JRAの現役最年長ジョッキーで昨年12月から戦列を離れている柴田善臣騎手が、8月20日から調教に騎乗することがわかりました。

7月30日に59歳の誕生日を迎えた柴田善臣騎手は、左肩腱板断裂で昨年の12月10日に手術を受け、復帰までに8ヶ月を要すると発表されていました。その後、今年6月のMRI検査で異常はなく、来週から調教に騎乗することに。順調にいけば、実戦復帰は9月中山の開幕週（9月6、7日）で、開催初日におこなわれる京成杯オータムハンデでは、お手馬であり昨年の同レースで14番人気ながら2着に激走したタイムトゥヘヴンにも騎乗予定とのことです。

来年、還暦を迎える柴田善臣騎手は、過去のインタビューで、引退について「明確な線引きはしていない」と答えていらっしゃいました。現在、JRAの最年長騎乗記録は「大井の帝王」こと的場文男元騎手の62歳1ヶ月29日で、それに続くのが、地方・川崎に所属していた佐々木竹見元騎手の59歳3ヶ月16日。お二方とも、鉄人と呼ばれた世界的なレジェンドジョッキーです。ただ、JRAの最年長騎乗記録に関しては、JRAの所属ジョッキーに更新して欲しいという願望も、正直、私の中にはあります（お前の勝手な願望だろと、言われるかもしれませんが……）。

勝つ度に、勝利記録を更新している柴田善臣騎手。次の通算2336勝目はもちろん、その先にある数々の大記録へ。まずは無事、戦列に復帰されることを願うばかりです。

それでは予想に。

今回は、中京芝1600ｍでおこなわれた過去5回（2016年から19年と23年）の中京記念を深掘り調査。好走傾向から買い条件を探し出し、そこから本命馬を見つけます。

（1）前走人気
（2）父の系統
（3）前走着順（着差）
（4）キャリア
（5）馬齢
（6）乗り替わりの有無
（7）馬番
（8）前走の馬場状態
（9）前走頭数
（10）前走上がり

近年の好走傾向から買い条件となったのは、上記10項目。その中で（1）は前走人気について。
当該条件でおこなわれた中京記念は、前走人気上位の馬が強かったレース。具体的には、前走4番人気以内。なおかつ、そのとき馬体重一桁減か増減なしか2kg増だった馬が［5-3-3-9/20］。勝率25.0％、複勝率55.0％。単勝回収率236％、複勝回収率135％。該当馬の半数以上が好走していました。
◇該当馬＝ブルーミンデザイン

次は（2）。父の系統。
中京芝1600ｍでおこなわれた過去5回の3着内馬15頭中13頭は、父がロイヤルチャージャー系かナスルーラ系種牡馬。そのうち、母父がロイヤルチャージャー系かニアークティック系種牡馬。なおかつ、前走55キロから57キロの斤量を背負っていた馬は［2-4-3-9/18］。勝率11.1％、複勝率50.0％。単勝回収率142％、複勝回収率120％。該当馬の半数が好走していました。
◇該当馬＝ジューンオレンジ

（3）は、前走着順（着差）です。
当該条件の中京記念で結果を出していたのは、近走好調な馬。具体的には、前走1着か勝ち馬から0秒2差以内の惜敗。かつ、その時と斤量が同じか、重くなるか、2から2.5キロ軽くなる馬が［2-3-4-7/16］。勝率12.5％、複勝率56.3％。単勝回収率87％、複勝回収率120％と、文句なしの成績でした。
◇該当馬＝トランキリテ、キープカルム

（4）はキャリアについて。
消耗の少ない馬が活躍している当該条件の中京記念。とりわけ、キャリア15戦以下かつ前走馬体重が440kg以下か480kg以上だった馬は［3-3-3-5/14］。勝率21.4％、複勝率64.3％。単勝回収率237％、複勝回収率157％。複勝率は6割を優に超えています。
◇該当馬＝マピュース、エルトンバローズ、エコロヴァルツ、ブルーミンデザイン、キープカルムなど6頭

