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競馬サロン

調教ライター 西村武輝

2024/11/15 18:00

東京スポーツ杯2歳ステークス2024 最終結論【調教】底知れぬポテンシャル 攻め強化も好感サトノが中心【重賞深掘りPROJECT】

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【マイルCS 2024|調教診断】悲願GI制覇だ!最終坂路で圧巻加速のあの馬を【S評価】!

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今週東日本でのJRA重賞はひと鞍のみ。土曜東京で開催される2歳重賞「東京スポーツ杯2歳S」ですね。

2021年勝ち馬イクイノックス、2019年勝ち馬コントレイル、2017年勝ち馬ワグネリアンとクラシックで活躍する馬をコンスタントに輩出してきた超のつく名門レース。

ただし近2年の上位馬はその後の活躍ぶりがどうにも寂しく、昨年で言えば京都2歳Sにクラシック最直結レースの座を譲った感があります。

今後の傾向がどう変転していくのか、今年の上位入線馬が2025年クラシック本番でどこまで活躍するのか、そういった意味でも注目の一戦かもしれません。

では予想にあたり、調教傾向を見ていくことにします。対象は過去3年の馬券対象馬9例。

最終追いはコースが6、坂路が3。やはりというか、この時期の2歳馬にとってスタミナと実戦感覚をコース追いによって底上げをしておくのが重要ということでしょう。

坂路3例のうち昨年勝ち馬シュトラウスなど2例は中間にコース追いをこなしており、坂路オンリーは2021年3着テンダンスだけ。

テンダンスは坂路メイン調整の中竹厩舎の所属でしたし、中2週からの中3週という臨戦過程で自身初の東京遠征でもあった。半兄カデナも坂路オンリーで京都2歳S、弥生賞を制していたのでこの調整法でちょうどよかったんでしょう。

なちみに日曜追いもテンダンス以外の8例が行っていましたね。原則はやはりコース追い、日曜追いをやってて欲しいというところ。

そして最終追いの調教強度は8例が「馬なり」、1例が「強め」。全体時計の傾向もそこまで速くなく、ちゃんと遅く走って素軽い状態のまま脚を伸ばす動きを最終調整でやれているかどうかが肝心。1例だけの「強め」はシュトラウスで坂路4F50秒9と全体も速かったんですが、ラスト2F12秒8-12秒3で脚はしっかり残せていた。

以上を踏まえ、「東京スポーツ杯2歳S」追い切り診断で【8点】【7点】と上位評価された馬を見ていきましょう。

■サトノシャイニング【8】
助手騎乗 栗東坂路単走 混雑した走路で追われたが、力みはなくリズミカルに加速。ラストの見せムチでスッと重心を沈め、さらに鋭く切れた。1週前のCW併せ馬では2勝クラスを圧倒していたし、デビュー戦を使われての上積みはかなりありそう。絶好の仕上がり。

■ジーティーマン【7】
西村淳騎手騎乗 栗東坂路単走 輸送を考慮し、終い重点の単走調整。ピタッと折り合いブレの少ないフォームで登坂すると、促されたラストでは前肢をひと際高く上げて鋭く加速した。1週前のCW追いも好内容。ほぼ万全だ。

■ニシノイストワール【7】
助手騎乗 美浦ウッド併せ馬 大先輩ウインカーネリアン(京阪杯出走を予定)のリードホース役を務める。外先導でしっかり折り合って直線に入ると、迫ってきたウインカーネリアンに勢い負けせず、いい手応えを保ったまま併走。そのまま併入とした。揉まれる形となってどうかだが、デキはかなり良さそう。

■プレシャスデイ【7】
助手騎乗 美浦ウッド併せ馬 2頭を先に行かせ追走する3頭併せ。柔軟なコーナーワークで最内へ潜り込み、3頭横並びの併走に持ち込む。ラストまで無理をさせず、1頭と併入。もう1頭には切れ負けして遅れたが手応えでは優勢だった。前走時の攻めも地味だったし、これだけ動ければ大丈夫だろう。好調維持。

