おしらせ
今週の3歳戦「ここが見どころ」
今週は皐月賞と同条件の京成杯が行われる。まずはこのレースの陣営コメントを中心にお伝えしていこう。 人気となりそうなのはエイシンフラッシュ(牡、栗東・藤原英)か。追い切りは鮫島騎手を背に85秒0?67秒9?52秒4?38秒5?11秒9を強めでマーク。大きく追走して先着した。藤原英師は「冬場は筋肉が硬くなりやすいから、これで予定通り」と納得の表情。中間も軽快な動きを披露していたので、状態は良さそう。 好メンバーのラジオNIKKEI杯2歳Sで小差の5着だったアドマイヤテンクウ(牡、栗東・松田博)もここでは注目を集める1頭。追い切りはこの厩舎らしく終い重点だった。松田博師は「追い切りは予定通り。調教は動かないタイプだが、だんだん良くなってきている」とこちらも思惑通りにきている印象。 新馬戦を鮮やかに差し切り、長期休養をはさんで復帰するトーセンマリーン(牡、美浦・宗像)。宗像師は「先週の予定もあったが、まだ追い足りないので1週延ばした。今週のひと追いで息の入りが良くなったね。新馬戦のパフォーマンスは評価できるけど、これだけ実戦を離れていると順調に使ってきた馬との差が心配ですね」と教えてくれた。 ブルーグラス(牡、美浦・手塚)について陣営からは「デビュー戦で長く脚を使ったので、本当は東京の1週目の予定でいたけど、予想以上に順調に仕上がったし、稽古の動きもいいので、重賞に挑戦することにした。とにかく初戦よりやる気があるし、ひと追いごとに動きも良化している。数字上、体は減っての出走になると思うけど、これは絞れたもの。初戦は手探りの状態だったし、明らかに太かったからね。状態としてはほぼ完璧といっていいくらい。器用さが要求される中山がポイントになるけど、距離が延びるのはこの馬にとってプラス。まだまだ気性の幼さなどがあって未完成な部分はあるけど、まぁ先々に繋がってくれればいいね」との評価。 出走馬中、唯一の牝馬となるフーガフューグ(牝、美浦・阿部)関係者からは「来週の若竹賞も視野に入れていたけど、距離を考えてここに出走することに。中間挫石で少し楽をさせたけど、動き自体は悪くないし、馬にも気持ちが入っているから出走には影響はない。欲を言えばもう少し体に実が入ってほしいけど、カイ食いが悪いわけではないし、体調は良好。このメンバーに入ってどこまで通じるか試金石の1戦ではあるけど、前走のようにじっくりためれば確実に脚を使うからね。強い関西馬はいるけど、楽しみの方が大きいよ」と話が聞けた。 同日京都で行われる紅梅SからもPOG人気の高いマシュケナーダ(牝、栗東・安田)についてお伝えしておこう。安田翔助手からは「デビュー勝ちをしたあとはここを目標に調整してきた。仕上がりはいいし、デビュー時よりも前向きさが出てきて、気配は上向いている。昇級で1ハロン短縮になるけど、センスがいいので対応できると思う。好レースを期待しています」とのコメント。1戦1勝馬のオープン挑戦だが、ここでも好勝負してきそうだ。 今週は新馬戦にも評判馬が抱負。出走登録が多く、除外となった馬もいたが、POGでも人気が高そうな馬を数頭紹介しておこう。 日曜京都5Rにはニュースでもお伝えしたコードゼット(牡、栗東・松永幹)が登場してくるが、インペリアルマーチ(牡、栗東・音無)も評判の1頭だ。POGメルマガでお伝えしきれなかったコメントをここでフォローしておく。「昨年の秋に一旦使えるところまで仕上がったが、脇の筋肉を痛めて放牧へ。帰厩後は至って順調。動きはいいし、560キロあった馬体も530キロくらいまで絞れてきた。兄(トライアンフマーチ)に似て気性の勝ったタイプ。センスが良くてウチの3歳馬では一番の期待馬だよ」と音無師。期待は相当高いようだ。 土曜京都3Rのダート戦はオースミイレブン(牡、栗東・昆)に注目。「しっかりと乗り込んできた。走るのは間違いないよ。スラッとした体型だし、乗り役もみんな『芝でも大丈夫』と言うから、芝ダートどちらに使うか迷っていたが、ダートの1800mに使うことになった。ダートなら後々はオープンまで行ける馬だと思っているからね」と昆師。クロフネ産駒で、ロジータ最後の仔。力強いダートの走りが見られそうだ。 土曜中山4RはMr.Greeley産駒のグリーリーレイ(牝、栗東・平田)に注目。これまで坂路で計3本の追い切りを消化。13日の最終追いでは先行したとはいえ古馬1000万スカイリュウホーと併せて余力十分に併入するかたちでフィニッシュ。53秒7?39秒7?25秒7?12秒4の時計をマークした。「まだ目一杯には追っていないが、終いまでしっかりとした動きをしている。練習ではゲートも速かったし初戦から楽しみ」と平田師。ダート1200mの条件は合いそう。 続く5Rの芝2000m戦からはニュースでドラゴンカイザー(牡、美浦・戸田)をすでにお伝えしているが、ここではチャンピオンハーレ(牡、美浦・勢司)をピックアップ。入厩直後はそれほど目立つものはなかったが、ひと追いごとの変化には目を見張るものがある。12月中旬から順調に攻め馬を消化して、軽快な動きを披露。「フットワークがしっかりしていて、それでいて器用さも備わっている。気性も前向きだし、追ってから抜かせまいという根性の持ち主」と勢司師。同厩で活躍した兄のマルタカアーサーも中山芝の2000mでデビュー勝ち。血統背景も後押しできるプラス材料だし、好勝負は必至だろう。 最後に平場の500万条件を紹介しておきたい。日曜京都6Rだ。当初予定していたダノンスパシーバは若駒Sに回ることになり、注目度はやや下がったものの、新馬戦が好内容だったザタイキ(牡、栗東・藤原英)が2戦目を迎える。新馬戦の2着馬タバルナは先週の未勝利戦で豪快に差し切り勝ちをみせており、その比較からもスケールが推し量れる。 相手にはシンザン記念除外でこちらにスライドしてきたマックスバローズ(牡、栗東・中竹)。シンザン記念に向けての追い切りが坂路で50秒8の秀逸時計。今週は終いだけやって54秒5だが、出走が1週ズレているぶん、仕上がり面は心配することもないだろう。スポットライトの当たりづらい平場戦だがザタイキとの対決に注目だ。