競馬サロン

齋藤翔人
196
2022/12/09 19:00
【中日新聞杯】 得意舞台で巻き返すか、イクスプロージョン

今週末も3場それぞれで重賞が行なわれ、日曜日は香港国際競走が開催されます。
その香港国際競走には日本馬が大挙14頭出走し、そのうち11頭がGI馬というものすごいメンバー。どうしても、4レース全勝を期待してしまうところですが、地元馬や欧州調教馬も強豪揃い。そう簡単にはいかなさそうです。
一方、国内で行なわれるGIは、2歳女王決定戦の阪神ジュベナイルフィリーズ。重賞ウイナー5頭をはじめ、高レベルの混戦といったところでしょうか。
ところで、きまってこの時期に話題になるのが、関東馬vs関西馬のGI年間勝利数。西高東低が叫ばれて久しいですが、ご存知のとおり、関東馬の勝ち越しは四半世紀近くありません。最後の最後まで接戦となった昨年も、関西馬のキラーアビリティがホープフルSを勝利。惜しくも勝ち越しならず、13勝ずつで仲良く引き分けました。
そんな中、迎えた2022年は上半期から関東馬が絶好調。折り返しの宝塚記念では5勝差をつけ天皇賞・秋まで変わりませんでしたが、11月に入り関西馬が大逆襲。ジャパンCのヴェラアズールで2勝差に迫ると、チャンピオンズCに関東馬の出走はなし。平地GIに限れば、ともに10勝で並んでいます。
関東馬が最後に勝ち越した年。つまり98年は、今年とは対照的に秋に入ってから関東馬の攻勢が凄まじく、下半期初戦の秋華賞こそファレノプシスが制して一時は勝ち越しを許すも、そこから怒濤の6連勝。スティンガーの阪神3歳牝馬S(現・阪神ジュベナイルフィリーズ)で早々に勝ち越しを決めると、朝日杯3歳S(現・朝日杯フューチュリティS)で連勝は止まりましたが、スプリンターズS、有馬記念を連勝。6勝差をつけて圧倒しました。
また、この年GIを制した関東馬を調べると、セイウンスカイにエルコンドルパサー。さらにはタイキシャトル、メジロドーベルなど、ワクワクするようなメンバーばかり。そして最後、有馬記念を締めたのは、前年の2歳王者グラスワンダーでした。
ただ、多くのレースで東西別々に馬券が発売されていた時代に比べると、対抗意識はやや薄らいでいるのではないでしょうか。むしろ、東西というよりは対海外に目が向けられており、今週末の香港国際競走も、日本vs香港vs欧州の図式が明確になっています。
とはいえ、トレセンが2か所に分かれている以上、関東馬、関西馬という区分は常につきまとい、絶対に負けられない!と思っておられる関係者、そしてファンも多数いらっしゃることでしょう。
ちなみに、今年行なわれたGII、GIII(障害重賞含む)に限定すると、関東馬30勝に対して関西馬は79勝。昨年の同時期は41勝と68勝で、むしろこちらは大きく差が開いています。
年内のGIは残り5レース。24年ぶりの勝ち越しは十分にありますが、GII、GIII勝ちがさらに増えれば、来年以降のGI勝ち越しも自ずとついてくるかもしれません。
それでは、そろそろ予想に。
昨年は3連単の配当が230万円を超え、大波乱となった中日新聞杯。今年もフルゲートの18頭立てで、GI馬が出走するとはいえ混戦のメンバー構成となりました。
今回は、そんな中日新聞杯の過去5年を深掘り調査。重視できそうな指標を探し出し、そこから予想を組み立てます。
(1)前走間隔
(2)前走着順
(3)前走馬体重
(4)前走頭数
(5)前走枠順
(6)前走距離
(7)今回の枠順
(8)前走の馬場状態
近年の傾向から重視できそうな指標は、上記8項目。まずは(1)。前走間隔です。
前走から、やや間隔を開けてきた馬が強い当レース。具体的には前走から中4週以上の間隔を開け、前走上がりが6位以下。なおかつ、前走4コーナーで3番手以下に位置していた馬が[3-2-4-15/24]。勝率12.5%、複勝率37.5%。単勝回収率120%、複勝回収率285%と、まずまずの成績を収めていました。
次は(2)。前走着順です。
荒れる中日新聞杯。その要因としてあげられるのが、前走好走馬の不振です。前走6着以内馬は、なんと[1-0-1-33/35]で、勝率2.9%、複勝率5.7%。単複の回収率は10%台です。
これに対し、前走7着以下で前走5番人気以内の馬は[3-3-2-12/20]。勝率15.0%、複勝率40.0%。単勝回収率144%、複勝回収率168%と、なかなかの成績でした。
