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覆面馬主1号

2024/05/28 21:20

91回ダービーを終えて!

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何だろう。不思議なレースだったな、今年のダービーは。

最初の1000m、スローで流れて、こりゃレイデオロの年みたいになるのかな、となると時計遅いな、と思っていたら、サンライズアースがまくって来て、あれれ?と思ううちに直線に流れ込み、気づけば天才騎手が、内からするするやってきての勝利。
正直、みんなポカーンとしたんだと思う。

オレも、コラムにはジャスティンミラノが1強とか書いてたし、圭太が上手く好位から外へ出せたので、これは頂いたと思ったんだが、天才騎手の導くダノンデサイルに、あっという間に抜け出されてしまった。

で、計時された全体時計をみて、ん?2分24秒3。ん?まあまあ速い。というかレイデオロの年より2秒も速いじゃん。どういう事なんだろか??

レース全体のラップをみ直してみよう。

12.5-11.4-12.4-13.1-12.8-12.6-12.7-11.7-11.3-11.1-11.2-11.5

前半1200mが、74秒8。後半1200mが、69秒5???何じゃこりゃ。後半の方が5秒以上速いなんて。
ちなみに調べてみると、前半は、近年では2番目に遅く、後半は、一番速い。凄いレースだ。

これは、異常なラップを刻んだレースと言えるね。後半の5ハロンは、全て11秒台。

レイデオロの年は・・・

13.0-11.2-12.9-12.8-13.3-12.5-12.1-12.6-12.7-11.5-10.9-11.4

最後の3ハロンが10から11秒台が続くけど、その前2ハロンは、緩いままなんだよね。
だから、全体時計も遅かった。
逃げたマイスタイルは、レイデオロがまくって来たけど、ペースを上げず、直線向くまでスローペースのまま進んだ。
その結果、超スローペースで、ヨーイドンの競馬となった。

今年の場合は、エコロヴァルツが、サンライズアースが来たのを受けて、ペースをガツンと上げたんだよね。
エコロヴァルツは、2000mまでなら皐月賞の時計も示しているように、速いし能力も高いから、前半これだけ緩ければかなり余力があった。
だから、ちょうど残り1000mの所で、サンライズアースのまくりに対応してラップを上げた。
これが、今年のダービーの大きなポイントだと思う。
この時点から、全て11秒台の厳しいラップに突入。

なので、同じスローペース年でも、レースの質が全然違っていると思う。
この後半は、相当きついよ。
直線3ハロンの瞬発力勝負ではなくなったんだよね。後半5ハロン勝負になった。

専門紙なんかの上がり最速みたいな記述で慣れている人は、上がり3ハロンの速さを尺度にしがちだけど、このダービーは、そういうレースにならなかった。
その証拠に、それぞれの馬の上がり3ハロンと着順は、こんな感じだ。

1着 ダノンデザイル4番手から上がり3位
2着 ジャスティンミラノ5番手から上がり6位
3着 シンエンペラー9番手から上がり2位
5着 レガレイラ13番手付近から上がり1位

これを見ると、上がり3ハロンという指標だけでは、本質を捉えられない事がよく分かる。
後半の1000mが、まさに高速ラップの持久力勝負になった。そして、最もロスのない最内できついラップを刻み続けたのがダノンデサイルだったという訳だ。

上がり最速で届かなかったのは、前にいた組が、残り4ハロン目、5ハロン目からもうスパートしているからである。
つまり、前の仔たちは、最後の3ハロンはもちろん、その前の2ハロンも速く走っている。

前半では騎手も観客も全ての人が、瞬発力勝負と思ってみていたが、なんと後半は、怖ろしい持続力勝負になった、という訳だ。

それにしても、ダノンデサイルというか横山典弘騎手は、この乱ペースを読み切ったかのように、最短コースをきっちり走り切った。
凄いよね。

オレは、以前自分の馬に乗ってもらった時に彼が言った言葉を思い出した。その日は、1番人気を背負って鞍上に横山典弘騎手。オレの期待は大きく膨らんでいたが、結果は、掲示板にも載れずの惨敗だった。
レースを終えて、彼は、こう言った。

横山「今日は、走る時ではなかったですね。勝つ時が、いずれ来ますよ。」

オレ「走る時?勝つ時って?なんですか??」

横山「そういう日が巡って来るもんなんです。運命の日というか、勝てる日が。今日はそういう日じゃなかっただけですよ。心配ないです。」

オレ「ふーん。そういうもんなのか・・・・よく分からん。」

でも、その仔は、次走、今度は人気が落ちていたが、体調は良さそうだった。
そして、横山典弘騎手を鞍上に圧勝したのだった。

「今日が、勝つ時だったのか・・・。」

哲学者から運命論を聞いたようなそんな感じだったんだけど、あとでよくよく考えたら少し彼の言ってた事が分かって来た。

競馬の勝ち負けは、極めて複雑怪奇なものである。
単勝1倍台でも、勝てると約束は出来ない。

馬の体調、バイオリズム、枠順、レースのペース、相手の馬の状態、そして、手綱を握る騎手の戦略、追い出しのタイミング、その時のコース取り、風向き、馬場状態・・・・・もう挙げたらキリがない位、勝ち負けを左右するファクターは多い。
これらのピースが全て、カチャっとハマった時、勝利が訪れるのである。

横山典弘騎手が、言ってた「勝つ時」それが、ダノンデサイルにとっては、ダービーのその日だったのである。

4月の皐月賞での競走除外。「右前肢跛行」のためゲートイン直前で出走を取りやめた判断は、正しかった。
京成杯を歴代トップクラスの勝ち方をしていて、陣営は皐月賞に挑戦したかったはず。しかし、横山騎手はゲート入り直前の輪乗りの段階で歩様の違和感を察知して異変があると申告したのだった。

彼は、ダービーの後でこう言った。
「(出走を)やめるという自分の決断が間違っていなかった。スタッフに改善してもらって今がある。
それが結果として現れたのが本当にうれしい。」

そして、安田調教師はこう言っていた。
「しんどかった。皐月賞を走った後なら疲労をケアしてリセットすればよかったが、出走していないのに同じくらいの負荷をかける必要があった。馬の精神力、集中力を維持することが難しかった。
この期間に想像以上に成長してくれた。」と。

こうしたコメントを聞いても、全てのピースがカチャっとハマった物凄い運命を感じる。

今年のダービーのとんでもないラップも、枠順も、好位を取れたことも、ラスト5ハロンで、意識してハイラップを踏めたのも、全てが、「勝つ時」に向かう時間の魔法によるものだったのだ。

横山典弘が言う「勝利とは運命なのである。」という意味が、ダノンデサイルの勝利を目の当たりにしてよく分かった。

こう考えたら、競馬の全ての勝利にこうした時間の魔法がかかってるのかもしれない、と改めて思う。
そして、競馬というゲームの奥深さに改めて感嘆するばかりだ。

さあ、新しい年だ。1年後、府中のターフで、時間の魔法がかかる仔は、さあどの仔なのだろうか???

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