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競馬サロン

調教ライター 西村武輝

2024/11/15 13:00

マイルCS 2024 調教からの有力馬&穴馬ジャッジ!【重賞深掘りPROJECT】

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「マイルCS」全頭追い切り診断動画はこちら!

【マイルCS 2024|調教診断】悲願GI制覇だ!最終坂路で圧巻加速のあの馬を【S評価】!

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毎週金曜、その週メイン重賞の気になる有力馬&穴馬を「追い切り」目線で徹底解説、および「S」「A」「B」の3段階で格付け。今週の対象は「マイルCS」です!

■ソウルラッシュ

【中間調整】マイルCSは2022年が4着、昨年はクビ差2着。今年前半はマイラーズC勝ち、安田記念3着とこの路線での堅実さが光る。秋初戦の富士Sは1番人気2着に終わったが、斤量58キロ、そしてレース当週の追い切りを坂路15-15で済ませたように、明らかに先を見据えた仕上げだったことを考えれば悪くない走りだった。6歳秋にして衰えはない。

中3週でマイルCSへ進むのは予定通り。昨年同様にミニ放牧を挟み、10月30日に栗東へ戻っている。当初は坂路調整で心肺を整えてやり、1週前追いは団野騎手が騎乗しオープン馬ウェルカムニュースを外からマクるハードな内容。仕掛けに鋭い反応を示し、一気に抜け出すと5馬身の先着としている。

【最終追い切り】レース当週は坂路で微調整。1週前にCW併せ馬で負荷を掛け、最終追いが坂路というのは過去2年マイルCS時の調整におけるルーティンで、今年もそれをきっちりと踏襲してきた。形としては単走だが、同じ池江厩舎の馬を大きく前に行かせ、これを視界に入れてやり気持ちを乗せる調整。僚馬を前に見ても変に力まず、まとまりのあるフォームで登坂すると、手綱を緩められたラストで一気に加速した。

【見解】常に稽古で良く見せる馬だが、上述通り前走時がかなり余裕を持たせた調整過程だっただけに今回の攻め気配はひと際目立つ。上昇度は相当ありそう。1週前追いで言えば前走時がCWラスト1F10秒7、今回はラスト1F10秒8で時計だけ見れば前回のほうが速いのだが、今回は余計に大きく外を回してのものでその価値は高い。最終追いの坂路ラスト2Fも馬なりで13秒0-11秒9と圧巻の加速ぶり。これ以上は望めない最高潮の状態にある。昨年のマイルCS、そして香港マイルや安田記念と常に先着を許してきたナミュールとまた対戦となるが、今回こちらは秋に1回使われたアドバンテージがある。これが3回目のマイルCS参戦。“三度目の正直”での悲願GI勝ちに期待したい。

総合評価「S」

■オオバンブルマイ

【中間調整】10番人気で京王杯2歳Sを制しアッと言わせたが、翌年春にアーリントンCを勝ち、NHKマイルCで3着に入った。実力は確か。秋は豪州の高額賞金レース・ゴールデンイーグルを制し、約5億円をかっさらってみせた。今年前半の海外連戦は凡走続きも調整の難しさ、そして馬場状態が向かなかった不運もあったか。帰国後はスプリント路線に転じ、キーンランドCは4角最後方から追い込み3着と見せ場を作ったものの、スプリンターズSは窮屈なレース運びを強いられ11着。

“やはりマイルぐらいがいい”という武豊騎手騎手の進言を容れ、次の目標をマイルCSに設定。放牧を挟んで10月30日から栗東で時計を出し始めている。1週前は武豊騎手が騎乗しCWで3頭併せ。柔軟なコーナリングで2頭の内に潜り込むと、余力を残した手応えのまま一気に突き抜け、それぞれに5馬身ほどの先着を果たしている。5F全体は65秒6(強め)で、自己ベストを更新。

【最終追い切り】レース当週は坂路を単走。やや重心の高さは気になるが、これはいつものこと。序盤から躍動感があり、力強い踏み込みで登坂していく。ラストは溜めた脚を一気に弾けさせ、さらにダイナミックなフォームで駆け抜けた。

【見解】1週前に余力残しで自己ベスト更新。今週はまったくの馬なりで弾むようなフットワークを見せており、とにかく体調は良さそう。海外遠征や短い間隔での出走があり、調整パターンが一定しない馬だが、今回は久々に腰を据えて栗東での調整。1週前CW併せ馬→最終追い坂路はアーリントンC制覇時と同じだ。どんな調整パターンでも力を発揮できる精神面の図太さはありそうだが、今回のパターンがやはりベストのように感じる。京都は未知数も、脚質から外回り&直線平坦は合いそうだ。前走は馬群を突いて上手く捌けなかった。その悔しさを名手・武豊騎手はここで晴らしたいはず。

総合評価「A」

■セリフォス

【中間調整】3歳春に出走したNHKマイルCで0秒1差4着。そして秋には富士S勝ちをステップに、マイルCS(開催は阪神)も制した。その勢いからするとその後勝ち鞍がないのはやや寂しく感じるところではあるが、今年前半はマイラーズCで2着、稍重馬場に泣いた安田記念で5着と力はそこまで落ちていない。今年秋初戦の富士Sは4着も、主戦・川田騎手が跨っていなかったことを考えれば悪くない滑り出しだったか。

富士Sをステップとして2度目の制覇を狙ってマイルCSに進むのは予定通り。在厩で調整され10月27日に坂路15-15の初時計を出している。1週前追いは中内田師が跨り、CW単走。かなり速いペースを刻んで進んだぶん減速ラップとなる区間もあったが、なんとかラスト1Fを11秒4(強め)でまとめている。5F全体は64秒7で、自己ベストにコンマ1秒まで迫るものだった。

【最終追い切り】レース当週は川田騎手が騎乗しCWで単走。1週前のハードな内容を踏まえ、最終追いは脚慣らし程度で、4Fあたりから時計になる軽い内容消化に留まった。重心がやや上ずり、直線に正対してからの手前変換に鞍上の扶助を要したが、伸びそのものはスムーズだった。それでも全体的に気迫不足な感は否めない。

【見解】昨年は夏負けが尾を引き、ぶっつけでマイルCSに臨まざるを得なかった経緯がある馬。それを考えれば今年は予定通り富士Sを使えていること自体はいい傾向と言える。しかしこの中間の動きはどうにもチグハグだ。富士Sではかなり力んでしまって本領発揮ならなかったが、1週前追いもテンションの高さを引きずっているのか掛かり気味に進み、結果的にオーバーペースの調整となってしまった。今週はその帳尻を合わせるためか、GIの最終追いとすればかなり薄味な内容だったし、動きそのものも首の上げ下げがどうにもぎこちなく、走る方に気持ちが向いていないような印象。体調こそ悪くはないが、勝ち負けの競馬まではどうか。

総合評価「B」

<【重賞深掘りプロジェクト】 調教ライター 西村武輝>
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。UMAJINでは「競馬サロン」開設以前から毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。

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