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競馬サロン

調教ライター 西村武輝

2024/10/18 13:10

菊花賞2024 調教からの有力馬&穴馬ジャッジ!【重賞深掘りPROJECT】

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「菊花賞」全頭追い切り診断動画はこちら!

【菊花賞 2024|調教診断】シン・王道ローテで臨むあの馬を【S評価】!

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毎週金曜、その週メイン重賞の気になる有力馬&穴馬を「追い切り」目線で徹底解説、および「S」「A」「B」の3段階で格付け。今週の対象は「菊花賞」です!

■コスモキュランダ

【中間調整】弥生賞では向こう正面から動いていく積極的な競馬から、長くいい脚を持続させ2着シンエンペラーに1馬身1/4差をつける完勝。続く皐月賞はジャスティンミラノにクビ差まで迫る2着で、着順は位置取りの差だけだったと言っていいだろう。日本ダービーは出遅れを喫してしまい、序盤16番手追走という厳しい展開。結局6着に終わったが、早めに押し上げるこの馬の競馬はできており、3着に0秒2差なら高い能力の一端は示せた。秋初戦・セントライト記念は1番人気に応えられずの2着も、イン有利の馬場を最大限に活かしたアーバンシックに分があっただけ。ここでも長くいい脚を使うこの馬の競馬できていたし、まずは順調な滑り出しだったのではないか。

1回使って菊花賞へ進むのは当初からの青写真通り。弥生賞→皐月賞時のパターンを踏襲し、今回も在厩で調整されている。当初はプールで秋初戦好走の反動を抜いてやり、9月26日の坂路15-15から時計を再開。ここでさっそく併せ馬ができたように、精神面はなんの不安もなさそう。1週前のウッド調教では序盤にゆったり入って折り合いに専念し、終いまで馬なりを保つ併せ馬。意図した通り、いい意味での脱力感から楽な手応えを保って併入とした。

【最終追い切り】レース当週もウッドで併せ馬。2歳1勝馬を3馬身ほど先に行かせ、比較的速いラップを刻む相手を楽に追い詰めていく。コーナーでは威嚇するような素振りで気迫満点といったところ。相手も良く走ったが、結局手応え圧倒で切れ勝ちし1馬身抜け出しての先着とした。前走時より体を柔軟に使えていたのは好感。

【見解】常に稽古で安定した動きを見せるタイプだが、最終追いでの伸びやかさ、柔軟さは前走時以上。気迫の面も十分で、1回使われた効果はてきめんといったところだ。これまでは1週前に強い負荷を掛ける調整パターンだったが、今回は終い重点の馬なり。これはM.デムーロ騎手の進言を容れたもので、これが最終追いの柔軟な動きに繋がったのかも。もちろん未知の3000mを走るにあたって余力温存、折り合う感覚の涵養という意味でもこの策が吉と出そう。京都2歳Sは凡走もこれは再三の不利が祟ったもの。マクって長くいい脚を使う脚質はいかにも京都向きだし、右回りでの安定感は中山重賞での好走ぶりから証明済みだ。メイショウタバルが引っ張って上がりを要する展開となりそうなのも好材料。ラスト1冠を手にする可能性は十二分と言える。

総合評価「S」

■ヘデントール

【中間調整】今年3月の1勝クラス・中山芝2000m戦で1頭だけ違う伸び脚から3馬身差快勝。距離が延びていい血統背景でもあり、続く青葉賞では1番人気に推されたが、出遅れかつ後方から行きたがるチグハグな競馬となり8着に沈んでしまった。その後は自己条件で仕切り直すことに。古馬との初対戦だった2勝クラス・町田特別でなんなく勝利。そしてそこから中8週、菊花賞への試金石と陣営が捉えていた前走・日本海S(3勝クラス)も楽に抜け出し、3馬身半差の快勝を収めた。この内容から菊花賞行きがほぼ内定。

その後は放牧に出され、ラスト1冠へ英気を養う。涼しくなった9月下旬に美浦へ帰厩。29日のウッド14-14を皮切りに順調に調整メニューを消化している。1週前のウッド併せ馬ではBCマイルに向けて調整されている厩舎の看板ホース・ジオグリフに対し手応え優勢で追走併入。渋っていたウッドチップをものともしない、力強さあふれる動きだった。

【最終追い切り】レース当週は今回新コンビを組む戸崎騎手が騎乗し、ウッドで“木村厩舎流”の3頭併せ。少しだけ重心を高く見せたが、脚捌きはしっかりしており、問題ないレベル。外先行の馬がややオーバーペース気味に抜け出す格好だったが、これにスッと対応し楽に並び掛けていき、最後までいい手応えを保って結局2頭と併入とした。

【見解】青葉賞こそ案外も、近2戦で改めて豊富なスタミナと競馬センスをアピール。前に行く意識を植え付けられたのもいい。攻めは名門・木村厩舎らしく順調で、最終追いでは絶品レベルと言える気持ちの張り、操縦性の高さを見せつけた。初の関西遠征、フルゲート18頭立て、そして結果を出してきたルメール騎手の手離れと克服課題は並ぶが、GIでもやれるのではないか。昨年日本海S勝ちから臨んで菊花賞を制したドゥレッツァの再現なるか。

総合評価「A」

■ショウナンラプンタ

【中間調整】3歳初戦の1勝クラス特別・ゆきやなぎ賞で接戦をモノにし、そこから中6週で臨んだ青葉賞ではいい決め手を発揮し勝ち馬にアタマ差まで迫る2着。日本ダービーは大外17番枠とスローペースに泣き15着に終わったものの、秋初戦の神戸新聞杯では前に行った2頭がワンツーする流れの中、中団から押し上げ3着に入った。相手なり、展開なりに末脚を使えるのが魅力の馬だ。

菊花賞へ進むのは予定通り。10月6日の坂路15-15から時計を再開し、1週前追いの坂路調教では不動の主戦・鮫島駿騎手が跨り末を伸ばされた。渋った馬場にやや勢いを削がれた感もあったが、折り合いは上々の部類だったと言える。

【最終追い切り】レース当週の坂路調教も鮫島駿騎手が騎乗。いつも通り終い重点のメニュー消化となった。この日はややバランスが悪く、終始右にヨレ気味の走り。ギアチェンジも馬自らスッと加速するのではなく、鞍上の扶助があってようやく伸びるといった感じだった。

【見解】調教消化は順調で、引っ掛かるような面もなく大型馬が1回使われ、体調は型どおりアップといったところ。1週前追いはそこまでのインパクトはないものの、まとまった動きができていた。しかり最終追いではこの馬の課題であるバランスの悪さが出たような動き。ギアチェンジのスムーズさを欠いたし、操縦性の難しさを感じさせた。もとより走り方のバランスから左回りがいいとされていた馬で、右回りのホープフルSでは4角で外へ逃避するような場面もあった。馬具の工夫などでだいぶ矯正されてはいるだろうが、攻めからはまだ半信半疑といったところ。それで久々に迎える右回りがコーナー6回のGI戦とあって、不安が先に立つ。前走時は坂路ラスト1Fで11秒台を3本マークしていたが、この中間の最速は12秒1に留まっているのもどうか。能力を出し切れないシーンは考えておきたい。

総合評価「B」

<【重賞深掘りプロジェクト】 調教ライター 西村武輝>
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。UMAJINでは「競馬サロン」開設以前から毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。

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=重賞深掘りPROJECT関連動画=

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