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競馬サロン

調教ライター 西村武輝

2024/11/29 12:30

チャンピオンズカップ 2024 調教からの有力馬&穴馬ジャッジ!【重賞深掘りPROJECT】

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「チャンピオンズC」全頭追い切り診断動画はこちら!

【チャンピオンズC 2024|調教診断】レモンポップ盤石も… GI制覇狙う中京巧者を【S評価】!

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毎週金曜、その週メイン重賞の気になる有力馬&穴馬を「追い切り」目線で徹底解説、および「S」「A」「B」の3段階で格付け。今週の対象は「チャンピオンズC」です!

■レモンポップ

【中間調整】昨年はフェブラリーS、チャンピオンズCを制覇。今年前半はサウジ遠征で大敗に終わるも、立て直した国内の2戦で先手先手の競馬から連続完勝とした。これで日本国内では15戦12勝2着3回。1400mと1600mのJpnI戦で抜群の行きっぷりを示せているあたり、衰えどころか引退直前にして最盛期を迎えている感がある。

引退レースとしてチャンピオンズCへ臨むのは当初からの予定通り。11月初頭に外厩から美浦へ戻り、7日に坂路15-15の初時計。これは昨年のチャンピオンズC時とほぼ同じスケジュール感で、いかに順調に過ごせたかの証明と言えるだろう。2週前のウッド追いは時計こそ平凡だが、2頭のインへ潜り込ませる3頭併せでレース感覚を呼び戻してやり、1週前は坂井騎手を背に長め7ハロンから時計になるハードなウッド追いを敢行。昨年も行った“マイル仕様”から“1800m仕様”へのシフトチェンジと言える、通過儀礼的な調整だが、7F全体で96秒0と過去最速のラップを刻み、5Fで見ても64秒7と自己ベストを更新する時計をマークした。外からひとまくりする格好で先行した相手に3馬身の先着。この時点で盤石の態勢は整ったと言える。

【最終追い切り】1週前の強い負荷でほぼ仕上げは完了。レース当週はウッドの内目を回し、単走でバランスや操縦性の微調整に徹した。重苦しさは一切感じさせず、ラストは自然体のまま大きなストライドで加速できていた。

【見解】前走の南部杯が2着ペプチドナイルに3/4馬身差で、GI級連勝と言えど“絶対王者感”は薄れているという見方も。しかし最終追いで新馬2頭に遅れるなど状態はそこまで上がっていなかったし、“JpnI昇格後”の初代王者を狙うべく2走前・さきたま杯に向け1400mモードの調整を施された反動があったかもしれない。そんな状態で接戦を制し、さらに反動が……と心配になるところだったが、ここに向けての帰厩後の動きはガラリ一変。上述通り、昨年同時期と遜色ないか、それ以上の気配にある。このあたり、短期放牧先であるダーレー茨城トレセンの殊勲甲。昨年は揉まれない大外枠が良かった感もあったが、衰え知らずの行きっぷりを考えると、この枠こそ待ってましたでは。主導権を握って終始レースを支配し、有終の美を飾る可能性はきわめて高い。

総合評価「S」

■ハギノアレグリアス

【中間調整】昨年のシリウスSを制しJRAの重賞を初制覇。その後ムラな面はありつつコンスタントに駆け、今年もシリウスSにエントリーした。そのシリウスSはハンデ戦でハギノアレグリアスの斤量は2023年の58.5キロから1キロ増の59.5キロの酷量。しかし本番では中団の前、ラチ沿いで1列前を行く人気馬オメガギネスを見ながらじっくり脚を溜めると、直線入口で若干ゴチャついたのも苦にせず、先に抜け出したオメガギネスをスパッと差し切り1馬身1/4馬身差の完勝を収めた。

昨年同様、シリウスSを叩いてチャンピオンズCに進むのは予定通り。短期放牧を挟んで日曜追い→水曜追いで交互にメリハリをつけ、順調に追われている。2週前の時点でこの馬としては速い坂路4F52秒1(強め)をマーク。1週前追いは稽古駆けする馬にわずかに遅れたが、坂路4F52秒2(一杯)を出した。ここでしっかり負荷を掛けたことを評価できる内容でもあった。

【最終追い切り】1週前に併せ馬でしっかり追われており、レース当週は鞍上との呼吸を合わせることに主眼を置いたような内容。馬場が荒れた時間帯にも関わらず、ブレの少ないシャープなフォームで登坂し、ラストは前方にいた他厩舎の馬を目標にする形で気持ちを乗せスパッと切れた。時計は平凡でも、しっかり加速ラップを踏めていたのはいい。

【見解】中間の調整は快勝した前走時のパターンをきっちり踏襲。最終追いは鞍上の意のままに動けていたし、ラストで他厩舎の馬を視界に入れたあたりは鞍上がこの馬の心身の充実ぶりを感じ取ったからこそだろう。仮にメンタル面、体調面でなんらか不安があるのなら、進路を調整するなどして疑似併せ馬の形にしないはずだ。中京では【3.1.0.1】。着外の1が昨年のチャンピオンズCで0秒8差6着に終わっていたが、そのレースは明らかにデキ落ちで臨んでおり、枠なりに外々を回らされる不利もあった。今回は状態面で段違いだし、枠もいい。前走の再現とばかり、内々で脚を溜め、抜け出したレモンポップを捕らえる……そういう青写真を岩田望騎手は描いているかもしれない。

総合評価「A」

■クラウンプライド

【中間調整】2022年のチャンピオンズCでクビ差2着、2023年帝王賞でハナ差の2着といつGI級に手が届いてもいい実力馬だ。今年前半は凡走が続いたが、盛岡のマーキュリーCで接戦を制し、コリアCではウィルソンテソーロを問題にせず千切って連覇。GIII級とはいえ目下重賞2連勝で復調気配を感じさせている。

コリアCからひと息入れてチャンピオンズCに進むのは昨年(11着)と同じ。昨年は夏負けがかなり尾を引いたという話だが、今年はそこまでではなかったようで、昨年より早い時期に栗東へ戻り、乗り込みを開始している、順調ではあるが、ただし時計がいまひとつ詰まってこない。そこまでの物足りなさを払拭するように、1週前のCW追いでは一気に負荷を強め5F62秒8の猛時計を出している。とはいえ、さすがにラストは止まってしまい1F12秒0(一杯)と平凡な伸びとなった。

【最終追い切り】1週前がオーバーワーク気味だったことを踏まえてか、レース当週はポリトラックで併せ馬。古馬1勝クラスを外先導する形で入っての先着フィニッシュではあるが、直線への入り際で鞍上がやや押っ付け気味となり加速に少し手間取ったし、全体的に捌きの硬さも気になる動きだった。

【見解】乗り込み本数やCWでの速い全体時計から、単純に体調面は悪くなさそう。ただし最終追いの雰囲気からして精神面でまた整っていない感は否めない。最終追いが初のポリトラックだし、そもそもポリトラックで時計を出すこと自体初めて。これが刺激策になる可能性は捨て切れないが、近2走の連勝が坂路で最終調整だったことを考えると、やはり違和感を覚えるところだ。底力、そして枠なりに怖さはあるものの、馬券的にはそこまでの信頼は置きづらい。

総合評価「B」

<【重賞深掘りプロジェクト】 調教ライター 西村武輝>
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。UMAJINでは「競馬サロン」開設以前から毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。

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=重賞深掘りPROJECT関連動画=

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