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田原基成

2024/10/18 18:50

【富士S】「ズドンと突き抜ける系」を探すレース “前哨戦狙い”の非GI連対馬に本命◎を託す

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約4カ月ぶりの実戦かつ、斤量58キロを背負うセリフォスとソウルラッシュ。

レースを占ううえで、この2頭の立ち位置を明確にすることが出発点だ。

言うまでもなく、富士SはマイルCSに向けた前哨戦。一昨年は前述2頭がワンツーフィニッシュと、果たす役割は決して小さくない。

展望の前に確認しておきたいのが昨年の富士S。ナミュールが直線一気の脚で制したレースだが、2着レッドモンレーヴともども末脚を身上とする馬。私のイメージとして、富士Sは差し馬の天下。それもピュッと差すタイプではなく、ズドンと突き抜ける系のエグい脚だ。

「昨年はハイペースだったからでは?」

そんな声も聞こえてきそうだが、実は富士Sはペース不問で切れる馬が強い。過去10年の上がり3F最速馬成績は【3-4-2-1】馬券内率90%。その対角線上には逃げ馬成績【0-0-0-10】がある。狙いはシンプル、もっとも末脚が切れる馬を探すに尽きる。

本命は……その前に、冒頭に記したセリフォスとソウルラッシュについて触れておきたい。

3歳時ならいざ知らず、キャリアを重ねた2頭の特徴は明確。斤量58キロ以上ではパフォーマンスが落ちる傾向にあるセリフォスと、道悪がベスト条件のソウルラッシュ。GI出走に十分すぎるほどの賞金を持つ2頭が勝負仕上げを施すわけがないし、究極の上がり勝負では分が悪い。むろんズバ抜けた実績からノーマークにはできないが、単勝を託せるか? と言われれば答えは“ノー”と言わざるを得ない。

ここはレッドモンレーヴから入る。

この馬を狙うタイミングはわかりやすい。直線が長い競馬場、そして上がり3F32-33秒台の脚を使える馬場コンディション。京王杯SCも昨年の富士Sもその条件に合致したことで上位進出をはたした。良馬場想定の土曜東京芝は大歓迎だ。

左回りの良馬場芝は【3-4-0-1】連対率87%。このあと向かうであろう京都芝1600m、その先の夢を見るなら香港芝1600mもあるがいずれも適条件とは程遠い。GIで馬券内に入るビジョンはまったく湧かないが、前哨戦なら狙える。2戦2勝の斤量57キロ替わりも見逃せない。

本馬はクラブ馬にあたるわけだが、1円、いや1銭でも多く稼ぎたい事情を踏まえるともっともその確率が高いレースに全振りするのは至極当然。その証拠に中間の稽古は9月半ばから坂路、10月にさしかかってウッドと手を変え品を変え併せ馬を敢行。とても前哨戦仕様とは思えないほどだ。 

上がり3F最速と1着の座は譲れない。レッドモンレーヴが私の本命だ。

相手本線には3歳馬のゴンバデカーブースを。

未練がましいと思うかもしれないが、順当ならこの馬がホープフルSを制していたと今でも思っている。その根拠となるのが「東京芝1600m×2歳1勝クラス以上で2着馬に0秒3差をつけた馬」をサウジアラビアRCで実現したこと。グランアレグリア、ソダシ、ナミュール……名だたるトップマイラーがこの条件を満たしていたのだ。ボンドガールを相手にしなかった当時のレースは鮮烈。適距離替わりで逆襲の目はある。

ソウルラッシュはこの位置。

「セリフォスがいるレースにソウルラッシュあり」と言えるほど出走レースが似通う2頭。こちらは昨年秋以降の充実ぶりが目立っており、GIで2度の馬券内と全盛期を迎えているようだ。良馬場の切れ味勝負にはいまだ不安が残るものの、大崩れは考えにくい。

ジュンブロッサムも軽視禁物。

「あのペースであの位置で勝てるわけがないだろう」そんな感覚が頭をよぎった前走関屋記念。ハッキリ言って失敗騎乗だったわけだが、楽をした1.2着馬を大きく上回る上がり3Fの切れ味を発揮したのが唯一の収穫か。東京芝はかつてローシャムパークをレコードで下した舞台。前走中心視した馬を簡単に捨てたくはない。

△にはマイル重賞実績馬と前走勝ち馬をピックアップしたが、いずれも切れ味では◎〇には及ばない。3着のゾーンが精いっぱいとの認識だ。

【東京11R 富士S予想の印】
◎9 レッドモンレーヴ
〇4 ゴンバデカーブース
▲11 ソウルラッシュ
☆16 ジュンブロッサム
△7 セリフォス
△15 パラレルヴィジョン
△10 クルゼイロドスル
△6 ジェイパームス

【単勝】9(1点)
【馬連】9=4,11,16(3点)
【3連複/軸1頭】9=4,11,16,7,15,10,6(21点)
【3連単/フォーメ】9→4,11,16→4,11,16,7,15,10,6(18点)

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