続いては(3)。前走の馬体重について。
中型から小型の馬が強い当レース。具体的には前走480kg未満で、今回の斤量が54kgか55kg。かつ関西所属の騎手か外国人騎手(ルメール騎手、M・デムーロ騎手を除く)が騎乗する馬は[3-4-1-12/20]。勝率15.0%、複勝率40.0%。単勝回収率147%、複勝回収率372%と、こちらも(2)と同レベルの成績です。
(4)は前走の頭数。
中日新聞杯は、前走18頭立てのレースに出走した馬が強く[2-2-2-9/15]。勝率13.3%、複勝率40.0%。単勝回収率122%、複勝回収率386%と、頑張っていました。
(5)は、前走の枠順です。
中日新聞杯は、前走内枠に入って力を出し切れなかった馬が巻き返すレース。具体的には、前走1枠から3枠に入った関西馬が[2-1-2-9/14]。勝率14.3%、複勝率35.7%。単勝回収率167%、複勝回収率140%と、まずまずの成績でした。
(6)は、前走の距離。
前走から、距離延長で臨む馬が強い当レース。その中でも、前走芝のレースに出走した馬は[2-1-2-9/14]。勝率14.3%、複勝率35.7%。単勝回収率69%、複勝回収率112%。(5)と同レベルの成績です。
(7)は、今回の枠順について。
5枠に入った馬が、やたらと強い中日新聞杯。[1-2-2-5/10]で、複勝率50.0%、複勝回収率140%と、素晴らしい成績を収めていました。
そして、最後は(8)。前走の馬場状態について。
前走、道悪のレースで力を発揮できなかった馬が巻き返す中日新聞杯。前走、芝の重か不良馬場のレースに出走した馬は[1-2-1-4/8]。勝率12.5%、複勝率50.0%。単勝回収率246%、複勝回収率176%と、サンプルは少ないものの抜群の成績。
今年は、ギベオンのみ該当します。
以上、8つの指標を踏まえ、印と買い目を下記のとおりとしました。
◎10 イクスプロージョン
○5 アルジャンナ
▲12 バジオウ
☆1 キラーアビリティ
△18 アスクワイルドモア
△11 カントル
△8 ギベオン
△4 ワンダフルタウン
△2 コトブキテティス
△13 ダンディズム
△6 プログノーシス
△9 アイコンテーラー
△17 プリマヴィスタ
【買い目】
・単勝 10、5
・馬単マルチ 10=5、12、1、18、11、8、4、2、13、6、9、17 計24点
・ワイド 10→5、12、1、18、11、8、4、2、13、6、9、17 計12点
・3連複軸1頭ながし 10→5、12、1、18、11 計10点
・3連複軸2頭ながし 10、5→8、4、2、13、6、9、17 計7点
本命候補は、4項目に該当したアルジャンナとイクスプロージョン。ただ、荒れるとはいえ、近況を見るとさすがにアルジャンナは推しづらく、イクスプロージョンを本命にしました。
1年前までは、2勝クラスをなかなか突破できないでいたイクスプロージョン。しかし、3月に熊野特別を勝利すると、次走2着をはさんで、3勝クラスとオープンを連勝。一気に本格化しました。
前走の新潟記念は、やや引っ掛かるようなところもあって大敗しましたが、今回は[3-2-2-2/9]と、得意の中京コース。また、オルフェーヴル産駒は11、12月の重賞で活躍しており、前者は複勝率50.0%で、後者は41.9%。単複の回収率は優に100%を超えています。
馬券は、いつもどおり単勝と馬単マルチ、ワイドですが、念のためアルジャンナの単勝も購買います。さらに、点数は多くなりますが、3項目以上該当した5頭を相手にした3連複軸1頭ながしと、大波乱を狙ってアルジャンナとの3連複軸2頭ながしも購入。年の瀬に向けて回収率を上げるためにも、なんとか一発逆転を狙いたいところです。
それでは土曜日も競馬を楽しみましょう。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
その香港国際競走には日本馬が大挙14頭出走し、そのうち11頭がGI馬というものすごいメンバー。どうしても、4レース全勝を期待してしまうところですが、地元馬や欧州調教馬も強豪揃い。そう簡単にはいかなさそうです。
一方、国内で行なわれるGIは、2歳女王決定戦の阪神ジュベナイルフィリーズ。重賞ウイナー5頭をはじめ、高レベルの混戦といったところでしょうか。
