【東京11R　根岸S】

フェブラリーSの前哨戦として施行される根岸S。本番を控えた有力馬は次走に向け余力を残した仕上げが予想されることだろう。

さて、競馬には「トライアルホース」という言葉がある。

本番ではなかなか良い結果を残せないものの、他馬にスキが生じる前哨戦でいかんなく力を発揮する馬。懐かしい名前を出すとバランスオブゲーム、ローエングリンがその代表格だ。ともに前哨戦で大物喰いをやってのけた。

サンライズノヴァ。
サンライズバッカス。

根岸Sもまた、のちのフェブラリーS好走馬が馬券圏外に敗れた歴史を持つレース。逆説的に捉えれば「本番で好走する可能性の高い馬」の評価を下げ「本番では厳しいと思われる馬」の評価を上げるシチュエーションと言えよう。

その観点から、ここで本命の印を託すのはレッドルゼル。

ダート1200mで【2-2-0-0】、ダート1400mで【1-1-0-1】。昨年の成績を見るよりスプリントのほうが安心してみていられる馬だ。ここは距離延長がポイントと言えるが……前述の距離別成績で補足したいのが馬券圏外に敗れたレース。

前走から1カ月以内かつ馬番ひと桁番……これは端午S7着時とまったく同じだったのだ。適度な間隔で臨む今回、信頼度は増す。

なお、週中のコラムで私は「馬番フタ桁番なら……」と記した。この枠がベストとは言えないわけだが、唯一の救いは自身の近くに前をカットする逃げ馬がいないこと。1400→1200mへの距離延長で追走が楽になる可能性は高く、川田将雅とのコンビでは3番手から抜け出し勝利の実績あり。ここは先行策に活路を見出したい。

土曜東京の馬場コンディションを見ると、1・7・8Rとダート戦で内枠の父ミスタープロスペクター系が連対。9Rのダート1400mでは母父ミスタープロスペクター系の2頭が人気薄で波乱を演出……ちなみに7Rで勝利を収めたロークアルルージュは父クロフネ、すなわちフレンチデピュティ系へとつながる血筋だ。

レッドルゼルはどうか。

父はミスタープロスペクター系のロードカナロア。
母父はフレンチデピュティ。

予想においてデータを重視することも大事だが、リアルタイムで起きる出来事を反映しないのはナンセンス。たとえば稍重-重の東京ダート成績【1-1-0-0】連対率100%も追い風となる材料と言えよう。

「結果次第でフェブラリーSへの参戦を考えています」

陣営の声に偽りはないだろう。この言葉を紐解けば、少なくとも現時点でフェブラリーSの頭はないということ。最初からフェブラリーS参戦を考えるのであれば絶対に口にしない言葉……厳しい言い方をすれば、その心意気で臨む時点でフェブラリーS好走の可能性は限りなくゼロに近づいたと思っている。

この馬にとっての本番は今回。レッドルゼルが私の本命だ。

相手本線に据えるのはアルクトス。

週中のコラムやYouTubeから評価をググッと上げた理由は馬場。土曜東京ダートは終日重馬場……寒さのせいか、予想以上に馬場の回復スピードが遅い。脚抜きの良いダートならこの馬の出番。

ヘリオスも軽視禁物。

この馬の前走パフォーマンスには驚かされた。良馬場東京ダート1400mを1分22秒8で走破……過去10年でこの時計を上回った馬は計4頭、ヘリオスを除く3頭はすべて根岸S連対馬なのだ。良績に乏しい休み明けでの参戦がどうかも、前走を見てしまうとノーマークにはできない。

さらにはワンダーリーデル。

土曜東京でチラホラ穴をあけていたのが後方待機の差し馬。それに該当するうえ、左回りはGIで2度の掲示板内歴あり。稍重の成績【2-0-2-2】も魅力だ。

【東京11R　根岸S予想の印】
◎３ レッドルゼル
〇14 アルクトス
▲９ ヘリオス
☆１ ワンダーリーデル
△12 テイエムサウスダン
△15 デザートストーム
△５ ブルベアイリーデ
△16 ステルヴィオ
△７ ヤマニンアンプリメ

【3連複/フォーメ】3-14,9,1-14,9,1,12,15,5,16,7(18点)


