29年ぶりに京都で開催されるチャレンジカップ。阪神・淡路大震災の影響で京都開催となった前回、1995年のレースを制したのがマイシンザンです。

二冠馬ミホシンザン産駒のマイシンザンは、ビワハヤヒデ、ウイニングチケット、ナリタタイシンら、いわゆる「新・平成三強」と同じ世代で、祖父の名を冠したシンザン記念こそ13着に敗れるも、1ヶ月後のこぶし賞をレコード勝ち。さらに、当時ダービートライアルとしておこなわれていたGIIのNHK杯で重賞初制覇を成し遂げ、本番でも5着と好走しました。

ところが、ここから屈腱炎との闘いが始まり、1年半後の毎日王冠で復帰を果たしたものの、続く天皇賞（秋）の後に再発。10ヶ月半ぶりの復帰戦となった朝日チャレンジカップをいきなりレコードで勝利するも、毎日王冠5着を挟んだ天皇賞（秋）前日にみたび屈腱炎を発症して出走を取消し、その後、復帰を目指す過程でもう一度発症したことで引退を余儀なくされました。

「屈腱炎がなければ……」と、言わずにはいられない現役生活でしたが、京都内回りは2戦ともにレコードで勝利し、NHK杯では後の天皇賞馬サクラチトセオーに圧勝している点から、持っていた能力は間違いなく一級品。三冠馬シンザンから続くサイアーラインは途絶えてしまったものの、オールドファンにとっては懐かしい馬で、「名脇役」と形容するにはあまりにも惜しい、素晴らしい実力を持った名馬でした。

それでは予想に。

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今回は、チャレンジカップの過去5年と、リニューアル後の京都芝2000ｍの傾向を深掘り調査。好走傾向から買い条件を探し出し、本命馬を見つけます。

まずはチャレンジカップの過去5年の成績。買い条件は下記11項目です。

（1）前走クラス
（2）前走場所
（3）前走人気
（4）前走距離
（5）前走頭数
（6）前走着差
（7）前走馬番
（8）今回の斤量
（9）性別
（10）前走上がり
（11）馬齢

続いて京都芝・内2000ｍの成績。買い条件は下記2項目でした（期間は2023年4月22日から2024年11月24日まで）。

（12）調教師
（13）騎手

買い条件は計13項目。多くなりすぎて完全に自分で自分の首を絞めていますが、（1）は前走クラスについて。
チャレンジカップは、前走重賞か3勝クラスに出走した馬が好調。そのうち、前走の斤量が53キロ以下か55.5キロから57キロで、かつ毛色が鹿毛か栗毛の馬は［4-4-3-8/19］。勝率21.1％、複勝率57.9％。単勝回収率56％、複勝回収率122％と、文句なしの成績でした。
◇該当馬＝バビット、ラヴェル

（2）は前走場所。
チャレンジカップは、前走、新潟か中山か中京か京都か小倉のレースに出走した馬が［3-3-4-7/17］。勝率17.6％、複勝率58.8％。単勝回収率30％、複勝回収率140％。こちらも文句なしの成績を残していました。
◇該当馬＝エピファニー、バビット、コガネノソラ、ラヴェル、ボルドグフーシュなど10頭

（3）は前走人気です。
近年のチャレンジカップは、前走3番人気以内だった馬が［4-4-2-4/14］。勝率28.6％、複勝率71.4％。単勝回収率70％、複勝回収率135％。なんと好走率は7割を超えています。
◇該当馬＝ディープモンスター、エピファニー、マキシ、セイウンハーデス、ボルドグフーシュ

次は（4）。前走距離について。
距離短縮組の好走率が高い当レース。とりわけ、前走2200ｍか2400ｍのレースに出走した馬は［3-3-1-6/13］。勝率23.1％、複勝率53.8％。単勝回収率70％、複勝回収率126％と、素晴らしい成績でした。
◇該当馬＝バビット、アルビージャ、ラヴェル

（5）は前走頭数。
どういうわけか、チャレンジカップは前走12頭から14頭立てのレースに出走した馬の活躍が目立ち［3-3-1-6/13］。勝率23.1％、複勝率53.8％。単勝回収率40％、複勝回収率111％。（4）と同じ成績でした。
◇該当馬＝エピファニー、マイネルモーント、エアファンディタ、ダノンエアズロック

