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血統サイエンティスト ドクトル井上

2024/07/12 18:00

函館2歳ステークス2024 最終結論【血統】この配合はむしろ芝向き! 上がり最速のノーザンダンサーが狙いに

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皆さま、お元気ですか。血統サイエンティストのドクトル井上です。

今年もセレクトセールはバブリーでした。うっかりあのディナシーの6億円ハンマーを超えるんじゃなかろうかという局面も。個人的なハイライトは当歳セッションでマカヒキ産駒が1億5000万円で落札されたシーン。ハンマーの後、3番のお客様(=金子オーナー)が落札したと判明した時は思わず拍手をしてしまいました。ブラボー。

コロナ禍以降、しばらく出入りをしていないので来年こそは現地に行きたいところ。その際は千歳の柳ばしでメンチカツ定食を食べるところまでしっかりスケジュールに組み込んでおきます。

さてさてこの記事では土曜の函館メイン・函館2歳ステークスの最終結論をば。

過去のレース傾向
過去10年の結果を振り返ると、父ノーザンダンサー系が【3-2-3-20】で勝率10.7%、複勝率28.6%。単複回収率いずれも150%超とかなりの成績。父サンデーサイレンス系が【5-5-4-46】で勝率8.3%、複勝率23.3%なので互角に戦える数字を残している。

その一方で父ロベルト系は【0-0-1-10】で複勝率9.1%、父キングマンボ系は【0-1-0-14】で複勝率6.7%なので、主流血統のなかではやや狙いにくい。

父ノーザンダンサー系で狙いが立つのは「前走で上がり3F最速の脚を使った馬」。この10年で【2-1-2-3】、勝率25.0%、複勝率62.5%の好成績で、昨年10人気1着のゼルトザームや、一昨年8人気3着のオマツリオトコはこの条件をクリアしていた。

前走が芝だろうがダートだろうが関係なく、上がり最速の脚を使っていたというのがポイントで、これは「最終週の洋芝」というパワーの要る条件ならではの傾向だろう。普通ならあまり芝重賞での結果に繋がらないダートでの上がり最速も、ことこのレースにおいてはキチンとした価値を持つ。

各馬の個別検討
リリーフィールド
父は新種牡馬のモズアスコット。ダート1000mのデビュー戦ではスピードの違いでハナに立ったうえで、上がり最速をマークし6馬身差の大楽勝。2着馬オカメノコイは続く未勝利戦を2馬身半差で快勝したように、相手のレベルは決して低くなかった。

初芝という点が敬遠されるかもしれないが、牝系を見るとむしろ芝向きの血統。母ハイリリーはJRAの芝で3勝を挙げているし、近親にもワディラム(米子Sなど芝5勝)、メドウヒルズ(芝4勝)など芝馬の名前がズラリ。むしろ芝でこその血統に見えるわけで。

デビュー戦の勝ち時計は同日の3歳上1勝クラスと同タイム。基礎能力は申し分ないうえ「父ノーザンダンサー系の前走上がり最速」の注目パターンにも該当するので、ここは狙う価値がある。うっかり人気しないようなら大ラッキーですな。

ヤンキーバローズ
父はロベルト系エピファネイア、母キャンディバローズはファンタジーSを制したディープインパクト産駒で、ヘイロー≒サーアイヴァー3+5×4由来の軽快なスピードが武器だった。

ヤンキーバローズも母のイメージが強い機動力型の印象。デビュー戦では4角手前、仕掛けられてからのスピードの乗りが1頭だけ違っていた。軽い走りをする馬なだけに、同じ洋芝なら綺麗な馬場の方がベターだろう。なので最終週のタフなコンディションでどうなるか。また母に似たタイプだとすると、1400mベストという感もあって。

サトノカルナバル
父はキタサンブラック。母リアリサトリスのきょうだいにはフランスで1800mのGIジャンプラ賞を勝ったルーヴルやカナダのGIウッドバインマイル3着のライトワンなどがいる。

リアリサトリスの仔は基本的に1600-2000m向きのタイプが多いが、キタサンブラックとの配合だと全兄ジャスティンスカイのようなスプリントをこなせるタイプが出る。

ただ「こなせる」という感じで、配合としては1200mベストという感じはやはりない。ジャスティンスカイの場合も気性が吹っ飛んでいたからやむなくスプリントに転じたというイメージで、本来は1400-1600mの馬なのでは。

