中京馬主協会の名誉会長で「スズカ」や「サンレイ」「ミスズ」の冠名でもお馴染みの永井啓弐オーナーが、老衰のため7月23日に亡くなっていたことがわかりました。90歳でした。
JRA通算683勝、うち重賞はGI3勝を含む24勝をあげた永井オーナー。他に、永井商事名義の所有馬スリーロールスが2009年の菊花賞を勝利しています。

代表的な所有馬といえば、なんといってもサイレンススズカですが、同馬の競走生活の中で毎日王冠と並ぶベストレースにあげられるのが1998年の金鯱賞です。地元の中京競馬場を代表する格式高い重賞で、所有馬が2着に大差をつけレコード勝ちするというのは、馬主として堪えられない瞬間だったのではないでしょうか。
その後、秋の天皇賞は残念な結果となってしまいましたが、2007年、サイレンススズカと同じ稲原牧場の生産馬で、武豊騎手騎乗、橋田満調教師が管理したスズカフェニックスが、中京競馬場最大のレースである高松宮記念を制したのも、感慨深い勝利だったに違いありません。

他にも、2005年の天皇賞（春）を制し、種牡馬として二冠牝馬メイショウマンボらを送り出したスズカマンボや、ロイヤルスズカ、ゴーイングスズカなどの名脇役に、21年の新潟大賞典を制したサンレイポケットなど、ファンにとっても印象深い馬を数多く所有した永井オーナー。長年にわたり競馬界を支えてこられた偉大なるオーナーのご冥福を心よりお祈りいたします。

それでは予想に。

今回は、中京芝1200ｍでおこなわれた過去5回（2017年から19年と23、24年）のCBC賞を深掘り調査。好走傾向から買い条件を探し出し、本命馬を見つけます。

（1）今回の枠順
（2）前走場所と前走着順（着差）
（3）前走人気
（4）前走時の馬体重の増減
（5）乗り替わりの有無
（6）前走3コーナーの位置取り
（7）今回の馬番
（8）父の系統
（9）斤量の増減

近年の好走傾向から買い条件となったのは、上記9項目。その中で、（1）は今回の枠順について。
中京芝1200ｍでおこなわれた過去5回のCBC賞は中枠に入った馬の好走率が高く、とりわけ、ニアークティック系かナスルーラ系種牡馬を母父に持つ馬が3から7枠を引くと［4-4-2-9/19］。勝率21.1％、複勝率52.6％。単勝回収率244％、複勝回収率195％と、素晴らしい成績を残していました。
◇該当馬＝ジューンブレア、カリボール

次は（2）。前走場所と前走着順（着差）。
今年から日程が変更されたため傾向が変わるかもしれませんが、CBC賞は前走、中京か京都のレースで1着か勝ち馬から0秒7差以内の負けを喫した5歳以上のベテランが［3-2-4-7/16］。勝率18.8％、複勝率56.3％。単勝回収率113％、複勝回収率190％と、頑張っていました。
◇該当馬＝グランテスト

（3）は前走人気です。
中京芝1200ｍでおこなわれた過去5回のCBC賞は、前走4から7番人気、かつ生月が1、2以外の馬が［3-3-2-8/16］。勝率18.8％、複勝率50.0％。単勝回収率160％、複勝回収率210％。該当馬の半数が好走していました。
◇該当馬＝クラスペディア、カルチャーデイ、メイショウソラフネ、インビンシブルパパ

（4）は、前走時の馬体重の増減について。
中京芝1200ｍのCBC賞は、前走時、馬体重2から9kg増だった関西馬が好調。とりわけ、そのときの上がりが4位以下だった馬は［2-3-3-5/13］。勝率15.4％、複勝率61.5％。単勝回収率300％、複勝回収率291％。複勝率は6割を超えていました。
◇該当馬＝クラスペディア、ジューンブレア、カリボール、カルチャーデイ、メイショウソラフネなど8頭

（5）は乗り替わりの有無。
継続騎乗組と乗り替わり組の成績を比較したとき、単勝回収率以外の指標でリードしていたのは継続騎乗組のほう。そのうち、前走が芝の良馬場。なおかつ、今回55.5キロ以上の斤量を背負う馬は［2-3-3-5/13］。勝率15.4％、複勝率61.5％。単勝回収率70％、複勝回収率236％。勝率、複勝率ともに（4）と同じでした。
◇該当馬＝ジューンブレア、ジャスティンスカイ、ヤマニンアルリフラ、メイショウソラフネ

（6）は、前走3コーナーの位置取りです。
期間内のCBC賞は、前走3コーナーで2、3番手に位置していた馬が［3-0-3-7/13］。勝率23.1％、複勝率46.2％。単勝回収率286％、複勝回収率161％。複勝率は50％を下回っているものの、十分に買い条件といえます。
◇該当馬＝テイエムリステット、カルチャーデイ、ベガリス