（5）は馬齢。
（4）とやや重なりますが、若馬の健闘が目立つ当レース。具体的には、馬齢が5歳以下で、今回の斤量が52キロか56キロか57キロ。なおかつ、前走人気＞前走着順（前走3番人気1着など）か前走人気＜前走着順（前走1番人気3着など）だった馬は［2-4-1-7/14］。勝率14.3％、複勝率50.0％。単勝回収率99％、複勝回収率127％。こちらも、該当馬の半数が好走していました。
◇該当馬＝マピュース、セブンマジシャン、ブルーミンデザイン、コレペティトール

（6）は乗り替わりの有無です。
前走と同じ騎手が騎乗（継続騎乗）する馬と、短期免許で来日中の外国人騎手から今回JRAの騎手へ乗り替わる馬が強さを発揮してきた当該条件の中京記念。そのうち、前走4コーナーで5から10番手に位置していた馬は［3-2-4-2/11］。勝率27.3％、複勝率81.8％。単勝回収率301％、複勝回収率202％。なんと、複勝率は8割を超えています。
◇該当馬＝コレペティトール

続いては（7）。今回の馬番について。
奇妙な区切り方になりますが、当該条件の中京記念は、6番か7番を引いた馬が［1-3-1-5/10］。勝率10.0％、複勝率50.0％。単勝回収率166％、複勝回収率132％。やはり、該当馬の半数が好走していました。
◇該当馬＝ジューンオレンジ、ウォーターリヒト

（8）は前走の馬場状態。
該当馬は多くないものの、前走が芝かつ稍重か重のレースに出走した馬の好走率が高い当レース。そのうち、国内市場取引馬ではない牡・せん馬は［2-2-1-4/9］。勝率22.2％、複勝率55.6％。単勝回収率230％、複勝回収率154％。文句なしの成績でした。
◇該当馬＝ブルーミンデザイン

（9）は前走頭数です。
前走18頭立てのGIかGIIに出走した馬が強さを発揮している当該条件の中京記念。そのうち、当時の馬番が1から9だった馬は［2-1-2-4/9］。勝率22.2％、複勝率55.6％。単勝回収率110％、複勝回収率116％。勝率、複勝率ともに前項と同じでした。
◇該当馬＝エコロヴァルツ

そして最後は（10）。前走上がりについて。
中京芝1600ｍでおこなわれた過去5回の中京記念は、前走上がり最速をマークしていた馬が［1-2-3-0/6］。勝率16.7％、複勝率100％。単勝回収率83％、複勝回収率190％。該当馬は少ないものの、なんと6頭すべてが3着内に好走していました。
◇該当馬＝キープカルム

これら10の条件を踏まえ、印と買い目を下記のとおりとします。

◎9ブルーミンデザイン
○11キープカルム
▲8エコロヴァルツ
☆10コレペティトール
△1マピュース
△6ジューンオレンジ
△3エルトンバローズ
△5シンフォーエバー

【単勝】9（1点）
【馬単/マルチ】9⇔11,8,10,1,6,3,5（14点）
【ワイド】9＝11,8,10,1,6,3,5（7点）
【3連複/軸2頭】9＝11＝8,10,1,6,3,5（6点）

本命は、単独4項目に合致したブルーミンデザイン。3項目に合致したキープカルムを対抗としました。

昇級初戦のブルーミンデザインは、過去11戦中9戦で掲示板を確保してきた堅実派。唯一、二桁着順の大敗（15着）を喫したのが、今回と同じコースでおこなわれた4走前の2勝クラスですが、このレースは、勝ち馬でさえ1分37秒2の時計を要するほどの重馬場でした。道悪が敗因だったとみて間違いないでしょう。

キャリアの大半が1600ｍ戦で、この距離のスペシャリストといっても良いような馬。昇級初戦ながら、GI連対馬が2頭も出走する今回は簡単ではありませんが、ハイペースを3番手で追走し、早目先頭から押し切った前走の内容は秀逸でした。今回は逃げそうな馬が少なく、とはいえスローからの瞬発力勝負は分が悪そうなので、自らレースを動かすような積極的な競馬を期待します。

馬券は、ブルーミンデザインの単勝と、同馬からの馬単マルチ、ワイドを購入。さらに、対抗キープカルムとの3連複軸2頭ながしも買います。

それでは日曜日も競馬を楽しみましょう。最後までお読みいただき、ありがとうございました。