競馬サロン

2023/10/08 19:00
【京都大賞典】 連覇なるか、世界のヴェラアズール 別定GIIでは負けられない闘い
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いきなりですが、問題です。
今週の開催が始まるまでの10月6日時点で、馬単最高配当が出たJRAの平地重賞はどのレースでしょうか。
答えは、2013年の京都大賞典です。
【買い目】に、必ず馬単マルチを入れる私。ですが、10月3日に掲載された日刊スポーツの記事を読むまで考えたこともありませんでした(当該記事はクイズ形式にはなっていません)。
このレースは、前走の宝塚記念で4つ目のGIタイトルを獲得したゴールドシップが単勝1.2倍の圧倒的人気に推されるも、直線キレ負けし5着。勝ったのは、宝塚記念で最下位に敗れた11番人気ヒットザターゲットで、単勝配当は16,620円。7番人気と、こちらも伏兵評価だった2着アンコイルドとの馬単は434,070円という凄まじい配当になりました。
JRAのホームページによると、かつて馬単は1969年に一度中止になるまで販売されており、2002年に復活。再開後はじめて販売された重賞は、年初の金杯ではなく6月福島のラジオたんぱ賞(現・ラジオNIKKEI賞)でした。
勝ったのは、当時、宇都宮競馬所属の「ミスターピンク」こと内田利雄騎手が騎乗していたカッツミー。3コーナーでは内田騎手の仕掛けにまったく反応せず最後方までズルズルと後退し、4コーナーでも後ろから2頭目の位置でしたが、福島の短い直線で末脚爆発。とりわけ残り50mからの伸び脚は凄まじく、とても届きそうにない位置から後の重賞勝ち馬、レニングラードをきっちり差し切りました。
この時、福島テレビ高橋雄一アナウンサーがゴール前で発した「なんということだぁー!なんということでしょうか!!」という実況は、おそらく一部マニアの間ではかなり有名。ただ、前半1000m58秒2のハイペースに乗じたとはいえ、直線入口でもほぼ最後方。ゴール寸前までカメラに映っていなかったカッツミーが、ほんの数秒で大逆転劇を演じたわけですから、「なんということだぁー!」と言いたくなるのも分かるようなレース。
同馬は、単勝21.6倍の8番人気で馬単は24,190円。発売再開最初の重賞から、いきなりビッグな配当が飛び出しました。
それから20年以上の月日が流れ、JRAの重賞で馬単の配当が30万円を超えたのは、4レースだけ。2位は、2020年のダイヤモンドSで351,880円ですから、前述した京都大賞典がいかに高配当だったかがわかります。
ただ、上には上の配当があるもので……。平場、特別戦を含めた馬単最高配当は、2006年9月9日中京3レースの1,498,660円。京都大賞典の3倍以上という、想像もできないような驚愕の配当です。
このレースは、圧倒的人気のホブノブが2位入線するも6着降着。単勝349.4倍の13番人気だったメイショウギリーが勝ち、繰り上がり2着のデンコウグリーンも12番人気という、もはや恐ろしいまでの決着。このレースで何が起きたかについても振り返りたいところですが、いい加減にしろという声が聞こえてきそうなので、そろそろ予想に移ります。
ということで、今回は京都大賞典の過去5年を深掘り調査。重視できそうな指標を探し出し、そこから軸となる馬を見つけます。
(1)前走場所
(2)前走クラスと着差、着順
(3)父の系統
(4)前走上がり
(5)前走人気
(6)前走4コーナーの位置取り
(7)キャリア
(8)前走馬体重
近年の傾向から重視できそうな指標は、上記8項目。その中で、(1)は前走場所です。
前走、阪神競馬場でおこなわれたレースに出走した馬が、圧倒的な強さを発揮している京都大賞典。[3-3-4-10/20]で、勝率15.0%、複勝率50.0%。単勝回収率203%、複勝回収率165%。特に、他の条件を付加しなくても該当馬の半数が好走していました。
次は(2)の前走クラスと着差、着順。
当レースでさすがの強さを発揮しているのが、前走GI出走組。その中でも、勝ち馬から1秒9差以内の負けを喫した馬は[2-3-2-7/14]。勝率14.3%、複勝率50.0%。単勝回収率245%、複勝回収率170%と、やはり該当馬の半数が好走。
一方、前走1着馬も好調。とりわけ、前走の出走頭数が今回と同じか、前走頭数のほうが多かった馬は[1-2-2-2/7]。勝率14.3%、複勝率71.4%。単勝回収率105%、複勝回収率164%。サンプルは少ないものの、好走率は7割を超えています。
(3)は、父の系統について。
