競馬サロン

2023/11/10 19:00
【デイリー杯2歳S】 好枠ゲットのエンヤラヴフェイス 消化不良に終わった前走からの巻き返しに期待
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明日、11月11日。最終レース終了後の京都競馬場で、熊沢重文騎手の引退式がおこなわれます。
平地で794勝。障害では歴代最多の257勝をあげ、合わせて1051勝という輝かしい成績。平地と障害の両方で200勝したのは熊沢騎手が初めてで、両方のGIを制したのも同騎手が初めて。まさに、記録にも記憶にも残る鉄人ジョッキーでした。
横山典弘騎手や松永幹夫・元騎手(現調教師)と同じ競馬学校の2期生として1986年にデビューした熊沢騎手は、コスモドリームに騎乗した1988年のオークスで、重賞初制覇とGI初制覇を同時に成し遂げます。
しかも、このとき熊沢騎手はGI初騎乗。さらに、東京競馬場で騎乗すること自体初めて。20歳3ヶ月でのGI制覇は当時の最年少記録(同年の菊花賞で武豊騎手が更新)で、現在でもオークス史上最年少記録です。
そんな熊沢騎手とコンビを組んだ名馬として、まず思い出されるのがダイユウサクでしょう。
1991年の有馬記念で出走15頭中14番人気のダイユウサクが、単勝1.7倍のメジロマックイーンを撃破したシーンは、まさに衝撃の一言。フジテレビ堺正幸アナウンサーの「これはびっくり、ダイユウサク!!」の実況は、あまりにも有名ですよね。
単勝13,790円は今なおレース史上最高配当で、勝ち時計の2分30秒6は従来のタイムを1秒1も更新する日本レコード。コースレコードとしては、2003年の有馬記念で連覇を達成した際のシンボリクリスエス(2分30秒5)まで、実に10年以上も破られませんでした。
ダイユウサクといえば、本来はオーナーがダイ「コ」ウサクと名付けようとしたところ、管理する内藤繁春調教師が馬名登録の際に見誤ってダイユウサクとなったのは有名な話。デビュー当初は体が弱く、迎えた3歳10月の初戦は、勝ち馬からなんと13秒0も離されてしんがり負け。2戦目も勝ち馬から7秒3差の最下位に敗れてしまいました。
しかし、3戦目以降に当時厩務員だった平田修・現調教師に担当が替わり、辛抱強く熱心にケアされた結果、ダイユウサクもそれに応えるように成長。厩舎所属の熊沢騎手と2勝目をあげてからは同騎手が主戦となり、平田厩務員とともに名トリオとなりました。
デビュー4戦目にはダート1000mで逃げていた馬が、それからおよそ3年弱でグランプリホースへと駆け上がるのですから、やっぱり競馬は分からないし、これぞ競馬の醍醐味、ドラマ、ロマンが詰まった馬といえるのではないでしょうか。
そして、ステイゴールドもまた熊沢騎手と思い出深いコンビ。このコンビで重賞を勝つことはできませんでしたが、レースだけでなく、非常に乗り難しい同馬の調教に熊沢騎手が騎乗していなければ、日本の競馬史に燦然と輝くあの劇的なラストランは、実現していなかったかもしれません。
「愛さずにはいられない」のキャッチコピーが刻まれた、ステイゴールドのヒーロー列伝のポスター。その馬上に熊沢騎手がいるというのが、堪らなく最高です。
その熊沢騎手。引退の原因となったのは、昨年2月に骨折した頸椎の状態。元通りにくっつかず、今度は普段の生活でも転倒したら危険ということで、ドクターストップがかかったそうです。
トレセンの中の仕事にも残らないとのことで、あの人なつっこい笑顔(大ベテランにこういう表現はおかしいかもしれませんが)を見る機会が減ってしまうのは本当に寂しい限りですが、第二の人生をゆっくり過ごしていただきたいと思います。38年間、本当におつかれさまでした。
それでは予想に。
今回は、デイリー杯2歳Sの過去5年を深掘り調査。好走傾向から買い条件を見つけ出し、本命馬を探します。
(1)生月
(2)前走馬体重
(3)前走場所
(4)前走クラス
(5)前走からの間隔
(6)キャリア
(7)前走の枠順
(8)今回の枠順
(9)毛色
(10)前走3コーナーの位置取り
近年の傾向から重視できそうな指標は、上記10項目。かなり多くなってしまいました。その中で、(1)は生月です。
3、4月生まれの健闘が目立つ当レース。その中でも、ネイティヴダンサー系種牡馬かナスルーラ系種牡馬を母の父に持つ馬は[5-3-1-5/14]。勝率35.7%、複勝率64.3%。単勝回収率136%、複勝回収率125%。なんと、好走率は6割を超えていました。
(2)は前走の馬体重。
中、大型馬が優勢のデイリー杯2歳S。前走馬体重が470kg以上、かつ前走10頭立て以上のレースに出走した馬は[3-3-3-5/14]。勝率21.4%、複勝率64.3%。単勝回収率68%、複勝回収率125%。(1)と同じ好走率でした。
