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血統サイエンティスト ドクトル井上

2024/08/31 18:00

小倉2歳ステークス2024 最終結論【血統】“好走3点セット”の妙味ある◎で勝負!

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≪今週の動画・新潟記念≫
▼好走の鍵は「キンカメ&●●」にあり!

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皆さま、お元気ですか。血統サイエンティストのドクトル井上です。

この記事では、日曜日の中京メイン・小倉2歳ステークスの最終結論をば。

考察
例年であれば小倉開催で「外枠の差し馬を買っておこう」で終わるのだが、今年は中京開催のためそういうわけにはいかず。

過去5年(2019年以降)の中京芝1200mの2歳戦における種牡馬の傾向を見てみると、ビッグアーサーとロードカナロアが種牡馬2強を形成。ただ今回は出走馬なし。ふりだしに戻る。

今回注目したのがロベルト系グラスワンダーの枝。モーリスやスクリーンヒーローで知られるこの枝は、上述の条件において【2-1-0-5】で勝率25.0%、連対率37.5%をマークしていた。

グラスワンダーといえば、ダンジグのパワー&スピードロベルトの馬力リボー譲りのガシャガシャと掻き込むような走りが連想されるところ。言われてみれば、坂のある中京芝1200mを走るうえで必要な成分をしっかり押さえているのでは? という感も。

若駒にはタフな坂付きの芝1200m。スピードと馬力を強化する血に加えて、ピッチで坂を駆け上がるためにリボーの血を足しておくのがベター。ロベルト&ダンジグ&リボーの組み合わせを「2歳中京芝1200mの3点セット」と名付けよう(←いま決めた)。

特に急坂をこなすのにダンジグのパワーが有用で、同期間における父or母父ダンジグ系の成績を調べてみると【3-4-4-17】で複勝率40.7%。早い時期から急坂をこなせる筋力をダンジグから受け継ぐのが手っ取り早いようだ。

ジャスパーディビネ
父フロステッドはダート8-9FのGIを3勝。日本では同じジャスパー冠のジャスパークローネ(北九州記念、CBC賞)の父として知られる。そのジャスパークローネもそうだし、アメリカで重賞を勝ったフロステッド産駒も良績は6-7Fに集中している。

「父のイメージより短いところに適性が寄るのはどうして?」と思って改めて血統表を見てみると、3代母の欄には「Dear Mimi」の文字列が。

なるほど「ディアーミミ」といえば、ファンタジスト(小倉2歳Sなど)、ボンボヤージ(北九州記念)、アスクワンタイム(小倉2歳S)などの牝祖として知られる、短距離向きの繁殖牝馬。フロステッドの繁殖成績もここが由来だと考えれば納得がいく。

母父リロードはハードスパン産駒で、この条件と相性の良い母父ダンジグ系。ついでにロベルトやリボーもセットでしっかりと押さえていてコース適性は高いと見る。

アーリントンロウ
父は新種牡馬のタワーオブロンドン。タワーオブロンドンはタムレットとタルヤーを介したミックスドマリッジ→プリティポリー増幅を薄くでも良いから継続するのがポイントだと思っていて、アーリントンロウの場合は、母父マーベラスサンデーに入るドナテッロでそれを実現した。

こちらもリボーとダンジグを抱え、中京の急坂をこなす下地はある。差しに回れるのもポイントが高い。

レイピア
こちらもタワーオブロンドンの産駒。母アンナトルテは新潟の芝1200mでデビュー勝ち、祖母クーヴェルチュールは07年のキーンランドCを制した。

前走のパフォーマンスは優秀だったし、1200mの距離も合っていると思うものの、祖母のクーヴェルチュールが平坦巧者だったのがどうか。坂で止まるリスクは織り込んでおきたい。

加えて母父エンパイアメーカーが内枠を引いたのも気がかり。この血は揉まれると競馬を途中で放り投げがち。出遅れて馬群に揉み揉みされるようだと、気の悪さを出さないかどうかが心配だったり。

ポートデラメール
父は新種牡馬ナダルで、半兄には先日中京記念を制したアルナシームがいる血統。祖母ドバイマジェスティはアメリカでダート7FのGI勝ちがあり、その産駒(=ポートデラメールの叔父)にアルアインやシャフリヤールなどがいる。

産駒の傾向がまだ掴みにくいナダルではあるが、ポートデラメールの場合は、アセンディングエンジェル(ナダルの母)≒ドバイマジェスティ(ポートデラメールの祖母)の2×2の組み合わせ(プルピット、ヒズマジェスティ、プリンスジョンなどが共通)があるので、ここからドバイマジェスティの短距離資質を受け継いだものと考えられる。

良馬場ベターかもしれないが、ダンジグ、ロベルト、リボーの3点セットを抱える点から急坂はこなせるはずだし、うまくハマれば一発も。

小倉2歳ステークスの最終結論
◎11ジャスパーディビネ
○10アーリントンロウ
▲13エンドレスサマー
☆5 ポートデラメール
△4 レイピア
△9 タマモティーカップ
△3 アブキールベイ
△8 エイシンワンド

【3連複/フォーメ】11=10,13,5=10,13,5,4,9,3,8(15点)


ジャスパーディビネの押し切りを狙う。ダンジグ、ロベルト、リボーの“3点セット”に加えてアリダーも引く血統で、舞台適性は十分と見た。

内枠でキックバックを被ってやる気をなくすパターンが心配だったが、この枠なら番手でも競馬ができそうだ。

アーリントンロウも血統的な適性は高そう。函館2歳S3着の▲エンドレスサマーは地力に期待して。

ポートデラメール“3点セット”該当馬なので。もうちょいサイズがあった方が狙いやすいことは狙いやすいのだが。

タマモティーカップの父はデクラレーションオブウォーで、確かに「好相性」としたダンジグ系なのだが、ホットプレイの牝系は坂のあるコースでは重い印を打ちづらい。平坦コース替わりでお会いしたいですね、ということで。

同じく△レイピアはサドラーズウェルズ≒ヌレイエフにロベルトが入るので、重馬場は問題ない。ただやはり内枠で揉まれた時は心配。エンパイアメーカーだもんね……。

馬券は◎ジャスパーディビネから○▲☆を2列目に置いた3連複フォーメーションで。

<プロフィール>
“血統サイエンティスト”ドクトル井上

在野の血統研究家。旧知のオーナーを中心として、セリや配合のコンサルティング業務を請負中。
好きな種牡馬はダノンレジェンドとハービンジャー。苦手な種牡馬はMore Than Ready。
凱旋門賞馬Ace Impactの血統表は芸術品なので、ルーヴル美術館に収蔵されるべきとわりと本気で考える三十路の牡馬。

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