競馬サロン

2023/10/13 19:00
【府中牝馬S】 飛躍の秋にしたいプレサージュリフト 絶好調ルメール騎手を味方に、得意の左回りで躍動するか
129さて、いつもであれば先週の振り返り→予想の順番ですが、ここ2週間ほど名馬の引退が相次いでいます。かなり時間が経ってしまいましたが、その中でもデアリングタクトについて少し触れたいと思います。
時系列でいうと、スプリンターズS当日の10月1日夜にソダシ。6日にデアリングタクトと翌7日にナランフレグ。12日にサークルオブライフ。そして13日には、凱旋門賞を制したばかりのエースインパクトの引退も発表されました。
とりわけ、ソダシとデアリングタクトは現役屈指の人気馬。ともに、3つのGIを制した実績だけでも素晴らしく、その上、前者は世界初の白毛のGI馬。後者は、史上唯一の無敗三冠を達成した牝馬で、これはアーモンドアイやジェンティルドンナ、メジロラモーヌなど、三冠を達成し、なおかつ顕彰馬に選出された名牝でもなし得なかった、とてつもない快挙です。
さらにデアリングタクトは、三冠馬3頭が激突し日本競馬史上最高のレースといわれた2020年のジャパンCにも出走。このとき、レース前からレース中にかけて味わった高揚感や、レース後の爽快感を、一生忘れることはないでしょう。
そして、この人気馬2頭が唯一激突した2022年のヴィクトリアマイルもまた、間違いなく名勝負でした。
このレースは、出走18頭中16頭が重賞ウイナーで、そのうち5頭がGI馬という超豪華メンバーが集結。ソダシを筆頭とする4歳馬vsレイパパレを代表とする5歳馬の世代間対決も見所で、5歳世代にいっそうの厚みを加えたのは、三冠牝馬デアリングタクトの存在感でした。
繋靱帯炎による長期休養を余儀なくされた同馬にとっては、これが1年ぶりの実戦でしたが、正直なところ、私はデアリングタクトの復帰は厳しいと思っていました。それだけに、この超のつく大一番を復帰戦に選び、出走できる状態にまでもっていってくださった陣営や、デアリングタクト自身には感謝しかありません。
また、レース当日の本馬場入場でデアリングタクトが姿を現わした際、実況の小林雅巳アナウンサーから「待ってました。よくぞ復帰してくれました!」のアナウンスと同時に、自然発生的に温かい拍手が沸き起こったあの瞬間も、おそらく忘れることはないでしょう。
そして、この大一番を勝ち切ったソダシの勝負強さもまた、お見事。秋華賞以降スランプに陥り、前走のフェブラリーSで復調の兆しは見せていたものの、1年ぶりとなる芝のマイル戦で、後続に2馬身という決定的な差をつけ完全復活。現役最強牝馬を証明したという点で、非常に意義深い勝利だったと思います。
デアリングタクトに話は戻りますが、同馬が三冠を達成した2020年はコロナ渦に見舞われ、競馬場から歓声が消えた年。それでも馬券の売上は落ちず、むしろ前年比103.5%と大きくアップ。ありがたいことに、中央競馬はただの一度も開催中止になりませんでした。
それでも、テレビでレースを見ながら気持ちはどこかうつむき加減で、後ろ向きになってしまう日々。そんな時にデアリングタクトが次々とGIを制し、その都度グリーンチャンネルの中継では、同馬を生産した長谷川牧場、長谷川文雄代表のインタビューが流れましたが、これがなんともいえずほっこりとするもの。
電話越しにも長谷川代表の気さくで温かい人柄が感じられ、明るい気持ちになったファンも数多くいたのではないでしょうか。また、長谷川代表がおっしゃっていたように、デアリングタクトの三冠制覇は、間違いなく日高の牧場を勇気づける勝利になったと思います。
と、ここまでかなりの行数を割いてしまい、デアリングタクト以外の3頭にはほとんど触れることができませんでした。また別の機会に書くことにします。
ということで、今回は府中牝馬Sの過去5年を深掘り調査。好走傾向から重視できそうな指標を探し、軸となる馬を見つけ出します。
(1)前走着差と着順
(2)母父の系統
(3)生産牧場
(4)キャリア
(5)今回の馬番
(6)前走3コーナーの位置取り
(7)父の系統
(8)騎手の東西別成績
(9)前走の上がり
(10)今回の枠順
近年の傾向から重視できそうな指標は、上記10項目。かなり多くなってしまいました。その中で、(1)は前走着差と着順です。
前走重賞で惜敗した馬の好走率が高い府中牝馬S。具体的には、前走重賞で0秒5差以内の負け。かつ、前走4コーナーで5番手以下に位置していた馬は[2-3-4-9/18]。勝率11.1%、複勝率50.0%。単勝回収率86%、複勝回収率170%と、該当馬の半数が好走。
一方、前走クラスに関係なく勝利してきた馬も[3-0-0-5/8]。勝率、複勝率とも37.5%。単勝回収率716%、複勝回収率141%。勝ち切っている点が魅力です。
次は(2)。母父の系統。
近年の当レースは、ネイティヴダンサー系、もしくはロイヤルチャージャー系種牡馬を母父に持つ馬が強く、その中でも前走6番人気以内。なおかつ、前走の馬体重が500kg未満だと[3-4-2-6/15]。勝率20.0%、複勝率60.0%。単勝回収率292%、複勝回収率181%。素晴らしい成績でした。
(3)は、生産牧場について。
