※本堀タクヤの予想はWinsightでも【資金配分付き】で公開中！※予想レースおよび見解、印・買い目は同じものになります。

■函館11R・函館記念

2ケタ人気の激走が頻繁にあり、上位人気同士の順当決着は皆無に等しい。万馬券、10万馬券は当たり前で、100万円以上の配当が飛び出すこともある。それが、荒れるハンデ重賞としてその名をとどろかす函館記念であり、穴党が毎年待ち焦がれているレースである。不安要素のある人気馬は軽視。そして、強調材料のある人気薄は要マーク。馬券を的中させるためには、この絶妙なバランス感覚が問われることになる。絞って的中させることは至難の業なので、軸候補の3頭から手広く網を張ってなんとかビッグな配当をたぐり寄せたい。

想定されるオッズ、備わっている能力、函館適性、与えられたハンデ。これらを総合的に判断し、最も買いたいと思うのはボーンディスウェイだ。戦績に派手さはなく、この先さらに成長しそうな雰囲気もないが、見切りをつけられない走りを続けており、相手関係とレース条件次第では、まだまだ馬券に絡む可能性がある1頭と個人的には評価している。同じハンデ重賞の中山金杯では今回と同斤の57kgを背負って3着に入ったことがあり、リステッド競走でも1着、2着の好走歴を持っている。近3走は負けたとていずれも着差コンマ8秒以内で、絶望的な大敗は喫していない。北海道で走るのは初めてとなるが、函館のコース形態ならこの馬の先行力を活かせそうだ。そろそろ馬券に絡みそうな頃合いとみて、今回はその可能性にベットしてみる。

展開面で注意したいのはアウスヴァール。直近4戦は大差負けの連続という酷い競馬内容で、前走に至ってはタイムオーバーのペナルティを課せられるほどの大惨敗だった。しかし、自分の競馬がまったくできていないのがその大きな理由で、気分良く逃げたときは3着だった昨年のこのレースや、2着に激走した昨年のオールカマーのように、重賞でも上位争いを演じている。今回は単騎逃げに持ち込みやすいメンバー構成で、なおかつ好枠の2番枠を引いた。ここは自分の競馬に徹し、再度波乱の立役者になるチャンスと判断したい。

人気を集めそうな組のなかから買っておきたいのはグランディア。昨年のこのレースの2着馬であり、以降もコンスタントに上位好走を重ねている。函館芝コースでの追い切りの内容を見るに、いい状態でレースに臨めそう。昨年と同じハンデ56gなら、リピート好走があってもおかしくないだろう。

■印・買い目
◎5ボーンディスウェイ
○2アウスヴァール
▲10グランディア
△1マイネルモーント
△4キミノナハマリア
△8ヴェローチェエラ
△13マコトヴェリーキー
△14トップナイフ
△7ディマイザキッド

【単勝】5,2（2点）
【馬連/フォーメ】5,2,10＝5,2,10,1,4,8,13,14,7（21点）
【3連複/フォーメ】5,2,10＝5,2,10,1,4,8,13,14,7＝5,2,10,1,4,8,13,14,7（64点）


■福島11R・ラジオNIKKEI賞

同じハンデ重賞でも、波乱含みの函館記念に対し、このラジオNIKKEI賞は比較的平穏決着の多いレースとなっている。今年のメンバーは平年よりレベルの低い印象だが、攻めすぎた穴狙いは失敗に終わる可能性が高いので、軸はある程度人気サイドの馬から選ぶべきだろう。好配当的中を視野に、ヒモ荒れを狙う。これが正解と判断した。

ハンデ戦のなかでは平穏決着が多いレースとはいえ、軸を1頭に絞るのはリスクが大きい。かといって、ターゲットとなる配当を考えると軸3頭は手を広げすぎ。よって、2頭を中心に据えたフォーメーションと流しで勝負することにした。

1頭目の軸はトレサフィール。デビュー戦こそ出遅れて後方に沈んだが、それ以降の3戦は逃げてパフォーマンスを大きく上げ、現在は未勝利と1勝クラスを連勝している。前目の競馬を好む最内枠のエキサイトバイオと、前走逃げて勝利したエーオーキングの存在は若干気になるが、多少強引でも行く気になればトレサフィールがハナを切れるとみた。決め打ちの戦法が得意な鞍上で、開幕週の馬場も逃げ馬には有利。ここはとにかく逃げてほしい。

