競馬サロン
2024/11/22 12:55
ジャパンC 2024 調教からの有力馬&穴馬ジャッジ!【重賞深掘りPROJECT】
「ジャパンC」全頭追い切り診断動画はこちら!
【ジャパンC 2024|調教診断】1週前調教に好走の秘訣あり 泰然自若の攻めを見せた馬を【S評価】!
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毎週金曜、その週メイン重賞の気になる有力馬&穴馬を「追い切り」目線で徹底解説、および「S」「A」「B」の3段階で格付け。今週の対象は「ジャパンC」です!
■チェルヴィニア
【中間調整】牝馬クラシック1冠目の桜花賞は13着に終わったものの、左トモの違和感で阪神JFを見送って5カ月半ぶりのぶっつけだったし、主戦のC.ルメール騎手が負傷で乗れなかった影響もあったか。さらに言えば大外18番ゲート、直線での不利もあり能力通りの結果ではなかったはず。そこから中5週で陣営はしっかり立ち直らせ、オークスでは桜花賞馬ステレンボッシュを差し切って勝利。そして秋初戦の秋華賞は大敗した桜花賞と同様のぶっつけ&関西遠征だったが、中団から鋭く抜け出し2冠目をゲットしてみせた。
おそらくオークス快勝の時点で秋の大目標をジャパンCに据えていたはず。ある程度余裕を持たせた仕上げの秋華賞快勝で同世代相手に力の違いを見せつけ、予定通り古馬相手のGIに進むこととなった。ノーザンファーム天栄での短期放牧を挟み11月7日に帰厩。10日の初時計でウッド5F66秒2(馬なり)という速い時計をさっそくマークしたあたり、緩んだ雰囲気は一切感じられない。13日の1週前ウッド追いでは自身が先導する形で速いラップを刻み、後方からの馬を迎え撃つ併せ馬を行った。意図通り淀みないペースで進みつつ、それでいて抑えが利いた雰囲気で直線に入ると、並んできた格下馬をアオって併入。内目を回ったとはいえ、楽にウッド6F79秒8(馬なり)。この時点で心肺機能はほぼ出来上がったようだ。
【最終追い切り】レース当週は木村厩舎お馴染みの3頭併せ。直線では左右から挟まれる恒例の形だが、いつも以上にタイトな間隔ながらリズムを崩さず泰然自若の雰囲気で加速していく。結局最優勢の手応えを保って2頭と併入とした。
【見解】GI快勝後の中5週だが、強い負荷を掛けたオークス時と異なり、前走・秋華賞は明らかに続けて使うことを意識した調整だっただけに上積みの余地は十二分。前走時の中間から取り入れた、自身が先導し速いラップを刻む併せ馬を今回も取り入れ最後まで余力を残して相手をアオった。このひと追いが効果あったようで、今週の動きは文句なしのレベル。相手は一気に強化されるが、斤量54キロなら太刀打ち可能。中5週という臨戦間隔がオークス制覇時と同じというのも魅力だ。
総合評価「S」
■シンエンペラー
【中間調整】昨年暮れのホープフルSで2着。春のクラシック2冠は皐月賞5着、日本ダービーが3着。勝ち切れないもどかしさは同居するものの、心身ともに未完成な状況ながら崩れず走れているあたりは高いポテンシャルの証明と言えるだろう。秋は海外遠征に挑み、愛チャンピオンSで3着、凱旋門賞は12着に終わっている。
欧州転戦の疲れがどうかというシチュエーションだったが、回復は順調だったようで陣営は10月末にジャパンCへの参戦を表明。11月6日にノーザンファームしがらきから栗東へ戻っている。9日土曜にCWで初時計を出したが、ここでさっそくCW5F67秒0-1F11秒0(強め)をマーク。続く1週前追いには坂井騎手が騎乗し、オープン馬カフジオクタゴンら2頭を相手に終いビッシリ追う3頭併せをこなした。欧州で2戦した後とは思えない順調さだ。
【最終追い切り】レース当週は坂井騎手がコンディションを確認する程度の内容。坂路で古馬1勝クラスに取り付いて楽に併走し、追われてバタつき気味の相手に対して優勢の手応えを保って併入とした。重心が高くなったが許容範囲で、自分の走りに集中できていたのは好感。
【見解】「11月6日に栗東へ帰厩」というのは、帰国後の着地検疫などもろもろの検査を規定通りこなしたうえで考えられる最速のスケジュール。そのスケジュール通り帰ってこれていること自体がまずは順調さの証明と言えるし、初時計でさっそくラスト1F11秒0をマークできているのも牧場で相当しっかり仕上げられたことを物語る。最終坂路追いでも以前見せたフワフワするような面は解消しており、海外遠征経験が大きな糧となったよう。愛チャンピオンS前は夏負け気味だったとのことで、暑さには弱いタイプか。それを考えると涼しくなってきたいまぐらいの時期がちょうどいいのかも。実際、ジャスト1年前の京都2歳Sを快勝している。左回りは新馬戦(東京)、日本ダービー、愛チャンピオンS(レパーズタウン)と崩れていない。好走の可能性は十二分。
総合評価「A」
■ダノンベルーガ
【中間調整】共同通信杯でジオグリフ以下を完封し圧勝。日本ダービーでは1番人気に推された(結果は4着)ほどの素質馬だ。古馬となっても勝ち鞍こそないものの、強い相手と互角の走りを続けてきた。5歳シーズンの今年もドバイターフで0秒1差3着なら能力に衰えなし。秋初戦の天皇賞・秋はよもやの14着大敗に終わったが、自身最長の7カ月ぶりというブランクと第2コーナーで躓くアクシデントの影響が大きかったか。使われて大きな反動はなかったようで、過去2年5着、6着と惜しい競馬が続いているジャパンCへ3年連続の出走が決まった。
中間は在厩で調整。11月10日に14-14程度ではあるが、坂路3頭併せの初時計を出せており、まずは順調と言ったところだ。1週前はウッドで準オープン馬相手に併せ馬。先行してしっかり折り合い、ラストはややズブく手が動いたものの余力を残して併入とした。
【最終追い切り】レース当週は同じくジャパンCに出走する僚馬シュトルーヴェを追走するウッド併せ馬。最終コーナーで相手が待つ形でペースダウンしたが、ダノンベルーガは仕掛けられてもすんなり加速できず、結局体が並んだのはわずかな間だけだった。さらに負荷を掛けられても伸び切れず、結局2馬身遅れ入線に終わっている。
【見解】1週前追いでやや素軽さに欠けた雰囲気だったが、最終追いもギアを上げるのを諦めたような感があり“あっさり白旗”の遅れ入線。肉体面はまずまずながら、メンタル面がどうにも整っていない印象がある。また、単純に距離適性で言えば2年連続でのドバイターフ好走を見るに1800-2000mがベストの感。3年連続のジャパンC挑戦は高い能力への信頼もあるのだろうが、陣営サイドが“日本ダービー1番人気”の幻影を追っている感も否めない。馬券の対象とするには躊躇してしまう。
総合評価「B」
<【重賞深掘りプロジェクト】 調教ライター 西村武輝>
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。UMAJINでは「競馬サロン」開設以前から毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。
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