UMAJIN競馬サロンの読者諸氏へ
最後くらいは的中ラッシュで締めくくりたいと思っていたが、「本命チョイ負けの4着」という何とも言えない結果になったね。

最後に的中を届けられなかったのは本当に悔しかった。
俺らしいと言えば俺らしいのかもしれないが、カッコ悪い最後で申し訳ない。

しかーし！
競馬が終わるわけではない。

俺は一生競馬を続けるし、恐らく死ぬまでどこかで書き続けるだろう。

それくらい競馬は勿論、予想を晒す行為に魅了されているのかもしれないし、そうさせてくれたのは読者諸氏のおかげだと思っている。

つまり、俺は齢五十にして「天命」を知れた幸せ者だという事だ。

思い起こせばUMAJIN競馬サロンでの執筆は「2017年のジャパンカップ週」からスタートしたんだよな。

その年のジャパンカップのコラムでは「キタサンブラックとレイデオロは馬券圏内は堅そうだが1着ではない！」なんてことを書いていた。
相変わらずの決め打ち馬券だが、1着シュヴァルグラン、2着レイデオロ、3着キタサンブラックという結果で「はいどーん！」を一緒に言えたのが最初の一歩だったね。

それからおよそ7年半。

石丸伸二氏率いる再生の道の唯一の党是や米国大統領の任期が「2期8年」。
後付けにはなるが、一つの場所に留まるのはやはりこれくらいがちょうどいいんだろう。
つまり、俺自身も更にもう一段成長するためには、これ以上同じ場所に留まってはいけないんだという事なんだと解釈している。

競馬をより楽しく！
競馬界に貢献と熱狂を！

これからもこのテーマは変わらない。

そして今、「楽しさ」「貢献」「熱狂」といったキーワードに対しての新たなアプローチが、UMAJIN発でいくつも生み出されようとしている。

これらの基準は人それぞれで、様々な「楽しみ方」、様々な「貢献の仕方」、様々な「熱狂」があって然るべきで、だからこそ「そこを広げよう」という動きが生まれてきている事をとてもうれしく思うし、これから俺や1号のアニキが移籍する【競馬アカデミー：UMADEMIA】もその中の一つということ。

そしてこの動きはこれで終わらず、ダーヤマ率いるチームも加速させてくれるはずだ。

実は、フェブラリーSの夜、UMAJIN編集部の皆さんからも、なんだか照れくさい卒業祝いをしてもらったよ。
それは、彼らだけではなく、一部の読者さん、そして、UMADEMIAのチームも一緒に、小さいながらも嬉しい卒業式のようなオフ会を開いてくれた。


その時、ダーヤマ(山田SPREAD編集長)が言ってくれたよ。

「7号にはゼッテー負けねー！」

ってね。

「ふはははは！かかってきなさい！俺こそゼッテー負けねー！」

と答えたが、嬉しかったね。

馬券の上手さじゃ直ぐ抜かれるかもしれないし、もうとっくに抜かれてるかもしれないが、

「競馬を楽しむって事については、俺の壁はソコソコたけーぞ！」

とね。

そこに挑んでくれる若者（ただダーヤマそんなに若くねーんだよな実は。苦笑）が生まれてきて、きっとそれを更に若い者たちに紡いでくれる。

UMAJIN競馬サロンにもそんな思いを引き継いでくれる新たな執筆陣も増えて、いい意味での新陳代謝が起こってくれている。

その意味じゃ、「もっと深堀した競馬メディアを作りたい」って言って、ウマデミアで俺や1号のアニキのことをコキ使うブッシーも大したもんだ。

「俺らに深堀りを許したらガチでキモいぞ！ホントに良いのか？」

ってね。笑

でもね、そんな、競馬の次世代を背負おうとしてくれる「覚悟を持った人材」が生まれてきてくれている事に心から嬉しさを覚えるのよ。

という事で俺はもう少しこの若者たちの「壁」であり続けなくちゃいけなくなっている訳だが、こんな壁は早く『踏み台』にしてどんどん超えて行って欲しいよね。

そして読者諸氏にはそんな古い壁をドカドカと踏みつぶしていく、彼らのことをこれからも応援してやって欲しいね。

それが延いては『読者諸氏のため』になり、『競馬界のためになる』と俺は信じている。

だから、皆、これからも頼む。

そして、今回最後の挨拶コラムを俺に託してくれた1号のアニキ。
1号のアニキは最後のコラムで『イギリスの軍事学者・軍事史研究家であるベイジル・リデルハート』の話を引用して、こう書いていたよね。