■レッドキングリー【7】
助手騎乗 美浦ウッド併せ馬 木村厩舎流の左右2頭の間に割って入る3頭併せ。直線の入り際、左右との間隔が詰まる場面でやや力んでしまったが、直線半ばで自分のリズムを取り戻す。最後は脱落した内の馬に2馬身先着、外の馬には手応え優勢で併入とした。高いレベルで安定と見ていい。

▼「東京スポーツ杯2歳S」全頭追い切り評価はコチラ
https://uma-jin.net/new/salon/salon_detail/20394/0/112

調教採点【8】点でメンバー最高評価としたのはサトノシャイニング

テンション面に課題があるようで、新馬戦はかなり手控えた調整で臨んだようです。それでも実戦は好位外で収まって進み、直線では粘る逃げ馬をねじ伏せ先頭に。ゴール前で鋭く迫ってきた1人気馬ミラージュナイト(ラキシスの仔)を寄せ付けず、完勝を収めました。脚力、そしてセンスともにハイレベル。ポテンシャルは底知れません。

反動はなかったらしく、ここに向けて攻めを強化。この中間、最初に本格的な速い時計を出す調整だった2週前のCW追いで5F65秒7(馬なり)と新馬戦時の最速だった67秒0から1秒3も縮めてきました。続く1週前追いでは追走した2勝クラスを手応えで圧倒し、楽に切れ勝ちして先着。

体調は間違いなく上向いていそうですし、精神面に少しでも懸念があるのならここまで強くはやれないはず。今週は今週で混雑した坂路で落ち着いて走れていました。

初の関東輸送でメンタルを乱す可能性がなくはないですが、デキの良さと素材の奥深さを買って本命とします。前走が外で揉まれず進めた恩恵があったことを考えれば、この枠はむしろ好都合では。

対抗はレッドキングリー。新馬戦はモタれ加減で粗削りな内容ながら、結局後続を完封しました。

中間の攻め気配で言えば時計、併せた相手の格ともに前走時のほうが上なんですが、とにかく順調に追えていることは評価したい。最終追いでは2頭の間に割って入る際に若干ぎこちなさがあったものの、許容範囲。道中はそこまでモタれておらず、1戦使われての伸びシロは相当期待できそう。

前走時500キロの大型で、そういう意味でも1回使った効果は大きいはず。

“新馬戦の内容”ということで言えば、クロワデュノールがもっともインパクトの残る勝ちっぷりだったのは衆目の一致するところでしょう。

最終追いでは仕掛けられた相手の加速に対し、反応が遅れたのが気になり採点【6】点とはしましたが、「古馬2勝クラスに手応え優勢で追走併入」という字ヅラで考えれば秀逸も秀逸。1週前にはCW5F63秒9(一杯)の猛時計を出せており、健康面や脚元面に一切不安は感じられません。確かに反応はいまひとつも、若駒なりに追われた後でグンと良くなってくる可能性は十分。

厩舎の厳しいコメントはこの馬に対する高い高い期待の裏返しとも考えられる。仮に上積みなし、もしくは前走から若干パフォーマンスを落とすとしても上位争いに加われていい。それだけ前走の内容は抜群の内容でした。ほかの7点勢とはモノが違う可能性十分で▲以下には落とせませんね。

ここはどこまで行っても上記3頭の競馬になると思います。

3列目の押さえとして3頭。△ニシノイストワールは逃げ1車の利がありそう。大先輩ウインカーネリアンに貫禄負けしなかった今週の動きも評価できます。△プレシャスデイは舞台が東京に替わって走りっぷりが一変。最終追いは遅れましたが、この馬はこれで問題ありません。△ジーティーマンは前走で評判馬エデルクローネに競り勝ち。攻めを見ると休養効果で逞しくなった感があり、重賞でも。

以下、最終結論です。どうぞご参考に!

<調教ライター・西村武輝「デイリー杯2歳S」最終結論>
◎9 サトノシャイニング
○7 レッドキングリー
▲4 クロワデュノール
△8 ニシノイストワール
△6 プレシャスデイ
△2 ジーティーマン

【単勝】9(1点)
【馬単/BOX】9,7,4(6点)
【3連複/フォーメ】9,7,4=9,7,4=9,7,4,8,6,2(10点)
【3連単/フォーメ】9,7,4→9,7,4→9,7,4,8,6,2(24点)


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