（6）は前走着差です。
近走、好調馬が強い当レース。具体的には、前走1着か勝ち馬からの着差が0秒2以内、かつキャリア20戦以下の馬が［4-2-1-5/12］。勝率33.3％、複勝率58.3％。単勝回収率112％、複勝回収率130％。（1）（2）とほぼ同レベルの好走率でした。
◇該当馬＝エピファニー、マイネルモーント、セイウンハーデス

（7）は前走馬番について。
前走、外枠を引いた馬が好調な当レース。中でも、前走馬番が11から18、かつ母父がネイティヴダンサー系とニアークティック系以外の種牡馬だと［1-4-1-4/10］。勝率10.0％、複勝率60.0％。単勝回収率17％、複勝回収率141％と、素晴らしい成績でした。
◇該当馬＝マイネルモーント、ラヴェル、セイウンハーデス、ボルドグフーシュ、アウスヴァール

（8）は今回の斤量。
チャレンジカップは、今回斤量55キロ以下の馬が［3-1-1-3/8］。勝率37.5％、複勝率62.5％。単勝回収率100％、複勝回収率163％と、好走率は6割を超えていました。
◇該当馬＝コガネノソラ、ラヴェル、ダノンエアズロック

続いては（9）。性別です。
せん馬と牝馬が活躍している当レース。過去5年の成績は［1-2-1-4/8］で、勝率12.5％、複勝率50.0％。単勝回収率20％、複勝回収率196％。該当馬の半数が好走していました。
◇該当馬＝コガネノソラ、ラヴェル、アウスヴァール

（10）は前走上がりについて。
チャレンジカップは、前走上がり最速だった馬の成績が今ひとつ。一方、前走上がり2から4位、かつ前走からの間隔が中5週以上だと［3-3-0-1/7］。勝率42.9％、複勝率85.7％。単勝回収率114％、複勝回収率181％と、凄まじい成績を残していました。
◇該当馬＝エピファニー、セイウンハーデス、ダノンエアズロック

（11）は馬齢。
3歳馬が過去5年で4勝しているチャレンジカップ。とりわけ、1から4月生まれの3歳馬は［4-0-0-2/6］。勝率、複勝率とも66.7％。単勝回収率225％、複勝回収率108％。勝率の高さは魅力です。
◇該当馬＝ダノンエアズロック

ここからはリニューアル後の京都芝・内2000ｍの成績で（12）は調教師。1名ピックアップしました（カッコ内は回収率。以下同じ）。

・池添学調教師［3-2-2-6/13］　勝率23.1％（83％）、複勝率53.8％（115％）
◇該当馬＝エアファンディタ

出走した管理馬の半数以上が好走している池添学調教師。当コースで3戦しすべて3着内のエアサージュがこの数字に貢献していますが、それ以外にも3頭が好走していました。

そして最後は（13）の騎手。1名ピックアップしました。

川田将雅騎手［13-9-4-5/31］　勝率41.9％（102％）、複勝率83.9％（122％）
◇該当馬＝ラヴェル

このコースで無双状態の川田騎手。先週も、エリキングでラジオNIKKEI杯京都2歳Sを勝利したばかりです。

これら13の買い条件を踏まえ、印と買い目を下記のとおりとしました。

◎9ラヴェル
○2エピファニー
▲14ダノンエアズロック
☆11セイウンハーデス
△12ボルドグフーシュ
△7マイネルモーント
△6コガネノソラ
△3バビット

【馬単/マルチ】9⇔2,14,11,12,7,6,3（14点）
【ワイド】9＝2,14,11,12,7,6,3（7点）
【3連複/軸2頭】9,2＝14,11,12,7,6,3（6点）

本命は7項目に合致したラヴェル。5項目合致のエピファニーを対抗としました。

前走のエリザベス女王杯で2着と好走したラヴェル。2年前のアルテミスSでは、後に牝馬三冠を達成するリバティアイランドに先着しました。同馬は先月の天皇賞で大敗を喫してしまいましたが、牝馬で先着を許したのはラヴェルだけです。
今回は牡馬混合戦とはいえGIIIで、GI好走直後のラヴェルにとっては結果が求められる一戦。それだけに川田騎手の継続騎乗は大きく、アルテミスS以来2年ぶりの勝利を期待します。

馬券はまず、ラヴェルからの馬単マルチとワイドを購入。さらに、対抗エピファニーとの3連複軸2頭ながしも買います。

それでは土曜日も競馬を楽しみましょう。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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