なので全弟サトノカルナバルの小回り&距離短縮はあまり歓迎できないと考える。「ミオスタチンCC(≒筋量を司る遺伝子的には1200-1600m向き)らしいけど、スプリンターじゃなくてマイラーじゃないの?」というのがファーストインプレッション。

個人的にはサウジアラビアRCとか京王杯2歳Sとかで狙うべきタイプちゃうんかな? と。見立てが違っていたらごめんなさいということにして、今回は印を薄くする。

エンドレスサマー
父アルアインは皐月賞と大阪杯を制した中距離馬。母コケレールは仏オークスの前哨戦・10Fのサンタラリ賞(当時GI、現在はGII)の勝ち馬。

早期に勝利を挙げるアルアイン産駒には共通点があって、その答えはゴーンウエストの有無。2歳の9月までに勝利を挙げたアルアイン産駒はエンドレスサマー含めこれまでに3頭いるが、いずれも母がゴーンウエストの血を引いていた。早期から動けるアルアインの特徴として覚えておきたい。

デビュー戦は好発からハナを切るとノーステッキで押し切る強い内容だった。上がりの脚をしっかり使えていたし、兄姉を見ると控える競馬もできそうなタイプ。まだ奥はありそうでここでも。

カルプスペルシュ
基本的には父に似た中長距離向きの産駒が多いシュヴァルグランの産駒。これまで芝1200mで勝った産駒は2頭しかおらず、その母父を見るとサクラバクシンオー(アートフォーム)とロードカナロア(カルプスペルシュ)。母父の距離適性を受け継いだ馬しか短距離では勝ち負けにならないようだ。

ということで、この馬についてはあまりシュヴァルグラン産駒だと思う必要はない。カナロア×豪州の名牝モシーンという母のイメージで考えれば良いはず。だとすれば引き続きの1200mは好材料だろう。

このレースで馬券になる父サンデー系は母父がスプリンターであることも多い。その点でも期待できそうだ。

函館2歳ステークスの最終結論
◎3 リリーフィールド
○10カルプスペルシュ
▲1 エンドレスサマー
☆6 モズナナスター
△14ヤンキーバローズ
△9 ヴーレヴー
△7 サトノカルナバル
△2 チギリ

【単勝】3(1点)
【馬連】3=10,1,6,14,9,7,2(7点)
【3連複/フォーメ】3=10,1=10,1,6,14,9,7,2(11点)
【ワイド】3=6(1点)


芝に替わるリリーフィールドの快走に期待した。注目ポイントたる「前走上がり最速の父ノーザンダンサー系」に唯一合致するうえ、芝のマイラーや中距離馬が多い牝系から考えると、芝替わりと距離延長がプラスに働くと見た。

カルプスペルシュは父サンデー×母父短距離の配合パターンに期待して。▲エンドレスサマーはインの好位に嵌ってひと脚使えないだろうかという狙いで。

馬券は◎の単勝と印を付けた馬への馬連、○▲を2列目に置いた3連複、そして“モズアスコット丼”を意識して、◎リリーフィールドと☆モズナナスターのワイドを1点押さえておく。

【お知らせ】
次週、中京記念週(7月15日-21日)は重賞深掘りプロジェクトチーム夏季休業のため、YouTube動画、コラムの掲載をお休みさせていただきます。
アイビスSD/クイーンS週(7月22日-)以降の動画/コラムにつきましてはお盆期間も含め、通常どおりの掲載を予定しております。
休載期間中は大変ご不便をおかけいたしますが、今後とも重賞深掘りプロジェクトをお楽しみいただければ幸いです。

<プロフィール>
“血統サイエンティスト”ドクトル井上

在野の血統研究家。旧知のオーナーを中心として、セリや配合のコンサルティング業務を請負中。
好きな種牡馬はダノンレジェンドとハービンジャー。苦手な種牡馬はMore Than Ready。
凱旋門賞馬Ace Impactの血統表は芸術品なので、ルーヴル美術館に収蔵されるべきとわりと本気で考える三十路の牡馬。

=重賞深掘りPROJECT関連動画=
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◆【7/13(土)的中速報】夏競馬◎軸馬選定なら、塾長岡井「6.3.0.3」&SPREAD編集長山田「7.3.5.5」が好調!【函館2歳S2024予想】

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