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これから予想するしらさぎSで人気の一角になりそうなのが、父母ともにGI馬の良血シヴァースですが、同馬に騎乗するミルコ・デムーロ騎手が7月中旬から米国で騎乗することを発表しました。期間は3ヶ月の見通しです。

1999年の初来日以降、ミルコ・デムーロ騎手がJRAで積み重ねてきた通算勝利数は1329（6月20日時点。重賞はGI34勝を含む112勝）で、2015年にはクリストフ・ルメール騎手とともに外国人騎手として初めてJRAの通年免許を取得。とりわけ、GIでの勝負強さは群を抜いており、私は勝手に「GIのデムーロ、安定のルメール」と呼んでいました。

ただ、近年勝利数は減少し、JRAのGI制覇もサークルオブライフで勝利した2021年の阪神ジュベナイルフィリーズが最後。むしろ、大舞台でスポットライトを浴びているのは弟のクリスチャン・デムーロ騎手で、自身は一時、環境を変えるために美浦へと拠点を移したものの、2023年から栗東に戻っていました。

遠征する米国は、ミルコ・デムーロ騎手が若手時代に修行した地。現在は、世界的名手のランフランコ・デットーリ騎手や、今年のプリークネスSをジャーナリズムで制したウンベルト・リスポリ騎手など、同郷のイタリア人ジョッキーも活躍しています。
現状に満足していないのは、間違いなくミルコ・デムーロ騎手自身のはず。なんとか再浮上のきっかけを掴み、秋のGIシリーズで大暴れしてくれることを期待します。

それでは予想に。

これから予想するしらさぎSは、今年、新たに創設された重賞ですが、昨年まで同じ時期に同じコースでおこなわれていたリステッドの米子Sが前身です。
ということで、今回は米子Sの過去5年を深掘り調査。好走傾向から買い条件を探し出し、そこから本命馬を見つけます。

（1）前走時の馬体重の増減
（2）前走の馬体重
（3）母父の系統
（4）前走人気
（5）前走の馬場状態
（6）父の系統
（7）前走の枠順
（8）性別
（9）市場取引価格
（10）今回の枠順
（11）前走着順

近年の好走傾向から買い条件となったのは、上記11項目。その中で、（1）は前走時の馬体重の増減について。
米子Sは前走、芝のレースに出走し、そのとき馬体重減だった馬が好調。とりわけ、今回の斤量が57キロか56キロ未満の馬は［3-1-4-6/14］。勝率21.4％、複勝率57.1％。単勝回収率721％、複勝回収率333％と、該当馬の半数が好走していました。
◇該当馬＝キープカルム、デビットバローズ、タシット、コレペティトール、ニホンピロキーフなど7頭

次は（2）。前走の馬体重。
過去5年の米子Sは、前走馬体重510kg以上の大型馬が［0-0-0-14/14］と、不振。一方で前走、芝のレースに510kg未満で出走し3コーナーで7番手以内に位置。なおかつ、その時の斤量が55キロ以下か57.5キロ以上だった馬は［2-4-2-6/14］。勝率14.3％、複勝率57.1％。単勝回収率64％、複勝回収率232％。複勝率は（1）と同じでした。
◇該当馬＝ダイシンヤマト、レーベンスティール、シヴァース

（3）は母父の系統です。
母父の系統に注目したとき、出走馬の大半はニアークティック系とロイヤルチャージャー系種牡馬を母父に持つ馬でしたが、好走率はいまひとつ。一方、母父がそれら以外の系統かつ今回ブリンカー非装着。さらに、前走がハンデ戦以外だった馬は［4-2-1-7/14］。勝率28.6％、複勝率50.0％。単勝回収率781％、複勝回収率278％。該当馬の半数が好走していました。
◇該当馬＝レーベンスティール、チェルヴィニア、コレペティトール、ニホンピロキーフ

（4）は前走人気について。
近年の米子Sは、前走1番人気と、どういうわけか前走5番人気がやたらと強く［3-3-2-5/13］。勝率23.1％、複勝率61.5％。単勝回収率116％、複勝回収率237％。複勝率は6割を超えています。
◇該当馬＝デビットバローズ

（5）は前走の馬場状態。
梅雨時におこなわれるせいか、前走、渋った馬場のレースに出走した馬の好走率が高かった米子S。具体的には前走が芝、かつ馬場状態が良以外。さらに、キャリア20戦以下の馬が［3-1-3-6/13］。勝率23.1％、複勝率53.8％。単勝回収率801％、複勝回収率296％と、文句なしの成績でした。
◇該当馬＝デビットバローズ、コレペティトール