近年の京都大賞典は、ミスタープロスペクター系を中心とするネイティヴダンサー系種牡馬の産駒の好走率が高く、そのうち、中9週から24週の間隔を開けてきた馬は[1-2-3-5/11]。勝率9.1%、複勝率54.5%。単勝回収率67%、複勝回収率121%。該当馬の半数以上が好走していました。
(4)は、前走上がりです。
この後(6)にも出てきますが、前走先行して粘り込みを図った馬が好成績を収めている当レース。前走上がりが6位以下で、生産がノーザンファーム。なおかつ、前走の出走頭数が17頭以下だと[3-2-1-4/10]。勝率30.0%、複勝率60.0%。単勝回収率1251%、複勝回収率373%。ドレッドノータスやマカヒキなどの穴馬が激走しているため、回収率がものすごいことになっています。
一方、前走上がり1位。かつ5歳以下も[1-1-2-4/8]。勝率12.5%、複勝率50.0%。単勝回収率92%、複勝回収率153%。該当馬の半数が好走していました。
折り返しの(5)は、前走人気です。
近年の京都大賞典は、シンプルに前走1番人気が強く[2-1-2-5/10]。勝率20.0%、複勝率50.0%。単勝回収率97%、複勝回収率139%と、こちらもまた該当馬の半数が好走。
一方、前走10番人気以下もまずまずで、前走偶数番を引いた馬は[2-1-1-6/10]。勝率20.0%、複勝率40.0%。単勝回収率1228%、複勝回収率338%。
また、同じく前走10番人気以下で、ロイヤルチャージャー系、もしくはネイティヴダンサー系種牡馬を母の父に持つ馬も[1-1-2-6/10]。勝率10.0%、複勝率40.0%。単勝回収率907%、複勝回収率284%と、なかなかの成績でした。
続いて、(6)は前走4コーナーの位置取り別成績。
(4)で見たように、前走先行して粘った馬が強い京都大賞典。前走2200mから2600mのレースに出走し、4コーナーで3番手以内に位置していた馬は[2-2-1-5/10]。勝率20.0%、複勝率50.0%。単勝回収率930%、複勝回収率249%。これまたドレッドノータスの一発が利いており、回収率がものすごいことになっています。
(7)は、キャリアについて。
消耗の少ない馬が活躍している当レース。キャリア11戦から15戦。かつ、前走奇数番を引いた馬は[2-2-2-3/9]。勝率22.2%、複勝率66.7%。単勝回収率94%、複勝回収率152%。素晴らしい成績を収めていました。
そして最後は(8)。前走の馬体重。
近年の京都大賞典は大型馬が結果を残しており、前走馬体重が500kg以上。かつ、前走中央場所(東京、中山、京都、阪神)でおこなわれたレースに出走した馬は[3-1-1-4/9]。勝率33.3%、複勝率55.6%。単勝回収率464%、複勝回収率175%。サンプルは少ないものの、該当馬の半数以上が好走していました。
これら8つの指標を踏まえ、印と買い目を下記のとおりとします。
◎2 ヴェラアズール
○9 ビッグリボン
▲1 ブローザホーン
☆6 ボッケリーニ
△4 ディープボンド
△10 ヒートオンビート
△5 インプレス
△14 アイアンバローズ
△7 プラダリア
【買い目】
・馬単マルチ 2=1、4、5、6、7、9、10、14 計16点
・ワイド 2→1、4、5、6、7、9、10、14 計8点
・3連複フォーメーション 1、2、9→1、2、9→1、2、4、5、6、7、9、10、14 計19点
本命候補は、4項目に該当したブローザホーン、ヴェラアズール、ビッグリボンの3頭。この中から、ヴェラアズールを本命とします。
泣く子も黙るという表現は大げさで、改めて言うことでもありませんが、ヴェラアズールは昨年のジャパンC覇者。数あるGIの中でも、日本最高峰のレースを制した馬です。
近3走は振るわないものの、直線が短い小回りの有馬記念と宝塚記念に、ダートのドバイワールドC。すべて明確な敗因があり、今回のような長い直線を使う芝のレースは、同馬の素晴らしい末脚を活かせる絶好の舞台。他にGI馬がいない今回のメンバーでは明らかに実績上位で、ここは負けられない闘い。連覇濃厚とみました。
馬券は、ヴェラアズールからの馬単マルチとワイド。そして、連覇濃厚といいながらも、本命候補となった3頭を1、2列目に塗り、印全馬を3列目に塗った3連複フォーメーションも購入。ちなみに、1項目のみ該当した馬はノーマークとしましたが、ディープインパクト産駒の若馬で怖いプラダリアだけは印をつけました。
それでは、月曜日も競馬を楽しみましょう。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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