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競馬サロン

調教ライター 西村武輝

2024/09/20 12:05

神戸新聞杯2024 調教からの有力馬&穴馬ジャッジ!【重賞深掘りPROJECT】

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「神戸新聞杯」全頭追い切り診断動画はこちら!

【神戸新聞杯 2024|調教診断】大型馬の久々も関係なし!ラストで鋭く切れた【S評価】馬に注目

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毎週金曜、その週メイン重賞の気になる有力馬&穴馬を「追い切り」目線で徹底解説、および「S」「A」「B」の3段階で格付け。今週の対象は「神戸新聞杯」です!

■メイショウタバル

【中間調整】若駒Sをハ行のため馬場入場後に取りやめたが、その一頓挫から中3週の自己条件・つばき賞で接戦を制し2勝目を挙げてみせた。そこから中3週のスプリングSへ登録するも、こちらはフレグモーネで取り消し。1週スライドした毎日杯は状態面でどうかと思われたが、圧巻の6馬身差逃げ切り勝ちを収め初の重賞タイトルをモノにしている。そこから中2週の強行軍だった皐月賞は稽古、そして実戦でテンションが上がり過ぎ、自滅の格好で最下位17着。日本ダービーは追い切り後に爪を痛め(発表はザ石)、ゲートインならずの取り消しとなった。トラブル続きだが、重馬場を物ともせず駆け抜けた毎日杯の内容、そして休まずに臨戦態勢を取り続けたあたり、そのタフネスぶりは驚嘆レベルのものがある。

春の鬱憤を晴らし、菊の大輪を掴むべく秋は神戸新聞杯から始動。酷暑下の8月中旬に栗東へ戻り、18日からバリバリと時計を消化するという相変わらずのタフぶりを見せつけている。1週前は浜中騎手が騎乗しCWで併せ馬。この馬らしい前進気勢を感じさせつつも自然体で進むと、直線では敢えて仕掛けを遅らせてから3頭併せの真ん中を突き抜けるという、味な内容だった。

【最終追い切り】レース当週も浜中騎手が騎乗し、CW単走で追われた。重心をやや高く見せるが、それはいつものこと。走路に他の馬がいても変にエキサイトせず、鞍上としっかりと折り合って直線に入ると、まったくの馬なりのまま軽快に加速できていた。

【見解】この中間は大人びた走りができており、精神面での進境は著しい。もちろん時間を掛けてじっくりと乗り込まれており肉体や、心肺機能の仕上がりも申し分なしと言える。春で見せたパフォーマンスはまさに“体力お化け”を感じさせるものだったが、そこへメンタルが整ってきたとなれば鬼に金棒か。下り坂という週末の天気予報は、この馬にとって朗報。毎日杯の再現があってなんら驚けない。

総合評価「S」

■ヴィレム

【中間調整】オープンクラス初挑戦だったすみれSこそ大きな体を持て余すような感じで1秒2差8着に終わるも、鍛え直されて臨んだプリンシパルSでは最速の末脚を繰り出して0秒3差4着と前進。そこから中4週の自己条件戦でも最速の末脚を使い、きっちり勝利を掴んでいる。そこで半馬身差の2着に下したスティンガーグラスが次戦・1勝クラスを5馬身差勝ち、セントライト記念で再三の不利を受けながら5着なら、ヴィレムの能力も相応に評価すべきだろう。

オーナーサイド(株式会社フクキタル)にとって悲願と言えるクラシックレース初進出をモノにするべく、休養を挟んで神戸新聞杯へ進出することに。8月下旬に栗東へ戻ると30日に坂路で初時計を出し、以降順調に調整が進められている。9月8日の日曜CW追いでは、相手がだらしなかったとはいえ古馬オープン・アスクワイルドモアを置き去りにして1秒以上の先着。自身もラスト1F10秒9(一杯)の脚を繰り出していた。本番で騎乗する松山騎手が跨った1週前CW追いでは、準オープン馬を追い比べからねじ伏せ3馬身の先着。

【最終追い切り】中間に負荷は十分掛かっており、総仕上げのレース当週は近2走同様に小沢騎手が騎乗しての坂路単走調整となった。走路が混雑しており序盤こそ若干力んだが、半ばからは集中し体を大きく使ってグングン加速。ラストはさらに気持ちを乗せて切れた。

【見解】中間の動きは豪快そのものだし、最終追いも素軽さ満点。大型馬の中14週とは思えない、いい気配にある。他馬を気にするなどまだ幼さは残り、揉まれる枠や展開となった際にどうかだが、デキの良さを活かして菊切符獲得というシーンは十分にありそう。

総合評価「A」

■ビザンチンドリーム

【中間調整】祖母にフサイチエアデール(重賞4勝、桜花賞2着など)。昨年12月の新馬戦(阪神芝2000m)を快勝し、そこから中8週で臨んだきさらぎ賞ではまともに出遅れ、向こう正面では大きく斜行するなど粗削りな走りながら、最後は猛然と追い上げ3頭横並びの接戦を制し重賞初制覇を成し遂げた。性能の高さは世代上位と見ていいだろう。皐月賞は出遅れと4角の不利があり13着、日本ダービーは内目の4番ゲートから揉まれる格好でまったく競馬にならず17着と、春のクラシック2冠では結果が出せず、若さを課題として残した。

夏は順調に過ごし、神戸新聞杯からの始動を念頭に8月24日に栗東へ帰厩。29日から時計を出し始めている。2週前のCW追いでは活気十分ではあったがかなり掛かってしまい、終い1F12秒6(馬なり)と失速。1週前追いも行きたがってしまったが、2週前と比較すれば若干マシで脚はそれなりに残っており1F11秒7(馬なり)でまとめている。

【最終追い切り】レース当週は今回初コンビを組む幸騎手が跨り、坂路で2勝クラスと併せ馬。精神面と体幹がまだしっかりしていないのか口向きの悪さがあり、終始モタれるような併走だった。最後は手応えで見劣り、切れ負けしてクビほどの遅れ入線に終わっている。

【見解】もとから坂路では動けないタイプではあったが、全盛期を過ぎた8歳馬に見劣ってしまったのはどうか。体幹がまだしっかりしていないあたり、夏の休養で案外成長をしなかったのかも。精神面も一定の成長は見られるがまだこれからといった雰囲気で、全体的に春に感じさせた粗っぽさ、若さを残している。ここでは実績上位の存在だが、攻め気配からは推しづらい1頭だ。

総合評価「B」

<【重賞深掘りプロジェクト】 調教ライター 西村武輝>
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。UMAJINでは「競馬サロン」開設以前から毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。

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=重賞深掘りPROJECT関連動画=

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