続いては（7）。今回の馬番について。
偶数番を引いた馬と奇数番を引いた馬の成績を比較したとき、勝率以外の指標で上回っていたのは偶数番を引いた馬たち。そのうち、（2）（3）とやや重なりますが、前走人気＜前走着順（前走1番人気3着など）だった牡・せん馬は［2-3-1-6/12］。勝率16.7％、複勝率50.0％。単勝回収率310％、複勝回収率292％。該当馬の半数が好走していました。
◇該当馬＝テイエムリステット、クラスペディア、ポッドベイダー、メイショウソラフネ

（8）は父の系統で、ここは2パターンご紹介します。
まずは、ディープインパクト系種牡馬の産駒で、他に条件をつけなくても［3-2-1-4/10］。勝率30.0％、複勝率60.0％。単勝回収率256％、複勝回収率179％と、文句なし。
◇該当馬＝ドロップオブライト

一方、ロイヤルチャージャー系以外の種牡馬の産駒は、毛色が栗毛か青鹿毛だと［1-2-2-4/9］。勝率11.1％、複勝率55.6％。単勝回収率313％、複勝回収率327％と、こちらも負けていません。
◇該当馬＝カルチャーデイ

そして最後は（9）。斤量の増減で、ここも2パターンご紹介します。まずは、前走と斤量が同じか今回重くなる馬。
こちらは、前走枠が1か2だった馬が［2-1-2-5/10］。勝率20.0％、複勝率50.0％。単勝回収率165％、複勝回収率233％と、該当馬の半数が好走。
◇該当馬＝ミルトクレイモー、ジューンブレア、カリボール、カルチャーデイ、インビンシブルパパなど7頭

一方、前走から斤量が0.5から2.5キロ軽くなる馬は、キャリア15戦以下であれば［2-1-2-2/7］。勝率28.6％、複勝率71.4％。単勝回収率451％、複勝回収率242％。該当馬は少ないものの、凄まじい成績でした。
◇該当馬＝テイエムリステット、ワイドラトゥール、ポッドベイダー

これら9つの条件を踏まえ、印と買い目を下記のとおりとします。

◎15カルチャーデイ
○9ジューンブレア
▲16メイショウソラフネ
☆11カリボール
△4クラスペディア
△2テイエムリステット
△6ワイドラトゥール
△13ジャスティンスカイ

【単勝】15,16（2点）
【馬単/マルチ】15⇔9,16,11,4,2,6,13（14点）
【ワイド】15＝9,16,11,4,2,6,13（7点）
【3連複/フォーメ】15＝9,16＝9,16,11,4,2,6,13（11点）

本命は、単独5項目に合致したカルチャーデイ。4項目に合致したジューンブレアとメイショウソラフネを対抗、単穴としました。

2走前の米子城Sで、およそ1年半ぶりの勝利を手にしたカルチャーデイ。一方、前走の函館スプリントSは超高速馬場を考慮してもハイペースで、好・中位から差してくる馬に展開が向きました。それでも、2番手追走から0秒4差6着に粘った内容は、十分過ぎる結果。今回、直線が長い中京に替わるとはいえ、CBC賞は短距離戦らしく先行馬有利のレースであり、今度こそ先行抜け出しからの好走を期待します。

馬券はまず、カルチャーデイの単勝と同馬からの馬単マルチ、ワイドを購入。さらに、▲メイショウソラフネの単勝と、1列目にカルチャーデイを、2列目にジューンブレアとメイショウソラフネを、3列目にカルチャーデイ以外の印7頭を塗った3連複フォーメーションも買います。

それでは日曜日も競馬を楽しみましょう。最後までお読みいただき、ありがとうございました。


Umajin編集部より
本日公開いたしました齋藤翔人氏の予想コラムですが、コラム公開後に☆11カリボールの出走取消が発表されましたため、買い目及び点数は以下のように変更となります。ご承知おきくださいますようお願い申し上げます。

----------変更前----------
◎15カルチャーデイ
○9ジューンブレア
▲16メイショウソラフネ
☆11カリボール
△4クラスペディア
△2テイエムリステット
△6ワイドラトゥール
△13ジャスティンスカイ

【単勝】15,16（2点）
【馬単/マルチ】15⇔9,16,11,4,2,6,13（14点）
【ワイド】15＝9,16,11,4,2,6,13（7点）
【3連複/フォーメ】15＝9,16＝9,16,11,4,2,6,13（11点）

----------変更後----------
◎15カルチャーデイ
○9ジューンブレア
▲16メイショウソラフネ
△4クラスペディア
△2テイエムリステット
△6ワイドラトゥール
△13ジャスティンスカイ

【単勝】15,16（2点）
【馬単/マルチ】15⇔9,16,4,2,6,13（12点）
【ワイド】15＝9,16,4,2,6,13（6点）
【3連複/フォーメ】15＝9,16＝9,16,4,2,6,13（9点）