競馬サロン
血統サイエンティスト ドクトル井上
≪今週の動画・AR共和国杯≫
▼府中のスタミナ勝負なら…!
皆さま、お元気ですか。血統サイエンティストのドクトル井上です。
この記事では日曜日の京都メイン・みやこSの最終結論をば。
■考察
京都のみやこSはJRA屈指の差しが届くダート重賞。今年も穴が出るなら差し馬と見たい。ちなみにサンプルこそ少ないが馬場が渋っても傾向は同様で、不良馬場だった2015年は11頭立ての4角8番手ロワジャルダンが1着で、4角10番手のカゼノコが2着。7人気→6人気の決着で軒並み万馬券となった。
その一方でオール差し決着というのも少なく、先行馬が1頭くらい残すのも特徴。この場合は地力ある上位人気がそうであることが多い。
「人気サイドの先行馬→よく分からない差し馬」みたいな組み合わせが狙い目になる。
▼オメガギネス
ヘイロー4*5×5*6が前面に出た軽快な走りが武器で、渋ったダートでは【3-1-0-0】で連対率100%。ロゴタイプ産駒は渋ったコーナー4つの中距離で強さを発揮する馬が多く、この馬もその傾向にあるのは間違いないだろう。
ヴィクトワールピサやアサクサデンエンが出たホワイトウォーターアフェアの牝系で、配合からは芝もこなせそう。コテコテの馬力が求められる乾いたダートより、芝向きのスピードも要求される渋ったダートで成績が良いのは牝系の影響もあるようだ。
ハナ絶対のタイプではなく3-4番手に控える競馬ができるのは、差し決着になりやすいみやこSの性質を考えると好感。上がり性能も備えているので軸としては信頼しやすい。
▼ロコポルティ
重賞初挑戦となった前走のシリウスSは5着。差し馬の宿命とはいえ、直線で進路がなく何度か切り返したところで脚が売り切れるもったいない競馬だった。
2走前、同コースの平城京Sでの勝ちっぷりがなかなかで、2着馬を3馬身半も突き放す快勝。あれが最高打点な気もするが、あの競馬ができるならみやこS的には大いに買いたい。ヘニーヒューズがこのコースと相性が良いのもプラスに。
▼ロードアヴニール
ドゥラメンテ産駒で、母のヴィーヴルはロードカナロアの半妹。ドゥラメンテにストームキャットの組み合わせは、ルガルやシャンパンカラー、アリーヴォのように馬力型に出やすい。ダート向きに出たのはこの影響が大きそう。
この馬で最も衝撃だったのは昨年11月の1勝クラス。1角で落馬した馬の煽りを受けて、1-2角中間地点では外ラチ沿いまで連れていかれた同馬。「こいつはひでーや」と思いながら眺めていたら、直線大外から目の覚めるような伸び脚で差し切る競馬。10馬身以上のハンデを跳ね返した勝ちっぷりは強烈だった。
砂を被りたくないタイプなのは事実だが、溜めた時の末脚は相当なもの。前がやりあえば飛んでくる。
▼デリカダ
配合相手がハービンジャーだろうがエピファネイアだろうが、ひたすらにダート馬を出すブロンクスシルバーが母。そこにパイロだからデリカダがダート馬になったのは至極真っ当な話だ。
屈腱炎での休養が長かったせいですっかり忘れられがちだが、かつてはノットゥルノやカフジオクタゴン、ペイシャエスなどといったダート重賞馬をまとめて負かしていた実力馬。
素質馬がケガからようやく立ち直ったと見れば、紅一点とはいえ、その差し脚を評価する手はあるだろう。
■みやこSの最終結論
◎8 オメガギネス
○11ロコポルティ
▲7 ロードアヴニール
☆5 デリカダ
△3 ドゥラエレーデ
△4 ミッキーヌチバナ
△9 ハピ
△15サンライズジパング
△2 ゲンパチルシファー
△10トウセツ
【3連複/フォーメ】8=11,7,5=11,7,5,3,4,9,15,2,10(21点)
◎オメガギネスの高速ダート適性に期待したい。乾いたダートの急坂1900mから湿ったダートの1800mに替わるのは、どう考えても条件好転でしょう。
差し有利のみやこSなので、勝ち切れるかどうかは何とも言えないが、3着以内ならというイメージで。
馬券のキモはフォーメーションの2列目に置いた○▲☆の3頭。みやこSらしい決着になるのなら、このあたりが直線外からこんにちはしてくれるはず。
3列目は差し馬を中心に手広く。ゲンパチルシファーやトウセツに突っ込んできてもらっても一向に構わない。
<プロフィール>
“血統サイエンティスト”ドクトル井上
在野の血統研究家。旧知のオーナーを中心として、セリや配合のコンサルティング業務を請負中。
好きな種牡馬はダノンレジェンドとハービンジャー。苦手な種牡馬はMore Than Ready。
凱旋門賞馬Ace Impactの血統表は芸術品なので、ルーヴル美術館に収蔵されるべきとわりと本気で考える三十路の牡馬。
=重賞深掘りPROJECT関連動画=
【DATA診断/アルゼンチン共和国杯】お宝DATAハンター リーダー・ハットリ
【調教診断/アルゼンチン共和国杯】調教ライター・西村武輝
2024/11/02 18:00
みやこステークス2024 最終結論【血統】「みやこ名物」強い先行馬と人気薄差し馬のセットで勝負
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▼府中のスタミナ勝負なら…!