2頭目の軸はセンツブラッド。ハイペースの流れを先団で追走し、早め先頭から実にしぶとく最後まで粘った前走白百合Sの競馬ぶりが秀逸だった。アタマ差2着ながら、内容的には勝ち同然。脚質的に福島は向きそうで、前走同様の競馬ができれば、再び勝ち負けの争いを演じてもおかしくない。前走で勝っていたら、ハンデはおそらく57kgだった。2着に敗れたことによって56kgで戦えるのは大きい。このメンバー、このハンデなら大崩れはないだろう。

■印・買い目
◎11トレサフィール
○5センツブラッド
▲14ショウナンマクベス
△4レーヴブリリアント
△6ビーオンザカバー
△12バズアップビート
△1エキサイトバイオ

【馬連/フォーメ】11,5＝11,5,14,4,6,12,1（11点）
【3連複/フォーメ】11,5＝11,5,14,4,6,12,1＝11,5,14,4,6,12,1（25点）
【3連単/軸2頭マルチ】11⇔5⇔14,4,6,12,1（30点）


■自信の一鞍／小倉10R・西部日刊スポーツ杯

競馬に八百長はないとは言いきれないかもしれないが、地方競馬に比べ中央競馬のほうが、怪しいシーンや違和感を覚えるシーンが少ないのは事実。前提としてクリーンにレースが行われているはずである。しかし、八百長とまではいかずとも、すべての騎手が、すべてのレースで、なりふり構わず全力騎乗をしているとは限らない。騎手も感情を持った人間だ。忖度、気づかい、義理、人情、遠慮、萎縮など、さまざまな心理的要因によって、ほかの馬や騎手に有利な状況をつくるような騎乗をしてしまうことはあるだろう。このレースは、そんな人間の心理が結果に少なからず影響を及ぼす可能性が高いと判断して、予想対象に取り上げることにした。

注目したいのは、今週の騎乗をもって現役を引退することが決まっている水口優也騎手だ。このレースでは、3歳馬のハリーケーンに騎乗する。ラストライドはこのあとに控えている12Rとなるが、騎乗馬の能力を考えたら、おそらくここが勝利を挙げるラストチャンスになるだろう。水口騎手はこの馬にデビュー以来、すべてのレースで跨ってきたので、思い入れも相当強いはずである。

馬は年長馬と初対戦となった前走で3着。このクラスで戦えるメドを立てた。先着を許した2頭は2勝クラスでは明らかに能力上位の存在なので、相手関係やレース条件次第ですぐに勝ち上がることができるだろう。逃げたときに上位着を取っていることから、ここも先手を主張するレース運びをしてくるとみる。

ここでクローズアップされるのが水口騎手の存在だ。私はもちろん、お会いしたことはない。どんな性格なのか、ハッキリとはわからない。しかし、悪い噂は聞いたことがないし、インタビューの表情や口ぶりからは「間違いなくいい人」感が伝わってくる。騎手仲間の間でもおそらく好かれていて、敵も少ないキャラクターなのではないか。そんな気がする。

冒頭で触れたことに話を戻すと、八百長ではなくても、騎手が空気を読んだ騎乗をすることはきっとある。引退する水口騎手に花を持たせたい??内心そう思っている騎手は大勢いるだろう。となれば、同型の馬も無理に競りかけてこず、すんなりハナに立って自分の競馬に徹することができる可能性がグッと高まる。人気馬ゆえに、「八百長で勝たせた」と批判されることはまずない。ハリーケーンが逃げ切って水口騎手が有終の美を飾ることを期待し、1着固定で勝負したい。

■印・買い目
◎9ハリーケーン
○13グーヴェルナイユ
▲8オースミリン
△1タイセイウォリアー
△10ダノンスウィッチ
△4ダブルジャッジ

【馬単】9→13,8,1,10,4（5点）
【3連単/軸1着】9→13,8,1,10,4（20点）