おしらせ
今週の2歳戦「ここが見どころ」
グランプリ有馬記念を迎える09年最終週となる今週、POGとしても重要な2歳重賞、ラジオNIKKEI杯2歳Sが行われる。ここでのポイントのみならず、今後のクラシックにも直結してくるレースだけに指名者にとっては力の入るレース。出走各馬の陣営コメントをいくつかお伝えしておこう。 ヴィクトワールピサ(牡、栗東・角居)の清山助手は「ここを目標に順調です。ここ2走は非常に高い素質を見せての連勝。元々バネのあった馬が、レースを使いつつ、リズムのとり方もうまくなった。まだまだ完成されたわけではなく、これからどんどん良くなっていきそう。新馬戦で戦ったローズキングダムがGIを勝ったので、来春のローズとの再戦をファンが楽しみになるような、そんな結果を残したい。今回のレースの重みは十分にわかっています。来春を占う意味でも、しっかり結果を出したいですね」と話してくれた。おそらく1番人気が予想されるが、それ応えてくれそうな雰囲気。 コスモファントム(牡、栗東・宮)の宮師は「今週は古馬を併せて先着。いい動きだったよ。以前はおっとりした気性で、競馬でもフワフワしたところがあったが、今は凄く前向きになってきた。切れる脚の使えるような回転の馬じゃないけど、前走は最後まで低い重心で結構切れたね。思っている以上に成長を見せてくれているので、今回も楽しみだよ」と、こちらも期待している様子。 ダノンシャンティ(牡、栗東・松田国)の松田国師からは「前走の上がり時計は速いし、差し切って突き放す強い内容。フジキセキ産駒はマイラーが多いが、この馬は馬体がスッキリしているし、折り合いもつくので、長い距離が合いそう。初戦はゲートの寄りが悪かったので中間は練習しています。上がり2ハロンで10秒台を出せる2歳馬はなかなかいないよ。数字の説得力もあるし、今回も期待できると思ってます」とコメントが聞けた。 初重賞挑戦となるディアブラスト(牡、美浦・宗像)。宗像師は「短期放牧をはさんだ前走だったが状態面はよかった。ただ、レースが流れる展開で、切れ味勝負のこの馬には向かなかったね。引き続き状態はいいので、上がり勝負で持ち味が活きれば、重賞でもそう差はないと思っている」と話してくれた。 そして、UMAJIN-POGでは指名期間が今週いっぱいをもって終了となる。駆け込み指名を考えている参加者のために、今週デビューの有力新馬についても触れておこう。 まず、今週の目玉的存在なのが、日曜阪神6Rのルーラーシップ(牡、栗東・角居)だろう。毎年話題となるエアグルーヴの仔だ。兄姉にはアドマイヤグルーヴ、フォゲッタブル、ポルトフィーノとおなじみの活躍馬が並ぶ。清山助手は「1週前追い切りは岩田騎手に感触を掴んでもらった。追い切り後に非常にいいコメントをもらったよ。入厩してから、レースを決めずに馬にもスタッフにも気持ちに余裕を持たせて準備してきた。そしてしっかり仕上がったのでデビューさせます。非常にしなやかな馬で、立ち姿だけで素質の高さを感じますね。凄く注目されているけど、それに値する馬ですよ。バネはあるし距離の融通性もありそう」とやはり陣営の評価も高い。 同じレースにはアドマイヤマスター(牡、栗東・橋田)、サクラエンブレム(牡、栗東・池江郎)などの評判馬も出走する。後者について池江助手からは「まだ体に余裕があって、これからどんどん良くなっていく馬だと思う。ただ、すごく素直な気性。追い切りでもまずまずの時計は出ているしね」とコメントがとれた。 土曜阪神6Rからはヒシビビッド(牡、栗東・佐々木晶)をピックアップ。半兄のヒシコモンズはデビュー勝ち。2戦目も2着し素質の高さを見せ、その後は骨折で休養中だが、この馬も負けないぐらいの素質があるようだ。佐々木晶師は「兄と同じでスピードがあって力強さもある。ただ、他馬を気にする面も兄と似てしまったね。来週のひと追いで太目感なく仕上がりそうだし、揉まれない競馬になれば初戦から力は出せると思うよ」と話してくれた。 同7Rも好メンバーが揃った1戦。昨日のPOGメルマガではザタイキ(牡、栗東・藤原英)について触れたが、ここではグロリアスフラワー(牝、栗東・音無)を紹介しておこう。全兄にシンザン記念と弥生賞で2着のあるグロリアスウィーク。内徳厩務員からは「牝馬特有のイライラしたところがあって食いも細いが、ひと追い毎に動きが良くなってきた」とのコメントが聞けた。 中京では土曜5Rのメイショウフント(牝、栗東・飯田明)。母はデビュー4連勝で重賞勝ちを収めたサイコーキララだ。「カイ食いがそれほど旺盛ではなく、非力なタイプ(440?450キロ)だが、センスのいい走りをしている。もう少し力強さが出てくればそこそこ走ってきそうだよ。先週の予定だったが、同じ馬主さんの馬と重なってしまったからここに出走させることになった」と荒瀬助手。注目しておきたい。 中山からはやはり、有馬記念が行われる日曜の4R、芝2000m戦に好メンバーが集まった。メルマガやニュースでお伝えしたブレイクアセオリー(牡、栗東・宮本)、ブルーラインハルト(牡、美浦・田村)もいるが、ここではタスクミストレス(牝、美浦・後藤)を紹介。後藤師は「兄弟馬はパワーが目立っていたが、こちらは素軽さがセールスポイント。タイプは違うが能力は秘めている。実戦では反応のいい走りをする馬だと思うし、結構メンバーが揃っているが、こちらも初戦から好レースを期待している」と話してくれた。 後藤師が話していたように、他にもスーブルソー(牡、美浦・萩原)、レッドガルーダ(牡、美浦・藤沢和)など、評判馬が続々。ここも各馬のレース内容まで注目しておきたい。