（6）は父の系統です。
過去5年の3着内馬15頭中12頭は、ロイヤルチャージャー系種牡馬の産駒。そのうち、前走が新潟か京都か阪神、かつ今回奇数番を引いた馬は［2-2-2-6/12］。勝率16.7％、複勝率50.0％。単勝回収率808％、複勝回収率334％。該当馬の半数が好走していました。
◇該当馬＝ボルザコフスキー、マテンロウオリオン

続いては（7）。前走の枠順について。
近年の米子Sは、どういうわけか前走3枠か4枠を引いた馬が強かったレース。そのうち、前走の出走頭数が今回と同じか、今回のほうが少ない馬は［2-2-2-5/11］。勝率18.2％、複勝率54.5％。単勝回収率892％、複勝回収率390％。こちらも文句なしの成績でした。
◇該当馬＝シヴァース、コレペティトール

（8）は性別。
牡馬より圧倒的に出走数が少ないにもかかわらず、好走率が高かったのはせん馬と牝馬。中でも、前走人気＝前走着順か、前走人気＜前走着順（前走1番人気3着など）だったせん馬と牝馬は［2-2-2-5/11］。勝率18.2％、複勝率54.5％。単勝回収率81％、複勝回収率174％。勝率、複勝率とも前項と同じでした。
◇該当馬＝デビットバローズ

（9）は市場取引価格です。
過去5年の米子Sは、国内市場において税込9500万円以下で落札された5歳以下の馬が［3-1-2-4/10］。勝率30.0％、複勝率60.0％。単勝回収率1054％、複勝回収率432％と、素晴らしい成績を残しています。
◇該当馬＝キープカルム、レーベンスティール、コレペティトール、ダンツエラン

（10）は今回の枠順について。
7枠がやたらと強い米子S。過去5年の成績は［4-1-0-5/10］で、勝率40.0％、複勝率50.0％。単勝回収率1061％、複勝回収率282％と、阪神開催に限れば現在4連覇中。また、対象期間外ではあるものの、2019年は11頭中11番人気のシャイニービームが3着に激走しました。
◇該当馬＝タシット、コレペティトール

そして最後は（11）。前走着順。
波乱度の高い米子Sですが、なんだかんだ頑張っているのは前走2着以内馬で［2-1-1-5/9］。勝率22.2％、複勝率44.4％。単勝回収率87％、複勝回収率128％。複勝率は5割を切っているものの、十分に買い条件といえるでしょう。
◇該当馬＝ラケマーダ、ダイシンヤマト、シヴァース

これら11の条件を踏まえ、印と買い目を下記のとおりとしました。

◎12コレペティトール
○10デビットバローズ
▲6レーベンスティール
☆8シヴァース
△2キープカルム
△14ニホンピロキーフ
△11タシット
△1ボルザコフスキー

【単勝】12,10（2点）
【馬単/マルチ】12⇔10,6,8,2,14,11,1（14点）
【ワイド】12＝10,6,8,2,14,11,1（7点）
【3連複/フォーメ】12,10＝12,10,6,8＝12,10,6,8,2,14,11,1（24点）

なんとなんと、本命は唯一6項目に合致したコレペティトール。以下、4項目のデビットバローズが対抗で、3項目に合致したレーベンスティールとシヴァースが▲☆。一方、二冠牝馬のチェルヴィニアは、過去5年で海外帰りの馬が一頭も出走していないため無印となってしまいました。

この中間は障害練習を取り入れ、5日には試験にも合格したコレペティトール。7年ぶりに平地重賞に騎乗する井上敏樹騎手とコンビを組み、ここを叩き台に障害入りするそうですが、父は4歳秋から5歳にかけて一気に素質が開花したジャスタウェイ。自身も同じく5歳と、老け込む年齢ではありません。
昨年の京都金杯を制して以後ほとんどのレースで大敗を喫しているものの、距離短縮時は5戦3勝。さらに、今回と同じ右回りかつ直線が長い（360ｍ以上）コースでは6戦2勝3着1回と決して悪くない戦績を残しています。近走成績を踏まえると、二冠牝馬をはじめとした強力メンバーを相手に勝利するとまでは言い切りにくいのが現実とはいえ、3着があっても不思議ではありません。復活の足掛かりとして欲しい一戦です。

ただ、この強力メンバーを相手に勝った時「買っておけば…」と後悔したくないので、馬券はまずコレペティトールの単勝を購入。さらに同馬からの馬単マルチ、ワイドも含めます。さらに、点数はかなり多くなってしまいますが、対抗デビットバローズの単勝と、◎○を1列目に、3項目に合致の4頭を2列目に、印全馬を3列目に塗った3連複フォーメーションも買います。

それでは日曜日も競馬を楽しみましょう。最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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