UMAJIN.net

競馬サロン

齋藤翔人

2023/09/29 19:00

【シリウスS】 人気でも、安定感抜群のハギノアレグリアスに全幅の信頼

141

 

秋のGIシリーズが開幕する今週は、ビッグレースがてんこもり。とりわけ、日曜日はスプリンターズSを皮切りに、夕方は、今年が最後の開催となる盛岡のダービーグランプリ。さらに夜は凱旋門賞で、なおかつすべて馬券が買えるというたまらない一日です。

そんな素晴らしい週末のスタートを飾るシリウスSの予想に移りたいところですが、まずは先週の振り返りを。オールカマーを取り上げます。

勝ったのは4番人気の4歳馬ローシャムパーク。函館記念に続いて、重賞2連勝となりました。

レースは、好スタートを切ったタイトルホルダーが逃げる展開。それをノースブリッジが追い、さらにはガイアフォース、ウインマリリンと、過去にこのコースのGIIを勝利した馬たちが続きます。
一方、ローシャムパークはマテンロウレオと並んで5番手を追走。そして、昨年覇者のジェラルディーナは、中団よりもやや後ろにつけていました。

前半1000m通過は1分1秒1と遅い流れ。やや後続を離して逃げるタイトルホルダーと、最後方のチェスナットコートまでは30馬身近い差があり、非常に縦長の隊列となります。

その後、中間点を過ぎると、後ろ3頭以外は10馬身ほどの一団となり、ハヤヤッコがいつの間にか2番手まで進出。さらに、4コーナーではガイアフォースを加えた3頭が先頭で横並びとなり、ローシャムパークとノースブリッジが前を虎視眈々と狙う中、レースは直線勝負を迎えました。

直線に入ると、タイトルホルダーが再び後続を引き離しにかかり、リードは2馬身。これを挟んで、内からノースブリッジが。外からガイアフォースとローシャムパークが差を詰めにかかるも、さすがGI3勝馬。タイトルホルダーは、馬体を併せることをなかなか許しません。

それでも、坂を上りきったところでもう一伸びしたローシャムパークがついにこれを捕らえると、最後は後続に1馬身1/4差をつけ先頭でゴールイン。タイトルホルダーが2着を確保し、後方から追い込んだゼッフィーロがクビ差3着となりました。

ローシャムパークは、函館記念に続いて重賞2連勝。4歳秋、いよいよ本格化を迎え、3代母エアグルーヴに次ぐ天皇賞制覇も期待されます。ただ、消耗が大きい馬とのことで、今のところ出走は未定のよう。中山の重賞を勝利したということで、休み明けでも有馬記念に出走してきた際はおもしろい存在になりそうです。

また、同馬を管理する田中博康調教師は、中山芝2200mの重賞を2週連続で勝利。今年は、レモンポップで重賞初制覇、初GI制覇を相次いで成し遂げ、JRAの重賞を計5勝しています。
レモンポップと同様、レーベンスティールやローシャムパークも出走間隔を開けて大事に使われた結果、順調にステップアップしており、厩舎の先輩に続いてGIを勝ってもおかしくない逸材。さらなる飛躍が期待できそうです。

一方、春の天皇賞で競走中止に終わったタイトルホルダーは、敗れたものの、GI3勝馬の貫禄で2着を確保。休み明け初戦、まだ目標が先にあることを考えれば十分な内容で、こちらは早々にジャパンC出走と発表がありました。先行馬だけに、東京の長い直線で瞬発力勝負になると厳しそうですが、ここを勝利すれば、同馬の価値、特に種馬になったときの価値は、大きくアップするでしょう。

そして最後に。

私自身はこのレースをテレビの画面越しに見ていましたが、まるでGIレースのような歓声がおこっていましたね。この日の中山競馬場はフリーパスの日。それに加えて、タイトルホルダーというスターホースが出走したことも非常に大きかったわけですが、公式発表の入場人員28,514名は、セントライト記念当日の24,171名と、大きな差はありません。

それでも、スタート直後やタイトルホルダーが2コーナーで後続を離して逃げた場面。そして、ゴール前の大歓声はGIと見紛うほど。コロナ渦以降、初めて無観客競馬がおこなわれてから、およそ3年半。現在は、以前とほぼ同じ観戦スタイルが戻ったものの、画面越しでも「これこれ、この雰囲気だよな」と実感することができました。この先のGIシリーズも、こういった雰囲気の中でおこなわれればと、願わずにはいられない、そんな素晴らしい空気感でした。

それでは予想に。

今回は、シリウスSの過去5年を深掘り調査。好走傾向から重視できそうな指標を探し、本命馬を導き出します。

(1)前走3コーナーの位置取り
(2)前走斤量
(3)馬齢
(4)キャリア
(5)前走着順
(6)前走人気
(7)前走距離

近年の傾向から重視できそうな指標は、上記7項目。その中で、(1)は前走3コーナーの位置取り別成績です。
前走逃げた馬が今ひとつの当レース。対して、その後ろの列、前走3コーナーで2から5番手に位置し、なおかつ前走新潟か小倉、もしくは地方のレースに出走した馬は[5-1-3-5/14]。勝率35.7%、複勝率64.3%。単勝回収率230%、複勝回収率178%。好走率6割超の、素晴らしい成績です。

次は(2)。前走の斤量。
出走していれば、レモンポップの斤量が61kgになることで話題になった今年のシリウスS。結果的に、同馬は南部杯に出走することになりましたが、当レースは前走から斤量増となる馬の好走率が高く、その中でも、前走馬体重が510kg以下。なおかつ、中22週以内の間隔で出走してくる馬は[2-1-3-6/12]。勝率16.7%、複勝率50.0%。単勝回収率161%、複勝回収率138%。該当馬の半数が好走していました。