ところで、きまってこの時期に話題になるのが、関東馬vs関西馬のGI年間勝利数。西高東低が叫ばれて久しいですが、ご存知のとおり、関東馬の勝ち越しは四半世紀近くありません。最後の最後まで接戦となった昨年も、関西馬のキラーアビリティがホープフルSを勝利。惜しくも勝ち越しならず、13勝ずつで仲良く引き分けました。
そんな中、迎えた2022年は上半期から関東馬が絶好調。折り返しの宝塚記念では5勝差をつけ天皇賞・秋まで変わりませんでしたが、11月に入り関西馬が大逆襲。ジャパンCのヴェラアズールで2勝差に迫ると、チャンピオンズCに関東馬の出走はなし。平地GIに限れば、ともに10勝で並んでいます。
関東馬が最後に勝ち越した年。つまり98年は、今年とは対照的に秋に入ってから関東馬の攻勢が凄まじく、下半期初戦の秋華賞こそファレノプシスが制して一時は勝ち越しを許すも、そこから怒濤の6連勝。スティンガーの阪神3歳牝馬S(現・阪神ジュベナイルフィリーズ)で早々に勝ち越しを決めると、朝日杯3歳S(現・朝日杯フューチュリティS)で連勝は止まりましたが、スプリンターズS、有馬記念を連勝。6勝差をつけて圧倒しました。
また、この年GIを制した関東馬を調べると、セイウンスカイにエルコンドルパサー。さらにはタイキシャトル、メジロドーベルなど、ワクワクするようなメンバーばかり。そして最後、有馬記念を締めたのは、前年の2歳王者グラスワンダーでした。
ただ、多くのレースで東西別々に馬券が発売されていた時代に比べると、対抗意識はやや薄らいでいるのではないでしょうか。むしろ、東西というよりは対海外に目が向けられており、今週末の香港国際競走も、日本vs香港vs欧州の図式が明確になっています。
とはいえ、トレセンが2か所に分かれている以上、関東馬、関西馬という区分は常につきまとい、絶対に負けられない!と思っておられる関係者、そしてファンも多数いらっしゃることでしょう。
ちなみに、今年行なわれたGII、GIII(障害重賞含む)に限定すると、関東馬30勝に対して関西馬は79勝。昨年の同時期は41勝と68勝で、むしろこちらは大きく差が開いています。
年内のGIは残り5レース。24年ぶりの勝ち越しは十分にありますが、GII、GIII勝ちがさらに増えれば、来年以降のGI勝ち越しも自ずとついてくるかもしれません。
それでは、そろそろ予想に。
昨年は3連単の配当が230万円を超え、大波乱となった中日新聞杯。今年もフルゲートの18頭立てで、GI馬が出走するとはいえ混戦のメンバー構成となりました。
今回は、そんな中日新聞杯の過去5年を深掘り調査。重視できそうな指標を探し出し、そこから予想を組み立てます。
(1)前走間隔
(2)前走着順
(3)前走馬体重
(4)前走頭数
(5)前走枠順
(6)前走距離
(7)今回の枠順
(8)前走の馬場状態
近年の傾向から重視できそうな指標は、上記8項目。まずは(1)。前走間隔です。
前走から、やや間隔を開けてきた馬が強い当レース。具体的には前走から中4週以上の間隔を開け、前走上がりが6位以下。なおかつ、前走4コーナーで3番手以下に位置していた馬が[3-2-4-15/24]。勝率12.5%、複勝率37.5%。単勝回収率120%、複勝回収率285%と、まずまずの成績を収めていました。
次は(2)。前走着順です。
荒れる中日新聞杯。その要因としてあげられるのが、前走好走馬の不振です。前走6着以内馬は、なんと[1-0-1-33/35]で、勝率2.9%、複勝率5.7%。単複の回収率は10%台です。
これに対し、前走7着以下で前走5番人気以内の馬は[3-3-2-12/20]。勝率15.0%、複勝率40.0%。単勝回収率144%、複勝回収率168%と、なかなかの成績でした。
続いては(3)。前走の馬体重について。
中型から小型の馬が強い当レース。具体的には前走480kg未満で、今回の斤量が54kgか55kg。かつ関西所属の騎手か外国人騎手(ルメール騎手、M・デムーロ騎手を除く)が騎乗する馬は[3-4-1-12/20]。勝率15.0%、複勝率40.0%。単勝回収率147%、複勝回収率372%と、こちらも(2)と同レベルの成績です。
(4)は前走の頭数。
中日新聞杯は、前走18頭立てのレースに出走した馬が強く[2-2-2-9/15]。勝率13.3%、複勝率40.0%。単勝回収率122%、複勝回収率386%と、頑張っていました。
