不振で、それらを除くと［2-2-2-6/12］。勝率16.7％、複勝率50.0％。単勝回収率398％、複勝回収率154％。またまた、該当馬の半数が好走していました。
◇該当馬＝シェイクユアハート、ナムラエイハブ、コスモフリーゲン

続いては（8）。乗り替わりの有無について。
継続騎乗組と、短期免許で来日中の外国人騎手から今回JRAの騎手に乗り替わる馬が強い当レース。その中でも、とりわけ強いのはノーザンファーム生産馬で［2-3-2-4/11］。勝率18.2％、複勝率63.6％。単勝回収率90％、複勝回収率177％。複勝率は6割を超えていました。
◇該当馬＝クイーンズウォーク、エネルジコ

（9）は前走クラスと人気で、ここも2パターンご紹介します。まずは、前走GIIIか非リステッドのオープンか3勝クラスで3番人気以内だった馬。
こちらは、そのレースの馬番が奇数だと［1-1-3-5/10］。勝率10.0％、複勝率50.0％。単勝回収率260％、複勝回収率142％で、該当馬の半数が好走。
◇該当馬＝アスクカムオンモア

一方、前走GIかGIIで10番人気以下だった馬は、今回、美浦所属騎手が騎乗すると［2-2-0-4/8］。勝率25.0％、複勝率50.0％。単勝回収率337％、複勝回収率263％。やはり、該当馬の半数が好走していました。
◇該当馬＝ダノンベルーガ、シンリョクカ

（10）は前走の馬番（枠順）で、またまた2パターンご紹介します。まずは、前走馬番が11から18だった馬。
こちらは、そのレースで2着にタイム差なしの辛勝か、勝ち馬から0秒3差以内の惜敗を喫した馬が［2-0-3-2/7］。勝率28.6％、複勝率71.4％。単勝回収率142％、複勝回収率147％と、凄まじい成績。
◇該当馬＝ブレイディヴェーグ、クイーンズウォーク、シランケド

一方、前走の枠が1から4。なおかつ、そのときの上がりが4位か5位だった馬も［0-3-1-3/7］。複勝率57.1％、複勝回収率200％。勝ち切れていないものの、文句なしの成績でした。
◇該当馬＝コスモフリーゲン、アスクドゥポルテ

そして最後は（11）。馬主。
近年の新潟記念は、サンデーレーシングとキャロットファームの所有馬が［1-1-2-3/7］。勝率14.3％、複勝率57.1％。単勝回収率71％、複勝回収率138％。該当馬は少ないものの、文句なしの成績でした。
◇該当馬＝ブレイディヴェーグ、クイーンズウォーク、サスツルギ

これら11の条件を踏まえ、印と買い目を下記のとおりとします。

◎6クイーンズウォーク
○17リフレーミング
▲15エネルジコ
☆1ブレイディヴェーグ
△14アスクカムオンモア
△10シンリョクカ
△12シランケド
△7ダノンベルーガ

【単勝】17（1点）
【馬単/マルチ】6⇔17,15,1,14,10,12,7（14点）
【ワイド】6＝17,15,1,14,10,12,7（7点）
【3連複/軸2頭】6,17＝15,1,14,10,12,7（6点）

本命候補は、4項目に合致したクイーンズウォークとリフレーミングの2頭。その中で、クイーンズウォークを本命としました。

クラシック候補として期待されながら、三冠レースで結果が出なかったクイーンズウォーク。今年初戦の小倉牝馬Sも6着と敗れましたが、GIIの金鯱賞で牡馬を撃破すると、前走のヴィクトリアマイルでもあわやの場面を演出し、タイム差なしの2着と好走しました。

新潟が初めてとはいえ、右回り［1-1-0-3/5］に対して、左回りは［3-1-0-1/5］と、得意。左回りで唯一複勝圏内を外したのが昨年のオークスで、それでも4着と健闘しています。素晴らしいメンバーが顔を揃えた今回ですが、充実期を迎えた今、GI2着馬として少なくとも連は外して欲しくない一戦です。

馬券はまず、クイーンズウォークからの馬単マルチとワイドを購入。さらに、対抗リフレーミングの単勝と、同馬との3連複軸2頭ながしも買います。

それでは日曜日も競馬を楽しみましょう。最後までお読みいただき、ありがとうございました。