(3)は馬齢について。
ダートの重賞にしては珍しく、若馬が強いシリウスS。4歳以下でBL不使用。なおかつ、ロイヤルチャージャー系、もしくはネイティヴダンサー系種牡馬の産駒は[3-1-2-5/11]。勝率27.3%、複勝率54.5%。単勝回収率165%、複勝回収率125%。こちらは、該当馬の半数以上が好走しています。

折り返しの(4)はキャリアです。
(3)とやや重なりますが、シリウスSは消耗の少ない馬が好成績を収めているレース。具体的には、キャリア15戦以下で、前走がダートかつ馬場状態が稍重以外。なおかつ、母父がロイヤルチャージャー系、もしくはネイティヴダンサー系種牡馬であれば[4-1-1-4/10]。勝率40.0%、複勝率60.0%。単勝回収率245%、複勝回収率142%。素晴らしい成績でした。

続いて(5)は、前走着順。
シリウスSは、2000mでおこなわれるJRA唯一のダート重賞(直近3年は中京ダ1900m)。やや特殊な距離、条件といって間違いなく、そこで活躍しているのは前走4、5着と「ほどよく」負けた馬。
過去5年のトータルは[1-2-2-4/9]で、勝率11.1%、複勝率55.6%。単勝回収率130%、複勝回収率221%。とりわけ、前回阪神ダ2000mでおこなわれた2019年は、該当馬3頭が1着から3着を独占しており、注目すべき指標といえます。

一方、前走10着以下に敗れた馬は[0-0-0-14/14]と、苦戦していました。

(6)は、前走人気について。
前走1番人気に推された馬の複勝回収率が100%を楽々と超えている当レース。前走1番人気、かつ前走馬体重の増減がマイナス9kgからプラス3kgだった馬は[2-2-1-3/8]。勝率25.0%、複勝率62.5%。単勝回収率100%、複勝回収率185%。少し変わった指標ですが、(1)に次ぐ好走率の高さです。

そして、最後の(7)は前走距離について。
近年のシリウスSは、前走ダ2000mのレースに出走した馬が[3-0-1-4/8]。勝率37.5%、複勝率50.0%。単勝回収率227%、複勝回収率137%と、強さを発揮。
サンプルは少ないものの勝ち切っている点は魅力で、阪神でおこなわれた2018年と19年は該当馬が連覇。さらに、中京でおこなわれた2020年も、該当馬のカフェファラオが勝利しました。

これら7つの指標を踏まえ、印と買い目を下記のとおりとします。

◎14 ハギノアレグリアス
○1  キリンジ
▲7  アイコンテーラー
☆4  ヘラルドバローズ
△11 サンライズホープ
△3  ヴァンヤール
△9  カフジオクタゴン
△13 ゲンパチルシファー
△8  サンマルレジェンド
△5  フルヴォート


【買い目】

・馬単マルチ 14=1、3、4、5、7、8、9、11、13 計18点
・ワイド 14→1、3、4、5、7、8、9、11、13 計9点
・3連複軸1頭ながし 14→1、4、7、11 計6点


本命は、唯一4項目に該当したハギノアレグリアス。3項目該当のキリンジを対抗としました。

ダートで13戦し、一度しか掲示板を外していないハギノアレグリアス。前走は4着に敗れたものの、その舞台は「ダート界の上半期の総決算」帝王賞で、自身に先着した3頭はGIで連対実績のある馬たち。レモンポップが回避した今回は実績断然で、人気でも本命はやむを得ません。

キズナ産駒の牡馬は、瞬発力がないぶんダートで出世する馬が複数おり、JRAのダート重賞はこれまで不思議と勝てていないものの、今回は絶好のチャンス。ハギノアレグリアスも、JRAのダート重賞は3戦連続2着と勝ち切れていませんが、今回は決めてくれるでしょう。

馬券は、ハギノアレグリアスからの馬単マルチとワイド。さらに、2項目以上に該当した4頭への3連複軸1頭ながしも買います。

注目は、同じキズナ産駒で前走ジャパンダートダービー2着のキリンジ。27日の日本テレビ盃では6着に敗れたものの、3歳馬ではトップクラスの実力を持っているミトノオーに先着しており、若馬が強いシリウスSで、歴戦の古馬相手に実力が通用するか注目です。

それでは土曜日も競馬を楽しみましょう。最後までお読みいただき、ありがとうございました。



▽その他主宰者の予想コラム
◆【無料】とっておきの“お宝データ”をお届け!【重賞イチオシDATA!シリウスS】JRA屈指のタフなコースで巨漢馬を狙い撃つ!

◆【無料】トレセン発の特選情報で激走馬を先取り!【馬クダンカード】レッド 阪神11R シリウスS

◆【無料】先週・野路菊Sで小笠原が3連単8040円を撃破!UMAJIN.net編集部「チームUMAJINの重賞攻略、自信の一鞍、太鼓判予想&栗東R氏のメイン予想、追い切り特注馬!」

この記事が参考になった方は
主宰者に「エール」を送ろう!(最大10回)

エール0

この主宰者をお気に入りに登録しよう!
マイページから確認できます

お気に入り登録
競馬サロン TOP

人気主宰者の「重賞」「自信の一鞍」など複数の予想を30日間定額で!

月額コースはコチラ

ただいま30日間
無料お試しキャンペーン実施中!

全コラムが見放題
月額コースはコチラ

月額コース購入に進む

この記事のみをご覧になりたい方はコチラ

単品購入(500pt)に進む

本記事は単品購入限定となります

PAGE TOP