皆さま、お元気ですか。血統サイエンティストのドクトル井上です。
この記事では日曜日の京都メイン・みやこSの最終結論をば。
■考察
京都のみやこSはJRA屈指の差しが届くダート重賞。今年も穴が出るなら差し馬と見たい。ちなみにサンプルこそ少ないが馬場が渋っても傾向は同様で、不良馬場だった2015年は11頭立ての4角8番手ロワジャルダンが1着で、4角10番手のカゼノコが2着。7人気→6人気の決着で軒並み万馬券となった。
その一方でオール差し決着というのも少なく、先行馬が1頭くらい残すのも特徴。この場合は地力ある上位人気がそうであることが多い。
「人気サイドの先行馬→よく分からない差し馬」みたいな組み合わせが狙い目になる。
▼オメガギネス
ヘイロー4*5×5*6が前面に出た軽快な走りが武器で、渋ったダートでは【3-1-0-0】で連対率100%。ロゴタイプ産駒は渋ったコーナー4つの中距離で強さを発揮する馬が多く、この馬もその傾向にあるのは間違いないだろう。
ヴィクトワールピサやアサクサデンエンが出たホワイトウォーターアフェアの牝系で、配合からは芝もこなせそう。コテコテの馬力が求められる乾いたダートより、芝向きのスピードも要求される渋ったダートで成績が良いのは牝系の影響もあるようだ。
ハナ絶対のタイプではなく3-4番手に控える競馬ができるのは、差し決着になりやすいみやこSの性質を考えると好感。上がり性能も備えているので軸としては信頼しやすい。
▼ロコポルティ
重賞初挑戦となった前走のシリウスSは5着。差し馬の宿命とはいえ、直線で進路がなく何度か切り返したところで脚が売り切れるもったいない競馬だった。
2走前、同コースの平城京Sでの勝ちっぷりがなかなかで、2着馬を3馬身半も突き放す快勝。あれが最高打点な気もするが、あの競馬ができるならみやこS的には大いに買いたい。ヘニーヒューズがこのコースと相性が良いのもプラスに。
▼ロードアヴニール
ドゥラメンテ産駒で、母のヴィーヴルはロードカナロアの半妹。ドゥラメンテにストームキャットの組み合わせは、ルガルやシャンパンカラー、アリーヴォのように馬力型に出やすい。ダート向きに出たのはこの影響が大きそう。
この馬で最も衝撃だったのは昨年11月の1勝クラス。1角で落馬した馬の煽りを受けて、1-2角中間地点では外ラチ沿いまで連れていかれた同馬。「こいつはひでーや」と思いながら眺めていたら、直線大外から目の覚めるような伸び脚で差し切る競馬。10馬身以上のハンデを跳ね返した勝ちっぷりは強烈だった。
砂を被りたくないタイプなのは事実だが、溜めた時の末脚は相当なもの。前がやりあえば飛んでくる。
▼デリカダ
配合相手がハービンジャーだろうがエピファネイアだろうが、ひたすらにダート馬を出すブロンクスシルバーが母。そこにパイロだからデリカダがダート馬になったのは至極真っ当な話だ。
屈腱炎での休養が長かったせいですっかり忘れられがちだが、かつてはノットゥルノやカフジオクタゴン、ペイシャエスなどといったダート重賞馬をまとめて負かしていた実力馬。
素質馬がケガからようやく立ち直ったと見れば、紅一点とはいえ、その差し脚を評価する手はあるだろう。
■みやこSの最終結論
◎8 オメガギネス
○11ロコポルティ
▲7 ロードアヴニール
☆5 デリカダ
△3 ドゥラエレーデ
△4 ミッキーヌチバナ
△9 ハピ
△15サンライズジパング
△2 ゲンパチルシファー
△10トウセツ
【3連複/フォーメ】8=11,7,5=11,7,5,3,4,9,15,2,10(21点)
◎オメガギネスの高速ダート適性に期待したい。乾いたダートの急坂1900mから湿ったダートの1800mに替わるのは、どう考えても条件好転でしょう。
差し有利のみやこSなので、勝ち切れるかどうかは何とも言えないが、3着以内ならというイメージで。
馬券のキモはフォーメーションの2列目に置いた○▲☆の3頭。みやこSらしい決着になるのなら、このあたりが直線外からこんにちはしてくれるはず。
3列目は差し馬を中心に手広く。ゲンパチルシファーやトウセツに突っ込んできてもらっても一向に構わない。
<プロフィール>
“血統サイエンティスト”ドクトル井上
在野の血統研究家。旧知のオーナーを中心として、セリや配合のコンサルティング業務を請負中。
好きな種牡馬はダノンレジェンドとハービンジャー。苦手な種牡馬はMore Than Ready。
凱旋門賞馬Ace Impactの血統表は芸術品なので、ルーヴル美術館に収蔵されるべきとわりと本気で考える三十路の牡馬。
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