皐月賞馬・ミュージアムマイルがここから始動。

菊花賞トライアルにあたる本レースだが、同馬は次走天皇賞・秋への出走が濃厚。そこに向けたひと叩きという趣が強いレースとなりそうだ。

なお、ミュージアムマイルの鞍上は戸崎圭太。これもまた陣営の青写真としては"次走乗り替わり"を想定したものか。幸英明→J.モレイラへのスイッチで一変をはたした皐月賞。思えば朝日杯FSも幸英明→C.デムーロへの手替わりで2着に入っており、セントライト記念で勝ち切るイメージがどうしても浮かばないのだ。

「ミュージアムマイルの1着はない」

そこが予想の出発点となる。

スタート地点が決まれば、予想は比較的スムーズに進む。ここで見るべきポイントは春実績馬vs.条件戦勝ち上がり組の取捨。結論から言ってしまうと、私は後者の可能性にかけるべきだと判断した。本レースで菊花賞の優先出走権を獲得すべく"メイチ級"で臨む馬に白羽の矢を立てたい。

本命はレッドバンデ。

1勝クラスを制したばかりと実績では見劣りする同馬。それでも通用すると判断したのは、前走のパフォーマンスがあまりにも鮮烈だったからだ。

当時の勝ち時計は2分24秒3。クロワデュノールが制した日本ダービーとの比較で0秒6劣るものだったが、1000m通過は日本ダービーのほうが1秒7速い。後半1000mで一気に差を縮めた、価値あるレースだ。

この中間はウッドで6F77秒6-4F48秒9の猛時計。ラスト1Fも11秒4と大幅に失速しておらず、最後まで加速ラップを刻んだまま調教を終えたのは立派だ。「馬が走りたがっている」そんな形容が大げさではないフィジカル・メンタル両方の上質なコンディションが今のレッドバンデには備わっているのだろう。

迷いはない。

レッドバンデが私の本命だ。

相手本線にはピックデムッシュを。

こちらもレッドバンデと同じ前走条件戦組。中山芝2200mは【2-0-0-0】と負けがなく、いずれも2着に0秒4差の楽勝。よほど高い適性があるのだろう。C.ルメールを配置したここは権利獲りに向けて上位入線がマストのシチュエーション。この舞台なら評価を上げるべき1頭だ。

ジーティーアダマンも要警戒。

2戦2勝で臨んだ皐月賞は14着と大敗。ハナを取り切れなかったこと、ファウストラーゼンのマクリに遭ったことでリズムを崩したレースで参考外と言えそうだ。すみれ
Sの勝ち時計2分11秒0は同レース史上最速。時計の速いオール野芝の中山でマイペース先行なら見直せる。

さらにはファイアンクランツ。

新馬戦以降は勝利がない馬だが、右回りは【1-0-2-0】と大崩れなし。8枠の日本ダービーは厳しい枠から先行策を見せており、いまの中山に適した一定の先行力を兼ね備えている点も魅力だ。こちらはミュージアムマイルとは正反対でトライアルから短期免許取得の外国人騎手を配置。巻き返しを警戒したい。

◎８ レッドバンデ
〇２ ピックデムッシュ
▲１ ジーティーアダマン
☆９ ファイアンクランツ
△５ ヤマニンブークリエ
△６ ミュージアムマイル
△３ サクラファレル

【馬連】8＝2,1,9(3点)
【馬連/BOX】2,1,9(3点)
【3連複/軸1頭】8＝2,1,9,5,6,3(15点)