＝＝1号コラムより引用＝＝
外交の要諦は「宙ぶらりんの状態に耐えること」であると。

つまり、どっちつかずの状態で、進めるという事である。
それは、何故か？

物事がいずれにも決しない状態に耐えるのは、精神的にとても辛いことだ。
その辛さに耐えかねて安易な道を選択してしまうと、そこには、大きな災難が待っている。
それこそが、死に至る道であり、そういう方向を向いてしまうと、自分に利得があるような
幻想が見えてきてしまう。そんな未来は、ほぼやって来ないのにね。

安易な方に逃げ道を求めようとする国家や会社、組織は、間違いなく破滅への道を歩む。
だが、この宙ぶらりんの状態に耐えることこそ、可能性が明確ではない勝利の幻想を
追い求め、国家や会社を灰燼に帰せしめるよりは、遥かにすぐれた選択なのだというのだ。

＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝

1号のアニキは色々な局面で、比喩をくれる。
今回の比喩もとても素敵な比喩だね。

選択の連続である人生、そして、競馬。
それぞれの「今」をどう受け止めるか？

だからこそ踊り場に居るようなこともあるわけだよね。
そこを我慢しなくちゃいけない時もあるわけだよね。

それは正に寺山修司の言った「競馬は人生の比喩ではない。人生が競馬の比喩である」という言葉そのものだと思う。

そして寺山修司はこうも言っている。

「私たちは一頭のサラブレッドを見るとき、それが『ただの一頭』ではなく、サラブレッドの歴史、その血の宿命と葛藤、そして自然に挑んできた人工の営為の結果であることを知るのである。長距離が得意な馬、一瞬のスピードをもった馬、内気な馬、好色な馬、視力の弱い馬、大食いの馬、さまざまな馬の性格は、そのまま、人間によって作り出された『作品』であることがわかる」

そして彼はこうも言った。

「僕は物語りを中断してしまわないと気が済まない。完結してしまうと観客の中に余白が残されない。常に物語りは半分作って、あとの半分は観客が作って一つの世界になっていく」

素敵な世界観だよね。
まさに競馬を嗜むための全てが詰まっていると思うわけだ。

会った事も、話したことも無いが、俺は好きだ。

なぜなら、誰よりも「観客(競馬ファン)のことを信じてくれている」という事を感じるからだ。

サラブレッドが人間が作った作品であり、その作品は観客も一緒に作って1つの作品になっている。
ならば、俺は、サラブレッド一頭一頭を「最高の作品」に昇華させるべく、競馬と接したい。

そしてそんな競馬仲間を沢山増やし、数万、数十万、数百万の作品を共に作り、そこに「その馬が生きていた事」を紡いでいきたい。

それが俺のタラレバの本質だ。

それを理解してくれる多くの仲間に出会えたUMAJIN競馬サロンに感謝。

そして、これから、その道は枝分かれしながらも、アマゾン川のように流域面積を広げていく事だろう。

まだまだ競馬を楽しめる！
まだまだ多くの作品を一緒に作っていける！

そんな思いを強くさせてくれたUMAJIN競馬サロンの読者諸氏に感謝。

始まりのための終わり。

なので、今一度、皆にこの言葉を贈りたい。

はいどーん！競馬は簡単だ！

覆面馬主7号


＝＝覆面馬主7号氏コラムに関する重要なご案内＝＝
本コラムを節目にUMAJIN競馬サロンでのコラム執筆を卒業される覆面馬主7号氏と覆面馬主1号氏。
今後は3月末OPEN予定の新サイト「競馬アカデミー・ウマデミア」でその筆を振るわれることになりますが、サイトオープンまでの約1カ月間、臨時特設サイトにて覆面馬主7号氏及び覆面馬主1号氏のコラムが無料でご覧いただけます。

＝UMADEMIA特設サイト＝＝
3月1日（土）分のコラムから無料公開開始

＜来週の重賞＞
・3月1日（土）：オーシャンS
・3月2日（日）：中山記念/チューリップ賞

特設サイトの準備が整い次第、ウマデミア公式LINEアカウントよりURLをご案内差し上げます。

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引きつづき覆面馬主7号氏及び覆面馬主1号氏のコラムをお楽しみいただければ幸いです。