日曜東京のメインは、伝統のハンデ重賞アルゼンチン共和国杯。

東京芝2500ｍといえば、長年、目黒記念、アルゼンチン共和国杯と年2回しかおこなわれない条件……でしたが、去る10月14日。2勝クラスの平場戦がおこなわれました。上記2重賞以外のレースがおこなわれたのは、実に12年ぶりです。

東京競馬場には、最もメジャーな条件といってもよい芝2400ｍをはさんで、2300ｍ、2500ｍと100ｍ刻みで3つのコース設定があり、これはJRAの他の競馬場にはない特徴。今年のレーシングカレンダーを見ると来週以降はおこなわれないようですが、もしかすると今後2500ｍ戦は少し増えるのかもしれません。

というのも、年に数回しかおこなわれなかった「マイナーコース」が、急に市民権を得たように「メジャーなコース」へと変貌した例がありました。

その中で、パッと思いついたのが京都のダート1900ｍです。

京都ダート1900ｍは、データが残っている1986年以降、その年に2レース。翌87年に1レースおこなわれものの、その後96年2月の大津特別まで施行なし。当年もその一鞍限りでした。

ところが、2008年に突如復活すると、2010年以降は年間20レース前後おこなわれるメジャーなコースに。中京競馬場の改修期間中には東海Sもおこなわれ、現在は平安Sの舞台になっています。

一方、いつの間にか見なくなってしまったのが小倉芝1700ｍです。

調べると、1986年には36レースおこなわれていたものの、その後、徐々に減少。96年は7鞍、01年には3鞍に減り、12年以降は青島特別（1勝クラス）の1鞍のみ。ついには、2019年を最後におこなわれなくなってしまいました。

ただ、青島特別の最後4年の勝ち馬は、ウインクルサルーテ、レインボーフラッグ、サラキア、カイザーミノルと、すべてオープンまで出世。これが3勝クラスであれば分かるのですが、1勝クラスからここまで出世するというのは、かなりすごいことだと思います。

小回りという条件を活かしたおもしろいコース設定だったので、私としてはぜひ復活して欲しいなと思っています。ただ、これはあくまで推測ですが、コーナーまでの距離が近すぎて危ないといった意見が、ジョッキーから出たのかもしれません。


と、東京芝2500ｍからまったく違う方向にいってしまったので、そろそろ予想に。

今回は、アルゼンチン共和国杯の過去5年を深掘り調査。好走傾向から買い条件を探し出し、本命馬を見つけます。

（1）前走上がり
（2）馬齢
（3）父、母父の系統
（4）前走人気
（5）前走着順
（6）生月
（7）前走斤量
（8）前走コース
（9）前走馬体重

近年の傾向から見つけた買い条件は、上記の9項目。その中で（1）は前走上がりです。
近年のアルゼンチン共和国杯は、前走上がり最速や4、5位の馬が［0-0-1-21/22］と、大不振。
一方、前走上がりが2、3位。かつ、どういうわけか毛色が芦毛以外だと［3-3-2-8/16］。勝率18.8％、複勝率50.0％。単勝回収率173％、複勝回収率161％。該当馬の半数が好走していました。

（2）は馬齢について。
若馬が優勢の当レース。4歳以下で、前走4コーナー7番手以内に位置していた馬は［3-3-3-5/14］。勝率21.4％、複勝率64.3％。単勝回収率185％、複勝回収率188％。好走率は6割を超えています。

（3）は、父、母父の系統。
近年の当レースで圧倒的な強さを誇っているのが、ロイヤルチャージャー系種牡馬を母の父に持つ馬。その中でも、キャリア20戦以下の馬は［4-3-1-5/13］。勝率30.8％、複勝率61.5％。単勝回収率137％、複勝回収率140％。（2）には及ばないものの、こちらも好走率は6割超。

また、父か母父がエクリプス系種牡馬の馬も［1-2-0-3/6］。勝率16.7％、複勝率50.0％。単勝回収率295％、複勝回収率216％。サンプルは少ないものの、好走が目立ちます。

次は（4）。前走人気です。
前走、上位人気に推されていた馬を素直に狙いたいアルゼンチン共和国杯。前走3番人気以内、かつ前走左回りのレースに出走した馬は［3-2-3-5/13］。勝率23.1％、複勝率61.5％。単勝回収率213％、複勝回収率160％。これまた、好走率は6割を超えていました。

