今週が競馬サロン上で私が書く最後の記事となる。

すでにご存知のサロン読者も多いと思われるが、競馬サロンは2025年9月21日でサービス終了とのこと。長らくのご愛顧、まことにありがとうございました。

なお、こちらも周知されているように今後は『Winsight』にて記事を執筆。こちらでも改めてよろしくお願いいたします。

ラストウィークの予想となる今週。良い形で有終の美を飾れるよう、いつものように馬柱を徹底分析しつつ予想を進めていく。

ここからはオールカマーの予想に移る。

過去10年、オールカマー勝ち馬の次走成績は【2-0-0-8】。2着馬も【0-1-1-8】。いたく精彩を欠いている。

言うまでもなく、オールカマーは秋のGI戦線を占う前哨戦。ここから始動した馬が天皇賞・秋やジャパンC、エリザベス女王杯へと駒を進めるケースがほとんど。それは毎日王冠や京都大賞典にも共通していることだ。

なぜ、オールカマー好走馬の次走は危険なのか？

疑問を解くヒントとなるのが先週行われたセントライト記念。今回と同じ中山芝2200mで施行されるこのレースの勝ち馬次走成績は【2-0-1-7】。決して優秀な好走率とは言い切れず、東京や京都芝外回りとリンクする舞台でないことは明らかだ。

「中山芝2200mの好走は次走につながらない」

この事実を前提に予想を進めたい。

さて、オールカマーといえば真っ先に浮かび上がるのが中山巧者の存在だ。

レーベンスティール。
ローシャムパーク。
ウインマリリン。

過去の勝ち馬に中山芝重賞好走馬が並ぶのは決して偶然ではない。特殊という一言では片付けられないのが中山芝2200m……非常に中毒性のある条件と言える。

今年の出走予定馬でもっとも注目を集めるのはレガレイラ。実績は申し分ないものの、秋初戦にオールカマーを選択した陣営の意図はどこにあるのか？

3歳春には皐月賞を"ダービーの前哨戦"と位置付け、ダービーを獲るための試走に徹した。結果こそ伴わなかったが、私には当時の姿がフラッシュバックして仕方がない。能力を認めつつも今回は叩き台、狙いは次走東京GIだろう。

……が、今年のメンバーは少々厄介。

中山芝2200mの特殊性は先ほど挙げたとおり。距離が距離だけに、中距離馬であってもマイラータイプでは勝ち切れないケースが多く、直線に急坂がそびえる中山芝外回りはスタミナを容赦なく奪う。

ドゥラドーレス。
ヨーホーレイク。

このあたりは2000mベストかつ、どちらかと言えば1800m寄りに適性を持つ中距離馬だろう。

リビアングラス。
フェアエールング。

このあたりは渋った馬場や冬の芝に良績が集中している点がオール野芝の中山において引っかかる。距離・馬場適性を考えたとき、強調材料に乏しい馬が多いのだ。

レガレイラの目標が次の東京もしくは京都であることは間違いない。とはいえ同馬が馬券外に敗れたレースは左回りと関西圏、そしてマイラータイプが台頭する高速馬場だった皐月賞に限定。それ以外に使われた中山芝の2戦はいずれも上がり3F最速でGIを制している。牡馬混合戦のGI2勝の実績にもかかわらず、単勝2倍後半-3倍台はいくらなんでも疑われすぎだ。

右回りの非関西圏は【3-0-0-1】。
年齢4歳の牝馬は【3-3-0-2】。
3年連続勝利中の社台ノーザン系クラブ馬。

どれをとっても本命◎にふさわしい。ここはレガレイラの中山適性を素直に信頼する。

相手本線にはコスモキュランダを。

巻き返しを期した前走札幌記念は10着。ピークアウトを疑ってしまうパフォーマンスだったが、当時はホウオウビスケッツやステレンボッシュ、ヴェローチェエラといった持ち時計がある人気馬が総崩れの特殊な馬場コンディション。参考外で良いだろう。中山芝は【1-4-1-1】馬券内率85％と安定。あきらめるにはまだ早い。

クロミナンスも侮れない。

3勝クラス突破までは時間を要したものの、同クラス卒業後の重賞4戦は【0-2-2-0】と安定。中山・東京・道悪と条件不問で大崩れがない点は立派で、J.モレイラ＋好枠を引き当てたここは穴妙味を感じる1頭だ。

さらにはドゥラドーレス。

菊花賞4着、毎日杯3着と早くからポテンシャルを示していた馬。2度の長期休養を挟みつつ、近2走は重賞2着とようやく安定した力を発揮できるようになった印象だ。前走は1コーナーまでが長い舞台で外枠が味方した点から、この枠はかえってプラスと捉えたい。

◎４ レガレイラ
〇１ コスモキュランダ
▲３ クロミナンス
☆９ ドゥラドーレス
△５ ホーエリート
△２ リビアングラス
△７ ヨーホーレイク

【3連複/軸1頭】4＝1,3,9,5,2,7(15点)
【3連単/マルチ】4⇔1,3,9（18点）