このレースでも強さを発揮しているノーザンファーム生産馬。同場生産馬の中でも、前走レースの出走頭数が今回と同じ。または、今回よりも前走頭数のほうが多かった馬は[3-3-2-7/15]。勝率20.0%、複勝率53.3%。単勝回収率208%、複勝回収率126%。これまた、該当馬の半数以上が好走していました。
(4)は、キャリアです。
牝馬限定の重賞にしては珍しく、消耗の少ない馬より実績を積み重ねてきた馬のほうが優勢の当レース。具体的には、キャリア16戦から30戦で、前走GI・GII以外のレースに出走。なおかつ、その前走が芝の良馬場であれば[4-2-1-7/14]。勝率28.6%、複勝率50.0%。単勝回収率472%、複勝回収率177%。(1)と同じく、該当馬の半数が好走しています。
(5)は、今回の馬番。
競馬は、一般的に後入れとなる偶数番のほうが有利といわれている競技。府中牝馬Sは、今回偶数番を引いた馬が奇数番を圧倒しており、その中でも、前走札幌か小倉のレースに出走した馬は[3-3-2-4/12]。勝率25.0%、複勝率66.7%。単勝回収率244%、複勝回収率200%。7割近く好走率でした。
折り返しの(6)は、前走3コーナーの位置取り別成績について。
東京の長い直線を使っておこなわれる府中牝馬Sは、差し、追込みが決まりやすいレース。今回、後方に控える馬を予想することは難しいですが、府中牝馬Sは、前走の位置取りをあてにできるレースで、前走3コーナーで9番手以下に位置。なおかつ、毛色が鹿毛か黒鹿毛であれば[3-3-2-3/11]。勝率27.3%、複勝率72.7%。単勝回収率266%、複勝回収率215%。好走率が7割を超えるという、凄まじい指標です。
続いて、(7)は父の系統について。
府中牝馬Sは、ヘイロー系やロベルト系を中心とするロイヤルチャージャー系種牡馬の産駒が活躍するレース。その中でも、2月生まれで前走と同じ騎手が騎乗。なおかつ、今回ブリンカーを使用しない馬は[3-1-1-6/11]。勝率27.3%、複勝率45.5%。単勝回収率325%、複勝回収率160%。
一方、ノーザンダンサー系種牡馬を中心とするニアークティック系種牡馬の産駒も好調で、他に条件をつけなくても[1-2-1-3/7]。勝率14.3%、複勝率57.1%。単勝回収率32%、複勝回収率130%。素晴らしい成績でした。
終わりが見えてきた(8)は、騎手の東西別成績。
栗東所属騎手の成績が、美浦所属騎手を上回っている近年の府中牝馬S。栗東所属騎手が、前走6枠から8枠を引いていた馬に騎乗すると[3-1-2-4/10]。勝率30.0%、複勝率60.0%。単勝回収率573%、複勝回収率197%。文句なしの好成績でした。
(9)は、前走上がりについて。
東京競馬場でおこなわれるだけあって、前走速い上がりを使った馬が強さを発揮する当レース。前走上がりが2位以内、かつ前走1800mのレースに出走した馬は[4-1-1-3/9]。勝率44.4%、複勝率66.7%。単勝回収率712%、複勝回収率222%。好走率は7割に迫ります。
そして最後は(10)。今回の枠順。
どういうわけか、府中牝馬Sは4枠に入った馬が異常に強く、現在5連覇中。[5-0-0-3/8]で、勝率、複勝率とも62.5%。単勝回収率911%、複勝回収率201%と、圧倒的な成績です。
これら10項目を踏まえ、印と買い目を下記のとおりとしました。
◎6 プレサージュリフト
○4 ストーリア
▲12 イズジョーノキセキ
☆7 ディヴィーナ
△3 ルージュスティリア
△10 ファユエン
△9 アンドヴァラナウト
△1 コスタボニータ
△2 エリカヴィータ
△13 フィアスプライド
△5 ルージュエヴァイユ
【買い目】
・馬単マルチ 6=1、2、3、4、5、7、9、10、12、13 計20点
・ワイド 6→1、2、3、4、5、7、9、10、12、13 計10点
・3連複軸1頭ながし 6→3、4、7、9、10、12 計15点
本命は、唯一5項目に合致したプレサージュリフト。以下、4項目合致のディヴィーナとイズジョーノキセキを対抗、単穴としました。
前走の東京新聞杯3着後、両前の剥離骨折が判明したプレサージュリフトは、今回が8ヶ月半ぶりの実戦。ここまで3着内に好走した4戦はすべて左回りのマイル戦で、オークスでも5着と好走しており、距離面の不安はないとみます。
また、先日の3日間開催で7勝をあげ、ついにリーディングトップに立った絶好調ルメール騎手が前走に続いて騎乗と、これ以上ない味方に。プレサージュリフト自身は故障で春を棒に振ってしまいましたが、このレースをきっかけに、秋、飛躍してくれることを願います。
馬券は、プレサージュリフトからの馬単マルチとワイド。さらに、2項目以上に合致した相手6頭への3連複軸1頭ながしを購入。ファユエンや前年の覇者イズジョーノキセキが好走すればいい配当になりそうですが、これだけ印をつけても不気味なのは、あえて秋華賞ではなくこちらに出走してきたシンリョクカ。世代トップクラスの実力を持っていることは間違いなく、古馬を一蹴する可能性は十分にあります。
それでは土曜日も競馬を楽しみましょう。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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