(5)は、前走の枠順です。
中日新聞杯は、前走内枠に入って力を出し切れなかった馬が巻き返すレース。具体的には、前走1枠から3枠に入った関西馬が[2-1-2-9/14]。勝率14.3%、複勝率35.7%。単勝回収率167%、複勝回収率140%と、まずまずの成績でした。
(6)は、前走の距離。
前走から、距離延長で臨む馬が強い当レース。その中でも、前走芝のレースに出走した馬は[2-1-2-9/14]。勝率14.3%、複勝率35.7%。単勝回収率69%、複勝回収率112%。(5)と同レベルの成績です。
(7)は、今回の枠順について。
5枠に入った馬が、やたらと強い中日新聞杯。[1-2-2-5/10]で、複勝率50.0%、複勝回収率140%と、素晴らしい成績を収めていました。
そして、最後は(8)。前走の馬場状態について。
前走、道悪のレースで力を発揮できなかった馬が巻き返す中日新聞杯。前走、芝の重か不良馬場のレースに出走した馬は[1-2-1-4/8]。勝率12.5%、複勝率50.0%。単勝回収率246%、複勝回収率176%と、サンプルは少ないものの抜群の成績。
今年は、ギベオンのみ該当します。
以上、8つの指標を踏まえ、印と買い目を下記のとおりとしました。
◎10 イクスプロージョン
○5 アルジャンナ
▲12 バジオウ
☆1 キラーアビリティ
△18 アスクワイルドモア
△11 カントル
△8 ギベオン
△4 ワンダフルタウン
△2 コトブキテティス
△13 ダンディズム
△6 プログノーシス
△9 アイコンテーラー
△17 プリマヴィスタ
【買い目】
・単勝 10、5
・馬単マルチ 10=5、12、1、18、11、8、4、2、13、6、9、17 計24点
・ワイド 10→5、12、1、18、11、8、4、2、13、6、9、17 計12点
・3連複軸1頭ながし 10→5、12、1、18、11 計10点
・3連複軸2頭ながし 10、5→8、4、2、13、6、9、17 計7点
本命候補は、4項目に該当したアルジャンナとイクスプロージョン。ただ、荒れるとはいえ、近況を見るとさすがにアルジャンナは推しづらく、イクスプロージョンを本命にしました。
1年前までは、2勝クラスをなかなか突破できないでいたイクスプロージョン。しかし、3月に熊野特別を勝利すると、次走2着をはさんで、3勝クラスとオープンを連勝。一気に本格化しました。
前走の新潟記念は、やや引っ掛かるようなところもあって大敗しましたが、今回は[3-2-2-2/9]と、得意の中京コース。また、オルフェーヴル産駒は11、12月の重賞で活躍しており、前者は複勝率50.0%で、後者は41.9%。単複の回収率は優に100%を超えています。
馬券は、いつもどおり単勝と馬単マルチ、ワイドですが、念のためアルジャンナの単勝も購買います。さらに、点数は多くなりますが、3項目以上該当した5頭を相手にした3連複軸1頭ながしと、大波乱を狙ってアルジャンナとの3連複軸2頭ながしも購入。年の瀬に向けて回収率を上げるためにも、なんとか一発逆転を狙いたいところです。
それでは土曜日も競馬を楽しみましょう。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この記事が参考になった方は
主宰者に「エール」を送ろう!(最大10回)
エール0
この主宰者をお気に入りに登録しよう!
マイページから確認できます
お気に入り登録
新着記事
-
【重賞深掘りプロジェクト】プロモーター・ブッシー2025/01/11 20:10
深掘り隊重賞予想一時お引っ越しのお知らせ
皆様、平素は重賞深掘りプロジェクト、深掘り隊員コラムをご愛顧いただきありがとうございます! プロモーターのブッシーでございます! 改めまして、深掘り隊員の重賞予想コラムを毎...
-
425
- 固定記事

人気主宰者の「重賞」「自信の一鞍」など複数の予想を30日間定額で!
先着800名様限定!
30日間無料キャンペーン実施中
月額コースはコチラ
ただいま30日間
無料お試しキャンペーン実施中!
全コラムが見放題
月額コースはコチラ
この記事のみをご覧になりたい方はコチラ
単品購入(500pt)に進む本記事は単品購入限定となります