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競馬サロン

血統サイエンティスト ドクトル井上

2024/11/02 18:30

アルゼンチン共和国杯2024 最終結論【血統】距離延びて良さが出る配合&厩舎を狙う

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≪今週の動画・AR共和国杯≫
▼府中のスタミナ勝負なら…!





皆さま、お元気ですか。血統サイエンティストのドクトル井上です。

この記事では日曜日の東京メイン・アルゼンチン共和国杯の最終結論をば。

考察
クロミナンス
祖母スキッフルはトニービン×ヌレイエフ×ハイラインという、どこをどう切ってもハイペリオンな配合で、確かな成長力と長めの距離への適性を脈々と伝える繁殖牝馬。中京記念を連覇したデュランダル産駒フラガラッハは、現役生活の後半は2000mの鳴尾記念で3着に好走したり、日経賞で逃げて5着に粘ったりと距離適性が長めにシフトしたし、フェルメッツァも当初はマイラーだったのに、最後は2000mベストの馬に完成した。

この牝系の後押しを受け、クロミナンスも距離をこなせるロードカナロア産駒となった模様。日経賞や目黒記念での好走が示すとおり、2500mはどんとこいだろう。

スキッフル牝系にキンカメ&マンカフェなら渋った馬場も無問題。安定感は高く評価できる。

マイネルウィルトス
東京芝2500mで【0-3-0-1】のコース巧者。小回り向きのビューティマリヤ牝系ながら東京で好走を続けるのは、素直にジャパンC&アルゼンチン共和国杯勝ちの父スクリーンヒーローの適性を受け継いだものだろう。

休み明けでも走れる気性だし、地力と実績はここなら上位。悲願の重賞タイトル奪取の可能性も十分。

セレシオン
父はハーツクライ。母クルソラからはダートの重賞で活躍したピオネロや桜花賞2着、オークス3着のクルミナルなどが出る。

父サンデー系のうち、このレースと好相性なのがハーツクライ系。14年フェイムゲーム、16年シュヴァルグラン、17年スワーヴリチャードと3頭の勝ち馬を送り出す点はポイント高し。

リファールクロスを抱えるため、恐らく前受けしての粘り強さこそが本懐。500mの延長で出脚の遅さをカバーできれば本質的な血統の良さが出るはずだ。

母父キャンディストライプスは天皇賞・秋を3番手抜け出しで制したバブルガムフェローの半兄で、それを念頭にセレシオンの血統を眺めると、「リファール増しのバブルガムフェローにブラッシンググルームとトニービンを足して南米血統でまとめました」という配合。

スパッと切れる末脚で面倒を見るより、先行してハイペリオン的なスタミナでジワジワっと踏ん張った方がストロングポイントを活かせると見る。

そのうえ管理するのは友道厩舎。

友道厩舎がアルゼンチン共和国杯に管理馬を出走させた場合の通算成績は【2-1-4-8】で複勝率46.7%。当日5番人気以内だと【2-1-4-2】で複勝率77.8%まで数字が跳ね上がる。

中長距離に強い厩舎カラー。人気の友道にはアルゼンチン共和国杯ではちょっと逆らいにくい。

ミクソロジー
父はオルフェーヴル。祖母のコマーズからは交流重賞で活躍したスターリングローズやミツバ、マイル重賞で渋い走りを見せたサイドワインダーなどが出る。

マイラー牝系出身ではあるものの、万葉S、ダイヤモンドSと3000m級のレースで2戦連続レコードの快走を続けたのは、折り合いに困らないこの馬の特性が大きい。2200mよりは2500mの方が追走は楽だろうし、1回叩いた上積みも見込めるはず。

オーソリティ1頭によるものとはいえ、オルフェーヴル産駒はステイゴールド系のなかでは抜けてこのレースと相性が良いし、ミクソロジー自身、これまで右回りが【1-1-0-3】に対し、左回りが【4-0-1-1】のサウスポー。

この舞台であれば前進があるし、比較的今回はメンバーが薄い印象も。ダイヤモンドS勝ちの実績でも十分威張れるくらいの面子なので、一発あるならという狙いは持っておきたい。仮にダメでもオルフェーヴル天国のステイヤーズSで狙う発想も忘れずに。

アルゼンチン共和国杯の最終結論
◎14セレシオン
○4 クロミナンス
▲10マイネルウィルトス
☆1 ミクソロジー
△13サヴォーナ
△3 ハヤヤッコ
△9 タイセイフェリーク
△6 マイネルメモリー

【馬連】14=4(1点)
【3連複/フォーメ】14=4,10,1=4,10,1,13,3,9,6(15点)


セレシオンの初重賞タイトル奪取に期待したい。

近走は1800-2000mで追い込む競馬を続けているが、本来は先行した方が良さが出る配合。距離延長で位置を取れればチャンスと見る。

クロミナンスは安定感を評価して。配合からは渋った馬場も距離も問題ない。だってアナタはスキッフルだから。

マイネルウィルトスはコース適性に、☆ミクソロジーはひと叩きの効果に期待して。

馬券は◎○スイチの馬連と◎から○▲☆を2列目に置いた3連複フォーメーションで。

<プロフィール>
“血統サイエンティスト”ドクトル井上

在野の血統研究家。旧知のオーナーを中心として、セリや配合のコンサルティング業務を請負中。
好きな種牡馬はダノンレジェンドとハービンジャー。苦手な種牡馬はMore Than Ready。
凱旋門賞馬Ace Impactの血統表は芸術品なので、ルーヴル美術館に収蔵されるべきとわりと本気で考える三十路の牡馬。

=重賞深掘りPROJECT関連動画=
【DATA診断/アルゼンチン共和国杯】お宝DATAハンター リーダー・ハットリ


【調教診断/アルゼンチン共和国杯】調教ライター・西村武輝


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