【中京11R　シルクロードS】

今回は結論を急ぐ。ラウダシオンが私の本命だ。

世代レベルが疑問視される4歳馬だが、この馬は2走前の富士S2着と古馬混合戦での実績を証明済み。1000m通過57秒4のハイペースを先行しての結果だからフロック視はできないだろう。

芝1600→芝1200のリアルインパクト産駒【1-0-2-1】。
デムーロ×斉藤崇厩舎【4-4-6-8】。

これに左回り成績【2-2-0-0】を加えると信頼度はより強固なものとなる。ラウダシオンの本命に迷いはない。

問題は相手。

フルゲートの中京芝1200mかつ、ハンデ戦。「荒れないわけがない」シチュエーションである以上、必然的に手は広がってしまう。

コントラチェック。
ルッジェーロ。
ヴェスターヴァルト。

一見すると狙いにくいが、これらの馬には「前走不利」「近走好調」「好走ローテ」など買い要素が存在する。加えて特殊な今の中京芝……回復途上のBコース替わりは何が起きるかわからない。不確定要素だからこそ、前述の確定要素から目を背けるわけにはいかないのだ。

そうした前提を踏まえ、まずピックアップするのはクリノガウディー。

グランアレグリアに先着した朝日杯FS、降着したものの1位入線をはたした高松宮記念はいずれも距離短縮ローテ。中京は高松宮記念、中京記念と好走が目立つ条件だけに、ここでも一定の評価は必要だろう。

ライトオンキューも侮れない。

全6勝中4勝が直線平坦コース。急坂中山でのスプリンターズS敗戦も気になるところだが……今回は冬競馬に光を見出すことができる。さかのぼること2年、冬の中京→京都で連勝。一定以上の適性は間違いなく秘めている。年が明けてから坂路で猛時計を連発と体調面も良好。オール野芝の前走から時計のかかる中京替わりも好材料だ。

判断が難しいのはモズスーパーフレア。

この馬が出走する以上、ハイペースはほぼ確定。問題はこの馬が残れるかどうかだが、今回は同型らしい同型が不在のシチュエーションとなった。2走前ほど無茶な絡まれ方はされないだろうし、今年のシルクロードSに関しては残る可能性を想定しておきたいところだ。

【中京11R　シルクロードS予想の印】
◎12 ラウダシオン
〇18 クリノガウディー
▲２ ライトオンキュー
☆15 モズスーパーフレア
△３ コントラチェック
△13 シヴァージ
△９ ヴェスターヴァルト
△10 ルッジェーロ
△７ エイティーンガール

【3連複/フォーメ】12-18,2,15-18,2,15,3,13,9,10,7(18点)


次に、自信の一鞍。

【東京8R　4歳上2勝クラス】

思いのほか馬場コンディションの回復スピードが遅い東京ダート。日曜も乾いて稍重まで、必然的に持ち時計が求められることだろう。

オーロラテソーロは2走前、この舞台で記録した1分22秒8が優秀。本来の形ができなかった前走は参考外、すんなり自分の競馬に持ち込みさえすれば大崩れは考えにくい。

【東京8R　4歳上2勝クラス予想の印】
◎６ オーロラテソーロ
〇９ グラデュエイト
▲13 プロヴィデンス
☆４ メタルスパーク
△２ リュクスウォリアー
△10 プレイヤーズハイ
△15 ストームガスト
△11 オメガエリタージュ

【3連複/フォーメ】6-9,13,4-9,13,4,2,10,15,11(15点)


最後に太鼓判レース。

【東京1R　3歳未勝利】

ダート1600mで1分39秒台をコンスタントに計時中のタピテール。その他人気が予想される馬がダート馬券圏内なし、初ダート、東京良績なしとなれば高評価は当然と言えるだろう。軸不動。

【東京1R　3歳未勝利予想の印】
◎４ タピテール
〇５ セイウンオードリー
▲11 グアドループ
☆８ キトゥンズルンバ
△６ オープンワールド
△７ サンエルセントロ
△12 エバーサニーハート
△10 ラウンシー

【3連複/フォーメ】4-5,11,8-5,11,8,6,7,12,10(15点)

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