(3)は、前走場所について。
近年のデイリー杯2歳Sは、前走ローカル場のレースで勝利した馬が[3-4-2-2/11]。勝率27.3%、複勝率81.8%。単勝回収率50%、複勝回収率147%。驚愕の成績を収めていました。
次は(4)。前走クラスです。
西日本で最初におこなわれる2歳限定のGIIデイリー杯2歳S。後の活躍馬を数多輩出した出世レースですが、出走数が多く最も好走率が高いのは、意外にも前走未勝利組。[2-2-2-5/11]で、勝率18.2%、複勝率54.5%。単勝回収率65%、複勝回収率123%。文句なしの好成績でした。
(5)は、前走からの間隔。
前走から、やや間隔を空けてきた馬が強い当レース。具体的には、前走からの間隔が中9週以上。かつ、その前走で3番人気以内だった馬は[3-2-3-3/11]。勝率27.3%、複勝率72.7%。単勝回収率108%、複勝回収率146%と、凄まじい成績でした。
折り返しの(6)は、キャリアについて。
キャリア2戦以下の馬が活躍しているデイリー杯2歳S。その中でも、ロイヤルチャージャー系種牡馬の産駒は[5-2-1-3/11]。勝率45.5%、複勝率72.7%。単勝回収率173%、複勝回収率132%。(5)と同様、またしても驚異的な成績を収めていました。
続いて(7)は前走の枠順。
前走内枠か中枠に入っていた馬が頑張っている当レース。前走の枠順が1から6枠で、その時の上がりが4位以内。なおかつ、前走から斤量が増える馬は[3-2-2-4/11]。勝率27.3%、複勝率63.6%。単勝回収率50%、複勝回収率120%。これまた文句なしの好成績です。
終わりが見えてきた(8)は、今回の馬番について。
内枠に入った馬が圧倒的に有利な当レース。今回の馬番が1から3番で、前走が初出走。もしくは前走時、馬体重が減っていた馬は[3-3-2-2/10]。勝率30.0%、複勝率80.0%。単勝回収率108%、複勝回収率116%と、恐ろしいほどの成績。
一方、今回8枠を引いた馬も[1-1-1-4/7]。勝率14.3%、複勝率42.9%。単勝回収率84%、複勝回収率124%。まずまずの成績を収めていました。
(9)は毛色。
どういうわけか、近年のデイリー杯2歳Sは栗毛の好走率が非常に高く[2-3-1-3/9]。勝率22.2%、複勝率66.7%。単勝回収率46%、複勝回収率135%。7割近い好走率でした。
そして最後は(10)。前走3コーナーの位置取り別成績です。
前走、逃げもしくは先行した馬が断然強い当レース。前走3コーナーで2番手以内、かつ前走の距離が1600mか、それよりも短い距離であれば[2-3-1-3/9]。勝率22.2%、複勝率66.7%。単勝回収率80%、複勝回収率113%。文句なしの好成績でした。
これらの10項目を踏まえ、印と買い目を下記のとおりとします。
◎10 エンヤラヴフェイス
○5 メイショウサチダケ
▲2 ジャンタルマンタル
☆4 ダノンキラウェア
△9 カンティアーモ
△8 フルレゾン
△1 クリーンエア
△3 ナムラフッカー
△11 ナムラエイハブ
【買い目】
・単勝 5、10
・馬単マルチ 10=1、2、3、4、5、8、9、11 計16点
・ワイド 10→1、2、3、4、5、8、9、11 計8点
・3連複軸2頭ながし 5、10→1、2、3、4、8、9、11 計7点
本命候補は、4項目に合致したメイショウサチダケとエンヤラヴフェイスの2頭。父はそれぞれアドミラブル、エイシンヒカリと、ともにディープインパクトの後継種牡馬の産駒で応援したくなりますが、ここはエンヤラヴフェイスを本命にします。
デビュー戦を5馬身差で圧勝後、新潟2歳Sに出走するも7着と敗れたエンヤラヴフェイス。騎乗した菱田裕二騎手のコメントを見ると、他馬に前に入られると、推進力がなくなってしまったそうです。
そこで、パトロールビデオを見返してみると、確かにスタートして1ハロンほどのところでルクスノアに前に入られると、ドンドンと後退してしまうエンヤラヴフェイスの姿が確認できました。
もちろん、今回も大外のナムラエイハブに被される可能性はありますが、8枠からスタートできる点は、3枠だった前回よりもはるかにマシ。消化不良に終わった前回からの巻き返しを期待したくなります。
馬券は、エンヤラヴフェイスの単勝と、同馬からの馬単マルチ、ワイド。さらに、対抗メイショウサチダケとの3連複軸2頭ながしを購入。メイショウサチダケに関しては、一発の魅力が十分にあるので、こちらも単勝馬券を買うことにします。
それでは土曜日も競馬を楽しみましょう。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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