折り返しの（5）は前走着順について。
当レースは前走1着馬が強さを発揮しており［2-2-2-5/11］。勝率18.2％、複勝率54.5％。単勝回収率209％、複勝回収率146％。好走率、回収率ともに文句なしの数字です。

続いて（6）は生月です。
生月に注目したとき、当レースで少し抜けて強いのが2月生まれ。その中でも、ノーザンファーム生産馬は［3-2-0-5/10］。勝率30.0％、複勝率50.0％。単勝回収率131％、複勝回収率124％。該当馬の半数が好走し、なおかつ勝ち切っている点は魅力です。

終わりが見えてきた（7）は、前走からの斤量。
伝統のハンデ戦アルゼンチン共和国杯。過去5年の3着内馬15頭中12頭は前走から斤量が減る馬。その中でも、ブリンカー不使用で前走からの間隔が中3週以上。なおかつ、今回の馬番が1から7で、前走がGII以外であれば［2-2-3-3/10］。勝率20.0％、複勝率70.0％。単勝回収率225％、複勝回収率236％。もはや、書いている自分でさえ訳の分からない条件ですが、素晴らしい成績を収めています。

（8）は前走コースについて。
「似て非なる……」といわれる、東京芝2500ｍと2400ｍ。ただ、アルゼンチン共和国杯は、前走東京芝2400ｍのレースに出走した馬が［2-1-2-4/9］。勝率22.2％、複勝率55.6％。単勝回収率255％、複勝回収率200％。該当馬の半数以上が好走していました。

そして最後は（9）。前走の馬体重です。
やや大型の馬が好成績の当レース。前走馬体重が480kg以上500kg以下で、前走の出走頭数が今回と同じか、今回のほうが少ない。なおかつ、今回乗り替わりとなる馬は［2-2-2-3/9］。勝率22.2％、複勝率66.7％。単勝回収率112％、複勝回収率205％。サンプルは少ないものの、素晴らしい成績でした。

これら9つの指標を踏まえ、印と買い目を下記のとおりとします。

◎4　 チャックネイト
○2　 レッドバリエンテ
▲12　ハーツイストワール
☆16　テーオーロイヤル
△11　グランオフィシエ
△10　ジャンカズマ
△1　 プリュムドール
△13　ディアスティマ
△15　ユーキャンスマイル
△3　 ヒュミドール
△8　 アリストテレス
△5　 アーティット
△14　ヒートオンビート

【買い目】

・単勝　4
・馬単マルチ　4＝1、2、3、5、8、10、11、12、13、14、15、16　計24点
・ワイド　4→1、2、3、5、8、10、11、12、13、14、15、16　計12点
・3連複軸1頭ながし　4→2、12、16　計3点

いつもどおり印をつけすぎましたが、本命は唯一4項目に合致したチャックネイト。以下、3項目合致のレッドバリエンテとハーツイストワールに対抗、単穴の印を打ちました。

休養をはさみながら大切に使われ、前走の六社Sでオープン入りを果たしたチャックネイト。過去13戦すべて掲示板を確保している安定感も魅力ですが、なんといってもアルゼンチン共和国杯と六社Sは好相性。
それは六社Sの前身、オクトーバーSの時代から変わらず、過去にはスクリーンヒーローやジャガーメイル、ゴールドアクターがこの臨戦過程で好走し、その後GI馬に。さらに、昨年のブレークアップも、六社Sと当レースを連勝しました。

もはや、この「必勝ローテ」はかなり知られているため、以前ほど馬券妙味はないものの、チャックネイトを狙わない手はありません。

馬券は、チャックネイトの単勝と、同馬からの馬単マルチ、ワイドを幅広く。さらに、同馬から2項目以上に該当した3頭への3連複軸1頭ながしも買います。

相手に関しては、コース相性の良いヒートオンビートが1項目も該当しなかったのですが、人気がなさそうなので、ノーマークにはできず。
一方、人気が予想されるゼッフィーロも1項目も合致せず。JBCクラシックからまったく勢いが止まらないモレイラ騎手騎乗で本当に怖いのですが、おそらく1番人気になるため、こちらは割り切ってノーマークとします。

それでは日曜日も競馬を楽しみましょう。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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