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血統サイエンティスト ドクトル井上

2024/10/18 18:00

富士ステークス2024 最終結論【血統】2強に割って入るキンカメ&エアグルーヴの末脚

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≪今週の動画・菊花賞≫
▼淀の下り坂で差をつけろ!





皆さま、お元気ですか。血統サイエンティストのドクトル井上です。

先日、東京国立博物館で開催中の「JRA70周年特別展示・世界一までの蹄跡」を見に行ってきました。滅多に見ることのできない貴重な品々がズラリで、半日くらい居座ってしまいました。「下河辺牧場と伊藤博文の勝負服は同じ」というのが一番の発見だったかもしれません。

惜しむらくは映像展示のシーザリオ@アメリカンオークス。ここでの音声は現地実況の「Japanese Super Star Cesario!」を使ってほしかったと思ったり。エポックメーキング感についてこの実況以上のものはないと思うので。まぁ、権利の問題なのでしゃーないところではありますが。

さてこの記事では土曜日の東京メイン・富士Sの最終結論をば。

考察
先週(というか月曜日)の府中牝馬Sと同じく、基本的には差しが利く重賞。GIIになった2019年以降はその傾向が顕著で、4年連続で中団以降から運んだ馬が制している。軸にするなら前より後ろというイメージで。

金曜の雨の影響が残るようだとまた話はややこしいのだが、幸いにも府中の雨は土曜の朝までには止む予定。日中は晴れて気温も上がるようなので良馬場想定で良かろう。「切れ味自慢を狙いましょう」という発想で。雨が残ると前提から崩壊するが、その時はしゃーない。てるてる坊主を吊るして発走を待とう。

レッドモンレーヴ
良馬場の府中芝では【3-3-0-1】で勝率42.9%、連対率85.7%。昨年の富士Sでも2着に好走したように切れ味の活きる東京の芝はまさに自分の庭。

エアグルーヴにキンカメを合わせると、エアグルーヴの持つホーンビーム≒パロクサイドをキンカメに入るホーンビームで継続する形になるので、ドゥラメンテにしろルーラーシップにしろ、ジュンライトボルトにしろ、アンドヴァラナウトにしろ大箱向きの馬に出やすい。レッドモンレーヴの府中適性もこれが由来だろう。

カナロア産駒はこのレースで【0-2-2-4】で複勝率50.0%と好相性。完成に時間がかかる馬が多いダイナカール牝系の牡馬なので、5歳の今が充実期と見る。

やることは決まっているし、それは鞍上も分かっているはず。府中牝馬Sの◎ルージュリナージュと同じく、直線大外に出したのを確認したら後はひたすらに叫ぼう。今度こそ届きますように。

ソウルラッシュ
マイルCS2着、安田記念3着とマイル路線の大関格にある同馬。キングマンボとマンハッタンカフェの組み合わせはリボーのクロスが発生するため道悪は鬼。

ドロドロの日本ダービーで穴をあけたアントニオバローズ(マンカフェ×キングマンボ)や稍重の阪神大賞典を5馬身差でブッ千切ったテーオーロイヤル(リオンディーズ×マンカフェ)、トーラスジェミニ&ミスニューヨークのキングズベスト代表産駒2頭も母父にマンカフェを抱え、稍重の重賞(それぞれ七夕賞、ターコイズS)を制した。

ソウルラッシュもその例に漏れず、渋った芝では【4-0-1-0】で勝率80.0%、複勝率100%。唯一の敗戦は今年の安田記念のみと言うことなしの成績。この馬は馬場が渋った方が良いだろう。

反対に良馬場のマイルだと詰め甘なところは否めず。地力は屈指ながら切れ味比べだと思わぬ不覚があるやも。

ジュンブロッサム
こちらもレッドモンレーヴと同じく雨が降るとからっきし。ただ良馬場の切れ味であればこのメンバーに入ってもヒケを取らない。馬場が何とかなる想定なら上位評価できる。

「ディープ系×クロフネ×ゴールドティアラ牝系」の配合は、14年の当レースを制したステファノスと同じ組み合わせ。その時のステファノスと同じ8枠を引いたうえ、鞍上も同じ戸崎さん。

そのステファノスと同じく1800-2000mがちょうど良さそうな印象で、1600mであれば道中で前を追いかけ過ぎずチンタラ追走し、直線の切れだけでなんとかする競馬の方が向いている。まさしくステファノスが富士Sを制した時の競馬のイメージだ。是非とも戸崎さんには10年前の記憶を引っ張り出してきていただきたい。さすればチャンスあり。

富士Sの最終結論
◎9 レッドモンレーヴ
○11ソウルラッシュ
▲16ジュンブロッサム
☆7 セリフォス
△10クルゼイロドスル
△6 ジェイパームス
△5 エアロロノア
△1 バスラットレオン

【馬連】9=11,16,7,10,6,5,1(7点)
【3連複/フォーメ】9=11,16,7=11,16,7,10,6,5,1(15点)


良馬場想定で◎レッドモンレーヴの末脚に期待した。乾いた馬場の府中なら常に終いは安定している。昨年のこのレースでは他馬より重い斤量を背負いながら2着に好走。勝ち馬はその後マイルCSを制すナミュールだったのだから立派な内容と言える。

人気2頭より1キロ斤量が軽いのも好材料。ここはチャンス到来と見た。

ソウルラッシュは地力を評価して。渋化が残るようであればこの馬からと思っていたが、乾く想定ならレッドモンレーヴの切れを上位に取りたい。

ジュンブロッサムがこの評価になったのもレッドモンレーヴと同じ文脈。切れだけで何とかなる競馬になればいいですね。

セリフォスはジャンタルマンタル(※回避)との兼ね合いがあり、久々に藤岡兄に手が戻る。個人的には川田より藤岡兄の方が合っているイメージで、この乗り替わりは悪くないと見る。

ダイワメジャーの差し馬というだけで個人的には◎を打ちたくないし、近走はソウルラッシュに遅れる結果が続いているのだが、切れの要る良馬場府中なら地力にモノを言わせて巻き返しがあっても。

なお、3歳馬2頭は敢えて無印とした。

ゴンバデカーブースは揉まれ弱い傾向にあるブリックスアンドモルタル産駒が内枠に入った点が引っかかる。NHKマイルCも含め、逃げるか直線で大外に持ち出す競馬でしか好走したことがないのだが、それが17頭立ての2枠4番というのはいかにも乗りにくそうで。馬群で揉み揉みされてあぼーんがあるんじゃないかと。

ロジリオンに関しては、母父パイロの文字列もあって1400mベストのスピード型という認識。世代限定戦のNHKマイルCではその点がメリットになるので、10人気でも構わず3番手の▲評価に抜擢できたのだが、古馬相手では本質的な距離適性が出る。そのうえ多頭数の7枠14番はさすがに枠が遠くないか? と。

よしんば上手に内に潜り込んだとしても、マイルの切れ味比べでは見劣りしそうな感が否めない。ここで程よく負けてもらったうえで11月のオーロCでお会いしたい。そんなイメージ。

馬券は◎からの馬連と○▲☆を2列目に置いた3連複フォーメーションで。なお、先行馬に苦しいレースなので相手には後ろから運ぶ馬を中心に拾っているのだが、唯一バスラットレオンだけは先行勢から馬券に組み入れた。

矢作厩舎が吉田豊を手配したということは、これは十中八九「逃げてくれ」のオーダー。しかも枠は最内枠ときた。この枠ならやることはひとつ。

22年ドバイ・ゴドルフィンマイル(1着)も、23年のサウジアラビア・1351ターフスプリント(1着)も、ギルデッドミラーとレモンポップ相手に大立ち回りを演じた22年武蔵野S(3着)もそうだったように、左回りで内ラチを頼れた時に激走するのがこの馬

吉田豊がパンサラッサに跨りイクイノックスの2着に粘り込んだ天皇賞・秋のような「1頭立ての別レース」に持ち込めれば、残り目があっても良いだろう。

<プロフィール>
“血統サイエンティスト”ドクトル井上

在野の血統研究家。旧知のオーナーを中心として、セリや配合のコンサルティング業務を請負中。
好きな種牡馬はダノンレジェンドとハービンジャー。苦手な種牡馬はMore Than Ready。
凱旋門賞馬Ace Impactの血統表は芸術品なので、ルーヴル美術館に収蔵されるべきとわりと本気で考える三十路の牡馬。

=重賞深掘りPROJECT関連動画=
【DATA診断・菊花賞】お宝DATAハンター リーダー・ハットリ


【調教診断・菊花賞】調教ライター・西村武輝


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